この記事で分かること
令和元年度(前期)2級管工事施工管理技士「学科試験」の問題No.1〜10を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.1〜6は必須問題です。正答は公式の正答肢で確認済みです。
問1
分野:空調設備(空気環境)重要度 ★★☆
空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)ホルムアルデヒドは、内装仕上げ材や家具などから発生する無色無臭の気体である。
(2)PM2.5は、大気中に浮遊する微小粒子状物質を表すもので、環境基準が定められている。
(3)室内空気中の二酸化炭素の許容濃度は、一酸化炭素より高い。
(4)臭気は、二酸化炭素と同じように空気汚染を知る指標とされている。
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📘 ホルムアルデヒドとは?
ホルムアルデヒドは、接着剤や建材、家具などから出る気体で、シックハウス症候群の主な原因物質です。無色ですが、鼻をつく刺激臭があります。
目や鼻・のどを刺激し、アレルギーの原因にもなります。だから「無色無臭」は誤りで、正しくは「無色だが刺激臭がある」です。
❌(1)ホルムアルデヒドは、内装仕上げ材や家具などから発生する無色無臭の気体である。
これが誤り。ホルムアルデヒドは無色ですが、刺激臭があり「無臭」ではありません。目や鼻を刺激する原因になります。「無色無臭」は誤りです。
⭕(2)PM2.5は、大気中に浮遊する微小粒子状物質を表すもので、環境基準が定められている。
正しい。PM2.5は大気中に浮かぶ微小な粒子状物質で、環境基準が定められています。
⭕(3)室内空気中の二酸化炭素の許容濃度は、一酸化炭素より高い。
正しい。二酸化炭素の許容濃度(1,000ppm)は、一酸化炭素の許容濃度(10ppm)より高いです。
⭕(4)臭気は、二酸化炭素と同じように空気汚染を知る指標とされている。
正しい。臭気は、二酸化炭素などと同じく、空気の汚れを知る指標の一つです。
問2
分野:空調設備(水)重要度 ★★☆
水の性状に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)pHは、水素イオン濃度の大小を示す指標である。
(2)BODは、水中に含まれる有機物質の量を示す指標である。
(3)DOは、水中に含まれる大腸菌群数を示す指標である。
(4)マグネシウムイオンの多い水は、硬度が高い。
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📘 DO(溶存酸素)とは?
DO(溶存酸素)は、水の中に溶け込んでいる酸素の量です。魚などの水中生物が生きるのに必要で、水がきれいなほど多く溶けています。
「大腸菌群数」は水の細菌汚染を示す別の指標です。DOは酸素の量、大腸菌群数は菌の数で、別物です。だから「DOは大腸菌群数を示す」は誤りです。
⭕(1)pHは、水素イオン濃度の大小を示す指標である。
正しい。pHは、水素イオン濃度の大小(酸性・アルカリ性)を示す指標です。
⭕(2)BODは、水中に含まれる有機物質の量を示す指標である。
正しい。BOD(生物化学的酸素要求量)は、水中の有機物(汚れ)の量を示す指標です。
❌(3)DOは、水中に含まれる大腸菌群数を示す指標である。
これが誤り。DOは「溶存酸素」=水中に溶けている酸素の量を示す指標です。「大腸菌群数を示す」は別のものなので誤りです。
⭕(4)マグネシウムイオンの多い水は、硬度が高い。
正しい。カルシウムやマグネシウムのイオンが多い水は、硬度が高い(硬水)です。
問3
分野:空調設備(流体)重要度 ★★☆
流体に関する用語の組合せのうち、関係のないものはどれか。
(1)粘性係数 ―― 摩擦応力
(2)パスカルの原理 ―― 圧力
(3)動圧 ―― 表面張力
(4)オリフィス ―― 流量計測
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📘 動圧とは?
