【二級ボイラー技士】法令①|ボイラーの区分・伝熱面積・作業主任者|知識ゼロから【第18回】
最後の科目「関係法令」に入りましょう。法令は数字と決まりを覚える科目です。ただ、ここまでの講座でボイラーの姿が分かっていれば、なぜその決まりがあるのかが見えてくるはずです。第18回は、どのボイラーが法令の対象か、大きさ(伝熱面積)をどう数えるか、そして誰が扱えて、誰が責任者になれるかです。
この記事の数字は、労働安全衛生法・同法施行令・労働安全衛生規則の条文で確かめています。ボイラー及び圧力容器安全規則(ボイラー則)も同じです。
ボイラー取扱作業主任者とは?
ボイラーの取扱いの作業で、現場の責任者として選ばれる人。事業者は、ボイラーの大きさに応じた免許を持つ人から選ばなければなりません。
💡 なぜ? 大きなボイラーほど、事故のときの被害が大きくなるからです。そのため伝熱面積の合計が大きいほど、上の級の免許が求められるのです。
ボイラー・小型ボイラー・簡易ボイラー

” alt=”ボイラーを大きさと圧力で3つの区分に分け、それぞれに必要な資格や手続きの重さが違うことを表したイメージ図” style=”max-width:100%;height:auto;border-radius:8px;” />
法令は、ボイラーを大きさと圧力で区分しています。区分ごとに、必要な資格や手続きが違うのです。
| 区分 | 例(施行令の定義より抜粋) | 取扱い |
|---|---|---|
| 簡易ボイラー(一般にこう呼ばれる。法令上のボイラーから除かれるもの) | ゲージ圧力0.1MPa以下で、伝熱面積0.5㎡以下の蒸気ボイラー/ゲージ圧力0.1MPa以下で、伝熱面積4㎡以下の温水ボイラー など | ボイラー則の多くの決まりの対象外 |
| 小型ボイラー | ゲージ圧力0.1MPa以下で、伝熱面積1㎡以下の蒸気ボイラー/ゲージ圧力0.1MPa以下で、伝熱面積8㎡以下の温水ボイラー/ゲージ圧力1MPa以下で伝熱面積10㎡以下の貫流ボイラー など | 特別教育を受けた人が扱える |
| ボイラー(小型を除く) | 上の2つより大きいもの | ボイラー技士(一部は技能講習修了者)が扱う |
このあとの法令の話に出てくる「ボイラー」は、ほとんどが「小型ボイラーを除く」ボイラーです。問題文のかっこ書き(小型ボイラーを除く。)は、この区分のことです。
木質バイオマス温水ボイラーの特例
木質バイオマス温水ボイラーは、木や竹に由来する燃料を使う温水ボイラーです(施行令第1条第3号ニ)。このボイラーは、法令上のボイラーから除かれる範囲が広く決められているのです。
| 温水ボイラーの種類 | ボイラーから除かれるもの(施行令第1条第3号ニ・ホ) |
|---|---|
| そのほかの温水ボイラー | ゲージ圧力0.1MPa以下で、伝熱面積4㎡以下 |
| 木質バイオマス温水ボイラー | ゲージ圧力0.1MPa以下で、伝熱面積16㎡以下/ゲージ圧力0.6MPa以下・100℃以下で使い、伝熱面積32㎡以下 |
試験の問題文には「木質バイオマス温水ボイラーではないものとする」と付くことがあります。令和6年10月・令和7年10月公表の、取り扱える資格を問う問題です。これは、この特例を考えなくてよいという断り書きです。
🤔 表に出てくる「ゲージ圧力0.1MPa」とは、どのくらいの圧力ですか。
第1回で学んだとおり、ゲージ圧力は大気圧を0とした圧力です。0.1MPaは、大気圧(約0.1MPa)と同じくらいの圧力が上乗せされた状態。ボイラーとしてはかなり低い圧力なので、それ以下で使う小さなボイラーは、決まりがゆるめになっているのです。
伝熱面積の数え方
法令の決まりの多くは伝熱面積で分かれるので、その数え方も試験に出ます。基本は「燃焼ガスなどに触れ、その裏側が水に触れている面」です(ボイラー則第2条)。
| 部分 | 伝熱面積に | 理由 |
|---|---|---|
| 水管・煙管・炉筒 | 算入する | 片側がガス、反対側が水 |
| 管寄せ(燃焼ガスに触れるもの) | 算入する | 水管ボイラーでは水管と管寄せの面積を合計 |
