この記事で分かること

令和元年度(2019年)1級管工事施工管理技士「学科試験B(午後)」のうち、必須問題のNo.1〜10をやさしく解説します。施工計画・工程管理・品質管理・安全管理・機器の据付けが対象です。各問題は「適当でないもの(まちがっている記述)」を1つ選ぶ形式です。

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問1

分野:施工計画重要度 ★★☆

公共工事における施工計画等に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)現場代理人は、当該工事現場に常駐してその運営取り締まりを行うほか、請負代金の変更に関する権限も付与されている。
(2)工事材料は、設計図書にその品質が明示されていない場合、中等の品質を有するものとする。
(3)施工計画書には、総合施工計画書、工種別施工計画書があり、一般的に、仮設計画や施工要領書も含まれる。
(4)総合工程表は、現場での仮設工事や機器製作手配から試運転調整、後片付け、清掃、検査までの全体の工程の大要を表すものである。
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正解
(1)が誤り

公共工事の施工計画に関する問題です。現場代理人の権限や、施工計画書・工程表の役割を押さえましょう。

❌(1)現場代理人は、当該工事現場に常駐してその運営取り締まりを行うほか、請負代金の変更に関する権限も付与されている。

「請負代金の変更に関する権限も付与されている」が誤りです。現場代理人は、請負代金(お金)の変更・請求・受領などの権限は持ちません

現場代理人とは?

工事現場に常駐し、現場の運営・取り締まりを行う、請負業者の代理人です。ただし契約上のお金に関する権限は持たないと定められています。

公共工事の標準請負契約約款で、現場代理人の権限からお金に関する事項は外されています。現場の運営はするが、契約金額は動かせない、と整理しましょう。

⭕(2)工事材料は、設計図書にその品質が明示されていない場合、中等の品質を有するものとする。

正しい記述です。品質が明示されていない材料は、中等(ふつう程度)の品質とします。

「最低限でよい」ではなく「中等」とすることで、一定の品質を確保します。問題文は正しい内容です。

⭕(3)施工計画書には、総合施工計画書、工種別施工計画書があり、一般的に、仮設計画や施工要領書も含まれる。

正しい記述です。施工計画書には総合・工種別があり、仮設計画や施工要領書も含まれます

全体の計画から各工種の細かい手順まで、段階的に計画します。問題文は正しい内容です。

⭕(4)総合工程表は、現場での仮設工事や機器製作手配から試運転調整、後片付け、清掃、検査までの全体の工程の大要を表すものである。

正しい記述です。総合工程表は、仮設・機器製作手配から試運転調整・後片付け・清掃・検査まで、全工程の大要を表します。

工事の始めから終わりまでを一枚で見渡せるようにしたものです。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。現場代理人は現場の運営はしますが、請負代金の変更などお金に関する権限は持たない点がひっかけです。

問2

分野:申請・届出重要度 ★★☆

工事の申請・届出書類と提出先の組合せとして、適当でないものはどれか。

(1)振動の特定建設作業実施届 ── 市町村長
(2)ばい煙発生施設設置届 ── 労働基準監督署長
(3)浄化槽設置届 ── 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長)
(4)工事整備対象設備等着工届 ── 消防長又は消防署長
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正解
(2)が誤り

工事に必要な申請・届出と、その提出先の組合せを問う問題です。「どの届出を誰に出すか」を押さえましょう。

⭕(1)振動の特定建設作業実施届 ── 市町村長

正しい組合せです。振動の特定建設作業実施届は市町村長に提出します。

騒音・振動など身近な生活環境にかかわる届出は、市町村長が窓口です。問題文は正しい内容です。

❌(2)ばい煙発生施設設置届 ── 労働基準監督署長

「労働基準監督署長」が誤りです。ばい煙発生施設設置届は、大気汚染防止法にもとづき都道府県知事(政令市などでは市長)に提出します。

ばい煙(大気を汚す煙)は大気汚染防止法の管轄で、窓口は都道府県知事です。労働者の安全を扱う労働基準監督署長とは別です。届出先のすりかえがひっかけです。

⭕(3)浄化槽設置届 ── 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長)

