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この記事で分かること
令和2年度(2020年)1級管工事施工管理技士「学科試験B(午後)」の選択問題No.21〜29をやさしく解説します。建築基準法・建設業法・消防法・騒音規制法・建築物衛生法・廃棄物処理法といった法規が対象で、「誤っているもの」または「該当しないもの」を1つ選ぶ形式です。
問21
分野:法規(建築基準法)重要度 ★★★
次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
(1)居室の天井の高さは、2.1m以上とし、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さによるものとする。
(2)建築主とは、建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。
(3)住宅の居室には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、原則として、その居室の床面積に対して1/7以上とする。
(4)地階とは、床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの2/3以上のものをいう。
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⭕(1)居室の天井の高さは、2.1m以上とし、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さによるものとする。
正しい記述です。居室の天井は2.1m以上必要で、高さが一定でない部屋は平均で判断します。
⭕(2)建築主とは、建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。
正しい記述です。工事を発注する人、または自分で工事する人が「建築主」です。
⭕(3)住宅の居室には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、原則として、その居室の床面積に対して1/7以上とする。
正しい記述です。住宅の居室は、床面積の1/7以上の採光用の窓が必要です。
❌(4)地階とは、床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの2/3以上のものをいう。
これがまちがいです。地階の定義は、床面から地盤面までの高さが、その階の天井の高さの「1/3以上」のものです。2/3ではありません。
この問題のまとめ
地階は「床から地盤面までが天井高さの1/3以上」。2/3は誤りです。
問22
分野:法規(建築基準法)重要度 ★★★
建築設備に関する記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
(1)地階を除く階数が2以上である建築物に設ける冷房設備等のダクトは、屋外に面する部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分を除き、不燃材料で造らなければならない。
(2)建築物に設けるボイラーの煙突の地盤面からの高さは、ガスを使用するボイラーにあっては、原則として、9m以上としなければならない。
(3)開口部の少ない建築物等の換気設備において、中央管理方式の空気調和設備とは、空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給(排出を含む。)をすることができる設備をいう。
(4)通気管は、配管内の空気が屋内に漏れることを防止する装置が設けられている場合、必ずしも直接外気に衛生上有効に開放しなくてもよい。
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❌(1)地階を除く階数が2以上である建築物に設ける冷房設備等のダクトは、屋外に面する部分その他防火上支障がないものとして国土交通大臣が定める部分を除き、不燃材料で造らなければならない。
これがまちがいです。冷房設備等のダクトを不燃材料で造らなければならないのは、地階を除く「階数が3以上」の建築物です。「2以上」ではありません。
⭕(2)建築物に設けるボイラーの煙突の地盤面からの高さは、ガスを使用するボイラーにあっては、原則として、9m以上としなければならない。
正しい記述です。ガスを使うボイラーの煙突は、原則9m以上の高さが必要です。
⭕(3)開口部の少ない建築物等の換気設備において、中央管理方式の空気調和設備とは、空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給(排出を含む。)をすることができる設備をいう。
正しい記述です。中央管理方式の空調設備の定義として正しいです。
⭕(4)通気管は、配管内の空気が屋内に漏れることを防止する装置が設けられている場合、必ずしも直接外気に衛生上有効に開放しなくてもよい。
正しい記述です。臭気などが漏れない装置(通気弁など)があれば、直接外気に開放しなくてもよいとされています。
この問題のまとめ
冷房等のダクトを不燃材料にするのは「階数が3以上」の建築物。2以上は誤りです。
問23
分野:法規(建設業法)重要度 ★★☆
建設業の種類のうち、建設業法上、指定建設業に該当しないものはどれか。
(1)管工事業
(2)建築工事業
(3)電気工事業
(4)水道施設工事業
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❌(4)水道施設工事業
