過去問道場

【令和2年度】1級管工事施工管理技士の過去問と解説【1次検定A㉑〜㉚】

問21

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3が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:蓄熱を利用した空調方式では、ピークカットにより熱源機器の容量を低減することができる。

✏️用語の解説

蓄熱式空調方式とは?
夜間などの電力が安い時間帯に冷水や氷に「冷熱」をためておき、昼間のピーク時にためた冷熱を使って空調する方式です。
ピークカットとは?
電力使用量の最大値(ピーク)を下げることです。電気料金の基本料金は最大需要電力で決まるので、省エネ・省コスト効果が大きくなります。

通常は、最大負荷に合わせて冷凍機の容量を決める必要があります。しかし蓄熱式では夜間に冷熱をためておき、昼間は蓄熱分を利用することで「冷凍機がまかなう負荷」の分散が可能です。

その結果、冷凍機を最大ピークに合わせなくてもよくなるので、容量を小さくできます。

(2)の解説 ⭕️

問題:二次側配管系を開放回路とした場合、ポンプの揚程には循環の摩擦損失のほかに押上げ揚程が加わるため、ポンプの動力が大きくなる。

✏️用語の解説

(3)の解説 ❌️

問題:氷蓄熱方式は、氷の融解潜熱を利用するため、水蓄熱方式に比べて蓄熱槽の容量が大きくなる。

✏️用語の解説

(4)の解説 ⭕️

問題:蓄熱槽を利用することで、熱源機器を低効率で連続運転することがなくなり、最適な効率で運転できる。

✏️用語の解説

問22

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4が正解!

✏️用語の解説

ppmとは?
ppm = parts per million」の略で、「100万分のいくつ」という濃度の単位です。
例:400 ppm = 1,000,000 分の 400 = 0.0004(体積比)

与えられた条件

  • 在室人員:24人
  • 目標室内 CO₂濃度:1000ppm以下
  • 外気 CO₂濃度:400ppm
  • 発生量:0.03m³/(h・人)

最小換気量の求め方

許容できる上昇値
  1. 1000 – 400 = 600ppm
  2. 600ppm = 0.0006(体積比)
CO₂総発生量
  1. 0.03 × 24 = 0.72㎥/h
最小換気量

0.72 ÷ 0.0006 = 1200㎥/h

問23

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1が間違い!

(1)の解説 ❌️

問題:開放式燃焼器具を使用した調理室は、燃焼空気の供給のため、機械換気で室内を正圧にする。

✏️用語の解説

開放式燃焼器具とは?
室内の空気を燃焼に使い、燃焼排ガスはフードや煙突で排出する器具のことです。家庭用のガスコンロなどが当てはまります。
正圧/負圧とは?
室内の気圧が周囲より高いのが正圧、低いのが負圧です。

厨房は、ニオイ・油煙・COなどが他室へ漏れないよう微負圧に保つのが原則です。

(2)の解説 ⭕️

問題:喫煙室は、発生する有害ガスや粉じんを除去し、室外に拡散させないため、空気清浄機を設置し、機械換気で室内を負圧にする。

✏️用語の解説

(3)の解説 ⭕️

問題:火気使用室の還気を自然換気方式で行う場合、排気筒の有効断面積は、燃料の燃焼に伴う理論廃ガス量、排気筒の高さ等から算出する。

✏️用語の解説

(4)の解説 ⭕️

問題:エレベーター機械室の換気は、熱の除去が主な目的であり、サーモスタットにて換気ファンの発停を行い、室温が許容値以下となるようにする。

✏️用語の解説

問24

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3が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:排煙ダクトに設ける防火ダンパーは、作動温度280℃のものを使用する。

✏️用語の解説

(2)の解説 ⭕️

問題:同一の防煙区画において、自然排煙と機械排煙を併用してはならない。

✏️用語の解説

(3)の解説 ❌️

問題:常時開放型の排煙口は、2以上の防煙区画を1台の排煙機で受け持つ場合に適した形式である。

✏️用語の解説

常時開放型とは?
平常時は開いたままの排煙口のことえす。火災時の信号で、必要に応じて開閉する形式になります。
防煙区画とは?
煙の広がりを防ぐために区切ったエリアのことです。区画ごとに煙をまとめて処理する考え方があります。

複数の区画を1台のファンで吸う場合、火災が起きた区画だけしっかり吸い、ほかの区画は閉じて漏れを防ぐ必要があります。常時開放型だと平常時から開いているため、火災時に火災区画以外の排煙口からも空気が入り、吸い込む力が分散してしまいます。

(4)の解説 ⭕️

問題:同一防煙区画内に可動間仕切りがある場合、間仕切られる室それぞれに排煙口を設け連動させる。

✏️用語の解説

問25

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1が間違い!

(1)の解説 ❌️

問題:排煙設備が設置対象となる建築物において、一般事務室の防煙区画の床面積は、1,000㎡以下とする。

一般事務室の防煙区画の床面積は、500㎡以下とするのが正解です。1,000㎡では広すぎて排煙効率が低下してしまいます。

アルパ缶
アルパ缶

500㎡は25mプール2個分の広さです!

