この記事でわかること
令和5年度・1級管工事施工管理技士「1次検定 A㉛〜㊹」の問題と、初学者にもわかるやさしい解説です。出題分野は、排水・通気・消火・ガス・浄化槽・冷凍機・冷却塔・全熱交換器・配管材料・ダクト・契約約款などです。
問31
分野:排水・通気重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)建物・敷地内では、汚水と雑排水を同一配水系統とすることを合流式というが、公共下水道では、汚水及び雑排水と雨水を同一配水系統とすることを合流式という。
(2)器具排水負荷単位は、洗面器の最大排水流量28.5L/minを基準単位1としている。
(3)排水時に排水管内に圧力変動が生じ、主に負圧変動によって、トラップの
封水が配水管側に吸い込まれてしまう現象を自己サイホン作用という。
(4)排水・通気用耐火二層管は、硬質ポリ塩化ビニル管に繊維モルタルで被覆したものである。
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⭕(1)建物・敷地内では、汚水と雑排水を同一配水系統とすることを合流式というが、公共下水道では、汚水及び雑排水と雨水を同一配水系統とすることを合流式という。
正しい記述です。「合流式」という言葉は、対象が場面で少し変わります。
敷地内では「汚水と雑排水を1系統にまとめること」、公共下水道では「汚水・雑排水と雨水を1系統にまとめること」を指します。
⭕(2)器具排水負荷単位は、洗面器の最大排水流量28.5L/minを基準単位1としている。
正しい記述です。排水管の太さを決めるとき使う「器具排水負荷単位」は、洗面器の最大排水流量28.5L/minを基準の1単位としています。
器具排水負荷単位とは?
洗面器・便器など器具ごとの排水量を、洗面器を1とした単位で表したものです。これを合計して、排水管の必要な太さを決めます。
❌(3)排水時に排水管内に圧力変動が生じ、主に負圧変動によって、トラップの封水が配水管側に吸い込まれてしまう現象を自己サイホン作用という。
「自己サイホン作用」が誤りです。他の器具の排水などで排水管内が負圧になり、トラップの封水が吸い出される現象は「誘導サイホン作用(吸出し作用)」です。
自己サイホン作用は、その器具自身の排水の勢いで、自分の封水が引っぱり出される現象を指します。
トラップの封水とは?
排水口にためた水のことで、下水のにおいや害虫が室内へ上がってくるのを防ぐ「ふた」の役目をします。この水が抜けると、においが上がってきてしまいます。
⭕(4)排水・通気用耐火二層管は、硬質ポリ塩化ビニル管に繊維モルタルで被覆したものである。
正しい記述です。排水・通気用耐火二層管は、硬質ポリ塩化ビニル管(塩ビ管)を繊維モルタルで覆い、耐火性をもたせた管です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(3)です。
負圧で封水が吸い込まれるのは、誘導サイホン作用です。
問32
分野:通気重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)
通気管どうしを接続する場合は、その階における最高位の器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げて接続する。
(2)ループ通気管の管径は、その排水横枝管と通気立て管の管径のうち、いずれか小さい方の1/2以上とする。
(3)通気管末端の開口部は、戸や窓その他開口部の上端より400mm以上立ち上げていれば、水平方向の離隔制限はない。
(4)器具排水口からトラップウェアまでの垂直距離は600mm以下とする。
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⭕(1)通気管どうしを接続する場合は、その階における最高位の器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げて接続する。
正しい記述です。通気管どうしをつなぐときは、その階で最も高い器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げてから接続します。
こうすると、万一あふれても通気管に汚水が入りません。
⭕(2)ループ通気管の管径は、その排水横枝管と通気立て管の管径のうち、いずれか小さい方の1/2以上とする。
正しい記述です。ループ通気管の太さは、その排水横枝管と通気立て管のうち、細い方の管径の1/2以上にします。
通気管とは?