| ドラム(蒸気ドラムも水ドラムも) | 算入しない | 水管ボイラーで合計するのは水管と管寄せの面積(第2条第2号) |
| エコノマイザ(節炭器)管 | 算入しない | 給水を温める附属設備で、本体ではない |
| 過熱器(管) | 算入しない | 蒸気を熱する部分で、水を蒸気にする面ではない |
管寄せとは、JIS(火力発電用語)で「管を1か所に集め又は分配する容器」と定められた部品です。たくさんの水管の端を1本にまとめてつなぐ太い管、とイメージしてください。蒸気ドラムは、同じJISで「ボイラの上部に設け、水と分離して蒸気を取り出すドラム」とされています。
水ドラムは、二胴形水管ボイラーの下側にある胴で、水管へ水を配ります(第4回)。平成31年4月公表では「水管ボイラーのドラムの面積は、伝熱面積に算入しない」が正しい記述でした。上の蒸気ドラムも下の水ドラムも、どちらも数えないと覚えておきましょう。
算定のしかたで出題されたこと
①炉筒煙管ボイラーの煙管は、内径側で算定する(ガスは管の内側を通る)
②立てボイラー(横管式)の横管は、外径側で算定する(ガスは管の外側に触れる)
③耐火れんがでおおわれた水管は、管の外側の壁面に対する投影面積で算入する
④貫流ボイラーは、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の、燃焼ガスに触れる面(過熱管は入れない)
⑤電気ボイラーは、電力設備容量60kWを1㎡とみなして換算する
⚠ 注意
「耐火れんがでおおわれた水管の外径側の面積は、伝熱面積に算入しない」(令和8年4月公表)は誤り。「外径側の」がない同じ文も、平成31年4月・令和2年10月・令和4年4月公表で誤りでした。投影面積で算入するのが決まりです。
💡 覚え方
「ガスが触れる側で測る」。煙管はガスが中を通るので内径、横管や水管はガスが外に触れるので外径です。そして表に「算入しない」とあるエコノマイザ・過熱器・ドラム(蒸気・水とも)は入りません。
電気ボイラーの換算:いまは60kWで1㎡
電気ボイラーは、電気で水を温めるボイラーです(第3回)。伝熱面積は、最大電力設備容量を面積に直して数えます(ボイラー則第2条第4号)。最大電力設備容量は、電気ボイラーの電気設備のいちばん大きい容量(kW)を指します。法令に細かい定義はないので、試験では問題文のkWの数字をそのまま使いましょう。
単位のkW(キロワット)は電力の大きさで、1kW=1,000Wです。いまの決まりは、電力設備容量60kWを1㎡とみなす換算になっています。
電気ボイラーを㎡に直してみる
最大電力設備容量120kW → 120÷60=2㎡
最大電力設備容量75kW → 75÷60=1.25㎡
最大電力設備容量1,500kW → 1,500÷60=25㎡
この「60kW」は、令和5年12月18日の改正(厚生労働省令第157号)で決まった数字です。この部分は、公布の日に施行されました。改正前は「20kWを1㎡」でした。同じ電気ボイラーでも、改正前は今の3倍の面積として数えていたわけです。
⚠ 注意
電気ボイラーが出た公表問題のうち、令和5年4月公表までのものに注意しましょう。これらは、改正前の20kWで作られています。平成31年4月・令和2年10月・令和3年4月公表では、「電力設備容量20kWを1㎡とみなして」が正しい記述でした。いまの法令は60kWなので、この文は今の条文に照らすと誤りです。
ボイラーを扱える人(就業制限)
ボイラー(小型を除く)の取扱いは、原則としてボイラー技士(特級・一級・二級)でなければ行えません(ボイラー則第23条)。ただし、次の小規模なボイラーは、ボイラー取扱技能講習を修了した人も扱えます(ボイラー則第23条第2項)。このボイラーの一覧が書かれているのは、施行令第20条第5号イ〜ニです。
| 技能講習修了者も扱えるボイラー |
|---|
| 胴の内径が750mm以下で、かつ長さが1,300mm以下の蒸気ボイラー |
| 伝熱面積が3㎡以下の蒸気ボイラー |
