この記事でわかること

令和元年度・1級管工事施工管理技士「1次検定 A㉑〜㉚」の問題と、初学者にもわかるやさしい解説です。出題分野は、冷凍・換気・排煙・給水・給湯・排水・下水道などの設備分野です。

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問21

分野:冷凍・ヒートポンプ重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)ヒートポンプでは、外気温度が低くなると暖房能力が低下する。
(2)ヒートポンプの成績係数は、圧縮仕事の駆動エネルギーが追加されるため、往復動冷凍機の成績係数より高くなる。
(3)ヒートポンプの除霜運転は、一般的に、四方弁を冷房サイクルに切り替えて行う。
(4)ヒートポンプでは、外気温度が低くなると蒸発圧力、蒸発温度が高くなる。
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正解
(4)が誤り

ヒートポンプ(熱をくみ上げる機械)に関する問題です。外気温度との関係や成績係数を押さえましょう。

⭕(1)ヒートポンプでは、外気温度が低くなると暖房能力が低下する。

正しい記述です。外気温度が低いほど、空気からくみ上げられる熱が減るため暖房能力は低下します。

寒い日ほど「外から集められる熱」が少なくなるためです。エアコン暖房が真冬に効きにくくなるのと同じです。問題文は正しい内容です。

⭕(2)ヒートポンプの成績係数は、圧縮仕事の駆動エネルギーが追加されるため、往復動冷凍機の成績係数より高くなる。

正しい記述です。ヒートポンプ(暖房)は、くみ上げた熱に圧縮機の仕事のぶんも加わって室内に放熱されるため、冷房(冷凍機)より成績係数が高くなります。

成績係数(COP)とは?

使ったエネルギーに対してどれだけの熱を得られたかの比です。大きいほど効率がよいことを表します。

暖房は「集めた熱+圧縮の仕事」を利用できるぶん、効率が高くなります。問題文は正しい内容です。

四方弁(四方切換弁)とは?冷暖房が切り替わる仕組みを初心者にもやさしく図解👉 この用語をもっとくわしく四方弁(四方切換弁)とは?冷暖房が切り替わる仕組みを初心者にもやさしく図解
⭕(3)ヒートポンプの除霜運転は、一般的に、四方弁を冷房サイクルに切り替えて行う。

正しい記述です。除霜(霜取り)は、四方弁を冷房サイクルに切りかえて、室外機を一時的に温めて霜をとかします。

冬の暖房中、室外機には霜がつきます。サイクルを逆にして室外機側を暖め、霜を解かすのが除霜運転です。問題文は正しい内容です。

❌(4)ヒートポンプでは、外気温度が低くなると蒸発圧力、蒸発温度が高くなる。

「高くなる」が誤りです。正しくは、外気温度が低くなると蒸発圧力・蒸発温度は低くなります。

蒸発器は外気から熱をうばう部分です。外気が冷たいほど、それに合わせて蒸発温度(蒸発圧力)も下がります。熱は高温から低温へ流れるので、外気より低い温度でないと熱をうばえないためです。大小が逆のひっかけです。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。外気温度が低くなると、蒸発圧力・蒸発温度は低くなる(高くならない)点がひっかけです。

問22

分野:換気(建築基準法)重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)集会所等の用途に供する特殊建築物の居室において、床面積の1/20以上の換気上有効な開口部を有する場合、換気設備を設けなくてもよい。
(2)密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設けなくてもよい。
(3)発熱量の合計が6kW以下の火を使用する設備又は器具を設けた室(調理室を除く。)は、換気上有効な開口部を有する場合、火気を使用する室としての換気設備を設けなくてもよい。
(4)自然換気設備の排気口は、給気口より高い位置に設け、常時開放された構造とし、かつ、排気筒の立ち上がり部分に直結する必要がある。
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正解
(1)が誤り

