この記事で分かること

令和7年度(後期)2級管工事施工管理技士「第一次検定」の問題No.1〜10を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.1〜6は必須問題です。正答は公式の正答肢で確認済みです。

問1

分野:一般基礎(環境工学)重要度 ★☆☆

熱中症の発症又は予防に関係する用語として、適当でないものはどれか。

(1)暑さ指数(WBGT)
(2)キャビテーション
(3)暑熱順化
(4)身体作業強度
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正解
(2)が誤り
📘 熱中症とWBGT(暑さ指数)とは?

高温多湿で体温調節がうまくいかず起こる不調が熱中症。その危険度を気温・湿度・輻射熱から表した指標がWBGT(暑さ指数)です。

体を暑さに慣らす暑熱順化や作業強度も予防の要素。キャビテーションはポンプの現象で、熱中症とは関係ありません。

⭕(1)暑さ指数(WBGT)

関係します。暑さ指数(WBGT)は熱中症の危険度を表す指標です。

❌(2)キャビテーション

これが無関係。キャビテーションは、ポンプ内で水が局所的に沸騰・気泡が発生する“流体の現象”です。
熱中症とはまったく別分野の用語。ポンプの話が混ざった引っかけです。

⭕(3)暑熱順化

関係します。暑熱順化は、体を暑さに慣れさせて熱中症になりにくくすることです。

⭕(4)身体作業強度

関係します。身体作業強度(動きの激しさ)が高いほど熱中症のリスクも上がります。

問2

分野:一般基礎(流体)重要度 ★★☆

水平な円管の直管部を流れる流体について、全圧・静圧・動圧の関係を表す式として、適当なものはどれか。ただし、Pt:全圧、Ps:静圧、ρ:密度、v:流速とする。

(1)Pt = Ps + ½ρv
(2)Ps = Pt + ½ρv
(3)Pt = Ps + ½ρv²
(4)Ps = Pt + ½ρv²
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正解
(3)が正解
📘 全圧・静圧・動圧とは?

流れる空気や水の圧力は、押し広げる静圧(Ps)と、速さによる動圧(½ρv²)の和で表せます。

この合計が全圧(Pt)。式にすると Pt=Ps+½ρv²。動圧は速度vの2乗で効きます。

❌(1)Pt = Ps + ½ρv

動圧は「½ρv²」で、vは“2乗”です。vのままのこの式は誤りです。

❌(2)Ps = Pt + ½ρv

左辺と右辺が逆で、vも2乗になっていません。

⭕(3)Pt = Ps + ½ρv²

正しい式です。「全圧=静圧+動圧」、動圧=½ρv²(vの2乗)。
流れのもつ圧力は、押す力(静圧)と勢い(動圧)の合計。動圧は速度の2乗で効く、と覚えましょう。

❌(4)Ps = Pt + ½ρv²

全圧と静圧が逆です。全圧(Pt)が静圧+動圧の合計になります。

問3

分野:一般基礎(湿り空気)重要度 ★★★

下図に示す湿り空気線図において、湿り空気A及び湿り空気Bに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

湿り空気線図(湿り空気A・B)
(1)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、乾球温度が高い。
(2)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、絶対湿度が高い。
(3)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、相対湿度が高い。
(4)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、比エンタルピーが高い。
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正解
(3)が誤り
📘 湿り空気線図の読み方とは?