| 伝熱面積が14㎡以下の温水ボイラー |
| 伝熱面積が30㎡以下の貫流ボイラー(気水分離器があるものは、内径400mm以下・内容積0.4m³以下に限る) |
試験では「原則としてボイラー技士でなければ取り扱えないものはどれか」の形で出ます。上の表を超えるものを選べばよいのです。
あてはめの例
伝熱面積15㎡の温水ボイラー → 温水は14㎡以下まで → 超えるので、ボイラー技士が必要(令和6年10月公表の正解)
伝熱面積19㎡の温水ボイラー → 同じくボイラー技士が必要(令和7年10月公表の正解)
伝熱面積30㎡の気水分離器のない貫流ボイラー → 30㎡以下なので技能講習修了者も可
胴の内径750mm・長さ1,300mmの蒸気ボイラー → ちょうど以下なので技能講習修了者も可
最大電力設備容量75kWの電気ボイラー → 75÷60=1.25㎡ → 3㎡以下なので技能講習修了者も可(令和7年10月公表では、「ボイラー技士でなければ扱えないもの」に当たらない側)
電気ボイラーは、まず60kW=1㎡で㎡に直してから、表の数字と比べます。令和7年10月公表の問題文には、この電気ボイラーが蒸気か温水かは書かれていませんでした。1.25㎡なら、蒸気ボイラーの3㎡以下にも温水ボイラーの14㎡以下にも当てはまります。
令和2年4月・令和3年10月・令和4年10月公表には、60kWの電気ボイラーが選択肢に出ました。改正前の20kWで数えても3㎡で、どの回も技能講習修了者も扱える側でした。
💡 覚え方
「蒸気3・温水14・貫流30」と、数字が小さい順に蒸気→温水→貫流で並べて覚えましょう。蒸気ボイラーは胴の大きさ(750mm×1,300mm)の決まりもある点がもう1つのポイントです。
なお、小型ボイラーはボイラー技士でなくても、特別教育を受ければ取り扱えます。特別教育(小型)→技能講習(小規模)→ボイラー技士(それ以上)。ボイラーが大きくなるほど、求められる資格が上がっていくと整理しておきましょう。
🤔 「労働安全衛生法」「施行令」「ボイラー則」は、どういう関係ですか。
大もとは、国会で決める法律の労働安全衛生法です。法律から任された細かい中身を、施行令(政令)とボイラー則(厚生労働省令)が定めています。就業制限なら、政令で定める業務には免許を受けた人などでなければ就かせてはならない、と定めるのが法第61条です。その業務の1つが、施行令第20条第3号の「ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務」です。ボイラー則第23条は、この業務をボイラー技士などに限る中身を定めた規則なのです。
免許証の携帯・再交付・書替え
ボイラーの取扱いの業務に従事するときは、免許証などの資格を証する書面を携帯していなければなりません。決めているのは、労働安全衛生法第61条第3項です。
免許証をなくしたとき(滅失)や傷めたとき(損傷)は、再交付を受けます。氏名を変えたときは書替えです(労働安全衛生規則第67条)。これは、免許に係る業務に就いている人や、これから就こうとする人の義務です。申請先は、免許証を交付した都道府県労働局長か、住所を管轄する都道府県労働局長になります。
免許は、取り消されたり、効力を停止されたりすることもあります(労働安全衛生法第74条)。例えば、故意または重大な過失で、免許に係る業務について重大な事故を起こしたときです。免許証を他人に譲ったり貸したりしたときも、その理由になります(労働安全衛生規則第66条)。
この節の内容は、平成31年4月〜令和8年10月公表の二級の問題には出ていません。ただ、試験の範囲(労働安全衛生法などの関係条項)に入るので、ここで押さえておきましょう。第19回で学ぶボイラー検査証はボイラーに交付されるもので、免許証は人に交付されるもの、と分けておくと混ざりません。
ボイラー取扱作業主任者に選べる人
作業主任者は、取り扱うボイラーの伝熱面積の合計で、選べる免許が決まります(ボイラー則第24条)。二級ボイラー技士が作業主任者になれるのは、合計が25㎡未満の場合です。
