過去問道場

【令和2年度】1級管工事施工管理技士の過去問と解説【1次検定A㉛〜㊹】

問31 選択問題

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3が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:ブランチ間隔とは、汚水又は雑排水立て管に接続する排水横枝管の垂直距離の間隔のことであり、2.5mをこえる場合を1ブランチ間隔という。

✏️用語の解説

(2)の解説 ⭕️

問題:管径65mm以上の間接排水管の末端と、間接排水口のあふれ縁との排水口空間は、最小150mmとする。

✏️用語の解説

(3)の解説 ❌️

問題:器具排水負荷単位は、大便器の排水流量を標準に、器具の同時使用率等を考慮して定められたものである。

器具排水負荷単位は、洗面器を基準としています。

(4)の解説 ⭕️

問題:グリース阻集器の容量算定には、粗集グリースの質量、堆積残さの質量及び粗集グリースの掃除周期を考慮する。

✏️用語の解説

グリース阻集器とは?
厨房の排水に混ざる油脂(グリース)食べかす等の固まりを取り除いて、排水管や下水道の詰まり・悪臭・環境汚染を防ぐための装置です。
アルパ缶
アルパ缶

グリースを大まかに集める器ですね!

問32 選択問題

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2が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:通気立て管の上部は、管径を縮小せずに延長し、上端は単独で大気に開放するか、最高位の衛生器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げて伸頂通気管に接続する。

(2)の解説 ❌️

問題:通気管の開口部が、建物の出入口、窓、換気口等の付近にある場合は、水平距離で600mm以上離す。

「高さ600mm以上立ち上げ、それができない場合は水平距離で3000mm以上離す」が正解です。

(3)の解説 ⭕️

問題:各個通気管の取り出し位置は、器具トラップのウェアから管径の2倍以上離れた位置とする。

(4)の解説 ⭕️

問題:排水横枝管に分岐がある場合は、それぞれの排水横枝管に通気管を設ける。

問33 選択問題

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4が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:排水槽の容量は、一般的に、流入排水の負荷変動、ポンプの最短運転時間、槽内貯留時間等を考慮して決定する。

(2)の解説 ⭕️

問題:通気弁は、大気開口された伸頂通気のような正圧緩和の効果がないため、排水槽の通気管末端には使用してはならない。

問題文を分かりやすく解釈

「通気弁は、屋根上まで出した通気管(伸頂通気)のように正圧を逃がす機能はない。だから、排水槽の通気管の末端に通気弁を使ってはいけない。」

(3)の解説 ⭕️

問題:排水の貯留時間が長くなるおそれがある場合は、臭気の問題等から、一定時間を経過するとタイマーでポンプを起動させる制御方法を考慮する。

(4)の解説 ❌️

問題:汚水用水中モーターポンプは、小さな固形物が混入した排水に用いられ、口径の40%程度の径の固形物が通過可能なものである。

実際の基準は 口径の70%程度までの固形物が通過可能です。

問34 選択問題

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3が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:水噴霧消火設備は、霧状の水の放射による冷却効果及び発生する水蒸気による窒息効果により消化するものである。

(2)の解説 ⭕️

問題:粉末消火設備は、粉末状の消火剤を放射し、消火剤の熱分解で発生した二酸化炭素や水蒸気による窒息効果、冷却効果等により消化するものである。

(3)の解説 ❌️

問題:不活性ガス消火設備は、不活性ガスを放射し、ガス成分の化学反応による負触媒効果により消化するものである。

✏️用語の解説

負触媒効果とは?
燃焼における化学反応の連鎖を「抑制」または「遅らせる」作用のことです。これにより燃焼が継続できなくなり、消火が可能になります。

不活性ガス消火は室内に二酸化炭素などの不活性ガスを充満させて、酸素量を減らすことによる窒息効果で消化する設備です。

(4)の解説 ⭕️

問題:泡消火設備は、泡状の消火剤を放射し、燃焼物を泡の層で覆い、窒息効果と冷却効果により消化するものである。

問35 選択問題

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2が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:内容積が20L以上の液化石油ガスの容器を設置する場合は、容器の設置位置から2m以内にある火気を遮る措置を行う。