排水管の中の空気を出入りさせて、圧力の変動をやわらげる管です。これがあることで、トラップの封水が吸い出されたり押し出されたりするのを防げます。
❌(3)通気管末端の開口部は、戸や窓その他開口部の上端より400mm以上立ち上げていれば、水平方向の離隔制限はない。
「400mm以上立ち上げていれば」が誤りです。通気管の末端の開口部は、戸や窓の上端より600mm以上立ち上げます。
それができない場合は、戸や窓から水平に3m以上離します。排気のにおいが室内に入らないようにするためです。
⭕(4)器具排水口からトラップウェアまでの垂直距離は600mm以下とする。
正しい記述です。器具排水口からトラップウェア(封水のあふれ面)までの垂直距離は、600mm以下とします。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(3)です。
通気管末端は、開口部の上端より600mm以上立ち上げます。
問33
分野:排水(ます・ポンプ)重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)排水槽に設置する排水用水中モーターポンプは、一般的に、排水槽の有効貯水量を10〜20分で排出する能力とする。
(2)排水用水中モーターポンプは、汚水用、雑排水用及び汚物用に区分され、汚水用は固形物をほとんど含まない水を排水する
ポンプである。
(3)排水ポンプは、一般的に、水中モーターポンプとし、2台一組で設置する。
(4)汚水排水ますの底部には、インバートを設けて、上流側管底と下流側管底の段差がないようにフラットに仕上げる。
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⭕(1)排水槽に設置する排水用水中モーターポンプは、一般的に、排水槽の有効貯水量を10〜20分で排出する能力とする。
正しい記述です。排水槽の水中ポンプは、たまった有効貯水量を10〜20分で排出できる能力にします。
ゆっくりすぎると水が腐り、速すぎるとポンプが大きくなりすぎるためです。
⭕(2)排水用水中モーターポンプは、汚水用、雑排水用及び汚物用に区分され、汚水用は固形物をほとんど含まない水を排水するポンプである。
正しい記述です。排水用水中ポンプは、汚水用・雑排水用・汚物用に分かれます。
汚水用は、固形物をほとんど含まない水を排水するためのポンプです。
⭕(3)排水ポンプは、一般的に、水中モーターポンプとし、2台一組で設置する。
正しい記述です。排水ポンプは、1台が故障しても排水を続けられるよう、ふつう2台一組で設置し、交互運転や予備運転をします。
❌(4)汚水排水ますの底部には、インバートを設けて、上流側管底と下流側管底の段差がないようにフラットに仕上げる。
「フラットに仕上げる」が誤りです。汚水ますの底部には、汚物がスムーズに流れるように「インバート」という半円形の溝を設けます。
平らに仕上げると汚物がたまってしまうため、フラットにはしません。
インバートとは?
汚水ますの底に設ける、半円形の流れ道(みぞ)のことです。汚物がよどまず下流へ流れるように導く役目があります。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。
汚水排水ますの底部には、インバート(溝)を設けます。
問34
分野:消火設備重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)屋内消火栓設備は、現場に到着した公設消防隊が使用するために設置されるもので、加圧した水をノズルから消火対象物に噴射させて、冷却効果により消火する。
(2)スプリンクラー消火設備は、火災を初期段階で自動的に消火する設備であり、水を消火剤とし、冷却効果を利用して消火するものである。
(3)泡消火設備は、水と泡原液を混合させて作る泡水溶液を放出し、燃焼物を厚い泡で覆うことで空気を遮断し、窒息と冷却の効果を利用して消火する。
(4)不活性ガス消火設備には、イナートガス消火設備と二酸化炭素消火設備があり、不活性ガスを空気中に放出して酸素の容積比を低下させ窒息効果により消火する。
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❌(1)屋内消火栓設備は、現場に到着した公設消防隊が使用するために設置されるもので、加圧した水をノズルから消火対象物に噴射させて、冷却効果により消火する。
「公設消防隊が使用するために」が誤りです。屋内消火栓設備は、建物にいる人(在館者・関係者)が、火が小さいうちに初期消火するための設備です。
到着した消防隊が使うのは、連結送水管などの別の設備です。
屋内消火栓設備とは?