建築基準法にもとづく換気に関する問題です。居室の換気設備が必要かどうか、自然換気設備の構造を押さえましょう。

❌(1)集会所等の用途に供する特殊建築物の居室において、床面積の1/20以上の換気上有効な開口部を有する場合、換気設備を設けなくてもよい。

「換気設備を設けなくてもよい」が誤りです。シックハウス対策により、居室には原則として常時換気できる機械換気設備が義務づけられています。

かつては「窓が十分あれば換気設備は不要」でしたが、法改正で窓があっても機械換気設備は省略できなくなりました。建材から出るVOCsなどを常に排出するためです。

⭕(2)密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設けなくてもよい。

正しい記述です。密閉式燃焼器具は給排気を屋外と直接やり取りし、室内空気を汚さないため、火気使用室としての換気設備は不要です。

FF式ストーブなどがこれにあたります。問題文は正しい内容です。

⭕(3)発熱量の合計が6kW以下の火を使用する設備又は器具を設けた室(調理室を除く。)は、換気上有効な開口部を有する場合、火気を使用する室としての換気設備を設けなくてもよい。

正しい記述です。発熱量6kW以下で、換気上有効な開口部がある室(調理室を除く)は、火気使用室としての換気設備を省略できます。

発熱量が小さく開口部もあれば、自然の換気で足りるという考え方です。問題文は正しい内容です。

⭕(4)自然換気設備の排気口は、給気口より高い位置に設け、常時開放された構造とし、かつ、排気筒の立ち上がり部分に直結する必要がある。

正しい記述です。自然換気の排気口は給気口より高い位置・常時開放・排気筒に直結とします。

暖まった汚れた空気は上にたまるので、高い位置から排気筒で外へ逃がします。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。シックハウス対策により、居室は窓があっても機械換気設備を省略できない点がひっかけです。

問23

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正解
(2)700㎥/h

建築基準法にもとづく居室の必要有効換気量を求める図問題です。公式に床面積をあてはめて、2部屋ぶんを合計します。

必要有効換気量とは?

居室の空気を清潔に保つため建築基準法で定められた、最低限必要な換気量です。式はV=20×床面積÷N(Nは1人あたりの占有面積。10を超えるときは10とする)。

解き方の手順(1人あたり占有面積の基準=15㎡として図から計算)

①居室a:1人あたり占有面積=150÷15=10㎡/人 → V=20×150÷10=300㎥/h

②居室b:200÷15=13.3㎡/人(10を超えるのでN=10)→ V=20×200÷10=400㎥/h

③合計=300+400=700㎥/h

ポイントは、1人あたり占有面積が10を超えたら10で計算すること(居室b)。これを忘れると数値がずれます。よって答えは(2)700㎥/hです。

この問題のまとめ

必要有効換気量は V=20×床面積÷N。居室a=300㎥/h、居室b=400㎥/h(Nは10で頭打ち)、合計700㎥/hです。

問24

分野:排煙設備重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)自然排煙口は、防煙区画部分の床面積の1/50以上の排煙上有効な開口面積を有する必要がある。
(2)排煙立てダクト(メインダクト)の風量は、最遠の階から順次比較し、各階ごとの排煙風量のうち大きい方の風量とする。
(3)防煙垂れ壁は、防火戸上部及び天井チャンバー方式を除き、天井面より40cm以上下方に突出した不燃材料で造られたものとする。
(4)排煙機は、多翼形、軸流形等、一般の送風機に使用されている機種を用いるが、サージングやオーバーロードがないように排煙ダクト系に合う機種を選定する。
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正解
(3)が誤り

排煙設備に関する問題です。自然排煙口の面積・排煙ダクトの風量・防煙垂れ壁の寸法などを押さえましょう。

⭕(1)自然排煙口は、防煙区画部分の床面積の1/50以上の排煙上有効な開口面積を有する必要がある。

正しい記述です。自然排煙口は、防煙区画の床面積の1/50以上の有効開口面積が必要です。

部屋が広いほど、それに見合った大きさの排煙口が要る、という割合の基準です。問題文は正しい内容です。

⭕(2)排煙立てダクト(メインダクト)の風量は、最遠の階から順次比較し、各階ごとの排煙風量のうち大きい方の風量とする。

正しい記述です。各階の必要風量を順に比べ、大きいほうの風量を採用します。

どの階で火災が起きても足りる能力を確保するためです。問題文は正しい内容です。

❌(3)防煙垂れ壁は、防火戸上部及び天井チャンバー方式を除き、天井面より40cm以上下方に突出した不燃材料で造られたものとする。

「40cm以上」が誤りです。防煙垂れ壁は、天井面より50cm以上下に突き出した不燃材料でつくります。

防煙垂れ壁とは?