(2)の解説 ❌️

問題:特定地下室等に都市ガスのガス漏れ警報器を設置する場合、導管の外壁貫通部より10m以内に設置する。

8m以内が正解です。

(3)の解説 ⭕️

問題:一般消費者等に供給される液化石油ガスは、「い号」、「ろ号」、「は号」に区分され、「い号」が最もプロパン及びプロピレンの合計量の含有率が高い

(4)の解説 ⭕️

問題:液化プロパンが帰化した場合のプロパンの密度は、標準状態で約2kg/㎥である。

問36 選択問題

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3が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:地下水位が高い場所に設置する場合は、浄化槽本体の浮上防止対策を講ずる。

(2)の解説 ⭕️

問題:浄化槽の水平は、水準器、槽内に示されている水準目安線等で確認する。

(3)の解説 ❌️

問題:浄化槽本体の設置にあたって、据付け高さの調整は、山砂を用いて行う。

山砂とは?
山から採れる砂のことです。粒が細かく、粘土分(粘り気)が多いことがあります。水を含むと固まって均一にならないので、建設の基礎材としてはあまり向いていません。

浄化槽の据付けでは、川砂を使って調整するのが正解です。山砂は粘り気があって締め固めにくく、沈下や偏りの原因になります。川砂は粒が均一で水はけがよいので、槽を安定して支えられます。

(4)の解説 ⭕️

問題:浄化槽の設置工事を行う場合は、浄化槽設備士が実地に監督する。

問37 選択問題

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1が間違い!

(1)の解説 ❌️

問題:流入水が高負荷の場合、生物膜の肥厚が早くなるため、長時間ばっ気方式に比べて、浄化機能を保ちやすい。

✏️用語の解説

生物膜方式とは?
ろ材(石やプラスチックの媒体)の表面に「生物膜(バクテリアの層)」を育て、その膜で排水を浄化する方法です。
肥厚とは?
負荷が大きいとバクテリアにとっての栄養が多いので、バクテリアが増えて膜が早く厚くなります。厚くなりすぎると膜の一部がはがれてしまい、処理が不安定になります。

生物膜方式は負荷が高いと膜が急に厚くなり、はがれて流出することがあります。膜と一緒にバクテリアも流れてしまうため、処理水の水質が急に悪化しやすいです。

(2)の解説 ⭕️

問題:出現する生物の種類が多く、比較的大型の生物が発生するため、長時間ばっ気方式に比べて汚泥発生量はやや少なくなる。

(3)の解説 ⭕️

問題:生物膜のはく離と移送が生物管理の主たる作業となるため、長時間ばっ気方式に比べて、生物管理は容易である。

(4)の解説 ⭕️

問題:接触材に生物が付着しているため、長時間ばっ気方式に比べて、水量変動の影響はあまり受けない。

問38

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2が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:ボイラー本体は、ガスや油の燃焼を行わせる燃焼室と、燃焼ガスとの接触伝熱によって熱を吸収する対流伝熱面で構成される。

(2)の解説 ❌️

問題:鋳鉄製ボイラーは、鋼製ボイラーに比べて急激な温度変化に弱いが、高温、高圧、大容量のものの制作が可能である。

✏️用語の解説

鋳鉄製ボイラーとは?
鋳鉄(ちゅうてつ=鉄を溶かして型に流し込み、固めた金属)で作ったボイラーのことです。耐食性(錆びにくさ)は高いですが、割れやすいデメリットがあります。

鋳鉄製ボイラーは温度変化に弱く、高温・高圧・大容量にできるのは鋼製ボイラーのほうです。鋳鉄製ボイラーは小規模用・低コスト・耐久性の面で、家庭用や小規模暖房用に選ばれています。

(3)の解説 ⭕️

問題:真空式温水発生機は、運転中の内部圧力が大気圧より低いため、「労働安全衛生法」におけるボイラーに該当せず、取扱いにボイラー技士を必要としない。

(4)の解説 ⭕️

問題:炉筒煙管ボイラーは、同内部に炉筒(燃焼室)と多数の煙管を配置したもので、胴内のボイラー水は煙管内を通過する燃焼ガスで加熱される。

問39

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1が間違い!