動圧は、流体が流れる速さ(勢い)によって生じる圧力です。速く流れるほど大きくなり、½×密度×速度²で表します。ピトー管などで流速を測るのに使います。
一方、表面張力は水面が縮まろうとする力で、まったく別の性質です。動圧と表面張力は無関係なので、この組合せが「関係のないもの」です。
❌(1)粘性係数 ―― 摩擦応力
関係あり。粘性係数は、流れのときの摩擦応力(ねばりによる抵抗)に関係します。
❌(2)パスカルの原理 ―― 圧力
関係あり。パスカルの原理は、密閉した流体に加えた圧力の伝わり方の話です。
⭕(3)動圧 ―― 表面張力
これが正解(関係のないもの)。動圧は流れの速さによって生じる圧力(½ρv²)で、表面張力とは関係がありません。
❌(4)オリフィス ―― 流量計測
関係あり。オリフィス(絞り)は、流量を計測するのに用いられます。
問4
分野:空調設備(湿り空気)重要度 ★★☆
湿り空気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)相対湿度とは、湿り空気に含まれている乾き空気kgに対する水分の質量をいう。
(2)飽和湿り空気とは、ある温度で、もうそれ以上水蒸気として水分を含み得ない状態の空気をいう。
(3)露点温度とは、その空気と同じ絶対湿度を持つ飽和湿り空気の温度をいう。
(4)常温以下の温度では、相対湿度と飽和度は、ほぼ等しくなる。
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📘 絶対湿度と相対湿度とは?
絶対湿度は、乾き空気1kgに含まれる水分の重さ(量そのもの)です。問題文(1)はこの絶対湿度の説明です。
一方相対湿度は、その温度で入れられる最大の水分に対して、いまどれだけ入っているかの割合(%)です。(1)は絶対湿度の説明を相対湿度としているので誤りです。
❌(1)相対湿度とは、湿り空気に含まれている乾き空気kgに対する水分の質量をいう。
これが誤り。乾き空気1kgに対する水分の質量は「絶対湿度」の定義です。相対湿度は、いまの水蒸気分圧を飽和時の水蒸気分圧で割った「割合(%)」なので、誤りです。
⭕(2)飽和湿り空気とは、ある温度で、もうそれ以上水蒸気として水分を含み得ない状態の空気をいう。
正しい。飽和湿り空気は、その温度でこれ以上水蒸気を含めない状態の空気です。
⭕(3)露点温度とは、その空気と同じ絶対湿度を持つ飽和湿り空気の温度をいう。
正しい。露点温度は、その空気と同じ絶対湿度を持つ飽和湿り空気の温度です。
⭕(4)常温以下の温度では、相対湿度と飽和度は、ほぼ等しくなる。
正しい。常温以下では、相対湿度と飽和度はほぼ等しくなります。
問5
分野:電気設備重要度 ★★☆
電気工事に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)飲料用冷水機の電源回路には、漏電遮断器を設置する。
(2)CD管は、コンクリートに埋設して施設する。
(3)絶縁抵抗の測定には、接地抵抗計を用いる。
(4)電動機の電源配線は、金属管内で接続しない。
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📘 絶縁抵抗計と接地抵抗計とは?
絶縁抵抗計(メガー)は、電線やケーブルの絶縁(電気が漏れないか)の状態を測る計器です。漏電の有無を確かめます。
一方接地抵抗計は、アース(接地)がきちんと効いているか(接地抵抗)を測る別の計器です。目的が違うので、「絶縁抵抗の測定に接地抵抗計を用いる」は誤りです。
⭕(1)飲料用冷水機の電源回路には、漏電遮断器を設置する。
正しい。水を扱う飲料用冷水機は感電の危険があるので、電源回路に漏電遮断器を設置します。
⭕(2)CD管は、コンクリートに埋設して施設する。
正しい。CD管(オレンジ色の合成樹脂管)は、必ずコンクリートに埋設して使います。
❌(3)絶縁抵抗の測定には、接地抵抗計を用いる。
これが誤り。絶縁抵抗の測定には「絶縁抵抗計(メガー)」を用います。「接地抵抗計」は接地抵抗(アースの効き)を測る別の計器なので、誤りです。
⭕(4)電動機の電源配線は、金属管内で接続しない。
正しい。電動機の電源配線は、金属管の中では接続しません(接続は接続箱などで行います)。
問6
分野:建築重要度 ★★☆
鉄筋コンクリート造の建築物の構造に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)バルコニーなど片持ち床版は、設計荷重を割増すなどにより、版厚及び配筋に余裕を持たせる。
(2)柱には、原則として、配管等の埋設を行わない。
(3)梁貫通孔は、せん断力の大きい部位を避けて設け、必要な補強を行う。
(4)構造体に作用する荷重及び外力は、固定荷重、積載荷重及び地震力とし、風圧力は考慮しない。
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📘 構造体に作用する荷重・外力とは?
