この記事でわかること

令和4年度・1級管工事施工管理技士「1次検定 A㉑〜㉚」の問題と、初学者にもわかるやさしい解説です。出題分野は、蓄熱・換気・排煙・上下水道・給水・給湯です。各選択肢がなぜ正しい(誤り)のかを、用語の意味からていねいに説明します。

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問21

分野:蓄熱重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)二次側配管系を開放回路とした場合、密閉回路に比べてポンプ揚程が増大する。
(2)氷蓄熱方式は、融解潜熱を利用するため、水蓄熱方式に比べて蓄熱槽の容量が大きくなる。
(3)蓄熱槽には、建物の二重スラブ内等に水槽を設置する完全混合型、水深の深い水槽を用いる温度成層型等がある。
(4)熱源機器は、空調負荷の変動に直接追従する必要がなく、効率のよい運転ができる。
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正解
(2)が誤り

熱や冷たさをためて使う蓄熱方式に関する問題です。開放回路・氷蓄熱・蓄熱槽の型など、それぞれの特徴を押さえましょう。

⭕(1)二次側配管系を開放回路とした場合、密閉回路に比べてポンプ揚程が増大する。

正しい記述です。開放回路にすると、密閉回路に比べてポンプ揚程は大きくなります。

開放式の蓄熱槽は水面が大気に開いているため、ポンプは槽の水面から配管の最高位置まで水を押し上げる高さ(実揚程)を余分に負担します。密閉回路ではこの押し上げ分が行きと帰りで相殺されますが、開放回路では残るため揚程が増えます。

❌(2)氷蓄熱方式は、融解潜熱を利用するため、水蓄熱方式に比べて蓄熱槽の容量が大きくなる。

「大きくなる」が誤りです。正しくは、融解潜熱を利用するため、蓄熱槽の容量はむしろ小さくできます。

潜熱とは?

物質が温度を変えずに状態を変える(氷→水、水→蒸気)ときに出入りする熱です。氷の融解潜熱は1kgあたり約334kJで、水を1℃上げる熱(顕熱)の約80倍と大きいのが特徴です。

氷蓄熱は、氷がとけるときの大きな融解潜熱を使うため、水の温度差だけで蓄える水蓄熱に比べ、同じ熱量をはるかに小さな体積に蓄えられます。だから蓄熱槽はむしろ小さくできます。「潜熱は大きい=小さな槽でOK」と理解しましょう。

⭕(3)蓄熱槽には、建物の二重スラブ内等に水槽を設置する完全混合型、水深の深い水槽を用いる温度成層型等がある。

正しい記述です。完全混合型(槽内の水が混ざり合う)と温度成層型(冷たい水を下・温かい水を上に分けてためる)などがあります。

温度成層型は冷温の層が混ざりにくく、取り出せる温度差を保ちやすいため、効率の面で有利です。問題文は正しい内容です。

⭕(4)熱源機器は、空調負荷の変動に直接追従する必要がなく、効率のよい運転ができる。

正しい記述です。蓄熱槽が「熱の貯金箱」として働くため、熱源機器は負荷の増減を追いかけずに、一定の効率の良い状態で運転できます。

さらに、電気料金の安い夜間にためておく運用とも相性がよく、省エネ・コスト面でも有利です。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。氷蓄熱は大きな融解潜熱を使うため、蓄熱槽の容量はむしろ小さくできる点がひっかけです。

問22

分野:換気重要度 ★★★

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設けなくてもよい。
(2)一定量の汚染質が発生している室の必要換気量は、その室の容積に比例する。
(3)第二種機械換気方式は、室内への汚染した空気の侵入を防ぐことができる。
(4)喫煙室は受動喫煙を防止するため室内を負圧にし、出入口等から室内に流入する空気の気流を0.2m/s以上とする。
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正解
(2)が誤り

換気に関する問題です。必要換気量は何で決まるか、機械換気の方式(第一種・第二種・第三種)の使い分けがテーマです。

⭕(1)密閉式燃焼器具のみを設けた室には、火気を使用する室としての換気設備を設けなくてもよい。

正しい記述です。密閉式燃焼器具だけの部屋には、火気を使う室としての換気設備は設けなくてもよいです。

密閉式燃焼器具とは?

