この記事で分かること

令和4年度(後期)2級管工事施工管理技士「第一次検定」の問題No.1〜10を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.1〜6は必須問題、No.7〜23は選択問題です。正答は公式の正答肢で確認済みです。

問1

分野:一般基礎(環境工学)重要度 ★★☆

空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)一酸化炭素は、炭素を含む物質の燃焼中に酸素が不足すると発生する気体である。
(2)二酸化炭素は、直接人体に有害とはならない気体で、空気より軽い。
(3)浮遊粉じん量は、室内空気の汚染度を示す指標の一つである。
(4)ホルムアルデヒドは、内装仕上げ材や家具等から放散され刺激臭を有する。
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正解

(2)が誤り
📘 二酸化炭素の性質とは?

二酸化炭素(CO₂)は、人の呼吸などで出る気体で、直接すぐに人体に害を与えるものではありません(濃度が高いと問題ですが)。空気の汚れの目安に使われます。

重さは空気より重いので、低い場所にたまりやすい性質があります。「空気より軽い」は誤りです。

⭕(1)一酸化炭素は、炭素を含む物質の燃焼中に酸素が不足すると発生する気体である。

正しい。一酸化炭素は、炭素を含むものが酸素の足りない状態で燃えると発生する有毒な気体です。

❌(2)二酸化炭素は、直接人体に有害とはならない気体で、空気より軽い。

これが誤り。二酸化炭素は、直接人体に有害とはならない気体ですが、空気より重いです。「空気より軽い」は誤りです。

⭕(3)浮遊粉じん量は、室内空気の汚染度を示す指標の一つである。

正しい。浮遊粉じん量は、室内空気の汚れ具合を示す指標の一つです。

⭕(4)ホルムアルデヒドは、内装仕上げ材や家具等から放散され刺激臭を有する。

正しい。ホルムアルデヒドは、内装材や家具から放散され、刺激臭のあるシックハウスの原因物質です。

問2

分野:一般基礎(環境工学)重要度 ★★☆

水に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)軟水は、カルシウム塩、マグネシウム塩を多く含む水である。
(2)BODは、水中に含まれる有機物質の量を示す指標である。
(3)4℃の水が氷になると、体積は約10%増加する。
(4)pHは、水素イオン濃度の大小を示す指標である。
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正解

(1)が誤り
📘 軟水と硬水とは?

水にとけているカルシウムやマグネシウムの量で、水は軟水と硬水に分かれます。これらを多く含むのが硬水、少ないのが軟水です。

硬水は石けんが泡立ちにくく、ボイラーではスケール(湯あか)がつきやすいです。「軟水はカルシウム等を多く含む」は逆で誤りです。

❌(1)軟水は、カルシウム塩、マグネシウム塩を多く含む水である。

これが誤り。軟水は、カルシウム塩・マグネシウム塩を少なく含む水です。多く含むのは硬水なので、逆で誤りです。

⭕(2)BODは、水中に含まれる有機物質の量を示す指標である。

正しい。BOD(生物化学的酸素要求量)は、水中の有機物(汚れ)の量を示す指標です。

⭕(3)4℃の水が氷になると、体積は約10%増加する。

正しい。水が氷になると体積が約10%増えます(だから氷は水に浮きます)。

⭕(4)pHは、水素イオン濃度の大小を示す指標である。

正しい。pHは、水素イオン濃度の大小(酸性・アルカリ性)を示す指標です。

問3

分野:一般基礎(流体工学)重要度 ★★☆

流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)圧力計が示すゲージ圧は、絶対圧から大気圧を差し引いた圧力である。
(2)毛管現象は、液体の表面張力によるものである。
(3)流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、流体の密度と関係しない。
(4)定常流は、流れの状態が、場所によってのみ定まり時間的には変化しない。
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正解

(3)が誤り
📘 圧力損失と流体の密度とは?

