この記事で分かること
令和8年度(前期)2級管工事施工管理技士「第一次検定」の問題No.31〜40を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.29〜38は選択問題(このうち8問を選んで解答)、No.39〜48も選択問題です。正答は公式の正答肢で確認済みです。
問31
分野:施工管理(品質)重要度 ★★☆
施工の品質を確認するための検査に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)防火区画貫通箇所の穴埋めの確認は、抜取検査とする。
(2)排水用水中モーターポンプのレベルスイッチの信号による発停の確認は、全数検査とする。
(3)給水配管の水圧試験による確認は、全数検査とする。
(4)防火ダンパーの温度ヒューズの作動の確認は、抜取検査とする。
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📘 全数検査と抜取検査とは?
できあがりを確かめる検査のやり方。全数検査は1つ残らず全部調べる方法、抜取検査は一部を抜き出して調べる方法です。
不具合が重大で見逃せないもの(水圧試験・防火区画の穴埋めなど)は全数検査にします。
❌(1)防火区画貫通箇所の穴埋めの確認は、抜取検査とする。
「抜取検査」が誤り。防火区画の貫通部の穴埋めは、火災の延焼に直結する重要箇所なので“全数検査”です。
1か所でも穴が残ると火や煙が広がるため、抜き取りではなく全部を確認します。
⭕(2)排水用水中モーターポンプのレベルスイッチの信号による発停の確認は、全数検査とする。
正しい記述です。ポンプの発停は動作を1台ずつ全数で確認します。
⭕(3)給水配管の水圧試験による確認は、全数検査とする。
正しい記述です。水漏れは許されないので、水圧試験は全数で行います。
⭕(4)防火ダンパーの温度ヒューズの作動の確認は、抜取検査とする。
正しい記述です。温度ヒューズは作動させると溶けて壊れるため、全数ではなく抜取検査とします。
問32
分野:施工管理(安全)重要度 ★★☆
建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)折りたたみ式の脚立は、脚と水平面との角度を確実に保つための金具等を備えたものとする。
(2)移動式クレーンに係る作業の実施について、強風のため危険が予想されるときは、当該作業を中止する。
(3)建設業における労働災害は、長期的には減少傾向にあるものの、死亡者数の割合は全産業の約3割を占める。
(4)脚立の脚と水平面との角度は、80度以下とする。
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📘 脚立の安全ルールとは?
脚立は開き止め金具で角度を保ち、脚と水平面の角度は75度以下にして使います(開きすぎ・立てすぎを防ぐ)。
高所作業やクレーン作業は、強風など危険が予想されるときは中止。安全確保が最優先です。
⭕(1)折りたたみ式の脚立は、脚と水平面との角度を確実に保つための金具等を備えたものとする。
正しい記述です。開き止めの金具で角度を保つ構造にします。
⭕(2)移動式クレーンに係る作業の実施について、強風のため危険が予想されるときは、当該作業を中止する。
正しい記述です。強風時はクレーン作業を中止します。
⭕(3)建設業における労働災害は、長期的には減少傾向にあるものの、死亡者数の割合は全産業の約3割を占める。
正しい記述です。建設業の死亡災害は全産業の約3割を占め、依然として多い状況です。
❌(4)脚立の脚と水平面との角度は、80度以下とする。
「80度以下」が誤り。脚立の角度は“75度以下”です。
開きすぎるとすべり、立ちすぎると倒れやすい。安全に立てる上限が75度、と覚えましょう。
問33
分野:施工(据付け)重要度 ★★☆
機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)送風機やポンプの屋内コンクリート基礎をあと施工する場合、つなぎ鉄筋等で床スラブと一体化する。
(2)送風機とモーターのプーリーの心出しは、プーリーの外側に定規、水糸等を当て調整する。
(3)ポンプとモーターの軸心の確認は、カップリングの外周に定規等を当てて行う。
(4)排水用水中モーターポンプの据付位置は、排水槽への排水の流入部に近い場所とする。
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📘 機器の据付け・心出し(芯出し)とは?