給気と排気を屋外と直接つなぎ、室内空気とやり取りしない器具です(FF式ストーブなど)。室内の酸素を消費せず、排ガスも室内に出ないため安全性が高いです。

室内の空気を汚さず酸素も使わないため、火気使用室としての特別な換気は不要になります。問題文は正しい内容です。

❌(2)一定量の汚染質が発生している室の必要換気量は、その室の容積に比例する。

「容積に比例」が誤りです。正しくは、必要換気量は汚染質の発生量に比例し、部屋の容積には比例しません。

必要換気量の考え方

必要換気量=汚染質の発生量 ÷(室内の許容濃度 − 外気の濃度)

つまり発生量が多いほど、許容濃度を厳しくするほど、必要な換気量は増える

部屋の容積は計算式に出てこない=必要換気量を直接は決めない

容積は「汚れが薄まるまでの時間」には関係しますが、定常状態で必要な換気量を決めるのは発生量です。「大きい部屋ほど換気が要る」と思わせるのがひっかけです。

⭕(3)第二種機械換気方式は、室内への汚染した空気の侵入を防ぐことができる。

正しい記述です。第二種は給気だけを機械で行う方式で、室内が正圧(外より圧力が高い)になり、汚れた空気が入りにくくなります。

機械換気の3方式とは?

第一種は給気・排気とも機械(確実)。第二種は給気のみ機械で室内を正圧(手術室など清浄室向き)。第三種は排気のみ機械で室内を負圧(トイレ・厨房などにおいを出したくない室向き)。

清浄さを保ちたい部屋は正圧の第二種、においを外に出したくない部屋は負圧の第三種、と用途で覚えましょう。問題文は正しい内容です。

⭕(4)喫煙室は受動喫煙を防止するため室内を負圧にし、出入口等から室内に流入する空気の気流を0.2m/s以上とする。

正しい記述です。喫煙室は負圧に保ち、出入口で内向きに0.2m/s以上の気流をつくります。

室内を負圧にすればたばこの煙が外へもれ出しません。さらに出入口で内向きの気流をつくることで、受動喫煙をより確実に防げます。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。必要換気量は汚染質の発生量に比例し、部屋の容積には比例しない点がひっかけです。

問23

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正解
(3)1,500m³/h

部屋の二酸化炭素(CO₂)を一定の濃度以下に保つために必要な換気量を求める計算問題です。図に示された数値を、公式にあてはめれば解けます。

必要換気量とは?

汚れ(CO₂など)を許容濃度以下に保つために必要な、1時間あたりの換気の量です。式は「CO₂発生量 ÷(室内の許容濃度 − 外気の濃度)」で求めます。

解き方の手順(図の値:在室30人・1人あたりCO₂発生量0.02m³/h・室内許容濃度0.0008・外気濃度0.0004)

①30人ぶんのCO₂発生量:0.02×30=0.6m³/h

②濃度差を計算:室内許容0.0008 − 外気0.0004=0.0004

③必要換気量=発生量 ÷ 濃度差=0.6 ÷ 0.0004=1,500m³/h

ポイントは②の「濃度の差」で割ること。外気にもともと含まれるCO₂(0.0004)を引いてから割るのを忘れないようにしましょう。よって答えは(3)1,500m³/hです。

この問題のまとめ

必要換気量=CO₂発生量0.6m³/h ÷(許容0.0008−外気0.0004)=0.6÷0.0004=1,500m³/hです。

問24

分野:排煙重要度 ★★★

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)天井高さが3m未満の室の壁面に排煙口を設ける場合は、天井から80cm以内、かつ防煙垂れ壁の下端より上の部分とする。
(2)排煙機の設置位置は、最上階の排煙口よりも下の位置にならないようにする。
(3)排煙口の手動開放装置のうち手で操作する部分の高さは、天井から吊り下げる場合、床面から概ね1.3mの高さとする。
(4)排煙立てダクト(メインダクト)の風量は、最遠の階から順次比較し、各階ごとの排煙風量のうち大きい方の風量とする。
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正解
(3)が誤り

排煙設備に関する問題です。煙は上にたまるという性質を軸に、排煙口・排煙機の位置や寸法の数値を押さえましょう。

⭕(1)天井高さが3m未満の室の壁面に排煙口を設ける場合は、天井から80cm以内、かつ防煙垂れ壁の下端より上の部分とする。

正しい記述です。排煙口は天井から80cm以内、かつ防煙垂れ壁の下端より上に設けます。

防煙垂れ壁とは?