配管を流体が流れると、管の摩擦で圧力が失われます(圧力損失)。この大きさは、流速や管の状態のほか、流体の密度(重さ)にも関係します。

重い流体(水など)ほど、動かすのに大きな力がいるので圧力損失も大きくなります。「密度と関係しない」は誤りです。

⭕(1)圧力計が示すゲージ圧は、絶対圧から大気圧を差し引いた圧力である。

正しい。ゲージ圧は、絶対圧から大気圧を引いた圧力で、圧力計はこれを示します。

⭕(2)毛管現象は、液体の表面張力によるものである。

正しい。細い管を液体が上がる毛管現象は、液体の表面張力によって起こります。

❌(3)流体が直管路を満流で流れる場合、圧力損失の大きさは、流体の密度と関係しない。

これが誤り。満流で流れるときの圧力損失は、流体の密度に関係します(密度が大きいほど損失も大きい)。「関係しない」は誤りです。

⭕(4)定常流は、流れの状態が、場所によってのみ定まり時間的には変化しない。

正しい。定常流は、流れの状態が場所ごとに決まり、時間がたっても変化しない流れです。

問4

分野:一般基礎(熱)重要度 ★★☆

熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)熱容量の大きい物質は、温まりにくく冷えにくい。
(2)熱放射による熱エネルギーの伝達には、媒体が必要である。
(3)熱は、低温の物体から高温の物体へ自然に移ることはない。
(4)顕熱は、相変化を伴わない、物体の温度を変えるための熱である。
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正解

(2)が誤り
📘 熱放射とは?

熱の伝わり方には、伝導(物の中を伝わる)・対流(流れで運ぶ)・放射(電磁波で伝わる)の3つがあります。

放射は、間に空気などの媒体がなくても熱を伝えられます。太陽の熱が真空を越えて届くのが代表例です。「媒体が必要」は誤りで、放射は媒体がいりません。

⭕(1)熱容量の大きい物質は、温まりにくく冷えにくい。

正しい。熱容量の大きい物質(水など)は、温まるのも冷めるのも時間がかかります。

❌(2)熱放射による熱エネルギーの伝達には、媒体が必要である。

これが誤り。熱放射は、媒体(空気など)がなくても熱が伝わります。太陽の熱が真空の宇宙を越えて地球に届くのがその例で、「媒体が必要」は誤りです。

⭕(3)熱は、低温の物体から高温の物体へ自然に移ることはない。

正しい。熱は自然には高温から低温へ移り、低温から高温へ自然には移りません。

⭕(4)顕熱は、相変化を伴わない、物体の温度を変えるための熱である。

正しい。顕熱は、状態を変えずに(相変化を伴わず)物体の温度を上げ下げする熱です。

問5

分野:一般基礎(電気設備)重要度 ★☆☆

電気設備において、記号又は文字記号とその名称の組合せのうち、適当でないものはどれか。

(1)EM-IE ── 600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線
(2)PF ── 合成樹脂製可とう電線管
(3)MC ── 電磁接触器
(4)ELCB ── 配線用遮断器
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正解

(4)が誤り
📘 ELCB(漏電遮断器)とは?

ELCB(漏電遮断器)は、電気が漏れている(漏電)のを検知して、すばやく回路を切り感電や火災を防ぐ装置です。

一方、電流が流れすぎたとき(過電流・短絡)に切るのは配線用遮断器(MCCB)です。「漏電=ELCB」「過電流=MCCB」と記号と役割をセットで覚えます。

⭕(1)EM-IE ── 600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線

正しい。EM-IEは、環境にやさしい600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線を表します。

⭕(2)PF ── 合成樹脂製可とう電線管

正しい。PFは、合成樹脂製可とう電線管を表します。

⭕(3)MC ── 電磁接触器

正しい。MCは、電磁接触器(マグネットスイッチ)を表します。

❌(4)ELCB ── 配線用遮断器

これが誤り。ELCBは漏電遮断器(漏れた電気を検知して回路を切る)です。配線用遮断器(過電流を切る)はMCCBで、記号がちがうので誤りです。

問6

分野:一般基礎(建築構造)重要度 ★★☆

鉄筋コンクリートの特性に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)鉄筋コンクリート造は、剛性が低く振動による影響を受けやすい。
(2)異形棒鋼は、丸鋼と比べてコンクリートとの付着力が大きい。
(3)コンクリートはアルカリ性のため、コンクリート中の鉄筋は錆びにくい。
(4)コンクリートと鉄筋の線膨張係数は、ほぼ等しい。
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正解

(1)が誤り
📘 鉄筋コンクリート造の剛性とは?

