この記事で分かること
令和6年度(前期)2級管工事施工管理技士「第一次検定」の問題No.1〜10を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.1〜6は必須問題、No.7〜23は選択問題です。正答は公式の正答肢で確認済みです。
問1
分野:一般基礎(環境工学)重要度 ★★☆
水に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)濁度は、水の濁りの程度を示す。
(2)CODは、水中に溶存する酸素量である。
(3)色度は、水の色の程度を示す。
(4)硬水は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む水である。
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📘 CODと溶存酸素(DO)とは?
COD(化学的酸素要求量)は、水中の汚れを薬品で酸化するのに必要な酸素の量で、値が大きいほど水が汚れていることを示します。
いっぽう溶存酸素(DO)は、水に溶けこんでいる酸素の量そのものです。CODは「汚れを消すのに要る酸素」、DOは「実際に溶けている酸素」で、意味が逆向きなので混同に注意します。
⭕(1)濁度は、水の濁りの程度を示す。
正しい。濁度は、水がどれくらいにごっているか(濁りの程度)を示す指標です。
❌(2)CODは、水中に溶存する酸素量である。
これが誤り。COD(化学的酸素要求量)は、水中の汚れ(有機物など)を酸化するのに必要な酸素の量で、汚れの指標です。「水中に溶存する酸素量」はDO(溶存酸素)で、別ものなので誤りです。
⭕(3)色度は、水の色の程度を示す。
正しい。色度は、水にどれくらい色がついているか(色の程度)を示す指標です。
⭕(4)硬水は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む水である。
正しい。硬水は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む水のことです。
問2
分野:一般基礎(流体工学)重要度 ★★☆
流体の速度が2倍となったとき、運動エネルギーの変化後の倍率として、適当なものはどれか。
(1)1/4倍
(2)1/2倍
(3)2倍
(4)4倍
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📘 運動エネルギーと速度の関係とは?
運動エネルギーは「½×質量×速度²」で表され、速度の2乗に比例します。速度が少し上がるだけでエネルギーは大きく増えます。
速度が2倍になると、2の2乗で4倍になります。3倍なら9倍です。「速度は2乗で効く」と覚えると、この手の問題が解けます。
❌(1)1/4倍
誤り。運動エネルギーは速度の2乗に比例するので、速度が2倍なら小さくはならず、大きくなります。
❌(2)1/2倍
誤り。速度が増えれば運動エネルギーも増えます。半分にはなりません。
❌(3)2倍
誤り。速度の2乗に比例するので、速度2倍で運動エネルギーが2倍では足りません。
⭕(4)4倍
これが正しい。運動エネルギーは速度の2乗に比例します。速度が2倍なら、2×2=4倍になります。
問3
分野:一般基礎(流体工学)重要度 ★★☆
圧力2.0×10⁵Pa、体積8.0Lの理想気体を、温度一定で圧力4.0×10⁵Paにしたときの体積の値として、適当なものはどれか。
(1)2.0L
(2)4.0L
(3)8.0L
(4)16.0L
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📘 ボイルの法則とは?
ボイルの法則は、温度が一定のとき、気体の圧力と体積は反比例する(かけ算した値が一定)という法則です。
圧力を2倍にすると体積は半分になります。この問題では8.0L→4.0Lです。「温度そのまま、圧力2倍で体積半分」と覚えます。
❌(1)2.0L
誤り。圧力を2倍にしても、体積は1/4にはなりません。圧力と体積は反比例(半分)の関係です。
⭕(2)4.0L
これが正しい。温度一定なら圧力×体積は一定です(ボイルの法則)。圧力が2倍(2.0→4.0)になると体積は半分になり、8.0L÷2=4.0Lです。
❌(3)8.0L
誤り。圧力を上げたのに体積が変わらない(8.0Lのまま)ことはありません。
❌(4)16.0L
誤り。圧力を上げると体積は小さくなります。大きく(16.0L)はなりません。
問4
分野:一般基礎(湿り空気)重要度 ★★★
下図に示す湿り空気線図において、A点(●印)の湿り空気の乾球温度として、適当なものはどれか。
(1)12℃
(2)12.5℃
(3)18.5℃
(4)23.5℃
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📘 湿り空気線図の乾球温度とは?
湿り空気線図は、空気の温度や湿り具合を1枚で読み取れる図です。横軸が乾球温度(ふつうの温度計の温度)です。
ある点の乾球温度を知るには、その点からまっすぐ下におろして横軸の目盛りを読みます。A点は18.5℃を指しています。
❌(1)12℃
誤り。A点から真下におろした乾球温度の目盛りは12℃ではありません。
❌(2)12.5℃
誤り。12.5℃はもっと左寄りの位置になります。A点の真下ではありません。
⭕(3)18.5℃
これが正しい。A点(●)から真下に線をおろすと、横軸(乾球温度)の目盛りは18.5℃を指しています。
❌(4)23.5℃
誤り。23.5℃はもっと右寄りの位置です。A点の真下ではありません。
問5
分野:一般基礎(電気設備)重要度 ★★☆
電気設備に関する用語の組合せのうち、関係のないものはどれか。
(1)配線用遮断器 ── 力率改善
(2)接地 ── 感電防止
(3)三相3線式 ── 配電方式
(4)サーマルリレー ── 過負荷検出
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📘 配線用遮断器とは?
