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この記事でわかること

令和元年度・1級管工事施工管理技士「1次検定 A㉛〜㊹」の問題と、初学者にもわかるやさしい解説です。出題分野は、排水・通気・消火・ガス・浄化槽・ポンプ・冷却塔・空気調和機・配管材料・ダクト・契約約款などです。

問31

分野:排水・通気重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)器具排水負荷単位法により通気管径を算定する場合の通気管長さは、通気管の実長に局部損失相当長を加算する。
(2)結合通気管の管径は、通気立て管と排水立て管のうち、いずれか小さい方の管径以上とする。
(3)建物の階層が多い場合の最下階の排水横枝管は、排水立て管に接続せず、単独で排水桝に接続する。
(4)排水立て管に45度を超えるオフセットを設ける場合、オフセットの上部及び下部600mm以内には排水横枝管を接続しない。
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正解
(1)が誤り
❌(1)器具排水負荷単位法により通気管径を算定する場合の通気管長さは、通気管の実長に局部損失相当長を加算する。

局部損失相当長を加算する」という部分が誤りです。通気管の長さは、実際の管の長さ(実長)をそのまま用います。

曲がりや継手の抵抗を長さに直した「局部損失相当長」を足すのは、ポンプの摩擦損失計算などの話で、通気管長さには加えません。取り違えをねらった引っかけです。

局部損失相当長とは?

配管の曲がりや継手で生じる抵抗を、まっすぐな管の長さに置き換えて表したものです。通気管の長さの算定では、これは加えません。

⭕(2)結合通気管の管径は、通気立て管と排水立て管のうち、いずれか小さい方の管径以上とする。

正しい記述です。結合通気管の管径は、通気立て管と排水立て管のうち、小さい方の管径以上とします。

結合通気管とは?

高い建物で、排水立て管と通気立て管を一定の間隔でつなぐ管です。立て管内の圧力変動をやわらげ、封水切れを防ぎます。

⭕(3)建物の階層が多い場合の最下階の排水横枝管は、排水立て管に接続せず、単独で排水桝に接続する。

正しい記述です。階数が多いと、立て管を落ちてきた水のはね返りで最下階は圧力を受けやすくなります。

そのため最下階の横枝管は立て管につながず、単独で排水桝へ接続します。

⭕(4)排水立て管に45度を超えるオフセットを設ける場合、オフセットの上部及び下部600mm以内には排水横枝管を接続しない。

正しい記述です。45度を超えるオフセットの上下600mm以内は、流れが乱れやすい部分です。ここには横枝管を接続しません。

オフセットとは?

立て管の途中で水平方向にずらし、再び立ち上げる配管のことです。流れが乱れやすいので、前後には横枝管をつなぎません。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。
通気管の長さは実長を用い、局部損失相当長は加算しません。

問32

分野:排水・通気重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)通気立て管の上部は、管径を縮小せずに延長し、大気に開放する。
(2)トラップ桝は、50〜100mmの封水深を確保できるものとする。
(3)管径150mmの排水横主管には、掃除口を30mごとに取り付ける。
(4)特殊継手排水システムには、排水横枝管の流れを排水立て管内に円滑に流入させ、排水立て管内の流速を高める効果がある。
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正解
(4)が誤り
⭕(1)通気立て管の上部は、管径を縮小せずに延長し、大気に開放する。

正しい記述です。通気立て管の上部は、細くせずにそのまま延ばし、大気に開放します。

⭕(2)トラップ桝は、50〜100mmの封水深を確保できるものとする。

正しい記述です。トラップ桝は、50〜100mmの封水深(たまった水の深さ)を確保します。

封水深とは?

トラップにたまった水の深さです。この水がフタになって、下水のにおいや虫の侵入を防ぎます。浅すぎても深すぎても不具合が出ます。

⭕(3)管径150mmの排水横主管には、掃除口を30mごとに取り付ける。

正しい記述です。管径100mmを超える排水横主管は、掃除口を30mごとに取り付けます。150mmはこれに当てはまります。

❌(4)特殊継手排水システムには、排水横枝管の流れを排水立て管内に円滑に流入させ、排水立て管内の流速を高める効果がある。

流速を高める効果」という部分が誤りです。特殊継手排水システムは、立て管との接続部に特殊な継手を使い、旋回流をつくって水の落下速度を抑え(減勢し)ます。

速度を抑えて立て管の中央に空気の通り道を確保することで、通気を助けるしくみです。「高める」と逆に書いた引っかけです。

特殊継手排水システムとは?