正しい組合せです。浄化槽設置届は都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)に提出します。

衛生に関わる届出で、保健所のある自治体ではその長が窓口になります。問題文は正しい内容です。

⭕(4)工事整備対象設備等着工届 ── 消防長又は消防署長

正しい組合せです。工事整備対象設備等着工届は消防長又は消防署長に提出します。

消火設備など消防にかかわる設備の届出は、消防が窓口です。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。ばい煙発生施設設置届は都道府県知事(政令市などでは市長)に提出します(労働基準監督署長ではない)。

問3

分野:工程管理重要度 ★★★

工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)工期の途中で工程計画をチェックし、現実の推移を入れて調整することをフォローアップという。
(2)通常考えられる標準作業時間を限界まで短縮したときの作業時間を特急作業時間(クラッシュタイム)という。
(3)配員計画において、割り付けた人員等の不均衡の平滑化を図っていくことを山崩しという。
(4)クリティカルパスに次ぐ重要な経路で、工事の日程を短縮した場合、クリティカルパスになりやすい経路をインターフェアリングフロートという。
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正解
(4)が誤り

工程管理の用語に関する問題です。フォローアップ・クラッシュタイム・山崩し・各種フロートの意味を押さえましょう。

⭕(1)工期の途中で工程計画をチェックし、現実の推移を入れて調整することをフォローアップという。

正しい記述です。工期の途中で計画を見直し、実際の進み具合に合わせて調整することをフォローアップといいます。

計画は作って終わりではなく、ズレを早めに直すのが大切です。問題文は正しい内容です。

⭕(2)通常考えられる標準作業時間を限界まで短縮したときの作業時間を特急作業時間(クラッシュタイム)という。

正しい記述です。作業時間を限界まで短縮したときの時間を特急作業時間(クラッシュタイム)といいます。

費用をかけて最大限急いだ場合の作業時間で、工期短縮の検討に使います。問題文は正しい内容です。

⭕(3)配員計画において、割り付けた人員等の不均衡の平滑化を図っていくことを山崩しという。

正しい記述です。人員などの山(ピーク)をならして平滑化することを山崩しといいます。

特定の日に人手が集中しすぎないよう、余裕のある作業をずらして均等化します。問題文は正しい内容です。

❌(4)クリティカルパスに次ぐ重要な経路で、工事の日程を短縮した場合、クリティカルパスになりやすい経路をインターフェアリングフロートという。

「インターフェアリングフロート」が誤りです。この説明の中身はサブクリティカルパスのことです。

インターフェアリングフロートとは?

経路の名前ではなく「余裕(フロート)」の一種です。その作業が遅れると後ろの作業の開始を遅らせてしまうぶんの余裕を指します(干渉余裕)。

問題文が説明しているのは「クリティカルパスに次ぐ重要な経路」=サブクリティカルパスです。経路の名前と余裕(フロート)の名前を取り違えたひっかけです。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。説明の中身はサブクリティカルパスで、インターフェアリングフロート(干渉余裕)ではありません。

問4

分野:工程管理(計算)重要度 ★★★

図に示すネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。ただし、図中のイベント間のA〜Iは作業内容、日数は作業日数を表す。

A7日B2日C3日D3日E5日F5日G4日H4日I5日12578436

※点線の矢印は「ダミー(所要日数0日の見かけの作業)」です。

(1)クリティカルパスは、①→④→⑤→⑦→⑧で所要日数は15日である。
(2)作業Cのトータルフロートは、2日である。
(3)作業Dのフリーフロートは、3日である。
(4)イベント④と⑤の最遅完了時刻と最早開始時刻は同じで、7日である。
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正解
(3)が誤り

ネットワーク工程表のフロート(余裕)やクリティカルパスを読み取る計算問題です。用語の意味と計算の型を押さえれば確実に解けます。

トータルフロートとフリーフロートとは?