ポンプと電動機などをつなぐとき、軸の中心をぴったり合わせる作業が心出し(芯出し)。ズレると振動や故障の原因になります。
排水用の水中ポンプは、ゴミがたまりにくいよう流入部から離れた位置に据え付けます。
⭕(1)送風機やポンプの屋内コンクリート基礎をあと施工する場合、つなぎ鉄筋等で床スラブと一体化する。
正しい記述です。あと施工の基礎は、つなぎ鉄筋で床スラブと一体化して安定させます。
⭕(2)送風機とモーターのプーリーの心出しは、プーリーの外側に定規、水糸等を当て調整する。
正しい記述です。プーリーの心出しは外側に定規や水糸を当てて調整します。
⭕(3)ポンプとモーターの軸心の確認は、カップリングの外周に定規等を当てて行う。
正しい記述です。軸心はカップリング外周に定規を当ててずれを確認します。
❌(4)排水用水中モーターポンプの据付位置は、排水槽への排水の流入部に近い場所とする。
「流入部に近い場所」が誤り。排水用水中ポンプは、流入部から“離れた(遠い)”場所に据えます。
流入口の近くだと水流が乱れて空気を吸い込みやすく、また流れ込む汚物で運転が不安定になるためです。
問34
分野:施工(配管)重要度 ★★★
配管及び配管附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)受水タンクの吐水側配管に設ける緊急遮断弁は、地震時の水の確保に有効である。
(2)敷地排水管の合流箇所、曲がる箇所等には、排水ますを設ける。
(3)給水横走り管より下方に供給する分岐管は、配管上部から取り出す。
(4)排水横枝管の管径が75mmの場合、大便器の接続は、2個までとする。
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📘 配管の分岐の取り出し方とは?
横に走る主管から枝を分けるとき、上へ配る枝は管の上から、下へ配る枝は管の下から取り出すのが基本です。
こうすると空気だまりやゴミづまりを防げます。排水系では通気管や排水ますも組み合わせて流れを保ちます。
⭕(1)受水タンクの吐水側配管に設ける緊急遮断弁は、地震時の水の確保に有効である。
正しい記述です。地震時に緊急遮断弁が閉じれば、タンク内の水を飲料水として確保できます。
⭕(2)敷地排水管の合流箇所、曲がる箇所等には、排水ますを設ける。
正しい記述です。合流・屈曲部には点検・清掃のため排水ますを設けます。
❌(3)給水横走り管より下方に供給する分岐管は、配管上部から取り出す。
「上部から取り出す」が誤り。下方(下の階など)へ供給する分岐管は、横管の“下部”から取り出します。
下向きに供給する管を上部から出すと、途中に空気だまりができてしまいます。上方に供給するなら上から、下方に供給するなら下から、と向きに合わせます。
⭕(4)排水横枝管の管径が75mmの場合、大便器の接続は、2個までとする。
正しい記述です。排水横枝管75mmに接続できる大便器は2個まで、と基準で定められています。
問35
分野:施工(ダクト)重要度 ★★★
ダクト及びダクト附属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)ダクトの断面を変形させ縮小するときの傾斜角度は、30度以下とする。
(2)外気取り入れチャンバーに設置する点検口は、外開きとする。
(3)フレキシブルダクトは、振動伝播防止のために使用する。
(4)厨房の排気ダクトには、ダクト内の点検ができるように点検口等を設ける。
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📘 フレキシブルダクトとは?