立て管との接続部に特殊継手を用い、旋回流で水の落下速度を抑える排水方式です。通気立て管を省略できる場合もあります。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。
特殊継手排水システムは、立て管内の流速を「抑える」しくみで、高めるものではありません。

問33

分野:排水槽・ポンプ重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)汚物ポンプは、固形物を多く含んだ水を排水するため、それに適したノンクロッグ形ポンプ、ボルテックス形ポンプ等を用いる。
(2)排水ポンプの排水量は、排水量が一定に近い場合、毎時平均排水量の1.2〜1.5倍とする。
(3)ブランチ間隔10以上を持つ排水立て管は、最上階から数えてブランチ間隔10以内に結合通気管を設ける。
(4)飲料用貯水タンクに設ける管径50mmの間接排水管の排水口空間は、最小100mmとする。
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正解
(4)が誤り
⭕(1)汚物ポンプは、固形物を多く含んだ水を排水するため、それに適したノンクロッグ形ポンプ、ボルテックス形ポンプ等を用いる。

正しい記述です。汚物ポンプは固形物を含む水を排水するので、つまりにくいノンクロッグ形やボルテックス形を使います。

ノンクロッグ形・ボルテックス形とは?

どちらも固形物がつまりにくい構造の排水ポンプです。ノンクロッグは羽根車の通り道を広く、ボルテックスは渦の力で固形物を巻き上げて流します。

⭕(2)排水ポンプの排水量は、排水量が一定に近い場合、毎時平均排水量の1.2〜1.5倍とする。

正しい記述です。排水量が一定に近い場合、排水ポンプの能力は、毎時平均排水量の1.2〜1.5倍を目安にします。

⭕(3)ブランチ間隔10以上を持つ排水立て管は、最上階から数えてブランチ間隔10以内に結合通気管を設ける。

正しい記述です。ブランチ間隔10以上の排水立て管には、最上階から数えてブランチ間隔10以内ごとに結合通気管を設けます。

❌(4)飲料用貯水タンクに設ける管径50mmの間接排水管の排水口空間は、最小100mmとする。

最小100mm」という部分が誤りです。飲料用貯水タンクは、汚れた水の逆流を絶対に避けたいので、管径にかかわらず排水口空間は最小150mmとします。

100mmは一般の間接排水(管径65mm以上)の値です。飲料用はより厳しく150mm。数字を取り違えた引っかけです。

排水口空間とは?

間接排水管の先と、受け口のあふれ縁との間にあけるすき間です。逆流や汚染を防ぎます。飲料用タンクでは管径によらず最小150mmです。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。
飲料用タンクの間接排水の排水口空間は、管径によらず最小150mmです。

問34

分野:消火設備重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)局所放出方式の不活性ガス消火設備は、常時人がいるおそれのある部分に設けることができる。
(2)不活性ガス消火設備を設置する防護区画には、その放出された消火剤及び燃焼ガスを安全な場所に排出するための措置を講ずる。
(3)不活性ガス消火設備を設置する防護区画が2以上あり、貯蔵容器を共用する場合は、防護区画ごとに選択弁を設けなければならない。
(4)全域放出方式又は局所放出方式に附置する非常電源は、当該設備を有効に1時間作動できる容量以上とする。
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正解
(1)が誤り
❌(1)局所放出方式の不活性ガス消火設備は、常時人がいるおそれのある部分に設けることができる。

常時人がいるおそれのある部分に設けることができる」という部分が誤りです。不活性ガス消火は、酸素を減らして火を消すしくみです。

そのため人がいると窒息の危険があり、常時人がいるおそれのある部分には設けられません。逆に書いた引っかけです。

⭕(2)不活性ガス消火設備を設置する防護区画には、その放出された消火剤及び燃焼ガスを安全な場所に排出するための措置を講ずる。

正しい記述です。放出後の消火剤や燃焼ガスを、安全な場所へ排出する措置を設けます。

⭕(3)不活性ガス消火設備を設置する防護区画が2以上あり、貯蔵容器を共用する場合は、防護区画ごとに選択弁を設けなければならない。

正しい記述です。防護区画が2つ以上あり、貯蔵容器を共用する場合は、区画ごとに選択弁を設けます。

選択弁とは?