トータルフロート=全体の工期に影響を与えずに使える最大の余裕。フリーフロート=後ろの作業に迷惑をかけずに使える余裕(=次のイベントの最早開始 − その作業の最早開始 − 作業日数)。

⭕(1)クリティカルパスは、①→④→⑤→⑦→⑧で所要日数は15日である。

正しい記述です。①→④(A・7日)→⑤(ダミー0日)→⑦(G・4日)→⑧(H・4日)で7+0+4+4=15日。これが一番長い経路(クリティカルパス)です。

クリティカルパスは全作業経路のうち最も日数がかかる経路で、ここが全体の工期を決めます。問題文は正しい内容です。

⭕(2)作業Cのトータルフロートは、2日である。

正しい記述です。トータルフロート=(先のイベント③の最遅完了5日)−(作業Cの最早開始0日)−(作業日数3日)=2日です。

計算の型にあてはめれば求められます。問題文は正しい内容です。

❌(3)作業Dのフリーフロートは、3日である。

「3日」が誤りです。作業Dのフリーフロートは2日です。

フリーフロートの計算

フリーフロート=(次のイベント⑤の最早開始)−(作業Dの最早開始)−(作業日数)

= 7 − 2 − 3 = 2日

公式にあてはめると2日になります。「3日」としているのが誤りです。計算の型を覚えれば確実に解けます。

⭕(4)イベント④と⑤の最遅完了時刻と最早開始時刻は同じで、7日である。

正しい記述です。④も⑤も、最早開始時刻・最遅完了時刻がどちらも7日で一致します。

最早と最遅が一致する=余裕ゼロ=クリティカルパス上のイベントであることを意味します。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。フリーフロート=(次のイベントの最早開始)−(作業の最早開始)−(作業日数)。作業Dは 7−2−3=2日です。

問5

分野:品質管理重要度 ★★★

品質管理で用いられる統計的手法(パレート図と特性要因図)に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)パレート図とは、関係のある2つの対になったデータの1つを縦軸に、他の1つを横軸にとり、両者の対応する点をグラフにプロットした図である。
(2)パレート図では、大きな不良項目、不良項目の順位、各不良項目が全体に占める割合等を読み取ることができる。
(3)特性要因図とは、問題としている特性とそれに影響を与えると想定される要因の関係を魚の骨のような図に体系的に整理したものである。
(4)特性要因図は、不良の原因と考えられる事項が整理されるため、関係者の意見を引き出したり、改善の手段を決めたりすることに有用である。
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正解
(1)が誤り

品質管理で使う統計的手法(パレート図・特性要因図)に関する問題です。図の名前と中身が一致しているかを確かめましょう。

❌(1)パレート図とは、関係のある2つの対になったデータの1つを縦軸に、他の1つを横軸にとり、両者の対応する点をグラフにプロットした図である。

これは散布図の説明で、誤りです。パレート図は、不良などの項目を大きい順に棒グラフで並べ、累積の割合を折れ線で重ねた図です。

パレート図とは?

不良や故障などの項目を多い順に棒グラフで並べ、累積比率を折れ線で示した図です。「どの項目を優先して対策すべきか」が一目で分かります。

問題文の「2つの対のデータを点で打つ図」は散布図のことです。図の名前と中身を取り違えたひっかけです。

⭕(2)パレート図では、大きな不良項目、不良項目の順位、各不良項目が全体に占める割合等を読み取ることができる。

正しい記述です。パレート図からは、大きな不良項目・順位・全体に占める割合などが読み取れます。

「重点的に対策すべき項目」を見つけるのに役立ちます。問題文は正しい内容です。

⭕(3)特性要因図とは、問題としている特性とそれに影響を与えると想定される要因の関係を魚の骨のような図に体系的に整理したものである。

正しい記述です。特性要因図は、特性と要因の関係を魚の骨のような図に整理したものです。

「魚の骨図」とも呼ばれ、原因を体系的に洗い出すのに使います。問題文は正しい内容です。

⭕(4)特性要因図は、不良の原因と考えられる事項が整理されるため、関係者の意見を引き出したり、改善の手段を決めたりすることに有用である。

正しい記述です。特性要因図は原因の整理・意見出し・改善手段の決定に有用です。

関係者で囲んで「なぜ起きたか」を出し合うのに向いています。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。問題文の説明は散布図で、パレート図(大きい順の棒+累積折れ線)ではありません。

問6

分野:品質管理重要度 ★★☆

建設工事における品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)建設工事における品質管理とは、品質計画に基づき施工を実施し、品質を保証することである。
(2)建設工事は現場ごとの一品生産であることから、統計的な手法による品質管理は有効とならない。
(3)建設工事における品質管理の効果には、施工品質の向上、施工不良やクレームの減少等がある。
(4)建設工事における日常の品質管理には、異常が出たときの処置や、問題解決と再発防止も含まれる。
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正解
(2)が誤り