建物の構造は、いろいろな力に耐えるように設計します。主な荷重・外力は、固定荷重(建物自身の重さ)、積載荷重(人や家具の重さ)、地震力、風圧力(風の力)、積雪荷重などです。
風の力(風圧力)も、建物を横から押す大きな力なので必ず考慮します。だから「風圧力は考慮しない」は誤りです。
⭕(1)バルコニーなど片持ち床版は、設計荷重を割増すなどにより、版厚及び配筋に余裕を持たせる。
正しい。片持ち床版(バルコニーなど)は、安全のため設計荷重を割増して版厚・配筋に余裕を持たせます。
⭕(2)柱には、原則として、配管等の埋設を行わない。
正しい。柱は建物を支える大切な部分なので、原則として配管などを埋め込みません。
⭕(3)梁貫通孔は、せん断力の大きい部位を避けて設け、必要な補強を行う。
正しい。梁の貫通孔は、せん断力の大きい部位を避けて設け、まわりを補強します。
❌(4)構造体に作用する荷重及び外力は、固定荷重、積載荷重及び地震力とし、風圧力は考慮しない。
これが誤り。構造体に作用する荷重・外力には、固定荷重・積載荷重・地震力に加えて「風圧力」も考慮します。「風圧力は考慮しない」は誤りです。
問7
分野:空調設備(空調方式)重要度 ★★☆
定風量単一ダクト方式(CAV)に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)送風量が多いため、室内の清浄度を保ちやすい。
(2)各室ごとの部分的な空調の運転・停止ができない。
(3)換気量を定常的に十分確保できる。
(4)熱負荷の変動パターンが異なる室への対応が容易である。
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📘 定風量(CAV)方式の弱点とは?
定風量(CAV)方式は、送る空気の量がいつも一定の空調方式です。清浄度や換気量を安定して保てる長所があります。
ただし、風量を変えられないので、暑さ寒さ(負荷)の変化パターンが部屋ごとに違う場合の対応は苦手です。各室に合わせるには、風量を変えられる変風量(VAV)方式が向きます。だから「異なる室への対応が容易」は誤りです。
⭕(1)送風量が多いため、室内の清浄度を保ちやすい。
正しい。定風量方式は送風量が多いので、室内の清浄度を保ちやすいです。
⭕(2)各室ごとの部分的な空調の運転・停止ができない。
正しい。定風量方式は全体で一律に空調するので、各室ごとの運転・停止はできません。
⭕(3)換気量を定常的に十分確保できる。
正しい。風量が一定なので、換気量を常に十分確保できます。
❌(4)熱負荷の変動パターンが異なる室への対応が容易である。
これが誤り。定風量方式は風量が一定なので、負荷の変動パターンが異なる室への対応は難しい(不得意)です。対応が容易なのは変風量(VAV)方式なので、誤りです。
問8
分野:空調設備(湿り空気線図)重要度 ★★★
暖房時の湿り空気線図のE点に対応する空気調和システム図上の位置として、適当なものはどれか。
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📘 暖房時の空気の流れと線図とは?