(1)の解説 ❌️

問題:ロックウール保温材は、グラスウール保温材より使用温度の上限が低い。

「ロックウール保温材は、グラスウール保温材より使用温度の上限が高い」が正解です。保温材には「どのくらい高温まで耐えられるか」という限界があり、使用温度の目安は以下のとおりです。

材料名使用温度の目安と上限
グラスウール約250〜300℃
ロックウール約600〜700℃

グラスウールは安価で軽くて使いやすいですが、ロックウールより使用温度の上限では劣ります。

アルパ缶
アルパ缶

ガラスは高温で溶けるけど、岩石は熱に強いイメージがありますね!

(2)の解説 ⭕️

問題:ポリエチレンフォーム保温材には、板状又は筒状に発泡成形したものや、板又はシート状に発報した後に筒状に加工したものがある。

(3)の解説 ⭕️

問題:保冷とは、常温以下の物体を被覆し侵入熱量を小さくすること、又は、被覆後の表面温度を露点温度以上とし表面に結露を生じさせないことである。

(4)の解説 ⭕️

問題:ロックウール保温材のブランケットは、密度により1号と2号に区分される。

問40

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4が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:多翼送風機は、高い圧力を出すことはできないが、他の遠心送風機に比べて、小型で大風量を扱うことができるため、空調用として広く用いられる。

(2)の解説 ⭕️

問題:横流送風機は、羽根車の軸方向の長さを変えることで風量の増減が可能で、エアカーテン等に利用される。

(3)の解説 ⭕️

問題:斜流送風機の軸動力は、風量の変化に対してはほぼ変わらず、圧力曲線の山の付近で最大となるリミットロード特性を持つ。

(4)の解説 ❌️

問題:軸流送風機にはプロペラ型、チューブラ型、ベーン型があり、プロペラ型が最も効率がよく、高圧力に対応できる。

✏️用語の解説

軸流送風機とは?
空気を羽根の回転軸と同じ方向(まっすぐ前後方向)に送るタイプの送風機です。扇風機や換気扇のような風の流れ方になります。
プロペラ型とは?
扇風機のように羽根だけで構成された簡単な構造の送風機です。大風量を得やすいですが、圧力は低く効率も低めです。
チューブラ型とは?
筒状のケーシング(筒)にプロペラを収めたものです。ダクトに組み込んで使いやすく、効率はプロペラ型より高いです。
ベーン型とは?
羽根の前後に整流板(ガイドベーン)を付けて、空気の流れを整える送風機です。3種類の中で最も効率が高く、高圧にも対応できます。

もっとも効率がいいのはベーン型です。

問41

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1が間違い!

(1)の解説 ❌️

問題:排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接合には、排水鋼管用可とう継手のほか、ねじ込み式配水管継手が用いられる。

排水管でねじ込み式は使いません。排水管専用のMDジョイント等のメカニカル継手を使います。メカニカル継手ならナットや固定リングだけで密閉・接続でき、ゴムパッキンが入っているから水漏れも防ぎます。

