この記事で分かること
令和2年度(後期)2級管工事施工管理技士「学科試験」の問題No.11〜20を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.7〜23は選択問題(9問を選択)です。正答は公式の正答肢で確認済みです。
問11
分野:空調設備(暖房)重要度 ★★☆
コールドドラフトの防止に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)暖房負荷となる外壁面からの熱損失をできるだけ減少させる。
(2)自然対流形の放熱器では、放熱器をできるだけ外壁の窓下全体に設置する。
(3)屋外から侵入する隙間風を減らすため、外気に面する建具廻りの気密性を高める。
(4)強制対流形の放熱器では、放熱器を暖房負荷の小さい内壁側に設置する。
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📘 コールドドラフトとは?
コールドドラフトは、冬に窓や外壁の冷たい面で空気が冷やされ、冷たい空気が足元へ降りてくる現象です。足元が寒く感じる原因になります。
防ぐには、窓の下(外壁側)に放熱器を置き、暖かい上昇気流で冷気の降下を打ち消します。放熱器を内壁側に置くと窓際の冷気を止められません。
⭕(1)暖房負荷となる外壁面からの熱損失をできるだけ減少させる。
正しい。外壁面からの熱損失を減らすと、壁面が冷えにくくなりコールドドラフトを抑えられます。
⭕(2)自然対流形の放熱器では、放熱器をできるだけ外壁の窓下全体に設置する。
正しい。放熱器を窓下全体に置くと、窓で冷えて降りてくる空気を暖かい上昇気流で打ち消せます。
⭕(3)屋外から侵入する隙間風を減らすため、外気に面する建具廻りの気密性を高める。
正しい。建具廻りの気密性を高めてすき間風を減らすと、冷気の侵入が減ります。
❌(4)強制対流形の放熱器では、放熱器を暖房負荷の小さい内壁側に設置する。
これが誤り。コールドドラフトを防ぐには、放熱器を外壁側(窓の下)に置きます。「内壁側に設置」は逆で、窓際の冷気を止められないので誤りです。
問12
分野:空調設備(ルームエアコン)重要度 ★★☆
ルームエアコンに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)セパレート型の場合、冷媒配管の高低差には制限があるが、長さには制限がない。
(2)ルームエアコンを廃棄する場合、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づき処理する必要がある。
(3)圧縮機には、全密閉形のロータリー形、スクロール形等が使用されている。
(4)外気温度が低い時に暖房運転を行うと、屋外機の熱交換器に霜が付着することがある。
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📘 冷媒配管の長さ制限とは?
セパレート型のルームエアコンは、屋外機と屋内機を冷媒配管でつなぎます。この配管には、高低差(上下の差)にも、長さ(全長)にも制限があります。
配管が長すぎたり高低差が大きすぎたりすると、冷媒がうまく循環せず、冷暖房の能力が落ちたり故障の原因になります。だから「長さには制限がない」は誤りです。
❌(1)セパレート型の場合、冷媒配管の高低差には制限があるが、長さには制限がない。
これが誤り。セパレート型の冷媒配管は、高低差だけでなく長さ(配管長)にも制限があります。長すぎると冷媒がうまく循環せず能力が落ちます。「長さには制限がない」は誤りです。
⭕(2)ルームエアコンを廃棄する場合、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づき処理する必要がある。
正しい。ルームエアコンの廃棄は、家電リサイクル法に基づいて処理します。
⭕(3)圧縮機には、全密閉形のロータリー形、スクロール形等が使用されている。
正しい。圧縮機には、全密閉形のロータリー形やスクロール形などが使われます。
⭕(4)外気温度が低い時に暖房運転を行うと、屋外機の熱交換器に霜が付着することがある。
正しい。外気温度が低いと、屋外機の熱交換器に霜が付くことがあります(このとき霜取り運転をします)。
問13
分野:換気設備重要度 ★★☆
換気の対象となる室と主な目的の組合せのうち、適当でないものはどれか。
(1)居室 ―― 室内空気の浄化
(2)更衣室 ―― 熱の排除
(3)ボイラー室 ―― 酸素の供給
(4)浴室 ―― 水蒸気の排除
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📘 更衣室の換気の目的とは?