剛性とは、力を受けたときの「変形しにくさ(硬さ)」です。鉄筋コンクリート造は重くて硬いので剛性が高く、地震や振動でゆれにくい構造です。

そのため、鉄骨造などに比べて振動の影響を受けにくいのが特長です。「剛性が低く振動の影響を受けやすい」は逆なので誤りです。

❌(1)鉄筋コンクリート造は、剛性が低く振動による影響を受けやすい。

これが誤り。鉄筋コンクリート造は重くて硬いので剛性が高く、振動の影響を受けにくいです。「剛性が低く振動の影響を受けやすい」は逆で誤りです。

⭕(2)異形棒鋼は、丸鋼と比べてコンクリートとの付着力が大きい。

正しい。表面に凹凸のある異形棒鋼は、丸鋼よりコンクリートとの付着力(くっつく力)が大きいです。

⭕(3)コンクリートはアルカリ性のため、コンクリート中の鉄筋は錆びにくい。

正しい。コンクリートはアルカリ性なので、中の鉄筋はサビから守られます。

⭕(4)コンクリートと鉄筋の線膨張係数は、ほぼ等しい。

正しい。コンクリートと鉄筋は線膨張係数がほぼ等しいので、温度変化で一緒に伸び縮みしてはがれにくいです。

問7

分野:空調設備(空調方式)重要度 ★★☆

空気調和方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べてダクトスペースが小さくなる。
(2)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、ファンコイルユニット毎の個別制御が困難である。
(3)パッケージ形空気調和機方式は、全熱交換ユニット等を使うなどして外気を取り入れる必要がある。
(4)パッケージ形空気調和機方式の冷媒配管は、長さが短く高低差が小さい方が運転効率が良い。
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正解

(2)が誤り
📘 ファンコイル・ダクト併用方式とは?

この方式は、各部屋にファンコイルユニット(冷温水で冷暖房する小型機)を置き、外気などは中央からダクトで送る組合せの方式です。

各部屋のファンコイルごとに温度を個別制御できるのが長所です。「個別制御が困難」は誤りで、むしろ得意です。

⭕(1)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、全空気方式に比べてダクトスペースが小さくなる。

正しい。ファンコイル併用方式は、水も使うぶん空気で運ぶ量が減るので、全空気方式よりダクトスペースが小さくて済みます。

❌(2)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、ファンコイルユニット毎の個別制御が困難である。

これが誤り。ファンコイル併用方式は、各部屋のファンコイルごとに個別に温度制御できます。「個別制御が困難」は逆で誤りです。

⭕(3)パッケージ形空気調和機方式は、全熱交換ユニット等を使うなどして外気を取り入れる必要がある。

正しい。パッケージ形は外気を取り入れる仕組みがないので、全熱交換ユニット等で外気を取り入れます。

⭕(4)パッケージ形空気調和機方式の冷媒配管は、長さが短く高低差が小さい方が運転効率が良い。

正しい。パッケージ形の冷媒配管は、長さが短く高低差が小さいほど運転効率がよくなります。

問8

分野:空調設備(湿り空気線図)重要度 ★★★

下図に示す暖房時の湿り空気線図のd点に対応する空気調和システム図上の位置として、適当なものはどれか。

暖房時の湿り空気線図と空気調和システム図
(1)①
(2)②
(3)③
(4)④
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正解

(3)が正解
📘 暖房時の湿り空気線図の読み方とは?