これが「該当しない」ものです。指定建設業は土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の7業種で、水道施設工事業は含まれません。
この問題のまとめ
指定建設業は「土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園」の7業種。水道施設工事業は含まれません。
問24
分野:法規(建設業法)重要度 ★★★
次のうち、建設業法上、請負契約書に記載しなければならない事項として、定められていないものはどれか。
(1)現場代理人の権限に関する事項
(2)価格等の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
(3)工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
(4)各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
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❌(1)現場代理人の権限に関する事項
これが「定められていない」ものです。現場代理人の権限は、請負契約書の法定の記載事項には含まれていません(実務上は別途通知しますが、法律で契約書に書けと定められた項目ではありません)。
⭕(2)価格等の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
これは契約書の記載事項として定められています。物価変動などで金額や内容を変える場合のルールです。
⭕(3)工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
これは記載事項として定められています。第三者への損害賠償を誰が負担するかを決めておきます。
⭕(4)各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
これは記載事項として定められています。約束を守れなかったときの遅延利息や違約金の定めです。
この問題のまとめ
請負契約書の法定記載事項に「現場代理人の権限」は含まれません。
問25
分野:法規(消防法)重要度 ★★★
屋内消火栓設備の加圧送水装置に用いるポンプに関する記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。
(1)ポンプには、その吐出側に圧力計、吸込側に連成計を設けるものとする。
(2)ポンプは、直接操作による停止又は消火栓箱の直近に設けられた操作部からの遠隔操作による停止ができるものとする。
(3)ポンプには、水源水位がポンプより低い場合、専用の呼水槽を設けるものとする。
(4)ポンプの始動を明示する表示灯を設ける場合、当該表示灯は赤色とし、消火栓箱の内部又はその直近に設けるものとする。
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⭕(1)ポンプには、その吐出側に圧力計、吸込側に連成計を設けるものとする。
正しい記述です。吐出側は圧力計、吸込側は連成計(正圧も負圧も測れる計器)を付けます。
❌(2)ポンプは、直接操作による停止又は消火栓箱の直近に設けられた操作部からの遠隔操作による停止ができるものとする。
これがまちがいです。消火ポンプの「停止」は、ポンプを直接操作する方法だけとし、遠隔操作では止められないようにします。火災のときに離れた場所から誤って止めてしまうと危険だからです。
⭕(3)ポンプには、水源水位がポンプより低い場合、専用の呼水槽を設けるものとする。
正しい記述です。水源がポンプより低いと水を吸い上げられないため、呼水槽で常に水を満たしておきます。
⭕(4)ポンプの始動を明示する表示灯を設ける場合、当該表示灯は赤色とし、消火栓箱の内部又はその直近に設けるものとする。
正しい記述です。始動表示灯は赤色で、消火栓箱の中か近くに設けます。
この問題のまとめ
消火ポンプの「停止」は直接操作のみ。遠隔操作で止められる構造は誤りです(誤停止の恐れ)。
問26
分野:法規(消防法)重要度 ★★☆
次のうち、消防法上、消防の用に供する設備に該当しないものはどれか。
(1)粉末消火設備
(2)泡消火設備
(3)連結送水管
(4)スプリンクラー設備
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⭕(1)粉末消火設備
粉末消火設備は「消火設備」で、消防の用に供する設備に該当します。
❌(3)連結送水管
これが「該当しない」ものです。連結送水管は「消火活動上必要な施設」であって、「消防の用に供する設備(消火設備・警報設備・避難設備)」には含まれません。
この問題のまとめ
連結送水管は「消火活動上必要な施設」。消防の用に供する設備(消火・警報・避難)ではありません。
問27
分野:法規(騒音規制法)重要度 ★★★
指定地域内における特定建設作業に関する記述のうち、騒音規制法上、誤っているものはどれか。ただし、災害その他非常の事態の発生により当該特定建設作業を緊急に行う必要がある場合を除く。
(1)特定建設作業とは、建設工事として行われる作業のうち、著しい騒音を発生する作業であって、びょう打機を使用する作業等をいう。
(2)建設作業として行われる作業のうち、著しい騒音を発生する作業は、当該作業がその作業を開始した日に終わるものであっても、特定建設作業に該当する場合がある。
(3)特定建設作業の実施の届け出は、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに行わなければならない。