空気の温度・湿度・水蒸気量の関係を1枚にまとめたグラフ。点の位置で乾球温度・絶対湿度・相対湿度・比エンタルピーが読み取れます。

右へいくほど乾球温度が高く、上へいくほど絶対湿度が高い、という向きで読みます。

⭕(1)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、乾球温度が高い。

正しい記述です。Bは図の右にあるので、乾球温度(横軸)が高いです。

⭕(2)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、絶対湿度が高い。

正しい記述です。Bは図の上にあるので、絶対湿度(縦軸)が高いです。

❌(3)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、相対湿度が高い。

「Bのほうが相対湿度が高い」が誤り。図でBは飽和線から遠く離れているので、相対湿度は“低い”です。
Aは飽和線のすぐ近く=相対湿度が高い状態。飽和線から離れるほど相対湿度は下がる、と図で覚えましょう。

⭕(4)湿り空気Aより湿り空気Bのほうが、比エンタルピーが高い。

正しい記述です。比エンタルピーは右上ほど大きく、Bのほうが高いです。

問4

分野:一般基礎(環境工学)重要度 ★★☆

空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)ホルムアルデヒドは、常温において無臭の気体である。
(2)室内で二酸化炭素が発生する要因の一つに、在室者の呼吸がある。
(3)臭気は、空気汚染を示す指標の一つであり、臭気強度や臭気指数等で表す。
(4)PM2.5は、大気中に浮遊する微小粒子状物質である。
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正解
(1)が誤り
📘 ホルムアルデヒドとは?

建材の接着剤などから出る刺激臭のある気体で、シックハウス症候群の原因物質のひとつです(無臭ではありません)。

目やのどを刺激するため、建築基準法で使用や換気が規制されています。

❌(1)ホルムアルデヒドは、常温において無臭の気体である。

「無臭」が誤り。ホルムアルデヒドは“刺激臭”のある気体です。
目や鼻を刺激する臭いがあり、シックハウス症候群の原因物質。無臭というのは誤りです。

⭕(2)室内で二酸化炭素が発生する要因の一つに、在室者の呼吸がある。

正しい記述です。人の呼吸で二酸化炭素が発生し、換気の指標に使われます。

⭕(3)臭気は、空気汚染を示す指標の一つであり、臭気強度や臭気指数等で表す。

正しい記述です。臭気は臭気強度や臭気指数で表します。

⭕(4)PM2.5は、大気中に浮遊する微小粒子状物質である。

正しい記述です。PM2.5は非常に小さい粒子状物質です。

問5

分野:一般基礎(電気)重要度 ★★☆

電気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)屋外に設置する機器の電源回路には、漏電遮断器を設置する。
(2)合成樹脂製可とう電線管(PF管)は、コンクリートに埋設して使用することができる。
(3)合成樹脂製可とう電線管(PF管)内では、電線に接続点を設けない。
(4)絶縁抵抗測定では、抵抗の測定値が規定値より小さい場合に良と判定する。
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正解
(4)が誤り
📘 絶縁抵抗と漏電遮断器とは?

電線の被覆がどれだけ電気を漏らさないかを示すのが絶縁抵抗。値が大きいほど良好(漏電しにくい)です。

万一漏電したとき電気を瞬時に止めるのが漏電遮断器。屋外機器の回路などに設けます。

⭕(1)屋外に設置する機器の電源回路には、漏電遮断器を設置する。

正しい記述です。感電防止のため、屋外機器には漏電遮断器を設けます。

⭕(2)合成樹脂製可とう電線管(PF管)は、コンクリートに埋設して使用することができる。

正しい記述です。PF管は耐燃性があり、コンクリート埋設に使えます。

⭕(3)合成樹脂製可とう電線管(PF管)内では、電線に接続点を設けない。

正しい記述です。管の中で電線を接続してはいけません(点検できないため)。

❌(4)絶縁抵抗測定では、抵抗の測定値が規定値より小さい場合に良と判定する。

「小さい場合に良」が誤り。絶縁抵抗は“大きいほど良い”(規定値以上で良)です。
絶縁抵抗が小さい=電気が漏れやすい危険な状態。値が大きいほどしっかり絶縁されている、と逆に覚えましょう。

問6

分野:一般基礎(建築)重要度 ★★☆

鉄筋コンクリート構造に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)鉄筋コンクリートは、主に、鉄筋が引張応力を、コンクリートが圧縮応力を負担する。
(2)鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、常温においてほぼ等しい。
(3)鉄筋の継手の位置は、応力の大きい部分に設ける。
(4)構造体に作用する外力として、風圧力も考慮する。
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正解
(3)が誤り
📘 鉄筋コンクリートとは?