更衣室は、人が着替える部屋です。汗やにおい、湿気がこもりやすい場所です。だから換気の主な目的は、湿気やにおいを外へ出すことです。
「熱の排除」が主な目的になるのは、発熱機器のある電気室や機械室などです。更衣室は熱源ではないので、「更衣室=熱の排除」は組合せが誤りです。
❌(1)居室 ―― 室内空気の浄化
正しい組合せ。居室の換気は、汚れた室内空気をきれいにする(浄化)ためです。
⭕(2)更衣室 ―― 熱の排除
これが誤り(適当でない組合せ)。更衣室の換気の主な目的は湿気やにおいの排除です。「熱の排除」ではないので誤りです。
❌(3)ボイラー室 ―― 酸素の供給
正しい組合せ。ボイラー室の換気は、燃焼に必要な空気(酸素)を供給するためです。
❌(4)浴室 ―― 水蒸気の排除
正しい組合せ。浴室の換気は、こもった水蒸気(湿気)を排除するためです。
問14
分野:換気設備重要度 ★★★
図に示す室を換気扇で換気する場合、給気口の寸法として、適当なものはどれか。ただし、換気扇の風量は360m³/h、給気口の有効開口率は40%、有効開口面風速は2m/sとする。
(1)250mm × 250mm
(2)350mm × 250mm
(3)450mm × 250mm
(4)500mm × 250mm
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📘 給気口の面積の求め方とは?
換気扇で出す風量と同じだけ、給気口から空気を入れる必要があります。まず有効開口面積=風量÷風速で求めます。ここでは0.1m³/s÷2m/s=0.05m²です。
ガラリは羽根で一部がふさがるので、実際の口の面積は有効開口面積÷有効開口率です。0.05÷0.4=0.125m²。これと一致する500×250(0.125m²)が答えです。
❌(1)250mm × 250mm
誤り。250×250=0.0625m²で、必要な給気口面積(0.125m²)より小さいです。
❌(2)350mm × 250mm
誤り。350×250=0.0875m²で、必要な面積より小さいです。
❌(3)450mm × 250mm
誤り。450×250=0.1125m²で、必要な面積よりわずかに小さいです。
⭕(4)500mm × 250mm
これが正しい。風量360m³/h=0.1m³/s。有効開口面積=0.1÷2(m/s)=0.05m²。給気口面積=有効開口面積÷開口率0.4=0.125m²。500×250=0.125m²がこれに一致します。
問15
分野:上下水道(上水道)重要度 ★★☆
上水道における水道水の消毒に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)浄水施設には、必ず消毒設備を設けなければならない。
(2)水道水の消毒薬には、液化塩素、次亜塩素酸ナトリウム等が使用される。
(3)遊離残留塩素より結合残留塩素の方が、殺菌力が高い。
(4)一般細菌には、塩素消毒が有効である。
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📘 遊離残留塩素と結合残留塩素とは?
水道水に加えた塩素のうち、そのまま残って強い殺菌力をもつのが遊離残留塩素です。アンモニアなどと結びついて弱くなったものが結合残留塩素です。
殺菌力は遊離残留塩素の方が強く、結合残留塩素は弱いかわりに長持ちします。だから「結合残留塩素の方が殺菌力が高い」は逆で誤りです。
⭕(1)浄水施設には、必ず消毒設備を設けなければならない。
正しい。安全な水を供給するため、浄水施設には必ず消毒設備を設けます。
⭕(2)水道水の消毒薬には、液化塩素、次亜塩素酸ナトリウム等が使用される。
正しい。水道水の消毒には、液化塩素や次亜塩素酸ナトリウムなどが使われます。
❌(3)遊離残留塩素より結合残留塩素の方が、殺菌力が高い。
これが誤り。殺菌力は遊離残留塩素の方が高いです。結合残留塩素は殺菌力が弱い(そのかわり持続する)ので、「結合残留塩素の方が殺菌力が高い」は逆で誤りです。
問16
分野:上下水道(下水道)重要度 ★★☆
下水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)汚水管きょにあっては、計画下水量は、計画時間最大汚水量とする。
(2)下水道は、公共下水道、流域下水道及び都市下水路に分けられる。
(3)公共下水道は、汚水を排除すべき排水施設の相当部分が暗きょ構造となっている。
(4)下水道本管に接続する取付管の勾配は、1/200以上とする。
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📘 取付管の勾配とは?
