この記事で分かること
令和5年度(前期)2級管工事施工管理技士「第一次検定」の問題No.21〜30を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.24〜28は必須問題、No.29〜38は選択問題です。正答は公式の正答肢で確認済みです。
問21
分野:消火設備重要度 ★★☆
屋内消火栓設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)2号消火栓(広範囲型を除く。)は、防火対象物の階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が20m以下となるようにする。
(2)屋内消火栓の加圧送水装置は、直接操作によってのみ停止できるものとする。
(3)1号消火栓は、防火対象物の階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が25m以下となるようにする。
(4)屋内消火栓の開閉弁の位置は、自動式のものでない場合、床面からの高さを1.5m以下とする。
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📘 1号消火栓と2号消火栓の水平距離とは?
屋内消火栓は、その階のどこからでもホースが届くよう、各部分からホース接続口までの水平距離が決められています。
1号消火栓は25m以下、2号消火栓は15m以下です。1号の方が放水量が多く、広い範囲をカバーできます。「2号は15m」なので、20mは誤りです。
❌(1)2号消火栓(広範囲型を除く。)は、防火対象物の階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が20m以下となるようにする。
これが誤り。2号消火栓(広範囲型を除く)の水平距離は15m以下です。「20m以下」は誤りです(守れる範囲が2号は狭いためです)。
⭕(2)屋内消火栓の加圧送水装置は、直接操作によってのみ停止できるものとする。
正しい。加圧送水装置(ポンプ)は、誤って止めないよう、直接操作でのみ停止できるようにします。
⭕(3)1号消火栓は、防火対象物の階ごとに、その階の各部分からホース接続口までの水平距離が25m以下となるようにする。
正しい。1号消火栓の水平距離は25m以下です(2号より広い範囲をカバーできます)。
⭕(4)屋内消火栓の開閉弁の位置は、自動式のものでない場合、床面からの高さを1.5m以下とする。
正しい。手動の開閉弁は、操作しやすいよう床面からの高さを1.5m以下とします。
問22
分野:ガス設備重要度 ★★☆
ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)内容積が20L以上の液化石油ガス(LPG)容器は、原則として、通風の良い屋外に置く。
(2)開放式ガス機器とは、燃焼用の空気を屋内から取り、燃焼排ガスを排気筒により屋外に排気する方式をいう。
(3)液化石油ガス(LPG)は、常温・常圧では気体であるものに加圧等を行い液化させたものである。
(4)マイコンガスメーターは、供給圧力が0.2kPaを下回っていることを継続して検知した場合等に、供給を遮断する機能をもつ。
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📘 開放式と半密閉式のガス機器とは?
ガス機器は、燃焼用の空気と排ガスをどこでやりとりするかで分かれます。開放式は、空気も排ガスも屋内でやりとりし、排気筒がありません(換気が重要)。
半密閉式(CF式)は、空気は屋内から取り、排ガスは排気筒で屋外へ出します。「排気筒で屋外=半密閉式」と覚えます。
⭕(1)内容積が20L以上の液化石油ガス(LPG)容器は、原則として、通風の良い屋外に置く。
正しい。内容積20L以上のLPG容器は、ガスがたまらないよう通風の良い屋外に置きます。
❌(2)開放式ガス機器とは、燃焼用の空気を屋内から取り、燃焼排ガスを排気筒により屋外に排気する方式をいう。
これが誤り。燃焼空気を屋内から取り、排ガスを排気筒で屋外に出すのは半密閉式(CF式)です。開放式は排気筒がなく排ガスも屋内に出すので、説明が食いちがっており誤りです。
⭕(3)液化石油ガス(LPG)は、常温・常圧では気体であるものに加圧等を行い液化させたものである。
正しい。LPGは常温・常圧では気体ですが、加圧して液体にして容器に詰めています。
⭕(4)マイコンガスメーターは、供給圧力が0.2kPaを下回っていることを継続して検知した場合等に、供給を遮断する機能をもつ。
正しい。マイコンガスメーターは、圧力の異常低下などを検知するとガスを自動で止めます。
問23
分野:浄化槽重要度 ★★☆
FRP製浄化槽の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)槽が複数に分かれている場合、基礎は一体の共通基礎とする。
(2)槽本体のマンホールのかさ上げ高さは、最大300mmまでとする。
(3)槽は、満水状態にして24時間放置し、漏水のないことを確認する。
(4)埋戻しは、槽内に水を張る前に、良質土を用い均等に突き固める。
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📘 FRP製浄化槽の水張りとは?