引っぱりに弱いコンクリートに、引っぱりに強い鉄筋を入れて補い合う構造。鉄筋が引張力、コンクリートが圧縮力を受け持ちます。

両者は熱でののびちぢみ(線膨張係数)がほぼ同じで相性が良好。鉄筋の継手は力の小さい位置に設けます。

⭕(1)鉄筋コンクリートは、主に、鉄筋が引張応力を、コンクリートが圧縮応力を負担する。

正しい記述です。引張は鉄筋、圧縮はコンクリートが受け持ちます。

⭕(2)鉄筋とコンクリートの線膨張係数は、常温においてほぼ等しい。

正しい記述です。膨張率がほぼ等しいので、温度変化でも一体で挙動します。

❌(3)鉄筋の継手の位置は、応力の大きい部分に設ける。

「応力の大きい部分に設ける」が誤り。継手は“応力の小さい部分”に設けます。
継手はどうしても弱点になりやすいので、力が大きくかかる場所を避けて配置します。

⭕(4)構造体に作用する外力として、風圧力も考慮する。

正しい記述です。地震力だけでなく風圧力も外力として考慮します。

問7

分野:空調設備(省エネ)重要度 ★★★

空気調和設備の計画に関する記述のうち、省エネルギーの観点から、適当でないものはどれか。

(1)予冷・予熱時に外気を取り入れないように制御する。
(2)ユニット形空気調和機に全熱交換器を組み込む。
(3)成績係数が高い機器を採用する。
(4)冷房時に冷却減湿・再熱を行い、湿度を制御する。
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正解
(4)が誤り
📘 空調の省エネとは?

エネルギーのムダを減らす工夫。予冷予熱時に外気を止める・全熱交換器で換気の熱を回収・成績係数(COP)の高い機器などがあります。

一方、冷やした空気をまた温める再熱は余分な熱を使うため、省エネには逆行します。

⭕(1)予冷・予熱時に外気を取り入れないように制御する。

正しい省エネ策です。人がいない予冷・予熱時に外気を止めれば、その分の冷暖房が不要になります。

⭕(2)ユニット形空気調和機に全熱交換器を組み込む。

正しい省エネ策です。全熱交換器で排気の熱を回収し、外気処理の負荷を減らせます。

⭕(3)成績係数が高い機器を採用する。

正しい省エネ策です。成績係数(COP)が高い=少ないエネルギーで効く機器です。

❌(4)冷房時に冷却減湿・再熱を行い、湿度を制御する。

これが省エネに反します。「再熱」は、一度冷やした空気をわざわざ温め直すため、エネルギーの無駄になります。
湿度制御には有効ですが、冷やす→温めるを両方するので省エネの観点ではNG。省エネなら再熱は避けます。

問8

分野:空調設備(湿り空気線図)重要度 ★★★

下図に示す定風量単一ダクト方式における冷房時の湿り空気線図に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

冷房時の湿り空気線図(定風量単一ダクト方式)
(1)室内空気の状態点は、①である。
(2)導入外気の状態点は、②である。
(3)空気調和機出口空気の状態点は、③である。
(4)コイルの冷却負荷は、③と④の比エンタルピー差から求められる。
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正解
(3)が誤り
📘 湿り空気線図の状態点とは?