建設工事の品質管理に関する問題です。品質管理の意味・効果・統計的手法の有効性を押さえましょう。

⭕(1)建設工事における品質管理とは、品質計画に基づき施工を実施し、品質を保証することである。

正しい記述です。品質管理とは、品質計画に基づいて施工し、品質を保証する活動です。

計画→実施→保証という流れで、求められた品質を確実に満たします。問題文は正しい内容です。

❌(2)建設工事は現場ごとの一品生産であることから、統計的な手法による品質管理は有効とならない。

「有効とならない」が誤りです。一品生産であっても、ヒストグラムや管理図などの統計的手法は十分に有効です。

材料の試験結果や寸法のばらつきなど、現場でもデータは数多く得られます。それらを統計的に整理すれば、品質のばらつきや異常を見つけられます。「一品生産だから統計は無効」というのは誤りです。

⭕(3)建設工事における品質管理の効果には、施工品質の向上、施工不良やクレームの減少等がある。

正しい記述です。品質管理の効果には、施工品質の向上・施工不良やクレームの減少などがあります。

先に品質を作り込むことで、手直しやクレームを減らせます。問題文は正しい内容です。

⭕(4)建設工事における日常の品質管理には、異常が出たときの処置や、問題解決と再発防止も含まれる。

正しい記述です。日常の品質管理には、異常時の処置・問題解決・再発防止も含まれます。

検査して終わりではなく、異常への対応と再発防止までが品質管理です。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。一品生産の建設工事でも、統計的手法による品質管理は有効です。

問7

分野:安全管理重要度 ★★★

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)重大災害とは、一時に3人以上の労働者が業務上死亡した災害をいい、労働者が負傷又はり病した災害は含まない。
(2)建設工事において発生件数の多い労働災害には、墜落・転落災害、建設機械・クレーン災害、土砂崩壊・倒壊災害がある。
(3)災害の発生頻度を示す度数率とは、延べ実労働時間100万時間当たりの労働災害による死傷者数である。
(4)災害の規模及び程度を示す強度率とは、延べ実労働時間1,000時間当たりの労働災害による労働損失日数である。
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正解
(1)が誤り

建設工事の安全管理に関する問題です。重大災害の定義・労働災害の種類・度数率・強度率を押さえましょう。

❌(1)重大災害とは、一時に3人以上の労働者が業務上死亡した災害をいい、労働者が負傷又はり病した災害は含まない。

「負傷又はり病した災害は含まない」が誤りです。重大災害は、一時に3人以上が死傷(死亡だけでなく負傷・り病も含む)した災害です。

重大災害とは?

一時に3人以上の労働者が業務上死傷した災害です。「死亡」に限らず、けがや病気(負傷・り病)でも3人以上なら重大災害にあたります。

問題文は「死亡だけ」「負傷は含まない」とせばめているのが誤りです。3人以上の死傷=重大災害、と覚えましょう。

⭕(2)建設工事において発生件数の多い労働災害には、墜落・転落災害、建設機械・クレーン災害、土砂崩壊・倒壊災害がある。

正しい記述です。建設業で多いのは墜落・転落、建設機械・クレーン、土砂崩壊・倒壊の災害です。

とくに高所からの墜落・転落は建設業の死亡災害の上位を占めます。問題文は正しい内容です。

⭕(3)災害の発生頻度を示す度数率とは、延べ実労働時間100万時間当たりの労働災害による死傷者数である。

正しい記述です。度数率は延べ実労働時間100万時間あたりの死傷者数で、災害の起こりやすさ(頻度)を示します。

「100万時間あたり何人」と覚えましょう。問題文は正しい内容です。

⭕(4)災害の規模及び程度を示す強度率とは、延べ実労働時間1,000時間当たりの労働災害による労働損失日数である。

正しい記述です。強度率は延べ実労働時間1,000時間あたりの労働損失日数で、災害の重さ(程度)を示します。

度数率が「件数(頻度)」、強度率が「重さ(損失日数)」と対で覚えましょう。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。重大災害は3人以上の死傷(死亡だけでなく負傷・り病も含む)で、「負傷は含まない」は誤りです。