自由に曲げられる、じゃばら状のやわらかいダクト。吹出口や機器へダクトをつなぐ取り回し用に使います。
振動を伝えないための部品ではありません(それはたわみ継手の役目)。役割を混同しないよう注意します。
⭕(1)ダクトの断面を変形させ縮小するときの傾斜角度は、30度以下とする。
正しい記述です。縮小は30度以下(拡大は15度以下)にして、空気の乱れを抑えます。
⭕(2)外気取り入れチャンバーに設置する点検口は、外開きとする。
正しい記述です。チャンバー内は圧力がかかるため、点検口は外開きとします。
❌(3)フレキシブルダクトは、振動伝播防止のために使用する。
「振動伝播防止のため」が誤り。フレキシブルダクト(蛇腹の柔らかいダクト)は、吹出口などへの“接続・取り回しの自由度”のために使います。
振動を伝えないために使うのは「たわみ継手(キャンバス継手)」。役割を取り違えさせる引っかけです。
⭕(4)厨房の排気ダクトには、ダクト内の点検ができるように点検口等を設ける。
正しい記述です。厨房排気は油汚れがたまるため、点検・清掃口を設けます。
問36
分野:施工(塗装)重要度 ★★☆
塗装に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)配管用炭素鋼鋼管(白)に塗装する場合、下塗り塗装は不要である。
(2)配管用炭素鋼鋼管(黒)は、下塗り塗料として、一般的に、さび止めペイントが使用される。
(3)塗装場所の相対湿度が85%以上の場合、原則として、塗装を行わない。
(4)塗装場所の気温が5℃以下の場合、原則として、塗装を行わない。
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📘 配管の塗装(下塗り・さび止め)とは?
鋼管がさびないよう塗料でおおう作業。ふつうはさび止めの下塗りをしてから上塗りします。
亜鉛メッキの白管でも、塗るなら下塗り(下地)が必要。湿度85%以上や気温5℃以下では原則塗りません。
❌(1)配管用炭素鋼鋼管(白)に塗装する場合、下塗り塗装は不要である。
「下塗り不要」が誤り。白管(亜鉛めっき鋼管)は塗料がはがれやすいので、専用の下塗り(エッチングプライマー等)が必要です。
めっき面はツルツルで塗料が密着しにくいため、下塗りで食いつきを良くします。
⭕(2)配管用炭素鋼鋼管(黒)は、下塗り塗料として、一般的に、さび止めペイントが使用される。
正しい記述です。黒管は錆びやすいので、下塗りにさび止めペイントを使います。
⭕(3)塗装場所の相対湿度が85%以上の場合、原則として、塗装を行わない。
正しい記述です。湿度85%以上では結露のおそれがあり、塗装を避けます。
⭕(4)塗装場所の気温が5℃以下の場合、原則として、塗装を行わない。
正しい記述です。気温5℃以下では塗料が乾きにくく、原則塗装しません。
問37
分野:施工(試運転)重要度 ★★★
渦巻ポンプの試運転における一般的な実施順序として、適当なものはどれか。
A:機器および配管系のエア抜きを行い、満水状態にする。/B:吐出し側弁を全開にする。/C:吐出し側弁を全閉にする。/D:瞬時運転し、回転方向を確認する。/E:キャビテーション、サージング現象のないことを確認する。/G:連続運転を行い、吐出し側弁を徐々に開いて規定水量に調整する。
(1)A → B → D → E → F
(2)A → B → D → F → E
(3)A → C → D → E → G
(4)A → C → D → G → E
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📘 試運転調整の手順とは?
設備が図面どおり動くか確かめる作業。機器を正しい順番で単体→系統→総合と点検・調整していきます。
順番をまちがえると正しく調整できないため、電源・水・空気の流れの前後関係を守って進めます。
❌(1)A → B → D → E → F
起動時は吐出し弁を“全閉”にするのが基本。全開(B)から始めるこの順序は誤りです。
❌(3)A → C → D → E → G
A→C→Dまでは正しいですが、最後がE→Gの順。正しくは弁を開いて(G)から現象確認(E)です。
⭕(4)A → C → D → G → E
正しい順序です。A(満水)→C(吐出し弁を全閉で起動)→D(瞬時運転で回転方向確認)→G(連続運転し弁を徐々に開いて水量調整)→E(キャビテーション等がないか確認)。
渦巻ポンプは弁を閉じて起動し、徐々に開くのが鉄則(全開起動は過負荷になる)。最後に運転状態の異常がないか確認します。
問38
分野:施工(風量調整)重要度 ★★☆
風量調整に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)ダクト内の風量測定は、一般的に、多点風速測定法で行う。
(2)ダクト系の風量調整は、吹出口・吸込口のシャッター、分岐部等の風量調整ダンパーを全閉にしてから行う。
(3)シーリングディフューザーは、吹出気流の拡散が大きいため、一般的に、フード付の風量計を用いて測定する。
(4)風量測定に使用する風速計は、熱線風速計、ピトー管等を用いる。
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📘 ダクトの風量調整とは?