取付管は、各家庭の排水を下水道の本管につなぐ管です。汚物がよどまず流れるように、ある程度の傾き(勾配)が必要です。
取付管の勾配は1/100以上(1m進むごとに1cm以上下がる)とします。「1/200以上」ではゆるすぎて流れが悪くなるので誤りです。数字(1/100)で覚えます。
⭕(1)汚水管きょにあっては、計画下水量は、計画時間最大汚水量とする。
正しい。汚水管きょの計画下水量は、一日でいちばん多く流れる計画時間最大汚水量とします。
⭕(2)下水道は、公共下水道、流域下水道及び都市下水路に分けられる。
正しい。下水道は、公共下水道・流域下水道・都市下水路に分けられます。
⭕(3)公共下水道は、汚水を排除すべき排水施設の相当部分が暗きょ構造となっている。
正しい。公共下水道は、汚水を流す排水施設の相当部分が暗きょ(ふたのある管)構造です。
❌(4)下水道本管に接続する取付管の勾配は、1/200以上とする。
これが誤り。本管に接続する取付管の勾配は、1/100以上とします。「1/200以上」ではゆるすぎて汚物が流れにくいので誤りです。
問17
分野:給水設備重要度 ★★☆
給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)給水管への逆サイホン作用による汚染の防止には、排水口空間の確保が基本となる。
(2)飲料用給水タンクには、内径60cm以上のマンホールを設ける。
(3)給水管に設置するエアチャンバーは、ウォーターハンマーの防止に有効である。
(4)大気圧式バキュームブレーカーは、大便器洗浄弁等と組み合わせて使用される。
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📘 吐水口空間と排水口空間とは?
吐水口空間は、蛇口の先端と、あふれ縁(水面)との間のすき間です。この空間があると、汚水が蛇口へ逆流(逆サイホン)するのを防げます。給水の汚染防止の基本です。
一方排水口空間は、間接排水で排水口とますとの間にとるすき間です。役目が違います。逆サイホン防止は「吐水口空間」なので、「排水口空間」は誤りです。
❌(1)給水管への逆サイホン作用による汚染の防止には、排水口空間の確保が基本となる。
これが誤り。逆サイホン作用(逆流)による汚染を防ぐ基本は、「吐水口空間」の確保です。「排水口空間」は間接排水の話で別のものなので、誤りです。
⭕(2)飲料用給水タンクには、内径60cm以上のマンホールを設ける。
正しい。飲料用給水タンクには、点検のため内径60cm以上のマンホールを設けます。
⭕(3)給水管に設置するエアチャンバーは、ウォーターハンマーの防止に有効である。
正しい。エアチャンバー(空気室)は、衝撃を吸収してウォーターハンマーを防ぎます。
⭕(4)大気圧式バキュームブレーカーは、大便器洗浄弁等と組み合わせて使用される。
正しい。大気圧式バキュームブレーカーは、大便器洗浄弁などと組み合わせて逆流を防ぎます。
問18
分野:給湯設備重要度 ★★☆
給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)シャワー用水栓は、熱傷の危険を避けるため、一般的に、サーモスタット湯水混合水栓を使用する。
(2)給湯循環ポンプは、給湯管からの放熱により給湯温度が低下することを防止するために設ける。
(3)給湯配管に、水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管を使用する。
(4)中央給湯方式の膨張タンクは、装置内の圧力が水の膨張により異常に上昇しないように設ける。
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📘 給湯配管の材料とは?