(2)の解説 ⭕️

問題:天井高さが3m以上の居室に設ける排煙口は、床面からの高さが2.1m以上で、かつ天井高さの1/2以上の壁の部分に設けることができる。

✏️用語の解説

(3)の解説 ⭕️

問題:排煙口の位置は、避難方向と煙の流れが反対になるように配置する。

✏️用語の解説

(4)の解説 ⭕️

問題:高さ31mを超える建築物における排煙設備の制御及び作動状態の監視は、中央管理室において行うことができるものとする。

✏️用語の解説

問26

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2が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:2階建て建物への直結の給水を確保するためには、配水管の最小動水圧は0.15〜0.2MPaを標準とする。

✏️用語の解説

(2)の解説 ❌️

問題:伸縮自在でない継手を用いた管路の露出配管部には、40〜50mの間隔で伸縮継手を設ける。

✏️用語の解説

20〜30mの間隔で伸縮継手を設けるのが正解です。

(3)の解説 ⭕️

問題:行動に埋設する配水管の土被りは、1.2mを標準とする。

✏️用語の解説

(4)の解説 ⭕️

問題:行動に埋設する外径80mm以上の配水管には、原則として、占用物件の名称、管理者名、埋設した年等を明示するテープを取り付ける。

✏️用語の解説

問27

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4が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:合流式の下水道では、降雨の規模によっては、処理施設を経ない下水が公共用水域に放流されることがある。

✏️用語の解説

(2)の解説 ⭕️

問題:地表勾配が急な場合の管きょの接合は、原則として、地表勾配に応じて段差接合又は階段接合とする。

✏️用語の解説

(3)の解説 ⭕️

問題:硬質塩化ビニル管、強化プラスチック複合管等の可とう性のある管きょの基礎は、原則として、自由支承の砂又は砕石基礎とする。

✏️用語の解説

(4)の解説 ❌️

問題:分流式の下水道において、管きょ内の必要最小流速は、雨水管きょに比べて、汚水管きょの方が大きい。

✏️用語の解説

問28

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1が間違い!

(1)の解説 ❌️

問題:給水量を算定する場合、1人1日当たりの単位給水量は、事務所の方が集合住宅より多い。

✏️用語の解説

(2)の解説 ⭕️

問題:受水タンクには、地震時の対応として緊急遮断弁を設ける。

✏️用語の解説

(3)の解説 ⭕️

問題:高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、時間最大予想給水量に基づき決定する。

✏️用語の解説

(4)の解説 ⭕️

問題:受水タンクの容量は、一般的に、1日予想給水量の半分程度とする。

✏️用語の解説

問29

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4が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:高層建築物では、高層部、低層部等の給水系統のゾーニング等により、給水圧力が400〜500kPaを超えないようにする。

✏️用語の解説

(2)の解説 ⭕️

問題:揚水ポンプの吐出側の逆止め弁は、揚程が30mを超える場合、ウォーターハンマーの発生を防止するため衝撃吸収式とする。

✏️用語の解説

(3)の解説 ⭕️

問題:クロスコネクションの防止対策には、飲料用とその他の配管との区分表示のほか、減圧式逆流防止装置の使用等がある。

✏️用語の解説

(4)の解説 ❌️

問題:大気圧式のバキュームブレーカーは、常時水圧のかかる配管部分に設ける。

✏️用語の解説

バキュームブレーカーとは?
配管の中で「逆流」を防ぐための装置です。水道管の中の水が逆に流れてしまうと、汚れた水が飲み水側に混ざる危険があります。逆流しそうなときに空気を入れて「逆流を止める」仕組みです。
大気圧式バキュームブレーカーとは?
給水管や蒸気配管などで「負圧(真空状態)」が発生した際、自動的に外部の大気を取り込んで管内の真空を破壊し、逆流や配管の破損を防ぐための装置(弁)です。

大気圧式バキュームブレーカーは常に水圧がかかっている部分に設けてしまうと、空気が入らず逆流を防げません。常時水圧がかかっていない部分(間欠的に水が流れるところ) に設けるものです。

問30

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3が間違い!

(1)の解説 ⭕️

問題:中央式給湯設備の返湯菅の管径は、一般的に、給湯管の1/2程度とし、循環流量から管内流速を確認して決定する。

✏️用語の解説

(2)の解説 ⭕️

問題:貯湯タンクには、加熱による水の膨張で装置全体の圧力を以上に上昇させないため、逃し管又は安全弁(逃し弁)を設ける。

✏️用語の解説

(3)の解説 ❌️

問題:住宅のセントラル給湯に使用する瞬間式ガス湯沸器は、冬期におけるシャワーと台所の湯の同時使用、及び、浴槽の湯張り時間を考慮して、一般的に、12号程度の能力が必要である。

✏️用語の解説

瞬間式ガス湯沸器とは?
お湯を貯めておくのではなく、水が通るときに瞬間的にお湯を作る給湯器のことです。
号数とは?
瞬間式給湯器の「お湯をつくる能力」を表す単位のことです。「1号 = 1分間に水温+25℃のお湯を2.5Lつくれる能力」を表します。
セントラル給湯とは?
家全体のお湯を1台の給湯器でまかなう方式のことです。台所・シャワー・浴槽など、複数箇所に同時にお湯を供給できる必要があります。

12号は「1人用(単身者)」レベルの能力で、シャワー1か所なら対応可能です。しかしセントラル給湯では同時に複数箇所で使うため、もっと大きな能力が必要です。

  • 6号:1~2人暮らし向け
  • 20号:2~3人家族向け
  • 24号:4人以上の家族向け(シャワー+台所+浴槽を同時に使える)

住宅のセントラル給湯に必要なのは、24号程度が一般的です。

(4)の解説 ⭕️

問題:小型貫流ボイラーは、保有水量が少ないため負荷変動の追随性が良く、伝熱面積が30㎡以下の場合、取扱いにボイラー技士を必要としない。

✏️用語の解説