各吹出口・吸込口から出る空気の量を、ダンパー(風量を絞る羽根)で設計どおりにそろえる作業です。
調整はダンパーを全開にしてから順に絞ります(全閉から始めるのは誤り)。風量は風速計で測ります。
⭕(1)ダクト内の風量測定は、一般的に、多点風速測定法で行う。
正しい記述です。断面を複数点で測る多点風速測定法が一般的です。
❌(2)ダクト系の風量調整は、吹出口・吸込口のシャッター、分岐部等の風量調整ダンパーを全閉にしてから行う。
「全閉にしてから」が誤り。風量調整はダンパーを“全開”にしてから始めます。
まず全開の状態を基準に、風量の多い系統から少しずつ絞ってバランスを取ります。最初から全閉では調整のしようがありません。
⭕(3)シーリングディフューザーは、吹出気流の拡散が大きいため、一般的に、フード付の風量計を用いて測定する。
正しい記述です。拡散の大きいシーリングディフューザーは、フード付風量計で測ります。
⭕(4)風量測定に使用する風速計は、熱線風速計、ピトー管等を用いる。
正しい記述です。熱線風速計やピトー管などを用います。
問39
分野:法規(労働安全衛生法)重要度 ★★★
建設工事現場における作業のうち、「労働安全衛生法」上、作業主任者を選任すべき作業に該当しないものはどれか。
(1)ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの作業
(2)掘削面の高さが1mの地山の掘削(ずい道及びたて坑以外の坑の掘削を除く。)作業
(3)土止め支保工の切りばり又は腹起こしの取付け又は取り外しの作業
(4)石綿が0.5%含まれる保温材の除去作業
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📘 作業主任者を選任する作業とは?
危険な作業では、現場を指揮する作業主任者を選ばなければなりません(労働安全衛生法)。
地山の掘削なら高さ2m以上、ほかにボイラー取扱い・土止め支保工・石綿除去などが対象です。
⭕(1)ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの作業
該当します。ボイラー取扱いは作業主任者の選任が必要です。
❌(2)掘削面の高さが1mの地山の掘削(ずい道及びたて坑以外の坑の掘削を除く。)作業
これが“該当しない”作業。地山の掘削で作業主任者が必要になるのは、掘削面の高さが「2m以上」の場合です。
高さ1mは基準未満なので選任は不要。数字(2m)を1mにずらした引っかけです。
⭕(3)土止め支保工の切りばり又は腹起こしの取付け又は取り外しの作業
該当します。土止め支保工の取付け・取り外しは選任が必要です。
⭕(4)石綿が0.5%含まれる保温材の除去作業
該当します。石綿は0.1%を超えて含む材料の除去などで選任が必要(0.5%は対象)です。
問40
分野:法規(労働基準法)重要度 ★★☆
労働契約の締結に際し、「労働基準法」上、使用者が労働者に対して明示しなければならない労働条件として、定められていないものはどれか。
(1)賃金に関する事項
(2)労働時間に関する事項
(3)福利厚生施設の利用に関する事項
(4)退職に関する事項
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📘 労働条件の明示(労働基準法)とは?
会社は人を雇うとき、賃金・労働時間・退職などの労働条件を書面で示す義務があります(労働基準法)。
賃金・労働時間・退職などは必ず示す事項。福利厚生施設の利用などは、定めがある場合に示す事項です。
⭕(2)労働時間に関する事項
必ず明示する事項です(労働時間も絶対的明示事項)。
❌(3)福利厚生施設の利用に関する事項
これが“定められていない”もの。福利厚生施設の利用は、必ず明示すべき事項(絶対的明示事項)ではありません。
賃金・労働時間・退職などは必ず明示が必要ですが、福利厚生は「定めがある場合に明示すればよい」相対的な事項です。
⭕(4)退職に関する事項
必ず明示する事項です(退職に関する事項も絶対的明示事項)。
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