問8

分野:安全管理重要度 ★★★

建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)屋内でアーク溶接作業を行う場合は、粉じん障害を防止するため、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じる。
(2)導電体に囲まれた著しく狭隘な場所で、交流アーク溶接等の作業を行うときは、自動溶接の場合を除き、交流アーク溶接機用自動電撃防止装置は使用しない。
(3)リスクアセスメントとは、潜在する労働災害のリスクを評価し、当該リスクの低減対策を実施することである。
(4)リスクアセスメントの実施においては、個々の事業場における労働者の就業に係るすべての危険性又は有害性が対象となる。
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正解
(2)が誤り

建設工事の安全管理(溶接作業・リスクアセスメント)に関する問題です。とくに感電防止の考え方を押さえましょう。

⭕(1)屋内でアーク溶接作業を行う場合は、粉じん障害を防止するため、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じる。

正しい記述です。屋内のアーク溶接では、粉じん(ヒューム)対策として全体換気装置などの換気措置を講じます。

溶接で発生する細かい粒子を吸い込むと健康を害するため、換気が必要です。問題文は正しい内容です。

❌(2)導電体に囲まれた著しく狭隘な場所で、交流アーク溶接等の作業を行うときは、自動溶接の場合を除き、交流アーク溶接機用自動電撃防止装置は使用しない。

「使用しない」が誤りです。正しくは、こうした危険な場所こそ自動電撃防止装置を使用しなければなりません

鉄など電気を通すもの(導電体)に囲まれた狭い場所は感電の危険がとくに高い場所です。だから感電を防ぐ自動電撃防止装置を使います。「使用しない」と逆に書いたひっかけです。

⭕(3)リスクアセスメントとは、潜在する労働災害のリスクを評価し、当該リスクの低減対策を実施することである。

正しい記述です。リスクアセスメントは、潜在する危険(リスク)を評価し、低減対策を実施することです。

「危険を見つける→評価する→対策する」という流れで、災害を未然に防ぎます。問題文は正しい内容です。

⭕(4)リスクアセスメントの実施においては、個々の事業場における労働者の就業に係るすべての危険性又は有害性が対象となる。

正しい記述です。リスクアセスメントは、その事業場の労働者の就業にかかわるすべての危険性・有害性が対象です。

特定の作業だけでなく、幅広く危険の芽を洗い出します。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。導電体に囲まれた狭い危険な場所こそ、自動電撃防止装置を使用しなければならない(使用しないは逆)点がひっかけです。

問9

分野:機器の据付け重要度 ★★☆

機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)1日の冷凍能力が法定50トン未満の冷凍機の据付けにおいて、冷凍機の操作盤前面の空間距離は、大型ボイラー等に面する場合を除き、1.2mとしてよい。
(2)屋内設置の飲料用受水タンクの据付けにおいて、コンクリート基礎上の鋼製架台の高さを100mmとする場合、コンクリート基礎の高さは500mmとしてよい。
(3)呼び番号3の送風機の設置において、4方向に振れ止めを設ける場合、天井から吊りボルトにより吊り下げてよい。
(4)雑排水用水中モーターポンプ2台を排水槽内に設置する場合、ポンプケーシングの中心間距離は、ポンプケーシングの直径の3倍としてよい。
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正解
(3)が誤り