(4)特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者は、特定建設作業の場所及び実施の期間等の事項を市町村長に届け出なければならない。
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⭕(1)特定建設作業とは、建設工事として行われる作業のうち、著しい騒音を発生する作業であって、びょう打機を使用する作業等をいう。
正しい記述です。びょう打機(リベットを打つ機械)などの大きな騒音が出る作業が特定建設作業です。
❌(2)建設作業として行われる作業のうち、著しい騒音を発生する作業は、当該作業がその作業を開始した日に終わるものであっても、特定建設作業に該当する場合がある。
これがまちがいです。その作業を「開始した日に終わる」(1日で終わる)作業は、特定建設作業に該当しません(除外されます)。「該当する場合がある」は誤りです。
⭕(3)特定建設作業の実施の届け出は、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに行わなければならない。
正しい記述です。特定建設作業の届出は、開始の7日前までに行います。
⭕(4)特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者は、特定建設作業の場所及び実施の期間等の事項を市町村長に届け出なければならない。
正しい記述です。場所や期間などを市町村長に届け出ます。
この問題のまとめ
その日のうちに終わる作業は特定建設作業に該当しません。「終わるものでも該当する」は誤りです。
問28
分野:法規(建築物衛生法)重要度 ★★☆
建築物の用途、及び、その用途に供される部分の延べ面積の組合せのうち、建築物における衛生的環境の確保に関する法律上、特定建築物に該当しないものはどれか。
(1)事務所 ── 3,000m²
(2)百貨店 ── 3,000m²
(3)中学校 ── 8,000m²
(4)共同住宅 ── 8,000m²
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⭕(1)事務所 ── 3,000m²
事務所は、延べ面積3,000m²以上で特定建築物に該当します。
⭕(2)百貨店 ── 3,000m²
百貨店(店舗)は、3,000m²以上で該当します。
⭕(3)中学校 ── 8,000m²
学校(学校教育法の学校)は、8,000m²以上で該当します。中学校8,000m²は該当します。
❌(4)共同住宅 ── 8,000m²
これが「該当しない」ものです。共同住宅(住宅)は、特定建築物の用途に含まれません。延べ面積が大きくても特定建築物にはなりません。
この問題のまとめ
共同住宅(住宅)は面積に関係なく特定建築物に該当しません。事務所・店舗は3,000m²、学校は8,000m²が目安です。
問29
分野:法規(廃棄物処理法)重要度 ★★★
産業廃棄物の処理に関する記述のうち、廃棄物の処理及び清掃に関する法律上、誤っているものはどれか。
(1)産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付された処分受託者は、当該処分を終了した日から10日以内に、管理票交付者に当該管理票の写しを送付しなければならない。
(2)排出事業者が自ら産業廃棄物を運搬する場合、その運搬車両には産業廃棄物収集運搬車である旨と、排出事業者名を表示しなければならない。
(3)排出事業者は、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの運搬又は処分を業として行う者に、再生利用する産業廃棄物のみの運搬又は処分を委託する場合、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付を要しない。
(4)建築物の改築に伴って生じた廃石こうボード、木くず、繊維くずは、安定型最終処分場で処分することができる。
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⭕(1)産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付された処分受託者は、当該処分を終了した日から10日以内に、管理票交付者に当該管理票の写しを送付しなければならない。
正しい記述です。処分が終わったら、10日以内にマニフェストの写しを排出事業者へ返します。
⭕(2)排出事業者が自ら産業廃棄物を運搬する場合、その運搬車両には産業廃棄物収集運搬車である旨と、排出事業者名を表示しなければならない。
正しい記述です。自分で運ぶときも、車に「産業廃棄物収集運搬車」である旨と会社名を表示します。
⭕(3)排出事業者は、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの運搬又は処分を業として行う者に、再生利用する産業廃棄物のみの運搬又は処分を委託する場合、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付を要しない。
正しい記述です。もっぱら再生利用(リサイクル)する業者に委託する場合は、マニフェストの交付は不要です。
❌(4)建築物の改築に伴って生じた廃石こうボード、木くず、繊維くずは、安定型最終処分場で処分することができる。
これがまちがいです。廃石こうボード・木くず・繊維くずは、安定型最終処分場では処分できません(管理型最終処分場へ)。特に石こうボードは水に触れると有害な硫化水素が出る恐れがあるためです。
この問題のまとめ
廃石こうボード・木くず・繊維くずは安定型処分場では処分できません(管理型処分場へ)。