天井から50cm以上下に垂らした不燃の仕切りで、煙が横に広がるのをせき止め、一区画にためる役割をします。たまった煙を排煙口から排出します。

煙は上にたまるので、排煙口はできるだけ高い位置に設けると効率よく排出できます。たまった煙の層から排煙口が外れないよう、垂れ壁の下端より上に置きます。

防煙垂れ壁とは?役割と設置基準を初心者にもやさしく図解👉 この用語をもっとくわしく防煙垂れ壁とは?役割と設置基準を初心者にもやさしく図解
⭕(2)排煙機の設置位置は、最上階の排煙口よりも下の位置にならないようにする。

正しい記述です。排煙機は最も上の排煙口と同じか、それより高い位置に置きます。

煙は上昇するため、排煙機が排煙口より低いと上にたまった煙をうまく吸い出せなくなります。これも「煙は上にたまる」という性質から導けます。

❌(3)排煙口の手動開放装置のうち手で操作する部分の高さは、天井から吊り下げる場合、床面から概ね1.3mの高さとする。

「1.3m」が誤りです。正しくは、天井から吊り下げる場合は床面からおおむね1.8mです。

手で操作する部分の高さは、壁に付ける場合が床面から80cm以上1.5m以下、天井から吊り下げる場合はおおむね1.8mと決められています。吊り下げる場合は手をのばして届く高さなので、1.3mではなく1.8mが正しい数値です。

⭕(4)排煙立てダクト(メインダクト)の風量は、最遠の階から順次比較し、各階ごとの排煙風量のうち大きい方の風量とする。

正しい記述です。各階で必要な風量を順に比べていき、大きいほうの風量を採用します。

複数階を1本の立てダクトで排煙する場合、どの階で火災が起きても足りる能力を確保する必要があるためです。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。手動開放装置を天井から吊り下げる場合の高さは、床面からおおむね1.8m(1.3mではない)点がひっかけです。

問25

分野:排煙重要度 ★★★

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)電源を必要とする排煙設備の予備電源は、30分間継続して排煙設備を作動させることができる容量以上のものとし、かつ、常用の電源が断たれた場合に自動的に切り替えられるものとする。
(2)排煙立てダクト(メインダクト)には、原則として、防火ダンパーを設けない。
(3)排煙機の耐熱性能には、吸込温度が280℃に達する間に運転に異常がなく、かつ、吸込温度280℃の状態において30分間以上異常なく運転できること等がも求められる。
(4)2以上の防煙区画を対象とする場合の排煙風量は、120㎥/min以上で、かつ最大防煙区画の床面積1㎡につき1㎥/min以上とする。
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正解
(4)が誤り

排煙設備の予備電源・ダクト・耐熱性能・排煙風量に関する問題です。数値(30分・280℃・2㎥/min)を正確に押さえましょう。

⭕(1)電源を必要とする排煙設備の予備電源は、30分間継続して排煙設備を作動させることができる容量以上のものとし、かつ、常用の電源が断たれた場合に自動的に切り替えられるものとする。

正しい記述です。予備電源は30分以上動かせる容量を確保し、停電時に自動で切り替わるものとします。

火災で停電しても排煙を続けられるようにするためです。手動では間に合わないので、自動切替が求められます。問題文は正しい内容です。

⭕(2)排煙立てダクト(メインダクト)には、原則として、防火ダンパーを設けない。

正しい記述です。排煙の立てダクトには、原則として防火ダンパーを設けません

防火ダンパー(FD)とは?

ダクトの中に付ける羽根で、温度が上がると自動で閉じ、火や煙が他の部屋へ広がるのを防ぐ装置です。

排煙ダクトは煙を通すのが仕事です。そこに防火ダンパーを付けると、肝心なときに熱で閉じてしまい排煙できなくなります。だから原則設けません。

⭕(3)排煙機の耐熱性能には、吸込温度が280℃に達する間に運転に異常がなく、かつ、吸込温度280℃の状態において30分間以上異常なく運転できること等が求められる。

正しい記述です。排煙機には、吸込温度280℃に達するまで異常なく動き、280℃で30分以上運転できる耐熱性能が求められます。

火災の高温の煙を吸い込んでも排煙機が止まらないことが必要だからです。「280℃・30分」という数値で押さえましょう。

❌(4)2以上の防煙区画を対象とする場合の排煙風量は、120㎥/min以上で、かつ最大防煙区画の床面積1㎡につき1㎥/min以上とする。

「1㎥/min」が誤りです。正しくは、2以上の防煙区画では床面積1㎡あたり2㎥/min以上が必要です。

防煙区画とは?