暖房では、外気(b・冷たく乾いた空気)と還気(a)が混ざって混合空気cになり、加熱コイルで温められて(右へ水平移動=温度上昇)になります。

そのあと加湿器で水分が加わり(上へ移動=湿度上昇)になって室内へ送られます。dは「加熱後・加湿前」の空気で、加湿器(③)の位置に対応します。

❌(1)

誤り。①は居室(還気RA)の位置で、線図では室内の状態を表す点です。

❌(2)

誤り。②は加熱コイルの位置です。d点はコイルで加熱されたあとの状態なので②の直後にあたります。

⭕(3)

これが正しい。d点は、加熱コイルで温められた(cから右へ水平移動した)空気で、これから加湿器(③)に入る状態です。だってdは③の位置に対応します。

❌(4)

誤り。④は送風機の位置で、加湿されたあとのe点付近にあたります。

問9

分野:空調設備(熱負荷)重要度 ★★☆

熱負荷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)構造体の構成材質が同じであれば、厚さの薄い方が熱通過率は大きくなる。
(2)冷房負荷計算で、窓ガラス面からの熱負荷を算定する時はブラインドの有無を考慮する。
(3)暖房負荷計算では、一般的に、外気温度の時間的変化を考慮しない。
(4)照明器具による熱負荷は、顕熱と潜熱がある。
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正解

(4)が誤り
📘 熱通過率(K値)とは?

熱通過率(K値)は、壁や窓などがどれだけ熱を通しやすいかを表す値です。値が大きいほど熱が伝わりやすく、断熱性が低いことを示します。

同じ材質なら、薄いほど熱が通りやすくK値は大きくなります。熱負荷計算では、このK値と内外の温度差から窓や壁を通る熱を求めます。

⭕(1)構造体の構成材質が同じであれば、厚さの薄い方が熱通過率は大きくなる。

正しい。同じ材質なら、薄いほど熱が通りやすいので、熱通過率は大きくなります。

⭕(2)冷房負荷計算で、窓ガラス面からの熱負荷を算定する時はブラインドの有無を考慮する。

正しい。窓ガラスの熱負荷は、ブラインドがあると日射をさえぎるので、その有無を考えて計算します。

⭕(3)暖房負荷計算では、一般的に、外気温度の時間的変化を考慮しない。

正しい。暖房負荷計算では、安全側にみるため一般に外気温度の時間変化は考えません。

❌(4)照明器具による熱負荷は、顕熱と潜熱がある。

これが誤り。照明器具は熱を出すだけで湿気は出さないので、その熱負荷は顕熱のみです。「顕熱と潜熱がある」は誤りです。

問10

分野:空調設備(エアフィルター)重要度 ★★☆

エアフィルターの種類と主な用途の組合せのうち、適当でないものはどれか。

(1)HEPAフィルター ── クリーンルーム
(2)活性炭フィルター ── ガス処理
(3)自動巻取形 ── 一般空調
(4)電気集じん器 ── 厨房排気
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正解

(4)が誤り
📘 電気集じん器とは?

電気集じん器は、高い電圧で粉じんを帯電させて集める空気清浄装置です。たばこの煙のような非常に細かい粉じんを集めるのが得意です。

いっぽう厨房排気は油煙(グリス)を多く含むので、油を受け止めるグリスフィルターを使います。電気集じん器は油に弱いので、厨房排気には向きません。

⭕(1)HEPAフィルター ── クリーンルーム

正しい。HEPAフィルターは超高性能で、非常にきれいな空気が必要なクリーンルームに使います。

⭕(2)活性炭フィルター ── ガス処理

正しい。活性炭フィルターは、においや有害ガスを吸着するガス処理に使います。

⭕(3)自動巻取形 ── 一般空調

正しい。自動巻取形は、外気用や一般空調の粗じん取りに使います。

❌(4)電気集じん器 ── 厨房排気

これが誤り。電気集じん器は、たばこ煙など細かい粉じんを集めるもので、油煙の多い厨房排気には向きません。厨房排気にはグリスフィルターを使うので誤りです。

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