作業主任者を選ぶ義務の大もとは、労働安全衛生法第14条です。選ばなければならない作業の1つとして、施行令第6条第4号が「ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの作業」を挙げています。ボイラー則第24条は、その作業で誰を選ぶかの中身を定めた規則です。
| 伝熱面積の合計 | 選べる人 |
|---|---|
| 500㎡以上(貫流ボイラーのみの場合を除く) | 特級ボイラー技士 |
| 25㎡以上500㎡未満 | 特級・一級ボイラー技士 |
| 25㎡未満 | 特級・一級・二級ボイラー技士 |
| 技能講習修了者も扱える小規模ボイラーのみ | 上記+ボイラー取扱技能講習修了者 |
合計を出すときの数え方
作業主任者の選任で使う伝熱面積の数え方(ボイラー則第24条第2項)
①貫流ボイラーは、伝熱面積に10分の1をかけた値で数える
②火気以外の高温ガスを使うボイラー(廃熱ボイラーなど)は、2分の1をかけた値で数える
③技能講習修了者も扱える小規模ボイラーは、算入しない
④異常時に安全に止められる自動制御装置(厚生労働大臣が定めるもの)を備えたボイラーは、いちばん大きい1基を除いて算入しないことができる
二級を選任できるか計算してみる
伝熱面積240㎡の貫流ボイラー → 240×1/10=24㎡ → 25㎡未満なので二級を選任できる
伝熱面積50㎡の廃熱ボイラー → 50×1/2=25㎡ → 25㎡未満ではないので二級は選任できない(令和8年4月公表の正解)
伝熱面積40㎡の廃熱ボイラー → 40×1/2=20㎡ → 二級を選任できる(令和8年10月公表の正解)
最大電力設備容量1,500kWの電気ボイラー → 1,500÷60=25㎡ → 二級は選任できない
伝熱面積30㎡の炉筒煙管ボイラー → そのまま30㎡ → 二級は選任できない
⚠ 注意
「25㎡未満」は25ちょうどを含みません。50㎡の廃熱ボイラー(→25㎡)や1,500kWの電気ボイラー(→25㎡)が選任できないのは、このためです。
⚠ 注意
古い公表問題の電気ボイラーは、改正前の20kWで計算されています。平成31年4月公表の500kWの電気ボイラーは、当時は500÷20=25㎡で、二級を選任できない側でした。この問題の正解は、別の選択肢(240㎡の貫流ボイラー)です。いまの60kWなら500÷60=約8.3㎡で、選任できる側に変わるのです。
今の法令でこの問題を解くと、正解が2つ(240㎡の貫流ボイラーと500kWの電気ボイラー)になってしまいます。古い問題の正解を確かめるときは当時の20kW、試験本番では今の60kWで考えましょう。
試験では「他にボイラーはないものとする」という条件がよく付きます。ボイラーが複数あるときは、数え方を当てはめた値をすべて足して合計を出す、という点も覚えておきましょう。
ボイラー取扱作業主任者の職務
作業主任者に行わせる職務は、ボイラー則第25条に10項目定められています。
作業主任者の職務(ボイラー則第25条第1項)
①圧力・水位・燃焼状態を監視する
②急激な負荷の変動を与えないよう努める
③最高使用圧力をこえて圧力を上げない
④安全弁の機能の保持に努める
⑤1日に1回以上、水面測定装置の機能を点検する
⑥適宜、吹出しを行い、ボイラー水の濃縮を防ぐ
⑦給水装置の機能の保持に努める
⑧低水位燃焼しゃ断装置・火炎検出装置その他の自動制御装置を点検・調整する
⑨異状を認めたら、ただちに必要な措置を講じる
⑩ばい煙の測定濃度と、取扱い中の異常の有無を記録する
⚠ 注意
職務に定められていないものとして出たのは、次の2つです。「1日1回以上、安全弁の機能を点検(吹出し試験)」(令和5年10月・令和7年4月公表)。「1日1回以上ボイラー排水の測定濃度を記録」(令和6年4月公表)。1日1回以上なのは水面測定装置、安全弁は「機能の保持に努める」です。
なお、水面測定装置の点検の回数には例外があります(第25条第2項)。決められた自動制御装置を備え、所轄労働基準監督署長の認定を受けたボイラーです。この場合は、点検を3日に1回以上とすることができます。