FRP(プラスチック)製の浄化槽は軽くて丈夫ですが、空の状態は土の圧力に弱いです。そのため据え付けたら先に水を張ってから埋め戻します。
水を入れて重しと支えにすることで、まわりの土圧による変形や、地下水による浮き上がりを防げます。「水を張る前に埋戻し」は誤りです。
⭕(1)槽が複数に分かれている場合、基礎は一体の共通基礎とする。
正しい。槽が複数に分かれていても、不同沈下を防ぐため基礎は一体の共通基礎にします。
⭕(2)槽本体のマンホールのかさ上げ高さは、最大300mmまでとする。
正しい。マンホールのかさ上げは、点検に支障が出ないよう最大300mmまでとします。
⭕(3)槽は、満水状態にして24時間放置し、漏水のないことを確認する。
正しい。据付後は満水にして24時間おき、水がもれないこと(満水試験)を確認します。
❌(4)埋戻しは、槽内に水を張る前に、良質土を用い均等に突き固める。
これが誤り。埋戻しは、槽内に水を張ってから行います。空のまま埋めると土圧で槽が変形したり浮き上がったりするため、「水を張る前」は誤りです。
問24
分野:設備機器重要度 ★★☆
設備機器に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)大便器、小便器、洗面器等の衛生器具には、陶器以外にも、ほうろう、ステンレス、プラスチック等のものがある。
(2)インバータ方式のパッケージ形空気調和機は、電源の周波数を変えることで電動機の回転数を変化させ、冷暖房能力を制御する。
(3)温水ボイラーの容量は、定格出力〔W〕で表す。
(4)遠心ポンプの特性曲線では、吐出し量の増加に伴い全揚程も増加する。
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📘 遠心ポンプの特性曲線とは?
遠心ポンプの特性曲線は、送り出す水の量(吐出し量)と押し上げる力(全揚程)の関係を表したグラフです。
遠心ポンプでは、吐出し量が増えると全揚程は下がります(右下がりの曲線)。たくさん流そうとすると押し上げる力は弱くなる、という関係です。「増えると増える」は誤りです。
⭕(1)大便器、小便器、洗面器等の衛生器具には、陶器以外にも、ほうろう、ステンレス、プラスチック等のものがある。
正しい。衛生器具には、陶器のほか、ほうろう・ステンレス・プラスチック製のものもあります。
⭕(2)インバータ方式のパッケージ形空気調和機は、電源の周波数を変えることで電動機の回転数を変化させ、冷暖房能力を制御する。
正しい。インバータ方式は、電源の周波数を変えてモーターの回転数を変え、冷暖房能力を細かく制御します。
⭕(3)温水ボイラーの容量は、定格出力〔W〕で表す。
正しい。温水ボイラーの容量は、定格出力〔W(ワット)〕で表します。
❌(4)遠心ポンプの特性曲線では、吐出し量の増加に伴い全揚程も増加する。
これが誤り。遠心ポンプは、吐出し量が増えると全揚程は減少します(右下がりの特性曲線)。「全揚程も増加する」は逆で誤りです。
問25
分野:衛生機器(水中ポンプ)重要度 ★★☆
水中モーターポンプに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)水中モーターポンプの乾式は、水が内部に浸入しないよう空気又はその他の気体を充満密封したものである。
(2)汚水や厨房排水のような浮遊物質を含む排水槽では、電極棒により自動運転する。
(3)羽根車の種類は、一般的に、オープン形とクローズ形に分類される。
(4)汚物用水中モーターポンプは、浄化槽への流入水等、固形物も含んだ水を排出するためのポンプである。
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📘 排水槽の水位検知とは?