天井から下げて取り付ける、煙の広がりをせき止める壁です。煙を一区画にためて、排煙口から外へ出しやすくします。

垂れ壁が浅いと煙をせき止めきれません。数値は「40cm」ではなく50cm以上です。

防煙垂れ壁とは?役割と設置基準を初心者にもやさしく図解👉 この用語をもっとくわしく防煙垂れ壁とは?役割と設置基準を初心者にもやさしく図解
⭕(4)排煙機は、多翼形、軸流形等、一般の送風機に使用されている機種を用いるが、サージングやオーバーロードがないように排煙ダクト系に合う機種を選定する。

正しい記述です。排煙機は一般の送風機の機種を使いますが、サージングや過負荷が起きないようダクト系に合う機種を選びます。

排煙ダクトの抵抗に合った機種でないと、不安定な運転や過負荷を起こすためです。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。防煙垂れ壁は天井面より50cm以上下に突き出す(40cmではない)点がひっかけです。

問25

分野:排煙設備重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)排煙立てダクト(メインダクト)には、原則として、防火ダンパを設けない。
(2)2以上の防煙区画を対象とする場合の排煙風量は、1分間に120㎥以上で、かつ、最大防煙区画の床面積1㎡につき2㎥以上とする。
(3)電源を必要とする排煙設備の予備電源は、20分間継続して排煙設備を作動できる容量とし、かつ、常用の電源が断たれた場合に自動的に切り替えられるものとする。
(4)同一防煙区画に複数の排煙口を設ける場合は、排煙口の1つを開放することで他の排煙口を同時に開放する連動機構付とする。
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正解
(3)が誤り

排煙設備(ダクト・排煙量・予備電源)に関する問題です。数値(120㎥/min・2㎥/min・30分)を押さえましょう。

⭕(1)排煙立てダクト(メインダクト)には、原則として、防火ダンパを設けない。

正しい記述です。排煙の立てダクトには、原則として防火ダンパを設けません

防火ダンパは熱で自動的に閉じる装置です。排煙ダクトに付けると肝心なときに煙で閉じて排煙できなくなるためです。問題文は正しい内容です。

⭕(2)2以上の防煙区画を対象とする場合の排煙風量は、1分間に120㎥以上で、かつ、最大防煙区画の床面積1㎡につき2㎥以上とする。

正しい記述です。2区画以上では120㎥/min以上、かつ最大防煙区画の床面積1㎡あたり2㎥/min以上とします。

1区画だけなら1㎡あたり1㎥/minでよいのに対し、複数区画では2㎥/minと厳しくなります。問題文は正しい内容です。

❌(3)電源を必要とする排煙設備の予備電源は、20分間継続して排煙設備を作動できる容量とし、かつ、常用の電源が断たれた場合に自動的に切り替えられるものとする。

「20分間」が誤りです。正しくは、予備電源は30分間継続して作動できる容量とします。

火災時に停電しても排煙を続けられるようにするためで、必要な容量は30分です。さらに停電時に自動で切り替わることも必要です。「20分」と短くしているのがひっかけです。

⭕(4)同一防煙区画に複数の排煙口を設ける場合は、排煙口の1つを開放することで他の排煙口を同時に開放する連動機構付とする。

正しい記述です。同じ区画に複数の排煙口がある場合は、1つ開けば他も同時に開く連動機構付きとします。

区画内の煙をまとめて素早く排出するためです。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。排煙設備の予備電源は30分間作動できる容量が必要(20分ではない)点がひっかけです。

問26

分野:給水・配水管重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)給水管を分岐する箇所での配水管内の動水圧は、0.1MPaを標準とする。
(2)配水管より分水栓又はサドル付分水栓によって給水管を取り出す場合は、他の給水装置の取付口から30cm以上離す。
(3)配水管を他の地下埋設物と交差又は近接して敷設する場合は、少なくとも30cm以上の間隔を保つ。
(4)配水管を敷設する場合の配管の基礎は、軟弱層が深い場合、管径の1/3〜1/1程度(最小50cm)を砂又は良質土に置き換える。
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正解
(1)が誤り

上水道の配水管に関する問題です。動水圧・他の埋設物との間隔・基礎など、数値と理由を押さえましょう。

❌(1)給水管を分岐する箇所での配水管内の動水圧は、0.1MPaを標準とする。

「0.1MPaを標準」が誤りです。正しくは、給水管を分岐する箇所の配水管内の動水圧は0.15〜0.2MPa程度を標準とします。

動水圧とは?