機器の据付けに関する問題です。冷凍機の操作スペース・受水タンク基礎・送風機・水中ポンプの据付けを押さえましょう。

⭕(1)1日の冷凍能力が法定50トン未満の冷凍機の据付けにおいて、冷凍機の操作盤前面の空間距離は、大型ボイラー等に面する場合を除き、1.2mとしてよい。

正しい記述です。法定50トン未満の冷凍機の操作盤前面の空間距離は、1.2mとしてよいです(大型ボイラー等に面する場合を除く)。

操作や点検ができるスペースを確保するための基準です。問題文は正しい内容です。

⭕(2)屋内設置の飲料用受水タンクの据付けにおいて、コンクリート基礎上の鋼製架台の高さを100mmとする場合、コンクリート基礎の高さは500mmとしてよい。

正しい記述です。受水タンクは、点検・清掃のため底面下に十分な高さが必要で、基礎500mm+架台100mm=合計600mmを確保すれば問題ありません。

飲料用タンクは底まで点検できることが大切なので、合計で600mm程度のスペースを確保します。問題文は正しい内容です。

❌(3)呼び番号3の送風機の設置において、4方向に振れ止めを設ける場合、天井から吊りボルトにより吊り下げてよい。

「天井から吊りボルトにより吊り下げてよい」が誤りです。呼び番号#3のような大きめの送風機は、原則として床(コンクリート基礎)の上に据え付けます。

天井から吊りボルトで吊ってよいのは呼び番号#2程度までの小型の送風機です。#3は重く、吊り下げでは振動や落下のリスクがあるため、床置きにします。

⭕(4)雑排水用水中モーターポンプ2台を排水槽内に設置する場合、ポンプケーシングの中心間距離は、ポンプケーシングの直径の3倍としてよい。

正しい記述です。水中ポンプ2台の中心間距離は、ケーシング直径の3倍としてよいです。

近すぎると吸い込みがたがいに干渉するため、適切な間隔をあけます。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。呼び番号#3の送風機は床(基礎)の上に据え付けるのが原則で、天井吊りは#2程度までです。

問10

分野:機器の据付け重要度 ★★☆

機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)貯湯タンクの据付けにおいては、周囲に450mm以上の保守・点検スペースを確保するほか、加熱コイルの引抜きスペース及び内部点検用マンホール部分のスペースを確保する。
(2)防振基礎に設ける耐震ストッパは、地震時における機器の横移動の自由度を確保するため、機器本体との間の隙間を極力大きくとって取り付ける。
(3)あと施工アンカーの設置においては、所定の許容引抜き力を確保するため、使用するドリルにせん孔する深さの位置をマーキングして所定のせん孔深さを確保する。
(4)天井スラブの下面において、あと施工アンカーを上向きに設置する場合、接着系アンカーは使用しない。
答え・解説を見る
正解
(2)が誤り

機器の据付けに関する問題です。貯湯タンクの保守スペース・耐震ストッパ・あと施工アンカーを押さえましょう。

⭕(1)貯湯タンクの据付けにおいては、周囲に450mm以上の保守・点検スペースを確保するほか、加熱コイルの引抜きスペース及び内部点検用マンホール部分のスペースを確保する。

正しい記述です。貯湯タンクは、周囲に450mm以上の保守スペースに加え、加熱コイルの引抜き・マンホールのスペースを確保します。

点検や部品交換ができるように、まわりに作業空間を残します。問題文は正しい内容です。

❌(2)防振基礎に設ける耐震ストッパは、地震時における機器の横移動の自由度を確保するため、機器本体との間の隙間を極力大きくとって取り付ける。

「隙間を極力大きくとって」が誤りです。耐震ストッパは横移動を抑える部品なので、機器との隙間は極力小さくします。

耐震ストッパとは?

防振ゴムなどで浮かせた機器が、地震のときに大きく横揺れ・横移動するのを止めるための部品です。ふだんは機器の振動を妨げないよう、わずかな隙間をあけて設けます。

隙間が大きいと、地震時に機器が勢いよくぶつかって壊れます。だから隙間は極力小さくします。「自由度を確保するため大きく」と逆に書いたひっかけです。

⭕(3)あと施工アンカーの設置においては、所定の許容引抜き力を確保するため、使用するドリルにせん孔する深さの位置をマーキングして所定のせん孔深さを確保する。

正しい記述です。あと施工アンカーは、ドリルにマーキングして所定のせん孔深さを確保します。

穴が浅いと引抜き力が不足します。深さを確実に管理するための工夫です。問題文は正しい内容です。

⭕(4)天井スラブの下面において、あと施工アンカーを上向きに設置する場合、接着系アンカーは使用しない。

正しい記述です。天井下面に上向きであと施工アンカーを設ける場合、接着系アンカーは使用しません

上向きだと、固まる前に接着剤が垂れて十分な強度が出ないおそれがあるためです。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。耐震ストッパは横移動を抑える部品なので、機器との隙間は極力小さくする(大きくとるは逆)点がひっかけです。

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