配線用遮断器(ブレーカー)は、電線に電流が流れすぎたとき(過電流・短絡)に自動で回路を切る安全装置です。分電盤に付いています。
一方、力率改善は電気を効率よく使うためにコンデンサで行うもので、遮断器とは別の話です。役割の違う用語を組み合わせた引っかけに注意します。
❌(1)配線用遮断器 ── 力率改善
これが関係ありません。配線用遮断器は、電流が流れすぎたときに回路を遮断する装置です。力率改善(コンデンサで行う)とは関係がありません。
⭕(2)接地 ── 感電防止
関係あります。接地(アース)は、漏電した電気を地面に逃がして感電を防ぎます。
⭕(3)三相3線式 ── 配電方式
関係あります。三相3線式は、動力などに使われる配電方式の一つです。
⭕(4)サーマルリレー ── 過負荷検出
関係あります。サーマルリレーは、モーターなどに過大な電流(過負荷)が流れたことを検出して保護します。
問6
分野:一般基礎(建築構造)重要度 ★★★
下図に示す単純梁に集中荷重wが作用したとき、支点Bの鉛直方向の反力の値として、適当なものはどれか。
(1)3kN
(2)6kN
(3)9kN
(4)12kN
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📘 支点反力の求め方とは?
単純梁では、荷重を支点AとBで支え合います。片方の反力は、反対側の支点まわりのモーメント(力×距離)のつり合いから求めます。
この梁は全長8m、荷重12kNがAから6mの位置。Aまわりで「RB×8=12×6」より、RB=9kN。荷重が近い支点ほど反力が大きくなります。
❌(1)3kN
誤り。荷重は支点Bに近い側(Bから2m)にあるので、Bの反力はもっと大きくなります。
❌(2)6kN
誤り。荷重がちょうど中央にあれば6kNですが、この荷重はB寄りなので6kNより大きくなります。
⭕(3)9kN
これが正しい。A点まわりのモーメントのつり合いから、RB×8=12×6。よってRB=72÷8=9kNです。
❌(4)12kN
誤り。12kNは荷重の全部です。反力はAとBで分け合うので、Bだけで12kNにはなりません。
問7
分野:空調設備(空気調和方式)重要度 ★★☆
空気調和方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)定風量単一ダクト方式は、ファンコイルユニット・ダクト併用方式に比べて送風量が小さくなる。
(2)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、空調対象室への熱媒体として空気と水を使用する。
(3)定風量単一ダクト方式は、送風量が一定である。
(4)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、ファンコイルユニット毎の個別制御が可能である。
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📘 定風量単一ダクト方式とファンコイル併用方式とは?
定風量単一ダクト方式は、冷やしたり温めたりした空気だけをダクトで各室に送る方式です。空気で全部運ぶので送風量が多くなります。
ファンコイル・ダクト併用方式は、空気(ダクト)に加えて水(冷温水)も使うため、空気で運ぶ量が減り送風量は小さくなります。部屋ごとの個別制御もできます。
❌(1)定風量単一ダクト方式は、ファンコイルユニット・ダクト併用方式に比べて送風量が小さくなる。
これが誤り。定風量単一ダクト方式は、熱をすべて空気だけで運ぶので送風量が大きくなります。水も使うファンコイル併用方式の方が送風量は小さく済むので、「小さくなる」は逆です。
⭕(2)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、空調対象室への熱媒体として空気と水を使用する。
正しい。ファンコイル・ダクト併用方式は、空気と水の両方を熱の運び手(熱媒体)として使います。
⭕(3)定風量単一ダクト方式は、送風量が一定である。
正しい。定風量単一ダクト方式は、その名のとおり送風量を一定に保つ方式です。
⭕(4)ファンコイルユニット・ダクト併用方式は、ファンコイルユニット毎の個別制御が可能である。
正しい。ファンコイル・ダクト併用方式は、各部屋のファンコイルごとに個別に温度調節できます。
問8
分野:空調設備(変風量方式)重要度 ★★☆
変風量単一ダクト方式に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)給気温度は一定とし、各室への送風量を変化させることで室温を制御する。
(2)VAVユニットからの発生騒音には、考慮が必要である。
(3)代表室のサーモスタットの信号により、空気調和機の送風量を制御する。
(4)送風量の減少時においても、必要外気量を確保する必要がある。
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📘 変風量(VAV)方式とは?