水が流れているときに管にかかっている圧力です。流れていないときの静水圧より低くなります。

各家庭の給水栓まで水を届けるには、分岐点である程度の圧力(0.15〜0.2MPa)が必要です。0.1MPaでは低すぎる、というのがひっかけです。

⭕(2)配水管より分水栓又はサドル付分水栓によって給水管を取り出す場合は、他の給水装置の取付口から30cm以上離す。

正しい記述です。給水管を取り出す箇所は、他の取付口から30cm以上離します。

近すぎると配水管が弱くなったり施工しにくかったりするため、間隔を確保します。問題文は正しい内容です。

⭕(3)配水管を他の地下埋設物と交差又は近接して敷設する場合は、少なくとも30cm以上の間隔を保つ。

正しい記述です。他の地下埋設物(ガス管・電線管など)とは30cm以上の間隔を保ちます。

近すぎると工事や点検のときにたがいを傷つけるおそれがあるためです。問題文は正しい内容です。

⭕(4)配水管を敷設する場合の配管の基礎は、軟弱層が深い場合、管径の1/3〜1/1程度(最小50cm)を砂又は良質土に置き換える。

正しい記述です。軟弱地盤では、管の下を管径の1/3〜1倍程度(最小50cm)まで砂や良質土に置き換えます。

軟らかい地盤のままだと管が不ぞろいに沈んで折れるため、しっかりした下地に入れ替えて支えます。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。給水管を分岐する箇所の配水管内の動水圧は0.15〜0.2MPa程度を標準とします(0.1MPaは低すぎ)。

問27

分野:下水道重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)汚水管きょの流速は、計画下水量に対し0.6〜3.0m/sとする。
(2)管きょの最小口径は、雨水管きょでは150mm、汚水管きょでは250mmを標準とする。
(3)管きょ径が変化する場合の接続方法は、原則として水面接合又は管頂接合とする。
(4)管きょに取付管を接続する場合、取付管の管底が本管の中心部より上方になるように取り付ける。
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正解
(2)が誤り

下水道の管きょに関する問題です。流速・最小口径・接合方法・取付管の位置などを押さえましょう。

⭕(1)汚水管きょの流速は、計画下水量に対し0.6〜3.0m/sとする。

正しい記述です。汚水管きょの流速は0.6〜3.0m/sとします。

遅すぎると汚物が沈んで詰まり、速すぎると管が摩耗します。だから下限と上限が決められています。問題文は正しい内容です。

❌(2)管きょの最小口径は、雨水管きょでは150mm、汚水管きょでは250mmを標準とする。

「雨水150mm、汚水250mm」が誤りです。正しくは、汚水管きょが200mm、雨水・合流管きょが250mmを標準とします。

雨水のほうが一度に流す量が多いため、最小口径が大きく(250mm)なります。問題文は雨水と汚水の数値が入れかわっています。「雨水のほうが太い」と覚えましょう。

⭕(3)管きょ径が変化する場合の接続方法は、原則として水面接合又は管頂接合とする。

正しい記述です。管径が変わるつなぎ目は、水面接合か管頂接合を原則とします。

こうすると水がスムーズに流れ、上流側で水があふれにくくなります。問題文は正しい内容です。

⭕(4)管きょに取付管を接続する場合、取付管の管底が本管の中心部より上方になるように取り付ける。

正しい記述です。取付管は、その管底が本管の中心より上になるように接続します。

下のほうにつなぐと、本管の底にたまった土砂が取付管に入り込みやすいためです。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。最小口径は汚水管きょ200mm・雨水/合流管きょ250mmで、数値が入れかわっている点がひっかけです。