防煙垂れ壁などで仕切った、煙をためておく一区画のことです。対象が1区画か複数区画かで、必要な排煙量が変わります。

1㎡あたり1㎥/minでよいのは1区画だけを対象とする場合です。2区画以上をまとめて受け持つ場合は、120㎥/min以上で、かつ1㎡あたり2㎥/min以上が必要になります。数字の「1」と「2」を入れかえたひっかけです。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。2以上の防煙区画では床面積1㎡あたり2㎥/min以上(1㎥/minでよいのは1区画のみ)が必要な点がひっかけです。

問26

分野:上水道重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)軟弱層が深い地盤に配水管を敷設する場合の配管の基礎は、管径の1/3〜1/1程度(最低50cm)を砂又は良質土に置き換える。
(2)公道に埋設する配水管の土被りは、1.2mを標準とする。
(3)配水管から給水管を分岐する箇所での配水管内の最大静水圧は0.98MPaを超えないようにする。
(4)異形管の防護を図るため、管内水圧は最大静水圧に水撃圧を加えたものとする。
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正解
(3)が誤り

上水道(配水管の敷設)に関する問題です。基礎・土被り・静水圧などの数値と、その理由を押さえましょう。

⭕(1)軟弱層が深い地盤に配水管を敷設する場合の配管の基礎は、管径の1/3〜1/1程度(最低50cm)を砂又は良質土に置き換える。

正しい記述です。軟弱地盤では、管の下を管径の1/3〜1倍程度(最低50cm)まで砂や良質土に置き換えます。

地盤が軟らかいと管が不ぞろいに沈んで折れるおそれがあります。下地をしっかりした土に入れ替えて、管を安定して支えられるようにします。

⭕(2)公道に埋設する配水管の土被りは、1.2mを標準とする。

正しい記述です。公道に埋める配水管の土被りは1.2mを標準とします。

土被り(どかぶり)とは?

埋めた管の上端から地表面までの土の厚さです。厚いほど上からの荷重や寒さ(凍結)に強くなりますが、掘る手間や費用は増えます。

公道は車が通るため、車の荷重や凍結から管を守る必要があり、一定の土被り(1.2m)を確保します。問題文は正しい内容です。

❌(3)配水管から給水管を分岐する箇所での配水管内の最大静水圧は0.98MPaを超えないようにする。

「0.98MPa」が誤りです。正しくは、給水管を分岐する箇所の配水管内の最大静水圧は0.74MPaを超えないようにします。

静水圧とは?

水が流れていない(蛇口を閉じた)ときに管にかかっている水の圧力です。流れているときの圧力(動水圧)は、静水圧より低くなります。

圧力が高すぎると、配管のつなぎ目や蛇口・水栓などに常に強い力がかかり続け、漏水や器具の破損につながります。

では、なぜ0.74MPaまではよくて、0.98MPaは高すぎるのでしょうか。配管や器具には、それぞれ「安全に耐えられる圧力の上限」があります。風船をふくらませすぎると割れるのと同じで、上限を超える圧力が常にかかると、つなぎ目やパッキンが少しずつ傷んで漏れやすくなります。

どれくらいの圧力か、実感してみましょう。

・0.74MPa ≒ 約7.4気圧(水の高さにすると約74m=ビル20階分以上)

・0.98MPa ≒ 約10気圧(約100m=ビル30階分ほど)

・参考:車のタイヤは約2〜2.5気圧

どちらもタイヤの数倍という高い圧力が、つなぎ目に四六時中かかり続けます

さらに、蛇口を急に閉めると「ウォーターハンマー(水撃)」で瞬間的にもっと高い圧力が上乗せされます。元の静水圧が高いほどこの衝撃も大きくなり、配管や器具を傷めます。

そこで、建物中の器具が安全に使える範囲に収まるよう、余裕をもたせた上限として0.74MPaが決められています。0.98MPaは約1.3倍でこの線を超えるため「高すぎる」となります。数字を0.74→0.98に変えたひっかけです。