暖房では、室内(居室①・A点)からの還気と、冷たい外気(②・B点)が混ざって混合空気(C点)になり、加熱コイル(③)で温められてD点へ、さらに加湿器(④)で湿り気を加えられてE点(給気)になり、室内へ送られます。
E点は加湿の後の給気なので、システム図の④(加湿器の出口)に対応します。「E=加湿後の給気=④」と読み取ります。
❌(1)①
誤り。①は居室(室内)で、線図ではA点に対応します。
❌(2)②
誤り。②は外気(OA)で、線図では最も低温・低湿のB点に対応します。
❌(3)③
誤り。③は加熱コイルの出口で、線図ではD点に対応します。
⭕(4)④
これが正しい。E点は加湿器で湿り気を加えた後の給気で、システム図の④(加湿器の出口)に対応します。
問9
分野:空調設備(熱負荷)重要度 ★★☆
冷房負荷計算に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)外気による熱負荷は、顕熱と潜熱を考慮する。
(2)OA機器による熱負荷は、顕熱のみを考慮する。
(3)ガラス窓からの熱負荷は、ガラス窓を透過した日射による顕熱のみを考慮する。
(4)人体による熱負荷は、顕熱と潜熱を考慮する。
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📘 ガラス窓からの熱負荷とは?
ガラス窓から室内に入る熱には、2種類あります。①ガラスを透過してくる日射(太陽の熱)と、②室内外の温度差でガラスを伝わってくる通過熱(伝導熱)です。
冷房負荷計算では、この両方を考えます。「日射による顕熱のみ」では通過熱を見落とすので誤りです。
⭕(1)外気による熱負荷は、顕熱と潜熱を考慮する。
正しい。外気は温度も湿気も持ち込むので、外気負荷は顕熱と潜熱の両方を考慮します。
⭕(2)OA機器による熱負荷は、顕熱のみを考慮する。
正しい。OA機器(パソコンなど)は水分を出さないので、顕熱のみを考慮します。
❌(3)ガラス窓からの熱負荷は、ガラス窓を透過した日射による顕熱のみを考慮する。
これが誤り。ガラス窓からの熱負荷は、透過した日射(顕熱)だけでなく、室内外の温度差による通過熱(伝導熱)も考慮します。「日射による顕熱のみ」は誤りです。
⭕(4)人体による熱負荷は、顕熱と潜熱を考慮する。
正しい。人体は汗をかくので、顕熱と潜熱の両方を考慮します。
問10
分野:空調設備(用語)重要度 ★★☆
空気調和設備に関する用語の組合せのうち、関係のないものはどれか。
(1)冷却水の水質 ―― ブローダウン
(2)吸収冷温水機 ―― 特定フロン
(3)変風量(VAV)ユニット ―― 温度検出器
(4)空調ゾーニング ―― ペリメータ
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📘 吸収冷温水機の冷媒とは?
吸収冷温水機は、ガスや蒸気の熱で吸収液を加熱し、水(冷媒)を蒸発させて冷水を作る機器です。冷媒に使うのは「水」で、臭化リチウムを吸収液に使います。
つまり、吸収冷温水機はフロンを使いません。だから「吸収冷温水機=特定フロン」は関係のない組合せです。(フロンを使うのは圧縮式冷凍機です。)
❌(1)冷却水の水質 ―― ブローダウン
関係あり。冷却水は蒸発して濃くなるので、ブローダウン(一部を排出)して水質を保ちます。
⭕(2)吸収冷温水機 ―― 特定フロン
これが正解(関係のないもの)。吸収冷温水機の冷媒は「水」で、フロンは使いません。だから「特定フロン」とは関係がありません。
❌(3)変風量(VAV)ユニット ―― 温度検出器
関係あり。変風量(VAV)ユニットは、室内の温度検出器の信号で風量を変えます。
❌(4)空調ゾーニング ―― ペリメータ
関係あり。空調ゾーニングでは、窓ぎわの負荷が大きい区域を「ペリメータ」ゾーンとして分けます。
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