給湯配管はお湯(高温)が通るので、熱に強い材料が必要です。塩ビライニング鋼管でも、給湯には耐熱性のもの(耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管)を使います。
ふつうの「水道用(冷水用)硬質塩化ビニルライニング鋼管」は熱に弱く、お湯を流すと内面のライニングが傷みます。「給湯は耐熱性のもの」と覚えます。
⭕(1)シャワー用水栓は、熱傷の危険を避けるため、一般的に、サーモスタット湯水混合水栓を使用する。
正しい。シャワー用水栓は、やけどを防ぐため温度を一定に保つサーモスタット湯水混合水栓を使います。
⭕(2)給湯循環ポンプは、給湯管からの放熱により給湯温度が低下することを防止するために設ける。
正しい。給湯循環ポンプは、配管からの放熱でお湯がぬるくなるのを防ぐため、お湯を循環させます。
❌(3)給湯配管に、水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管を使用する。
これが誤り。給湯(お湯)配管には、熱に強い耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管を使います。ふつうの「水道用(冷水用)」は熱に弱いので、給湯には不適当で誤りです。
⭕(4)中央給湯方式の膨張タンクは、装置内の圧力が水の膨張により異常に上昇しないように設ける。
正しい。中央給湯方式の膨張タンクは、お湯が膨張して圧力が上がりすぎるのを防ぐために設けます。
問19
分野:排水・通気設備重要度 ★★☆
排水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)トラップは、下水ガス等の排水管から室内への侵入を封水により防止する。
(2)トラップの封水は、誘導サイホン作用、自己サイホン作用、蒸発、毛管現象等により損失する場合がある。
(3)わんトラップは、サイホン式トラップの一種である。
(4)大便器のトラップは、本体と一体になっているため、作り付けトラップと呼ばれる。
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📘 サイホン式と非サイホン式トラップとは?
トラップには、管を曲げて封水をためるサイホン式(S・P・Uトラップ)と、器のような形に水をためる非サイホン式(わんトラップ・ドラムトラップ)があります。
わんトラップは、おわんをかぶせた形で水をためる非サイホン式です。だから「わんトラップはサイホン式トラップの一種」は誤りです。
⭕(1)トラップは、下水ガス等の排水管から室内への侵入を封水により防止する。
正しい。トラップは、封水(たまった水)で下水のガスや臭気が室内へ入るのを防ぎます。
⭕(2)トラップの封水は、誘導サイホン作用、自己サイホン作用、蒸発、毛管現象等により損失する場合がある。
正しい。封水は、誘導サイホン・自己サイホン・蒸発・毛管現象などで失われる場合があります。
❌(3)わんトラップは、サイホン式トラップの一種である。
これが誤り。わんトラップは非サイホン式トラップの一種です。サイホン式(S・P・Uトラップ)ではないので、「サイホン式トラップの一種」は誤りです。
⭕(4)大便器のトラップは、本体と一体になっているため、作り付けトラップと呼ばれる。
正しい。大便器のトラップは本体と一体なので、作り付けトラップと呼ばれます。
問20
分野:排水・通気設備重要度 ★★☆
排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)排水槽に設ける通気管の最小管径は、50mmとする。
(2)通気管を設ける主な目的は、トラップが破封しないようにすることである。
(3)通気管は、管内の水滴が自然流下によって排水管に流れるように勾配をとる。
(4)ループ通気方式は、自己サイホン作用の防止に有効である。
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📘 自己サイホンとループ通気とは?
自己サイホン作用は、その器具「自身」の排水が満流で流れて封水を吸い出す現象です。これを防ぐには、器具ごとに通気をとる各個通気が有効です。
ループ通気は複数の器具をまとめて通気する方式で、他の器具の排水による誘導(吸い出し)を防ぐのに有効です。「ループ通気は自己サイホンの防止に有効」は組合せが違うので誤りです。
⭕(1)排水槽に設ける通気管の最小管径は、50mmとする。
正しい。排水槽に設ける通気管の最小管径は50mmとします。
⭕(2)通気管を設ける主な目的は、トラップが破封しないようにすることである。
正しい。通気管の主な目的は、排水時の圧力変化からトラップの封水を守り、破封を防ぐことです。
⭕(3)通気管は、管内の水滴が自然流下によって排水管に流れるように勾配をとる。
正しい。通気管は、内側についた水滴が排水管へ自然に流れ落ちるよう勾配をとります。
❌(4)ループ通気方式は、自己サイホン作用の防止に有効である。
これが誤り。ループ通気は、他の器具の排水による誘導サイホン作用の防止に有効です。自己サイホン作用の防止に有効なのは各個通気なので、組合せが誤りです。
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