建物の各階に置かれ、ホースとノズルで放水して初期消火する設備です。火災を見つけた人がすぐ使えるようになっています。
⭕(2)スプリンクラー消火設備は、火災を初期段階で自動的に消火する設備であり、水を消火剤とし、冷却効果を利用して消火するものである。
正しい記述です。スプリンクラー設備は、火災の熱でヘッドが自動的に開き、放水して初期消火します。
人がいなくても水で冷やして消す、自動の設備です。
⭕(3)泡消火設備は、水と泡原液を混合させて作る泡水溶液を放出し、燃焼物を厚い泡で覆うことで空気を遮断し、窒息と冷却の効果を利用して消火する。
正しい記述です。泡消火設備は、泡水溶液を放出して燃えている物を厚い泡で覆います。
空気をさえぎる窒息効果と、冷却効果の両方で消火します。
⭕(4)不活性ガス消火設備には、イナートガス消火設備と二酸化炭素消火設備があり、不活性ガスを空気中に放出して酸素の容積比を低下させ窒息効果により消火する。
正しい記述です。不活性ガス消火設備には、イナートガス式と二酸化炭素式があります。
不活性ガスを放出して空気中の酸素の割合を下げ、窒息効果で消火します。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(1)です。
屋内消火栓は、建物の在館者が初期消火に使う設備です。
問35
分野:ガス設備重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)供給ガスの発熱量は、一般的に、総発熱量(高発熱量)から排ガス中の水蒸気が持つ蒸発熱を差し引いた低発熱量で表される。
(2)都市ガスの種類は、数字とアルファベットの組み合わせで表し、A、B、Cは燃焼速度を示しAが最も遅く、B、Cの順で速くなる。
(3)都市ガス配管の試験は、最高使用圧力以上の圧力で気密試験を行い、漏洩がないことを確認する。
(4)液化石油ガス(LPG)設備に用いる配管は、0.8MPa以上の圧力で行う耐圧試験に合格したものとする。
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❌(1)供給ガスの発熱量は、一般的に、総発熱量(高発熱量)から排ガス中の水蒸気が持つ蒸発熱を差し引いた低発熱量で表される。
「低発熱量で表される」が誤りです。都市ガスなどの供給ガスの発熱量は、一般に「総発熱量(高発熱量)」で表します。
排ガス中の水蒸気がもつ蒸発熱を差し引いた低発熱量ではありません。
総発熱量・低発熱量とは?
総発熱量(高発熱量)は、燃やして出た水蒸気の熱まで含めた発熱量です。低発熱量は、その水蒸気の熱を差し引いたものです。ガスの表示には総発熱量が使われます。
⭕(2)都市ガスの種類は、数字とアルファベットの組み合わせで表し、A、B、Cは燃焼速度を示しAが最も遅く、B、Cの順で速くなる。
正しい記述です。都市ガスの種類は、数字とアルファベットの組み合わせで表します。
A・B・Cは燃焼速度を示し、Aが最も遅く、B、Cの順で速くなります。
⭕(3)都市ガス配管の試験は、最高使用圧力以上の圧力で気密試験を行い、漏洩がないことを確認する。
正しい記述です。都市ガス配管は、最高使用圧力以上の圧力で気密試験を行い、漏れがないことを確認します。
⭕(4)液化石油ガス(LPG)設備に用いる配管は、0.8MPa以上の圧力で行う耐圧試験に合格したものとする。
正しい記述です。液化石油ガス(LPG)設備の配管は、0.8MPa以上の圧力で行う耐圧試験に合格したものを使います。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(1)です。
供給ガスの発熱量は、総発熱量(高発熱量)で表します。
問36
分野:浄化槽重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)浄化槽は、し尿、雑排水、工場排水、雨水等を処理する設備又は施設である。
(2)浄化槽の生物学的処理には、生物膜法や活性汚泥法がある。
(3)生物膜法は、接触材に付着した生物膜で浄化する方式であり、回転盤接触方式、接触ばっ気方式等がある。
(4)活性汚泥法は、水中に浮遊する微生物を利用し浄化する方式であり、長時間ばっ気方式、標準活性汚泥方式等がある。
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❌(1)浄化槽は、し尿、雑排水、工場排水、雨水等を処理する設備又は施設である。
「工場排水、雨水等」が誤りです。浄化槽が処理するのは、し尿と生活雑排水(台所・風呂・洗面などの水)です。
工場排水や雨水は、浄化槽の処理対象ではありません。
浄化槽とは?