排水管にねじ込み式を使わない理由

  • ❌️内面ライニングがネジ加工で傷つく
    ▶腐食リスクがある
  • ❌️汚れやゴミがネジ部に溜まりやすい
  • ❌️施工性が悪く、漏水の危険がある

(2)の解説 ⭕️

問題:鋼管とステンレス鋼管等、イオン化傾向が大きく異なる異種金属管の接合には、絶縁フランジを使用する。

(3)の解説 ⭕️

問題:架橋ポリエチレン管は、中密度・高密度ポリエチレンを架橋反応させることで、耐熱性、耐クリープ性を向上させた配管である。

✏️用語の解説

架橋とは?
分子どうしを科学的に結びつけて、網目状の強固な構造にすることです。
クリープ性とは?
長時間にわたって力をかけ続けると変形してしまう現象のことです。

通常のポリエチレン管(PE管)は熱に弱いですが、架橋によって分子が固定されるので約95℃まで耐えます。分子が固定されているので長期間変形しにくいのも特徴です。(耐クリープ性向上)

(4)の解説 ⭕️

問題:圧力配管用炭素鋼鋼管(黒管)は、蒸気、高温水等の圧力の高い配管に使用され、スケジュール番号により管の厚さが区分されている。

問42

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4が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:吸込口へ向かう気流は、吹出口からの気流のような指向性はなく、全面から一様に吸込口へ向かう気流となるため、可動羽根や風向調節ベーン等は不要である。

(2)の解説 ⭕️

問題:スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をスパイラル状に甲はぜ機械がけしたもので、甲はぜが補強の役目を果たすため補強は不要である。

(3)の解説 ⭕️

問題:たわみ継手は、たわみ部が負圧になる場合、正圧部が全圧300Paをこえる場合等には、補強用のピアノ線が挿入されたものを使用する。

(4)の解説 ❌️

問題:当摩擦法(低圧法)で寸法を決定したダクトでは、各吹出口に至るダクトの長さが著しく異なる場合でも、各吹出口での圧力差は生じにくい。

✏️用語の解説

当摩擦法とは?
ダクト設計方法のひとつで、ダクトの摩擦損失を1mあたり一定にするように寸法を決める方法です。どのルートを通っても「距離に比例して同じだけ圧力が落ちる」ように設計されています。

当摩擦法ではダクトの長さが異なれば、その分だけ全体の損失も変わります。長いルートを通る吹出口は圧力が小さくなり短いルートでは圧力が大きくなるので、吹出口間で圧力差が生じやすいです。

問43

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2が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:発注者が設計図書を変更し、請負代金額が2/3以上減少した場合、受注者は契約を解除することができる。

(2)の解説 ❌️

問題:発注者は完成検査合格後、受注者から請負代金の支払い請求があったときは、請求を受けた日から30日以内に請負代金を支払わなければならない。

「請求を受けた日から40日以内」が正解です。

アルパ缶
アルパ缶

語呂合わせは、完成検査後に支払(4)令状(0)!

(3)の解説 ⭕️

問題:受注者は、請負代金内訳書に健康保険、厚生年金保険及び雇用保険に係る法定福利費を明示するものとする。

(4)の解説 ⭕️

問題:発注者は、受注者が正当な理由なく、工事に着手すべき期日を過ぎても工事に着手しないときは、必要な手続きを経た後、契約を解除することができる。

問44

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3が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:配管用ステンレス鋼鋼管は、一般配管用ステンレス鋼鋼管に比べて、管の肉厚が厚く、ねじ加工が可能である。

(2)の解説 ⭕️

問題:一般配管用ステンレス鋼鋼管は、給水、給湯、冷温水、蒸気還水等の配管に用いる。

(3)の解説 ❌️

問題:硬質ポリ塩化ビニル管には、VP、VM、VUの3種類があり、設計圧力の上限がもっとも低いものはVMである。

設計圧力の上限がもっとも低いものはVUです。

✏️用語の解説

VP(Vinyl Pipe)とは?
厚肉タイプで耐圧力が強いので、上水道・給水管に使われています。
VM(Vinyl pipe Medium)とは?
厚みがVPとVUの中間で、現在はほとんど使用されていません。
VU(Vinyl pipe for Underground)とは?
薄肉タイプで耐圧力は弱いので、排水・通気管に使われています。

(4)の解説 ⭕️

問題:水道用硬質ポリ塩化ビニル管のVP及びHIVPの最高使用圧力は、同じである。