排水槽のポンプは、水位に応じて自動で運転・停止します。水位を検知する方法に、電極棒とフロートスイッチがあります。
電極棒は水の電気の通りやすさで検知しますが、汚れが付くと誤作動します。汚水・厨房排水など汚れた水にはフロートスイッチ(浮きで検知)を使います。
⭕(1)水中モーターポンプの乾式は、水が内部に浸入しないよう空気又はその他の気体を充満密封したものである。
正しい。乾式の水中ポンプは、モーター部に空気などを密封して水の浸入を防いでいます。
❌(2)汚水や厨房排水のような浮遊物質を含む排水槽では、電極棒により自動運転する。
これが誤り。汚水や厨房排水のように浮遊物質を含む排水槽では、フロートスイッチで自動運転します。電極棒は汚れが付いて誤作動しやすく清水向けなので、誤りです。
⭕(3)羽根車の種類は、一般的に、オープン形とクローズ形に分類される。
正しい。羽根車(インペラ)は、一般にオープン形とクローズ形に分類されます。
⭕(4)汚物用水中モーターポンプは、浄化槽への流入水等、固形物も含んだ水を排出するためのポンプである。
正しい。汚物用水中ポンプは、固形物を含む水も詰まらせずに排出できるポンプです。
問26
分野:配管材料・附属品重要度 ★★☆
配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管のうちSGP-VDは、配管用炭素鋼鋼管(黒)の内面と外面に硬質ポリ塩化ビニルをライニングしたものである。
(2)ストレーナーは、配管中のゴミ等を取り除き、弁類や機器類の損傷を防ぐ目的で使用される。
(3)一般配管用ステンレス鋼鋼管は、給水、給湯、冷温水、冷却水等に使用される。
(4)ボール弁は、逆流を防止する弁であり、流体の流れ方向を一定に保つことができる。
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📘 ボール弁と逆止め弁とは?
ボール弁は、穴のあいたボール状の弁体をハンドルで回して、流れを開けたり閉めたりする弁です。開閉が素早くできます。
流れを一方向に保ち逆流を防ぐのは、逆止め弁(チャッキ弁)の役目です。ボール弁は逆流防止の機能はもたないので、組合せがまちがっています。
⭕(1)水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管のうちSGP-VDは、配管用炭素鋼鋼管(黒)の内面と外面に硬質ポリ塩化ビニルをライニングしたものである。
正しい。SGP-VDは、鋼管の内面と外面の両方を塩ビでライニングした管で、地中埋設などに使います。
⭕(2)ストレーナーは、配管中のゴミ等を取り除き、弁類や機器類の損傷を防ぐ目的で使用される。
正しい。ストレーナーは、配管中のゴミを網で取り除き、弁や機器が傷むのを防ぎます。
⭕(3)一般配管用ステンレス鋼鋼管は、給水、給湯、冷温水、冷却水等に使用される。
正しい。一般配管用ステンレス鋼鋼管は、給水・給湯・冷温水・冷却水などに使われます。
❌(4)ボール弁は、逆流を防止する弁であり、流体の流れ方向を一定に保つことができる。
これが誤り。ボール弁は、開閉や流量調整をする弁です。逆流を防ぐのは逆止め弁(チャッキ弁)で、ボール弁ではないので誤りです。
問27
分野:ダクト・附属品重要度 ★★☆
ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)シーリングディフューザーは、誘引作用が大きく、気流拡散に優れている。
(2)ユニバーサル形吹出口は、羽根が垂直のV形、水平のH形、垂直・水平のVH形等がある。
(3)ノズル形吹出口は気流の到達距離が長く、大空間の壁面吹出口や天井面吹出口として使用される。
(4)吹出口とダクトの接続には、たわみ継手を使用する。
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📘 たわみ継手とは?
たわみ継手(キャンバス継手)は、送風機とダクトの間にはさむ、布などのやわらかい継手です。送風機の振動をダクトに伝えないためのものです。
吹出口とダクトの接続に使うのは、自在に曲がるフレキシブルダクトなどです。用途がちがうので、「吹出口とダクトの接続にたわみ継手」は誤りです。
⭕(1)シーリングディフューザーは、誘引作用が大きく、気流拡散に優れている。
正しい。シーリングディフューザーは、まわりの空気を引き込む誘引作用が大きく、気流がよく広がります。
⭕(2)ユニバーサル形吹出口は、羽根が垂直のV形、水平のH形、垂直・水平のVH形等がある。
正しい。ユニバーサル形吹出口には、羽根が垂直のV形、水平のH形、両方のVH形などがあります。
⭕(3)ノズル形吹出口は気流の到達距離が長く、大空間の壁面吹出口や天井面吹出口として使用される。
正しい。ノズル形吹出口は気流が遠くまで届くので、大空間の壁面や天井面の吹出口に使われます。
❌(4)吹出口とダクトの接続には、たわみ継手を使用する。
これが誤り。たわみ継手は、送風機とダクトの接続で振動を伝えないために使うものです。吹出口とダクトの接続にはフレキシブルダクト等を使うので、組合せが誤りです。
問28
分野:設備機器と設計図書重要度 ★★☆
設備機器と設計図書に記載する項目の組合せのうち、適当でないものはどれか。
(1)ボイラー ── 最高使用圧力
(2)吸収冷温水機 ── 冷却水量
(3)空気清浄装置 ── 騒音値
(4)換気扇 ── 羽根径
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📘 空気清浄装置の設計図書項目とは?