共用している消火剤を、火災が起きた区画にだけ送り込むための切替弁です。区画ごとに設けます。

⭕(4)全域放出方式又は局所放出方式に附置する非常電源は、当該設備を有効に1時間作動できる容量以上とする。

正しい記述です。非常電源は、設備を有効に1時間作動できる容量以上とします。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。
不活性ガス消火は窒息の危険があり、常時人がいるおそれのある部分には設けられません。

問35

分野:ガス設備重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)都市ガスの種類A・B・Cにおける燃焼速度は、Aが最も速くB・Cの順で遅くなる。
(2)液化天然ガスには、通常、一酸化炭素は含まれていない。
(3)都市ガスのガス漏れ警報器は、天井面が0.6m以上の梁等により区画されている場合は、燃焼器等側に設置する。
(4)液化石油ガス設備士でなければ、液化石油ガス配管の気密試験の作業に従事できない。
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正解
(1)が誤り
❌(1)都市ガスの種類A・B・Cにおける燃焼速度は、Aが最も速くB・Cの順で遅くなる。

Aが最も速く」という部分が誤りです。燃焼速度の区分A・B・Cは、Aが最も遅く、C側へ行くほど速くなります(A<B<C)。

速い・遅いを逆にした引っかけです。

燃焼速度の記号A・B・Cとは?

都市ガスを燃焼速度で分けた区分です。「13A」などの数字の後ろの記号で、Aが最も遅く、Cが最も速くなります。

⭕(2)液化天然ガスには、通常、一酸化炭素は含まれていない。

正しい記述です。液化天然ガス(LNG)は主成分がメタンで、通常、一酸化炭素は含まれません。

⭕(3)都市ガスのガス漏れ警報器は、天井面が0.6m以上の梁等により区画されている場合は、燃焼器等側に設置する。

正しい記述です。天井に0.6m以上の梁があって区画されている場合、ガスがたまる燃焼器側に警報器を設置します。

⭕(4)液化石油ガス設備士でなければ、液化石油ガス配管の気密試験の作業に従事できない。

正しい記述です。LPガス配管の気密試験は、液化石油ガス設備士でなければ従事できません。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。
都市ガスの燃焼速度はA<B<Cで、Aが最も遅い区分です。

問36

分野:浄化槽(人員算定)重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)事務所の処理対象人員は、延べ面積に、業務用厨房設備の有無により異なる定数を乗じて算定する。
(2)病院の処理対象人員は、ベッド数を用いて算定する。
(3)飲食店の処理対象人員は、延べ面積に定数を乗じて算定する。
(4)戸建て住宅の処理対象人員は、住宅の延べ面積により5人又は6人に区分される。
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正解
(4)が誤り
⭕(1)事務所の処理対象人員は、延べ面積に、業務用厨房設備の有無により異なる定数を乗じて算定する。

正しい記述です。事務所は、延べ面積に定数を掛けて算定します。業務用厨房があるかどうかで定数が変わります。

⭕(2)病院の処理対象人員は、ベッド数を用いて算定する。

正しい記述です。病院は、延べ面積ではなくベッド数を使って算定します。

⭕(3)飲食店の処理対象人員は、延べ面積に定数を乗じて算定する。

正しい記述です。飲食店は、延べ面積に定数を掛けて算定します。

❌(4)戸建て住宅の処理対象人員は、住宅の延べ面積により5人又は6人に区分される。

5人又は6人」という部分が誤りです。戸建て住宅は、延べ面積が130㎡以下なら5人、130㎡を超えると7人に区分します。

「6人」が誤りで、正しくは7人です。数字を取り違えた引っかけです。

処理対象人員とは?