問28

分野:給水重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)受水タンクを設ける場合の高置タンクの容量は、一般的に、時間最大予想給水量に0.5〜1.0を乗じた量とする。
(2)給水管の管径は、ヘーゼン・ウィリアムスの式を用いて算定することができる。
(3)水道直結増圧ポンプの給水量は、時間平均予想給水量とする。
(4)受水タンクには吸込みピットを設け、タンクの底面は、ピットに向かって1/100程度の勾配をとる。
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正解
(3)が誤り

給水設備に関する問題です。タンク容量・管径計算・ポンプ給水量などを押さえましょう。

⭕(1)受水タンクを設ける場合の高置タンクの容量は、一般的に、時間最大予想給水量に0.5〜1.0を乗じた量とする。

正しい記述です。高置タンクの容量は、時間最大予想給水量に0.5〜1.0を掛けた量を目安とします。

ピーク時の使用量をある程度ためておくための容量です。問題文は正しい内容です。

⭕(2)給水管の管径は、ヘーゼン・ウィリアムスの式を用いて算定することができる。

正しい記述です。給水管の管径は、ヘーゼン・ウィリアムスの式などを用いて算定できます。

流量や許容できる圧力損失から、適切な管径を求める実用的な式です。問題文は正しい内容です。

❌(3)水道直結増圧ポンプの給水量は、時間平均予想給水量とする。

「時間平均予想給水量」が誤りです。正しくは、時間最大予想給水量で決めます。

ポンプはいちばん水を使う時間帯(ピーク)でも足りる能力が必要です。「平均」で決めるとピーク時に水が不足します。だから「最大」が正解です。「平均」と「最大」のすりかえがひっかけです。

⭕(4)受水タンクには吸込みピットを設け、タンクの底面は、ピットに向かって1/100程度の勾配をとる。

正しい記述です。受水タンクには吸込みピットを設け、底面はピットへ向かって1/100程度の勾配をとります。

底にたまった沈殿物や水を、ピットに集めて掃除や水抜きをしやすくするためです。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。水道直結増圧ポンプの給水量は時間最大予想給水量で決めます(平均ではピーク時に不足)。

問29

分野:給排水重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)衛生器具の同時使用率は、器具数が増えるほど小さくなる。
(2)一般水栓の最低必要吐出圧力は、30kPaである。
(3)受水タンクの水抜き管は、間接排水として排水口空間を設ける。
(4)揚水管の横引配管が長くなる場合、下層階で横引きをする方が水柱分離を生じにくい。
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正解
(4)が誤り

給排水に関する問題です。同時使用率・必要吐出圧力・排水口空間・水柱分離などを押さえましょう。

⭕(1)衛生器具の同時使用率は、器具数が増えるほど小さくなる。

正しい記述です。器具の数が増えるほど、すべてが同時に使われる割合(同時使用率)は小さくなります。

器具が多いほど「全部いっぺんに使う」ことは起こりにくいためです。だから管径は器具数に単純比例させず、同時使用率で割り引いて計算します。問題文は正しい内容です。

⭕(2)一般水栓の最低必要吐出圧力は、30kPaである。

正しい記述です。一般水栓の最低必要吐出圧力は30kPaです。

これより低いと、蛇口から十分な勢いで水が出ません。器具ごとに必要な圧力が決まっており、設計の基準になります。問題文は正しい内容です。

⭕(3)受水タンクの水抜き管は、間接排水として排水口空間を設ける。

正しい記述です。受水タンクの水抜き管は間接排水とし、排水口空間(すき間)を設けます

間接排水とは?

排水管に直接つながず、いったん大気にあいたすき間(排水口空間)をはさんで排水する方法です。下水からの汚れや臭気の逆流を防ぎ、飲み水を守ります。

飲み水をためる受水タンクは、汚れの逆流を絶対に避ける必要があるため、間接排水にします。問題文は正しい内容です。

❌(4)揚水管の横引配管が長くなる場合、下層階で横引きをする方が水柱分離を生じにくい。

「下層階で横引きをする方が」が誤りです。正しくは、上層階(高い位置)で横引きをするほうが水柱分離を生じにくくなります。

水柱分離とは?