下水道がない地域で、家庭から出るし尿や生活雑排水を、微生物の力できれいにしてから放流する設備です。
⭕(2)浄化槽の生物学的処理には、生物膜法や活性汚泥法がある。
正しい記述です。浄化槽の生物学的処理(微生物で汚れを分解する処理)は、大きく「生物膜法」と「活性汚泥法」の2つに分けられます。
⭕(3)生物膜法は、接触材に付着した生物膜で浄化する方式であり、回転盤接触方式、接触ばっ気方式等がある。
正しい記述です。生物膜法は、接触材の表面に付いた微生物の膜(生物膜)で汚水を浄化する方式です。
回転盤接触方式や接触ばっ気方式などがあります。
⭕(4)活性汚泥法は、水中に浮遊する微生物を利用し浄化する方式であり、長時間ばっ気方式、標準活性汚泥方式等がある。
正しい記述です。活性汚泥法は、水中に浮かぶ微生物の固まり(活性汚泥)を利用して浄化する方式です。
長時間ばっ気方式や標準活性汚泥方式などがあります。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(1)です。
浄化槽が処理するのは、し尿と生活雑排水です(工場排水・雨水は対象外)。
問37
分野:浄化槽(人員算定)重要度 ★★☆
浄化槽の処理対象人員の算定方法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)体育館は、延べ面積に定数を乗じて算定する。
(2)公衆便所は、利用人員に定数を乗じて算定する。
(3)事務所は、業務用厨房設備の有無により、異なる定数を延べ面積に乗じて算定する。
(4)ホテル・旅館は、結婚式場又は宴会場の有無により、異なる定数を延べ面積に乗じて算定する。
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⭕(1)体育館は、延べ面積に定数を乗じて算定する。
正しい記述です。体育館は、延べ面積に定数を掛けて、処理対象人員を算定します。
❌(2)公衆便所は、利用人員に定数を乗じて算定する。
「利用人員に定数を乗じて」が誤りです。公衆便所は、利用人員ではなく総便器数に定数を掛けて、処理対象人員を算定します。
便器の数をもとにする、という点がポイントです。
処理対象人員とは?
浄化槽の大きさを決めるための、その建物が受けもつ人数の目安です。建物の種類ごとに、延べ面積や便器数などから計算する方法が決められています。
⭕(3)事務所は、業務用厨房設備の有無により、異なる定数を延べ面積に乗じて算定する。
正しい記述です。事務所は、業務用厨房設備があるかないかで定数を変え、延べ面積に掛けて算定します。
⭕(4)ホテル・旅館は、結婚式場又は宴会場の有無により、異なる定数を延べ面積に乗じて算定する。
正しい記述です。ホテル・旅館は、結婚式場や宴会場があるかないかで定数を変え、延べ面積に掛けて算定します。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(2)です。
公衆便所の浄化槽人員は、総便器数で算定します。
問38
分野:冷凍機重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)遠心冷凍機の容量制御には、圧縮機に設けた吸込みベーンの開度を変えることで冷媒ガス流入量を制御する吸込みベーン制御がある。
(2)蒸気を加熱源とする吸収冷凍機の容量制御には、再生器に入る蒸気量を制御する方法がある。
(3)遠心冷凍機は、往復動冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易である。
(4)吸収冷凍機は、運転中も機内が大気圧以下のため、加熱源に蒸気を使用する場合でも、圧力容器の規則は適用されない。
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⭕(1)遠心冷凍機の容量制御には、圧縮機に設けた吸込みベーンの開度を変えることで冷媒ガス流入量を制御する吸込みベーン制御がある。
正しい記述です。遠心冷凍機の吸込みベーン制御は、圧縮機の吸込み口に付けた羽根(ベーン)の開き具合を変える方式です。
これで取り込む冷媒ガスの量を加減し、能力を調整します。
⭕(2)蒸気を加熱源とする吸収冷凍機の容量制御には、再生器に入る蒸気量を制御する方法がある。
正しい記述です。蒸気を熱源とする吸収冷凍機は、再生器に入れる蒸気の量を変えることで能力を調整できます。
吸収冷凍機とは?