浄化槽の大きさを決めるための、その建物が出す汚水に相当する人数です。JISの基準で、用途別に算定方法が決まっています。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。
戸建て住宅は5人(130㎡以下)又は7人(130㎡超)で、6人ではありません。

問37

分野:浄化槽(BOD計算)重要度 ★★★

合併処理浄化槽において、流入水が下表のとおりで、BOD除去率が95%の場合、放流水のBOD濃度として、適当なものはどれか。

排水の種類水量[m³/日]BOD濃度[mg/L]
汚水50260
雑排水200180
(1)6.2 mg/L
(2)9.8 mg/L
(3)13.5 mg/L
(4)18.7 mg/L
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正解
(2)9.8 mg/L が正しい

計算の手順

① 流入してくるBODの総量を出す
汚水:50 × 260 = 13,000
雑排水:200 × 180 = 36,000
合計 = 49,000

② 全体の水量を出す
50 + 200 = 250 m³/日

③ 流入水の平均BOD濃度を出す
49,000 ÷ 250 = 196 mg/L

④ 95%を取り除き、残り5%が放流される
196 ×(1 − 0.95)= 196 × 0.05 = 9.8 mg/L

よって放流水のBOD濃度は 9.8 mg/L。答えは(2)です。

BOD・BOD除去率とは?

BOD(生物化学的酸素要求量)は、水の汚れ(有機物の量)を表す指標です。BOD除去率は、入ってきたBODのうち浄化槽で取り除けた割合で、残りが放流されます。

この問題のまとめ

答えは(2)9.8 mg/Lです。
流入の平均BOD(196 mg/L)に、除去されずに残る5%(1−0.95)を掛けて求めます。

問38

分野:ポンプ重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)キャビテーションは、ポンプの羽根車入口部等で局部的に生じる場合があり、騒音や振動の原因となる。
(2)同一配管系で、同じ特性の2台のポンプを直列運転して得られる揚程は、ポンプを単独運転した場合の揚程の2倍より小さくなる。
(3)同一配管系で、同じ特性の2台のポンプを並列運転して得られる吐出量は、ポンプを単独運転した場合の吐出量の2倍になる。
(4)ポンプの軸動力は回転速度の3乗に比例し、揚程は回転速度の2乗に比例する。
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正解
(3)が誤り
⭕(1)キャビテーションは、ポンプの羽根車入口部等で局部的に生じる場合があり、騒音や振動の原因となる。

正しい記述です。キャビテーションは羽根車の入口部などで局部的に起こり、騒音や振動の原因になります。

キャビテーションとは?

液体の圧力が下がって気泡(あわ)が生じ、すぐにつぶれる現象です。羽根車を傷め、騒音・振動の原因になります。

⭕(2)同一配管系で、同じ特性の2台のポンプを直列運転して得られる揚程は、ポンプを単独運転した場合の揚程の2倍より小さくなる。

正しい記述です。直列運転で揚程は増えますが、流量が増えると管路の抵抗も増えるため、単独の2倍より小さくなります。

❌(3)同一配管系で、同じ特性の2台のポンプを並列運転して得られる吐出量は、ポンプを単独運転した場合の吐出量の2倍になる。

2倍になる」という部分が誤りです。並列運転で流量が増えると、管路の抵抗(流れにくさ)も増えます。

そのため吐出量は単独運転の2倍より小さくなります。「ちょうど2倍」と言い切った引っかけです。

⭕(4)ポンプの軸動力は回転速度の3乗に比例し、揚程は回転速度の2乗に比例する。

正しい記述です。回転速度を変えると、流量は1乗、揚程は2乗、軸動力は3乗に比例して変わります。

ポンプの相似則とは?