💡 覚え方・語呂合わせ

「0.74」を「なし」(7=な・4=し)と読んで、「これを超える圧力はナシ(ダメ)」と結びつけると忘れません。だいたい1MPaの4分の3弱、と概算で押さえてもOKです。

⭕(4)異形管の防護を図るため、管内水圧は最大静水圧に水撃圧を加えたものとする。

正しい記述です。異形管の防護では、最大静水圧に水撃圧(ウォーターハンマー)を加えた圧力を見込みます。

曲がりや分岐に使う異形管には、水の流れの向きが変わる分だけ大きな力がかかります。さらに急な開閉で生じる衝撃圧も加えて、余裕をもって防護します。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。給水管を分岐する箇所の配水管内の最大静水圧は0.74MPaを超えないようにする(0.98MPaは高すぎ)点がひっかけです。

問27

分野:下水道重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)伏越し管きょ内の流速は、上流管きょ内の流速より遅くする。
(2)管きょの管径が変化する場合の接合方法は、原則として水面接合又は管頂接合とする。
(3)雨水管きょ及び合流管きょの最小管径は、250mmを標準とする。
(4)取付管は、本管の中心線から上方に取り付ける。
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正解
(1)が誤り

下水道(管きょ)に関する問題です。伏越し・管の接合・最小管径・取付管の位置など、それぞれの理由を押さえましょう。

❌(1)伏越し管きょ内の流速は、上流管きょ内の流速より遅くする。

「遅くする」が誤りです。正しくは、土砂がたまりやすいため、上流の管きょより流速を速くします。

伏越し(ふせこし)とは?

川や他の埋設物をよけるために、管きょを一度下げて下をくぐらせ、また上げる形のことです。底にゴミや土砂がたまりやすい場所です。

伏越しは管を下げて再び上げる区間なので、底に土砂がたまりやすいです。たまった土砂を押し流せるよう、上流より流速を速くします。「速くして詰まりを防ぐ」と理解しましょう。

⭕(2)管きょの管径が変化する場合の接合方法は、原則として水面接合又は管頂接合とする。

正しい記述です。管の太さが変わるつなぎ目では、水面接合(水面の高さをそろえる)か管頂接合(管の天井をそろえる)を原則とします。

こうすると水がスムーズに流れ、上流側で水があふれにくくなります。問題文は正しい内容です。

⭕(3)雨水管きょ及び合流管きょの最小管径は、250mmを標準とする。

正しい記述です。雨水管きょと合流管きょの最小管径は250mmを標準とします。

雨水や、汚水と雨水を一緒に流す合流は流す水の量が多いため、最小管径が大きめ(250mm)です。汚水だけを流す管きょは200mmが標準で、こちらより太い点を押さえましょう。

⭕(4)取付管は、本管の中心線から上方に取り付ける。

正しい記述です。各家庭からの取付管は、本管の中心より上の部分につなぎます。

下のほうにつなぐと、本管の底にたまった土砂が取付管に入り込みやすいためです。それを避けるねらいがあります。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。伏越し管きょは土砂がたまりやすいため、上流より流速を速くする(遅くしない)点がひっかけです。

問28

分野:給水重要度 ★★★

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)給水配管の最低水圧は、衛生器具の最低必要圧力を考慮する必要がある。
(2)器具給水負荷単位は、公衆用で使う場合よりも私室用で使う場合の方が大きい値となる。
(3)給水配管の最高水圧は、ウォーターハンマー防止の観点などから、0.5MPaを超えないように計画する。
(4)水道直結増圧方式では、配水管への汚染を防止するために水道事業者認定の逆流防止器を取り付ける。
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正解
(2)が誤り

給水設備に関する問題です。最低水圧・器具給水負荷単位・最高水圧・逆流防止など、それぞれの考え方を押さえましょう。

⭕(1)給水配管の最低水圧は、衛生器具の最低必要圧力を考慮する必要がある。

正しい記述です。給水配管の最低水圧は、衛生器具の最低必要圧力を考慮して決めます。

シャワーや洗浄弁などは一定以上の水圧がないと正しく働きません。だから、いちばん条件の悪い(高い位置・末端の)器具でも必要な圧力が届くように設計します。

❌(2)器具給水負荷単位は、公衆用で使う場合よりも私室用で使う場合の方が大きい値となる。

「公衆用より私室用の方が大きい」が誤りです。正しくは、公衆用のほうが私室用より大きい値になります。

器具給水負荷単位とは?