圧縮機を使わず、水(冷媒)と臭化リチウムなどの吸収液を使い、蒸気やガスの熱で冷水をつくる冷凍機です。運転音が静かで、電気をあまり使わない特徴があります。
⭕(3)遠心冷凍機は、往復動冷凍機に比べて、負荷変動に対する追従性がよく、容量制御も容易である。
正しい記述です。遠心冷凍機は、往復動冷凍機にくらべて負荷の増減に追従しやすく、容量制御もしやすい特徴があります。
❌(4)吸収冷凍機は、運転中も機内が大気圧以下のため、加熱源に蒸気を使用する場合でも、圧力容器の規則は適用されない。
「圧力容器の規則は適用されない」が誤りです。吸収冷凍機の本体は大気圧以下なので規則の対象外ですが、加熱源に高圧の蒸気を使う場合は、その蒸気の系統に圧力容器の規則が適用されます。
本体と蒸気系統を分けて考える点に注意です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。
吸収冷凍機でも、加熱源の蒸気には圧力容器の規則が適用されます。
問39
分野:冷却塔重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)開放式冷却塔は、冷却水の一部を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷却水温度を下げる装置である。
(2)開放式冷却塔には、充てん材を通過して滴下する水滴の塔外飛散防止として塔本体の外部側面にエリミネーターを設けている。
(3)密閉式冷却塔は、開放式冷却塔に比べて、冷却水が空気に触れず汚れにくいが、送風機動力等が大きくなる。
(4)冷却塔の能力は、外気の
湿球温度に影響される。
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⭕(1)開放式冷却塔は、冷却水の一部を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷却水温度を下げる装置である。
❌(2)開放式冷却塔には、充てん材を通過して滴下する水滴の塔外飛散防止として塔本体の外部側面にエリミネーターを設けている。
「塔本体の外部側面に」が誤りです。エリミネーターは、飛び散る水滴が外へ出ていかないよう止める板です。
空気が出ていく送風機の手前(空気の出口部分)に設けます。外部側面ではありません。
エリミネーターとは?
冷却塔や空調機の中で、空気と一緒に飛んでいこうとする水滴をせき止めて落とす板のことです。水滴が外へ飛び出すのを防ぎます。
⭕(3)密閉式冷却塔は、開放式冷却塔に比べて、冷却水が空気に触れず汚れにくいが、送風機動力等が大きくなる。
正しい記述です。密閉式冷却塔は、冷却水を管の中に通し、外気と直接ふれさせません。
そのため冷却水が汚れにくい反面、送風機などの動力は大きくなります。
⭕(4)冷却塔の能力は、外気の湿球温度に影響される。
正しい記述です。冷却塔は水の蒸発で冷やすため、その能力は外気の湿球温度(湿り具合を含めた温度)に影響されます。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(2)です。
冷却塔のエリミネーターは、空気の出口部に設けます。
問40
分野:全熱交換器重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)全熱交換器は、建物からの排気と導入外気を熱交換させ、顕熱と潜熱を同時に熱回収できる装置で省エネルギーが図れる。
(2)回転形全熱交換器は、給気側と排気側をセパレートしたケーシング内にハニカムロータを設置し回転させる構造で、給気と排気は混ざり合うことはほとんどない。
(3)静止形全熱交換器は、給排気を隔てる仕切板と間隔板で構成され、給気と排気は混ざり合うことはほとんどない。
(4)回転形全熱交換器は、一般的に、顕熱交換効率と潜熱交換効率は、ほぼ同じ値である。
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⭕(1)全熱交換器は、建物からの排気と導入外気を熱交換させ、顕熱と潜熱を同時に熱回収できる装置で省エネルギーが図れる。
❌(2)回転形全熱交換器は、給気側と排気側をセパレートしたケーシング内にハニカムロータを設置し回転させる構造で、給気と排気は混ざり合うことはほとんどない。
「給気と排気は混ざり合うことはほとんどない」が誤りです。回転形は、ロータが給気側と排気側を交互に通って回ります。
そのため、排気の一部が給気側へ持ち込まれて多少混ざります(キャリーオーバー)。混ざらないのは静止形の特徴です。
回転形全熱交換器とは?
ハニカム状のロータをゆっくり回し、排気の熱と湿気を吸わせて給気側へ移す方式です。効率は高いですが、構造上、給気と排気が少し混ざります。
⭕(3)静止形全熱交換器は、給排気を隔てる仕切板と間隔板で構成され、給気と排気は混ざり合うことはほとんどない。
正しい記述です。静止形全熱交換器は、給気と排気を仕切板で分けてすれ違わせる方式です。
仕切られているので、給気と排気がほとんど混ざりません。
⭕(4)回転形全熱交換器は、一般的に、顕熱交換効率と潜熱交換効率は、ほぼ同じ値である。
正しい記述です。回転形全熱交換器は、一般に顕熱の交換効率と潜熱の交換効率がほぼ同じ値になります。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(2)です。
回転形全熱交換器は、給気と排気が多少混ざります。
問41
分野:配管材料重要度 ★★☆
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)圧力配管用炭素鋼鋼管は、蒸気、高温水等の圧力の高い部分に使用され、スケジュール番号により管の厚さが区分されている。
(2)配管用炭素鋼鋼管(白)は、水配管用亜鉛めっき鋼管よりも亜鉛付着量が多いため、耐食性に優れている。
(3)外ねじ式仕切弁は、ハンドルを回転させることにより弁棒が昇降することから、外部から弁の開度を確認することができる。
(4)架橋ポリエチレン管は、中密度・高密度ポリエチレンを架橋反応させることで、耐熱性、耐クリープ性を向上させた管である。
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⭕(1)圧力配管用炭素鋼鋼管は、蒸気、高温水等の圧力の高い部分に使用され、スケジュール番号により管の厚さが区分されている。
正しい記述です。圧力配管用炭素鋼鋼管は、蒸気や高温水など圧力の高い部分に使います。
管の厚さは「スケジュール番号」で区分されています。
スケジュール番号とは?