空調機の中で空気がどう変わるかを、線図上の点(状態点)で追います。室内・外気・混合・冷却後などを点で表します。

外気と室内空気が混ざった点は、両者を結んだ線の上にきます。冷却や加湿をすると点が移動します。

⭕(1)室内空気の状態点は、①である。

正しい記述です。①は室内空気(還気)の状態点です。

⭕(2)導入外気の状態点は、②である。

正しい記述です。②は右上(高温・高湿)にある夏の導入外気です。

❌(3)空気調和機出口空気の状態点は、③である。

「③が空調機出口」が誤り。③は室内空気①と外気②を混ぜた“混合空気”の状態点です。
冷房の流れは、①と②を混合→③、③を冷却コイルで冷やして→④。この④が空気調和機出口(冷やされた給気)です。④の空気が室内で熱を吸って①に戻ります。

⭕(4)コイルの冷却負荷は、③と④の比エンタルピー差から求められる。

正しい記述です。冷却コイルの負荷は、コイル入口(③)と出口(④)の比エンタルピー差で求めます。

問9

分野:空調設備(空気清浄)重要度 ★★☆

空気清浄装置に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)ろ過式は、繊維などの多孔質空間を通過させることで粉じんを捕集する。
(2)静電式は、有害ガスや臭気を除去することができる。
(3)折込み形のフィルターは、ろ過面積を広くすることで圧力損失を減らしている。
(4)衝突粘着式は、粘着剤を塗布した金網、金属板等に粉じんを衝突付着させるものである。
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正解
(2)が誤り
📘 エアフィルター(空気清浄装置)とは?

空気中のほこりをとる装置。繊維でこすろ過式、静電気で吸い付ける静電式、粘着剤でとる衝突粘着式などがあります。

これらは粉じん(ほこり)用。有害ガスや臭気の除去には活性炭など別の方式が必要です。

⭕(1)ろ過式は、繊維などの多孔質空間を通過させることで粉じんを捕集する。

正しい記述です。ろ過式は繊維で粉じんをこし取ります。

❌(2)静電式は、有害ガスや臭気を除去することができる。

「有害ガスや臭気を除去」が誤り。静電式が除去するのは“粉じん(粒子)”です。
静電気でホコリを吸着する方式なので、ガスや臭いは取れません。ガス・臭気を除去するのは活性炭フィルターなどです。

⭕(3)折込み形のフィルターは、ろ過面積を広くすることで圧力損失を減らしている。

正しい記述です。折り込んで面積を広げると、目詰まりしにくく圧力損失を抑えられます。

⭕(4)衝突粘着式は、粘着剤を塗布した金網、金属板等に粉じんを衝突付着させるものである。

正しい記述です。衝突粘着式は、粘着剤に粉じんをぶつけて付着させます。

問10

分野:空調設備(自動制御)重要度 ★★☆

自動制御に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)排水ポンプは、排水槽の減水時に空転防止を行う。
(2)排水槽は、満水時に警報の発報を行う。
(3)揚水ポンプは、受水タンクの減水時に空転防止を行う。
(4)揚水ポンプは、受水タンクの電極棒からの発停信号を受けて自動運転を行う。
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正解
(4)が誤り
📘 電極棒による水位制御とは?

タンクの水位を電極棒で感知し、ポンプを自動でON/OFFするしくみ。水が電気を通すことを利用しています。

揚水ポンプは高置タンクの電極棒の信号で運転します。受水タンク側は、水がなくなったときの空転防止に使います。

⭕(1)排水ポンプは、排水槽の減水時に空転防止を行う。

正しい記述です。排水槽が空になったらポンプを止め、空回り(空転)を防ぎます。

⭕(2)排水槽は、満水時に警報の発報を行う。

正しい記述です。排水槽が満水になると警報を出します。

⭕(3)揚水ポンプは、受水タンクの減水時に空転防止を行う。

正しい記述です。受水タンクが減水したら揚水ポンプを止め、空転を防ぎます。

❌(4)揚水ポンプは、受水タンクの電極棒からの発停信号を受けて自動運転を行う。

「受水タンクの電極棒からの信号で発停」が誤り。揚水ポンプの発停は“高置水槽(高架水槽)”の電極棒の水位信号で行います。
揚水ポンプは受水タンクから高置水槽へ水をくみ上げるので、上の高置水槽が減れば動き、満water になれば止まります。受水タンク側の電極は、あくまで空転防止用です。

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