器具ごとの水の使い方を数値化したもので、給水管の太さを決める目安に使います。同時に使われやすいものほど大きい値になります。

同じ器具でも、公衆用(不特定多数が使う)は使われる頻度が高く、同時使用も多いため、私室用(住宅など)より大きい値になります。大小が逆になっているのがひっかけです。

⭕(3)給水配管の最高水圧は、ウォーターハンマー防止の観点などから、0.5MPaを超えないように計画する。

正しい記述です。最高水圧は、ウォーターハンマー防止などの観点から0.5MPaを超えないよう計画します。

水圧が高すぎると、蛇口を急に閉じたときの衝撃(ウォーターハンマー)が強くなり、配管や器具を傷めます。だから上限を設けます。問題文は正しい内容です。

⭕(4)水道直結増圧方式では、配水管への汚染を防止するために水道事業者認定の逆流防止器を取り付ける。

正しい記述です。水道直結増圧方式では、水道事業者が認めた逆流防止器を取り付けます。

この方式はポンプで水道の水を直接押し上げるため、万一逆流すると水道本管(配水管)を汚すおそれがあります。それを防ぐための逆流防止器です。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(2)です。器具給水負荷単位は、同時使用の多い公衆用のほうが私室用より大きい(大小が逆)点がひっかけです。

問29

分野:給水重要度 ★★★

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、一般的に、時間最大予想給水量に基づき決定する。
(2)吐水口空間とは、給水栓又は給水管の吐水口端とあふれ縁との垂直距離をいい、この空間を十分に確保することにより逆流汚染を防止する。
(3)玉形弁(グローブ弁)は流量の調整に適しており、圧力損失は仕切弁(ゲート弁)に比べて小さい。
(4)水道直結増圧方式の立て管には、断水時に配管内が負圧にならないように、最上部に吸排気弁を設置する。
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正解
(3)が誤り

給水設備(高置タンク・弁・吐水口空間など)に関する問題です。とくに玉形弁と仕切弁の違いがポイントになります。

⭕(1)高置タンク方式における揚水ポンプの揚水量は、一般的に、時間最大予想給水量に基づき決定する。

正しい記述です。揚水ポンプのくみ上げ量は、1時間あたりに最も多く使われる量(時間最大予想給水量)を基準に決めます。

使用のピークに合わせておけば、いちばん水を使う時間帯でも不足しません。問題文は正しい内容です。

⭕(2)吐水口空間とは、給水栓又は給水管の吐水口端とあふれ縁との垂直距離をいい、この空間を十分に確保することにより逆流汚染を防止する。

正しい記述です。吐水口空間とは、蛇口の先端とあふれ縁との縦のすき間のことで、これを確保すると逆流汚染を防げます。

吐水口空間とは?

蛇口の出口の先端と、器具のあふれ縁(水があふれ出す縁)との間の縦の距離です。この空間を十分にとることが、最も基本的な逆流防止になります。

空間があれば、たとえ水道側が負圧になっても、ためた水が逆に吸い込まれません。問題文は正しい内容です。

❌(3)玉形弁(グローブ弁)は流量の調整に適しており、圧力損失は仕切弁(ゲート弁)に比べて小さい。

「仕切弁より小さい」が誤りです。正しくは、玉形弁の圧力損失は仕切弁より大きくなります。

玉形弁と仕切弁の違いとは?

玉形弁(グローブ弁)は流れを絞って量を細かく調整しやすい反面、弁の中で流れがS字に曲がるため圧力損失が大きい仕切弁(ゲート弁)は全開で流れがまっすぐ通り圧力損失が小さいが、量の微調整には向きません。

玉形弁は流量調整に向いている点は正しいですが、流れが曲がる分、圧力損失は仕切弁より大きいです。「調整しやすい=流れを絞る=損失は大きい」と結びつけましょう。

⭕(4)水道直結増圧方式の立て管には、断水時に配管内が負圧にならないように、最上部に吸排気弁を設置する。

正しい記述です。立て管の最上部に吸排気弁を設け、断水時に配管内が負圧になるのを防ぎます。

断水で立て管の中が負圧になると配管や器具を傷めるおそれがあります。空気を出し入れする吸排気弁で圧力を逃がします。問題文は正しい内容です。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。玉形弁は弁の中で流れが曲がるため、圧力損失は仕切弁より大きい点がひっかけです。