配管の肉厚(管の壁の厚さ)を表す番号です。番号が大きいほど厚く、高い圧力に耐えられます。
❌(2)配管用炭素鋼鋼管(白)は、水配管用亜鉛めっき鋼管よりも亜鉛付着量が多いため、耐食性に優れている。
「亜鉛付着量が多いため、耐食性に優れている」が誤りです。亜鉛のめっきが厚く(付着量が多く)、さびに強いのは「水配管用亜鉛めっき鋼管」のほうです。
配管用炭素鋼鋼管(白)より、水配管用のほうがめっきが厚くなっています。説明が逆です。
⭕(3)外ねじ式仕切弁は、ハンドルを回転させることにより弁棒が昇降することから、外部から弁の開度を確認することができる。
正しい記述です。外ねじ式仕切弁は、ハンドルを回すと弁棒が上下に動きます。
その動きを見れば、外から弁の開き具合を確認できます。
⭕(4)架橋ポリエチレン管は、中密度・高密度ポリエチレンを架橋反応させることで、耐熱性、耐クリープ性を向上させた管である。
正しい記述です。架橋ポリエチレン管は、中密度・高密度ポリエチレンを架橋(分子どうしを結合)して、耐熱性や強度を高めた管です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(2)です。
水配管用亜鉛めっき鋼管のほうが、亜鉛付着量が多く耐食性が高くなります。
問42
次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)ピストンダンパーは、消火ガス放出時にピストンレリーザーにより自動的に閉鎖する機構を有する。
(2)グラスウール製ダクトは、ダクト内温度が75℃以下の範囲で使用する。
(3)スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をスパイラル状に甲はぜ機械がけしたもので、甲はぜが補強の役目を果たすため強度は高い。
(4)断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトでは、風量と材質が同じ場合、単位長さあたりの圧力損失は長方形ダクトのほうが小さい。
答え・解説を見る
⭕(1)ピストンダンパーは、消火ガス放出時にピストンレリーザーにより自動的に閉鎖する機構を有する。
正しい記述です。ピストンダンパーは、消火ガスが放出されるとピストンレリーザーの働きで自動的に閉じ、ガスが部屋から漏れるのを防ぎます。
⭕(2)グラスウール製ダクトは、ダクト内温度が75℃以下の範囲で使用する。
正しい記述です。グラスウール製ダクトは耐熱に限りがあるため、ダクト内の温度が75℃以下の範囲で使います。
⭕(3)スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をスパイラル状に甲はぜ機械がけしたもので、甲はぜが補強の役目を果たすため強度は高い。
正しい記述です。スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をらせん状に巻いて甲はぜ(折り重ね)でつないだ丸いダクトです。
この甲はぜが補強の役目をするため、強度が高くなります。
スパイラルダクトとは?