空気清浄装置(エアフィルター)の性能を設計図書に書くときは、圧力損失(空気の通りにくさ)・汚染除去率(どれだけ取れるか)・汚染除去容量(どれだけためられるか)などを記載します。
「騒音値」は冷却塔など音の出る機器の項目で、空気清浄装置の項目ではありません。機器ごとの記載項目に注意します。
⭕(1)ボイラー ── 最高使用圧力
正しい。ボイラーは安全にかかわる「最高使用圧力」を設計図書に記載します。
⭕(2)吸収冷温水機 ── 冷却水量
正しい。吸収冷温水機は、冷却塔とやりとりする「冷却水量」を記載します。
❌(3)空気清浄装置 ── 騒音値
これが誤り。空気清浄装置の項目は圧力損失・汚染除去率・汚染除去容量などです。「騒音値」は当てはまらず、組合せが誤りです。
⭕(4)換気扇 ── 羽根径
正しい。換気扇は、大きさを表す「羽根径」を記載します。
問29
分野:施工管理(施工計画)重要度 ★★☆
工事着工前に確認すべき事項として、適当でないものはどれか。
(1)契約図書により、工事の内容や工事範囲、工事区分を確認する。
(2)試験成績表により、すべての機器の能力や仕様を確認する。
(3)工事の施工に伴って必要となる官公庁への届出や許可申請を確認する。
(4)工事敷地周辺の道路関係、交通事情、近隣との関係等について現地の状況を確認する。
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📘 工事着工前の確認とは?
工事を始める前には、契約図書での工事範囲の確認、官公庁への届出、現地(道路・近隣)の状況確認など、これから工事を進めるための準備を確認します。
機器の「試験成績表」は、機器を製作・試験してから出てくるものなので、着工前にすべての機器分を確認するのは無理です。時期が合わないので誤りです。
⭕(1)契約図書により、工事の内容や工事範囲、工事区分を確認する。
正しい。着工前に、契約図書で工事の内容・範囲・区分(どこまでが自分の工事か)を確認します。
❌(2)試験成績表により、すべての機器の能力や仕様を確認する。
これが誤り。機器の試験成績表は、機器ができあがってから出るものです。着工前にすべての機器の試験成績表で確認することはできないので誤りです。
⭕(3)工事の施工に伴って必要となる官公庁への届出や許可申請を確認する。
正しい。着工前に、必要な官公庁への届出や許可申請を確認して手続きします。
⭕(4)工事敷地周辺の道路関係、交通事情、近隣との関係等について現地の状況を確認する。
正しい。着工前に、敷地周辺の道路・交通・近隣の状況を現地で確認します。
問30
分野:ネットワーク工程表重要度 ★★★
下図に示すネットワーク工程表において、クリティカルパスの所要日数として、適当なものはどれか。ただし、図中のイベント間のA〜Hは作業内容、日数は作業日数を表す。
(1)11日
(2)12日
(3)13日
(4)14日
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📘 クリティカルパスの所要日数の求め方とは?
クリティカルパスは、開始から完了まででいちばん時間がかかる経路(最長ルート)で、その合計日数が全体の工期になります。
この図では ①→②→⑤→⑥→⑦(5+4+2+3=14日)が最長です。ほかのルート(例:①→②→③→④→⑥→⑦=5+0+3+2+3=13日)より長いので、答えは14日です。
❌(1)11日
誤り。最長ルートを計算すると11日より長くなります。
⭕(4)14日
これが正しい。最長ルートは ①→②→⑤→⑥→⑦(A5+C4+F2+H3)で、5+4+2+3=14日です。これがクリティカルパスの所要日数です。
NEXT STEP
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