変風量(VAV)方式は、給気の温度は一定のまま、各部屋へ送る風量を増やしたり減らしたりして室温を調節する方式です。
部屋ごとにVAVユニットが付いていて、その部屋の必要量に合わせて個別に風量を制御します。代表の1室で全体を決めるのではない点がポイントです。
⭕(1)給気温度は一定とし、各室への送風量を変化させることで室温を制御する。
正しい。変風量(VAV)方式は、給気温度を一定にして、各室へ送る風量を増減させて室温を調節します。
⭕(2)VAVユニットからの発生騒音には、考慮が必要である。
正しい。VAVユニットで風量を絞ると音が出やすいので、発生騒音への考慮が必要です。
❌(3)代表室のサーモスタットの信号により、空気調和機の送風量を制御する。
これが誤り。VAV方式では各室のVAVユニットがそれぞれ風量を制御します。「代表室のサーモスタットで全体を制御する」のは定風量方式の考え方で、VAV方式には当てはまらず誤りです。
⭕(4)送風量の減少時においても、必要外気量を確保する必要がある。
正しい。風量を減らしたときも、換気に必要な外気量は確保しなければなりません。
問9
分野:空調設備(熱負荷計算)重要度 ★★☆
熱負荷計算に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)二重サッシ窓で、ブラインドを室内に設置する場合と二重サッシ内に設置する場合では、日射負荷は同じである。
(2)暖房負荷計算では、一般的に、日射負荷は考慮しない。
(3)窓ガラス面の通過熱負荷計算では、一般的に、内外温度差を使用する。
(4)冷房負荷計算において、LED照明を採用すると蛍光灯に比べて熱負荷は減少する。
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📘 ブラインドの位置と日射負荷とは?
日射でガラスから入る熱(日射負荷)は、ブラインドの位置で変わります。
ブラインドを二重サッシの内側(2枚のガラスの間)に置くと、室内に熱が入る前に遮れるので日射負荷が小さくなります。室内側に置くより効果が高く、「同じ」ではありません。
❌(1)二重サッシ窓で、ブラインドを室内に設置する場合と二重サッシ内に設置する場合では、日射負荷は同じである。
これが誤り。ブラインドを二重サッシの内側(ガラスの間)に置く方が日射をよく遮り、日射負荷は小さくなります。室内側に置く場合と同じにはならないので誤りです。
⭕(2)暖房負荷計算では、一般的に、日射負荷は考慮しない。
正しい。暖房負荷計算では、日射を当てにすると足りなくなるおそれがあるため、一般に日射負荷は考えに入れません(安全側)。
⭕(3)窓ガラス面の通過熱負荷計算では、一般的に、内外温度差を使用する。
正しい。窓ガラス面の通過熱負荷は、室内と室外の温度差をもとに計算します。
⭕(4)冷房負荷計算において、LED照明を採用すると蛍光灯に比べて熱負荷は減少する。
正しい。LED照明は蛍光灯より発熱が少ないので、冷房負荷(熱負荷)は減ります。
問10
分野:空調設備(空気清浄装置)重要度 ★★☆
空気清浄装置に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)自動巻取形は、ロール状に巻いたろ材を自動的に巻き取る方式のため長時間使用できる。
(2)計数法とは、フィルターに捕集された粉じんの質量から捕集率を求める方法である。
(3)ろ過式のろ材には、天然繊維、ガラス、セラミックス等が使用されている。
(4)フィルターの通過速度を低く抑えるために、ろ材を折り込んだものや袋状にしたものがある。
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📘 捕集率の測定(計数法・質量法)とは?
フィルターがどれくらい粉じんを捕まえられるか(捕集率)を測る方法には、いくつか種類があります。
計数法は粉じんの個数を数える方法、質量法(重量法)は粉じんの重さを量る方法です。名前と中身のセットで覚えると引っかけを見抜けます。
⭕(1)自動巻取形は、ロール状に巻いたろ材を自動的に巻き取る方式のため長時間使用できる。
正しい。自動巻取形は、汚れたら少しずつ新しい面に巻き取るので、長時間使えます。
❌(2)計数法とは、フィルターに捕集された粉じんの質量から捕集率を求める方法である。
これが誤り。計数法は、粉じんの「個数」を数えて捕集率を求める方法です。「質量から求める」のは質量法(重量法)で、名前と方法が食いちがっており誤りです。
⭕(3)ろ過式のろ材には、天然繊維、ガラス、セラミックス等が使用されている。
正しい。ろ過式のろ材には、天然繊維・ガラス繊維・セラミックスなどが使われます。
⭕(4)フィルターの通過速度を低く抑えるために、ろ材を折り込んだものや袋状にしたものがある。
正しい。ろ材を折り込んだり袋状にしたりして表面積を広げ、通過速度を低く抑えて効率を上げます。
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