ポンプの回転速度を変えたときの変化の法則です。流量は1乗、揚程は2乗、軸動力は3乗に比例します。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。
並列運転の吐出量は、管路抵抗のため単独の2倍より小さくなります。

問39

分野:冷却塔重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)密閉式冷却塔は、熱交換器などの空気抵抗が大きく、開放式冷却塔に比べて送風機動力が大きくなる。
(2)開放式冷却塔で使用される送風機には、風量が大きく静圧が小さい軸流送風機が使用される。
(3)冷却塔の微小水滴が、気流によって塔外へ飛散することをキャリーオーバーという。
(4)冷却塔の冷却水入口温度と出口温度の差をアプローチという。
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正解
(4)が誤り
⭕(1)密閉式冷却塔は、熱交換器などの空気抵抗が大きく、開放式冷却塔に比べて送風機動力が大きくなる。

正しい記述です。密閉式は熱交換器があって空気が通りにくいため、開放式より送風機の動力が大きくなります。

⭕(2)開放式冷却塔で使用される送風機には、風量が大きく静圧が小さい軸流送風機が使用される。

正しい記述です。開放式では、風量が大きく静圧が小さい軸流送風機が使われます。

⭕(3)冷却塔の微小水滴が、気流によって塔外へ飛散することをキャリーオーバーという。

正しい記述です。冷却塔の細かい水滴が気流で塔の外へ飛び出すことを、キャリーオーバー(飛散水)といいます。

❌(4)冷却塔の冷却水入口温度と出口温度の差をアプローチという。

入口温度と出口温度の差をアプローチ」という部分が誤りです。冷却水の入口温度と出口温度の差は「クーリングレンジ(冷却幅)」です。

アプローチは、冷却水の出口温度と、入口空気の湿球温度との差をいいます。用語を取り違えた引っかけです。

クーリングレンジとアプローチとは?

クーリングレンジは冷却水の入口と出口の温度差です。アプローチは冷却水の出口温度と入口空気の湿球温度の差で、小さいほど冷却塔の性能が高いことを表します。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。
入口水温と出口水温の差はクーリングレンジ。アプローチは別の温度差です。

問40

分野:空調機重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)スクロールダンパ方式では、回転操作ハンドルにより送風機ケーシングのスクロールの形状を変えて送風特性を変化させる。
(2)冷却コイルは、供給冷水温度は通常5〜7℃、コイル面通過風速は2.5m/s前後で選定される。
(3)デシカント除湿ローターは、高温の排気と外気とを熱交換する際に外気の湿度を除去する。
(4)加熱コイルには温水コイルと蒸気コイルがあり、温水コイル、蒸気コイルとも冷却コイルと兼用することができる。
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正解
(4)が誤り
⭕(1)スクロールダンパ方式では、回転操作ハンドルにより送風機ケーシングのスクロールの形状を変えて送風特性を変化させる。

正しい記述です。回転ハンドルで送風機ケーシング(スクロール)の形状を変え、送風の特性を調整する方式です。

⭕(2)冷却コイルは、供給冷水温度は通常5〜7℃、コイル面通過風速は2.5m/s前後で選定される。

正しい記述です。冷却コイルは、供給冷水温度を通常5〜7℃、コイル面の通過風速を2.5m/s前後で選びます。

⭕(3)デシカント除湿ローターは、高温の排気と外気とを熱交換する際に外気の湿度を除去する。

正しい記述です。デシカント除湿ローターは、高温の排気と外気を熱交換しながら、外気の湿度を取り除きます。

デシカント除湿とは?

吸湿材(デシカント)に空気中の水分を吸わせて除湿する方式です。吸った水分は高温の排気で飛ばして、繰り返し使います。

❌(4)加熱コイルには温水コイルと蒸気コイルがあり、温水コイル、蒸気コイルとも冷却コイルと兼用することができる。

温水コイル、蒸気コイルとも冷却コイルと兼用することができる」という部分が誤りです。温水コイルは、冷水と温水を切り替えて冷却コイルと兼用できます。

しかし蒸気コイルは蒸気専用で、冷却コイルとは兼用できません。蒸気まで兼用にした引っかけです。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。
温水コイルは冷却と兼用できますが、蒸気コイルは兼用できません。

問41

分野:配管材料重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)圧力配管用炭素鋼鋼管は、350℃程度以下の蒸気や高温水などの圧力の高い配管に使用される。
(2)配管用炭素鋼鋼管の使用に適した流体の温度は、−15〜350℃程度である。
(3)硬質ポリ塩化ビニル管(VP)の設計圧力の上限は、1.0MPaである。
(4)水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の使用に適した流体の温度は、60℃以下である。
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正解
(4)が誤り
⭕(1)圧力配管用炭素鋼鋼管は、350℃程度以下の蒸気や高温水などの圧力の高い配管に使用される。

正しい記述です。圧力配管用炭素鋼鋼管(STPG)は、350℃程度以下の蒸気や高温水など、圧力の高い配管に使われます。

STPG・SGPとは?