鉄板をらせん状に巻いて作る円形のダクトです。継ぎ目の折り返し(甲はぜ)が骨組みのように働き、丈夫で施工もしやすい特徴があります。
❌(4)断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトでは、風量と材質が同じ場合、単位長さあたりの圧力損失は長方形ダクトのほうが小さい。
「長方形ダクトのほうが小さい」が誤りです。同じ断面積・同じ風量なら、空気がスムーズに流れる円形ダクトのほうが圧力損失は小さくなります。
長方形ダクトは角があって抵抗が大きく、圧力損失は大きくなります。逆です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。
圧力損失は、円形ダクトより長方形ダクトのほうが大きくなります。
問43
分野:契約約款重要度 ★★☆
公共工事標準請負契約約款に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)発注者が監督員を置いたときは、約款に定める請求、通知、報告、申出、承諾及び解除については、設計図書に定めるものを除き、監督員を経由して行う。
(2)発注者は、完成通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以内に完成検査を完了し、検査結果を受注者に通知しなければならない。
(3)発注者は完成検査合格後、受注者から請負代金の支払請求があったときは、請求を受けた日から40日以内に請負代金を支払わなければならない。
(4)現場代理人、主任技術者は、これを兼ねることができるが、専門技術者は、主任技術者を兼ねることはできない。
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⭕(1)発注者が監督員を置いたときは、約款に定める請求、通知、報告、申出、承諾及び解除については、設計図書に定めるものを除き、監督員を経由して行う。
正しい記述です。発注者が監督員を置いたときは、各種の請求・通知・報告などは、設計図書で定めるものを除き、監督員を経由して行います。
公共工事標準請負契約約款とは?
国や自治体などが発注する公共工事で使われる、契約のルールをまとめた標準的な約款(取り決め)です。発注者と受注者の権利・義務が定められています。
⭕(2)発注者は、完成通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以内に完成検査を完了し、検査結果を受注者に通知しなければならない。
正しい記述です。発注者は、工事の完成通知を受けたら、その日から14日以内に完成検査を終え、結果を受注者に通知しなければなりません。
⭕(3)発注者は完成検査合格後、受注者から請負代金の支払請求があったときは、請求を受けた日から40日以内に請負代金を支払わなければならない。
正しい記述です。完成検査に合格した後、受注者から代金の支払請求があったときは、発注者は請求の日から40日以内に支払わなければなりません。
❌(4)現場代理人、主任技術者は、これを兼ねることができるが、専門技術者は、主任技術者を兼ねることはできない。
「専門技術者は、主任技術者を兼ねることはできない」が誤りです。現場代理人・主任技術者・専門技術者は、互いに兼ねることができます。
専門技術者が主任技術者を兼ねることも可能です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。
専門技術者も、主任技術者を兼ねることができます。
問44
答え・解説を見る
配管(ライニング鋼管など)と、そのJIS記号の組合せ問題です。まちがい(適当でない)は(2)です。
ライニング鋼管とは?
鋼管の内側(や外側)を塩化ビニルやポリエチレンで覆って、サビや腐食を防いだ管です。用途(水道用・排水用など)ごとに記号が分かれています。
⭕(1)水道用(黒)= SGP-VA…正しい
❌(2)排水用 硬質塩化ビニルライニング鋼管 = SGP-VD…まちがい。正しくはD-VAです。選択肢の「SGP-VD」は水道用(外面ポリエチレン被覆)の記号です。
⭕(3)リサイクル三層管 = RS-VU…正しい
⭕(4)水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管(白)= SGP-PB…正しい
覚え方のヒント…記号の頭が「D」なら排水(Drain)用です。排水用の塩ビライニング鋼管はD-VAで始まると覚えると、「SGP-VD」とのすり替えに気づけます。
この問題のまとめ
排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の記号はD-VA。「SGP-VD」は水道用の記号なので、組合せがまちがっている(2)が答えです。
この14問の要点(直前チェック用)
- 問31:負圧でトラップ封水が吸い込まれるのは誘導サイホン作用
- 問32:通気管末端は、開口部の上端より600mm以上立ち上げる
- 問33:汚水排水ますの底部には、インバート(溝)を設ける
- 問34:屋内消火栓は、建物の在館者が初期消火に使う設備
- 問35:供給ガスの発熱量は、総発熱量(高発熱量)で表す
- 問36:浄化槽はし尿と生活雑排水を処理(工場排水・雨水は対象外)
- 問37:公衆便所の浄化槽人員は、総便器数で算定する
- 問38:吸収冷凍機でも、加熱源の蒸気には圧力容器の規則が適用される
- 問39:冷却塔のエリミネーターは、空気の出口部に設ける
- 問40:回転形全熱交換器は、給気と排気が多少混ざる
- 問41:水配管用亜鉛めっき鋼管のほうが、亜鉛付着量が多く耐食性が高い
- 問42:圧力損失は、円形ダクトより長方形ダクトのほうが大きい
- 問43:専門技術者も、主任技術者を兼ねることができる
- 問44:排水用ライニング鋼管はD-VA等で、SGP-VDは水道用の記号
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