ポンプが止まったとき、立て管の中で水の柱がちぎれてすき間(真空)ができる現象です。再始動時に強い衝撃(水撃)の原因になります。

横引きを上層階でとると、ポンプ停止時に立て管の水が落ちても水柱が分離しにくくなります。下層階で横引きするほうがむしろ分離しやすく、上下が逆のひっかけです。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。揚水管の横引きは上層階で行うほうが水柱分離を生じにくい(下層階ではない)点がひっかけです。

問30

分野:給湯重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)中央式給湯設備の熱源に使用する真空式温水発生機の運転には、有資格者を必要としない。
(2)循環ポンプの揚程は、貯湯タンクから最高所の給湯栓までの配管の摩擦損失抵抗及び給湯栓の最低必要吐出圧力を考慮して求める。
(3)循環式浴槽設備では、レジオネラ症防止対策のため、循環している浴槽水をシャワーや打たせ湯には使用しない。
(4)瞬間湯沸器の1号は、流量1L/minの水の温度を25℃上昇させる能力を表しており、加熱能力は約1.74kWである。
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正解
(2)が誤り

給湯設備に関する問題です。温水発生機の資格・循環ポンプの揚程・レジオネラ対策・湯沸器の能力などを押さえましょう。

⭕(1)中央式給湯設備の熱源に使用する真空式温水発生機の運転には、有資格者を必要としない。

正しい記述です。真空式温水発生機は内部が高圧にならずボイラーに該当しないため、運転に有資格者(ボイラー技士)は必要ありません。

真空(または大気開放)で低圧のままお湯をつくるので、破裂の危険が小さく、法律上ボイラー扱いになりません。問題文は正しい内容です。

❌(2)循環ポンプの揚程は、貯湯タンクから最高所の給湯栓までの配管の摩擦損失抵抗及び給湯栓の最低必要吐出圧力を考慮して求める。

「給湯栓の最低必要吐出圧力を考慮」が誤りです。循環ポンプの揚程は、配管などの摩擦損失だけで求めます。

給湯の循環配管は、出た湯がタンクへ戻る閉ループです。上がる高さと下がる高さが打ち消し合い、高低差や給湯栓の吐出圧力は揚程に関係しません。必要なのは「湯を循環させ続けるための摩擦損失ぶんの力」だけです。給湯栓の吐出圧力は給水側で確保するもので、循環ポンプの仕事ではありません。

⭕(3)循環式浴槽設備では、レジオネラ症防止対策のため、循環している浴槽水をシャワーや打たせ湯には使用しない。

正しい記述です。循環している浴槽水は、シャワーや打たせ湯には使いません

循環水にレジオネラ属菌がいた場合、細かい水しぶき(エアロゾル)を吸い込んで感染するおそれがあるためです。問題文は正しい内容です。

⭕(4)瞬間湯沸器の1号は、流量1L/minの水の温度を25℃上昇させる能力を表しており、加熱能力は約1.74kWである。

正しい記述です。瞬間湯沸器の「1号」は、1L/minの水を25℃上昇させる能力で、約1.74kWにあたります。

号数が大きいほど一度にたくさんのお湯をつくれます。数値(1L/min・25℃・約1.74kW)を押さえましょう。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。給湯の循環配管は閉ループで高低差が打ち消されるため、循環ポンプの揚程は摩擦損失だけで求めます(給湯栓の吐出圧力は考慮しない)。

この10問の要点(直前チェック用)

  • 問21:外気温が下がると、蒸発温度・蒸発圧力は低くなる
  • 問22:居室には原則として換気設備が必要(シックハウス対策)
  • 問23:必要換気量 V=20×床面積÷占有面積(最大10)で計算
  • 問24:防煙垂れ壁は、天井面から50cm以上下げる
  • 問25:排煙設備の予備電源は、30分間継続できる容量
  • 問26:配水管内の動水圧は、0.15〜0.2MPa程度が標準
  • 問27:最小口径は、汚水管200mm・雨水管250mm
  • 問28:直結増圧ポンプは、時間最大予想給水量で選ぶ
  • 問29:揚水管の横引きは、上層階で行う方が水柱分離を防げる
  • 問30:給湯循環ポンプの揚程は摩擦損失だけ(高低差は相殺)
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