STPG(圧力配管用炭素鋼鋼管)は圧力の高い配管用、SGP(配管用炭素鋼鋼管)は一般のガス管・水道管などに使う、より低圧向けの鋼管です。

⭕(2)配管用炭素鋼鋼管の使用に適した流体の温度は、−15〜350℃程度である。

正しい記述です。配管用炭素鋼鋼管(SGP)の適した流体温度は、−15〜350℃程度です。

⭕(3)硬質ポリ塩化ビニル管(VP)の設計圧力の上限は、1.0MPaである。

正しい記述です。硬質ポリ塩化ビニル管VPの設計圧力の上限は、1.0MPaです。

❌(4)水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の使用に適した流体の温度は、60℃以下である。

60℃以下」という部分が誤りです。水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管は、内面の塩ビが熱に弱いため、適した流体温度は40℃以下です。

60℃は高すぎます。数字を大きくした引っかけです。

塩ビライニング鋼管とは?

鋼管の内面に硬質塩化ビニル(塩ビ)を貼って、さびを防いだ管です。塩ビが熱に弱いため、使用温度は40℃以下に制限されます。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(4)です。
塩ビライニング鋼管の使用温度は40℃以下で、60℃ではありません。

問42

分野:ダクト重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)低圧ダクトと高圧ダクトは、通常運転時におけるダクト内圧が正圧、負圧ともに300Paで区分される。
(2)定風量ユニット(CAV)は、上流側の圧力が変動する場合でも、風量を一定に保つ機能を持っている。
(3)変風量ユニット(VAV)は、外部からの制御信号により風量を変化させる機能を持っている。
(4)材料、断面積、風量が同じ場合、円形ダクトの方が長方形ダクトより単位摩擦抵抗が小さい。
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正解
(1)が誤り
❌(1)低圧ダクトと高圧ダクトは、通常運転時におけるダクト内圧が正圧、負圧ともに300Paで区分される。

300Paで区分」という部分が誤りです。低圧ダクトと高圧ダクトは、正圧・負圧ともに±500Paを境に区分します。

おおむね±500Pa以下が低圧ダクトです。数字を小さくした引っかけです。

⭕(2)定風量ユニット(CAV)は、上流側の圧力が変動する場合でも、風量を一定に保つ機能を持っている。

正しい記述です。CAV(定風量ユニット)は、上流の圧力が変わっても風量を一定に保ちます。

CAVとVAVとは?

CAV(定風量ユニット)は風量を一定に保つ装置、VAV(変風量ユニット)は制御信号に応じて風量を変える装置です。

⭕(3)変風量ユニット(VAV)は、外部からの制御信号により風量を変化させる機能を持っている。

正しい記述です。VAV(変風量ユニット)は、外部の制御信号を受けて風量を変えます。

⭕(4)材料、断面積、風量が同じ場合、円形ダクトの方が長方形ダクトより単位摩擦抵抗が小さい。

正しい記述です。同じ断面積なら、まわりの長さ(周長)が短い円形ダクトの方が、空気とこすれる面が少なく、摩擦抵抗が小さくなります。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(1)です。
低圧・高圧ダクトの区分は±500Paで、300Paではありません。