問30

分野:給湯重要度 ★★★

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)中央式給湯設備における貯湯タンク内の湯温は、レジオネラ属菌の繁殖防止のため、60℃以上とする。
(2)中央式給湯設備の循環経路に気水分離器を取り付ける場合は、配管経路の高い位置に設置する。
(3)給湯管に銅管を用いる場合、かい食を防止するため、管内流速が1.5m/s以下となるように管径を選定する。
(4)真空式温水発生機及び無圧式温水発生機は、「労働安全衛生法」によるボイラーに該当することから、取扱いにボイラー技士を必要とする。
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正解
(4)が誤り

給湯設備に関する問題です。レジオネラ対策の湯温・気水分離器・銅管のかい食・温水発生機の扱いなど、それぞれの数値と理由を押さえましょう。

⭕(1)中央式給湯設備における貯湯タンク内の湯温は、レジオネラ属菌の繁殖防止のため、60℃以上とする。

正しい記述です。貯湯タンク内の湯温は、レジオネラ属菌の繁殖防止のため60℃以上に保ちます。

レジオネラ属菌はぬるいお湯(36℃前後)で増えやすく、高温では死滅します。だから貯湯は60℃以上に保ち、菌が増えないようにします。問題文は正しい内容です。

⭕(2)中央式給湯設備の循環経路に気水分離器を取り付ける場合は、配管経路の高い位置に設置する。

正しい記述です。気水分離器(空気を取り除く装置)は配管経路の高い位置に設置します。

配管の中の空気は軽くて上のほうにたまるため、高い位置に気水分離器を置くと効率よく空気を抜けます。問題文は正しい内容です。

⭕(3)給湯管に銅管を用いる場合、かい食を防止するため、管内流速が1.5m/s以下となるように管径を選定する。

正しい記述です。銅管では、かい食を防ぐため管内流速が1.5m/s以下になるよう管径を選びます。

かい食(潰食)とは?

速い水流や気泡によって金属の表面が削られながら腐食していく現象です。銅管で起こりやすく、流速をおさえることで防ぎます。

流速が速すぎると銅管の内面が局部的に削られて穴があくおそれがあります。だから流速の上限(1.5m/s)を守る管径にします。問題文は正しい内容です。

❌(4)真空式温水発生機及び無圧式温水発生機は、「労働安全衛生法」によるボイラーに該当することから、取扱いにボイラー技士を必要とする。

「ボイラーに該当しボイラー技士が必要」が誤りです。正しくは、真空式・無圧式温水発生機はボイラーに該当せず、ボイラー技士は不要です。

真空式・無圧式温水発生機とは?

内部を真空または大気開放にして、低い圧力でお湯をつくる機器です。圧力が高くならず破裂の危険が小さいため、法律上ボイラーに当たりません。

労働安全衛生法でいうボイラーは、内部が高圧になって破裂の危険がある機器を指します。真空式・無圧式は構造上高圧にならないので該当せず、ボイラー技士なしで扱えます。「ボイラーに該当する」が誤りです。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。真空式・無圧式温水発生機は構造上高圧にならずボイラーに該当しない(ボイラー技士は不要)点がひっかけです。

この10問の要点(直前チェック用)

  • 問21:氷蓄熱は潜熱を使うので、蓄熱槽は小さくできる(大きくならない)
  • 問22:必要換気量は汚染質の発生量で決まる(室容積に比例しない)
  • 問24:手動開放装置は、吊り下げる場合 床から約1.8m(1.3mではない)
  • 問25:複数の防煙区画では 1㎡あたり2㎥/min以上(1㎥/minではない)
  • 問26:分岐箇所の配水管の最大静水圧は0.74MPa(0.98MPaではない)
  • 問27:伏越し管きょは、上流より流速を速くする(遅くしない)
  • 問28:器具給水負荷単位は、公衆用のほうが私室用より大きい
  • 問29:玉形弁は仕切弁より圧力損失が大きい(小さくない)
  • 問30:真空式・無圧式温水発生機はボイラーに該当せず、ボイラー技士は不要
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