問43

分野:契約約款重要度 ★★☆

次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)受注者は、工事現場内に搬入した材料を監督員の承諾を受けないで工事現場外に搬出してはならない。
(2)受注者は、工事目的物及び工事材料等を設計図書に定めるところにより、火災保険、建設工事保険等に付さなければならない。
(3)設計図書の表示が明確でない場合は、工事現場の状況を勘案し、受注者の判断で施工する。
(4)約款及び設計図書に特別な定めがない仮設、施工方法等は、受注者がその責任において定める。
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正解
(3)が誤り
⭕(1)受注者は、工事現場内に搬入した材料を監督員の承諾を受けないで工事現場外に搬出してはならない。

正しい記述です。現場に搬入した材料は、監督員の承諾なく現場の外へ持ち出してはいけません。

⭕(2)受注者は、工事目的物及び工事材料等を設計図書に定めるところにより、火災保険、建設工事保険等に付さなければならない。

正しい記述です。工事目的物や材料等は、設計図書の定めに従って火災保険・建設工事保険などに加入します。

❌(3)設計図書の表示が明確でない場合は、工事現場の状況を勘案し、受注者の判断で施工する。

受注者の判断で施工する」という部分が誤りです。設計図書の表示が明確でない場合は、勝手に判断してはいけません。

まず監督員に通知し、協議・確認を行ってから施工します。受注者だけで決めてはいけない引っかけです。

⭕(4)約款及び設計図書に特別な定めがない仮設、施工方法等は、受注者がその責任において定める。

正しい記述です。約款や設計図書に定めのない仮設や施工方法などは、受注者が自分の責任で決めます。

この問題のまとめ

この問題で誤っているのは(3)です。
設計図書が不明確なときは、勝手に判断せず監督員に通知して協議・確認します。

問44

分野:空調機(仕様)重要度 ★★☆

次の文中、[ ]内に当てはまる用語の組合せとして、適当なものはどれか。

設計図書には、ユニット形空気調和機の形式、冷却能力、加熱能力、風量、[ A ]、コイル通過風速、コイル列数、水量、冷水入口温度、温水入口温度、コイル出入口空気温度、加湿器形式、有効加湿量、電動機の電源種別、[ B ]、基礎形式等を記載する。

(A)(B)
(1)機外静圧電動機出力
(2)機外静圧電流値
(3)全静圧電動機出力
(4)全静圧電流値
答え・解説を見る
正解
(1)機外静圧/電動機出力 が正しい

A・Bの考え方

A=機外静圧
送風能力は、空調機の外(ダクト側)の抵抗に打ち勝って風を送れる力=「機外静圧」で表します。送風機そのものが出す「全静圧」ではなく、機外静圧を記載します。

B=電動機出力
電動機(モーター)の仕様は、能力を表す「出力(kW)」で記載します。電流値ではありません。

機外静圧とは?

送風機が、空調機の外側のダクト系に対して出せる静圧(押す力)のことです。機器を選ぶときの基本となる値で、仕様書に必ず記載します。

この問題のまとめ

答えは(1)です。
Aは「機外静圧」、Bは「電動機出力」が当てはまります。

この14問の要点(直前チェック用)

  • 問31:通気管の長さは実長を用い、局部損失相当長は加算しない
  • 問32:特殊継手排水システムは、立て管内の流速を抑える(高めない)
  • 問33:飲料用タンクの間接排水の排水口空間は、管径によらず最小150mm
  • 問34:不活性ガス消火は、常時人がいるおそれのある場所には設けられない
  • 問35:都市ガスの燃焼速度はA<B<Cで、Aが最も遅い
  • 問36:戸建て住宅は5人(130㎡以下)又は7人(130㎡超)。6人ではない
  • 問37:放流水BOD=平均流入BOD(196)×(1−0.95)=9.8mg/L
  • 問38:並列運転の吐出量は、管路抵抗のため単独の2倍より小さい
  • 問39:入口水温と出口水温の差はクーリングレンジ(アプローチではない)
  • 問40:温水コイルは冷却と兼用できるが、蒸気コイルは兼用できない
  • 問41:塩ビライニング鋼管の使用温度は40℃以下(60℃ではない)
  • 問42:低圧・高圧ダクトの区分は±500Pa(300Paではない)
  • 問43:設計図書が不明確なときは、監督員に通知し協議・確認する
  • 問44:仕様の空欄はА=機外静圧、B=電動機出力

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