また、ボイラー室などの見やすい箇所には、ボイラー検査証を掲示します(ボイラー則第29条)。あわせて作業主任者の資格及び氏名も掲示しなければなりません。誰が責任者かを、その場の全員が分かるようにするためです。
練習問題:二級を選任できるか
答えと考え方(他にボイラーはないものとする)
①伝熱面積20㎡の炉筒煙管ボイラー → 20㎡ → 選任できる
②伝熱面積24㎡の鋳鉄製蒸気ボイラー → 24㎡ → 選任できる
③伝熱面積25㎡の鋳鉄製蒸気ボイラー → 25㎡ → 25㎡未満ではないので選任できない
④伝熱面積300㎡の貫流ボイラー → 300×1/10=30㎡ → 選任できない
⑤最大電力設備容量1,200kWの電気ボイラー → 1,200÷60=20㎡ → 選任できる
コツは「まず数え方を当てはめて㎡に直す→25㎡未満か確かめる」の2段階です。貫流・廃熱・電気の3つは、そのままの数字では判断できない点に注意しましょう。
試験ではこう出る
| よくある記述・問い | 判断 |
|---|---|
| 節炭器(エコノマイザ)管は、伝熱面積に算入しない | 正しい |
| 過熱器管・蒸気ドラムは、伝熱面積に算入する | 誤り。算入しない |
| 炉筒煙管ボイラーの煙管は、内径側で算定する | 正しい |
| 伝熱面積15㎡の温水ボイラーは、原則ボイラー技士でなければ扱えない | 正しい(14㎡を超える) |
| 伝熱面積240㎡の貫流ボイラーは、二級を作業主任者に選任できる | 正しい(×1/10で24㎡) |
| 作業主任者は、1日1回以上安全弁の吹出し試験を行う | 誤り。1日1回以上は水面測定装置 |
| 水管ボイラーのドラムの面積は、伝熱面積に算入しない | 正しい(蒸気ドラムも水ドラムも) |
| 耐火れんがでおおわれた水管の面積は、伝熱面積に算入しない | 誤り。投影面積で算入する |
| 電気ボイラーは、電力設備容量60kWを1㎡とみなして換算する | 正しい(令和5年4月公表までの電気ボイラーの問題は、改正前の20kWで作られている) |
| 最大電力設備容量75kWの電気ボイラーは、ボイラー技士でなくても(ボイラー取扱技能講習の修了者なら)扱える | 正しい(75÷60=1.25㎡で3㎡以下。ボイラー則第23条第2項・施行令第20条第5号) |
| ボイラーの取扱いの業務に従事するときは、免許証などを携帯する | 正しい(労働安全衛生法第61条第3項) |
出典:安全衛生技術試験協会 二級ボイラー技士 公表試験問題(平成31年4月〜令和8年10月公表)。法令は、e-Gov法令検索の原文で確かめました。労働安全衛生法第14条・第61条・第74条と、同法施行令第1条・第6条・第20条です。労働安全衛生規則第66条・第67条、ボイラー則第2条・第23条〜第25条・第29条も確かめています。
電気ボイラーの改正は、e-Gov法令検索の改正履歴(令和5年厚生労働省令第157号)で確かめました。改正前後のボイラー則第2条第4号を見くらべ、ゼロパスが要点を整理しています。
よくある質問
Q. ボイラー取扱技能講習を修了した人は、何ができますか。
A. 小規模なボイラー(蒸気3㎡以下・温水14㎡以下・貫流30㎡以下など)を取り扱えるようになる資格です。そうした小規模ボイラーだけを扱う作業なら、作業主任者にもなれます。それより大きなボイラーには、ボイラー技士が必要です。
Q. 自動制御装置のあるボイラーを「算入しない」とは、どういうことですか。
A. 異常のときに安全に止められる決められた自動制御装置を備えたボイラーが、何台もある場合の特例です。いちばん大きい1台を除いて、残りの伝熱面積を合計に入れなくてよいというものです。合計が小さくなるので、下の級の免許でも作業主任者になれる場合があります。
Q. 古い過去問で「20kWを1㎡」が正しいとされているのは、なぜですか。
A. その問題が作られたときの法令が、20kWを1㎡とする決まりだったからです。令和5年12月18日の改正(厚生労働省令第157号)で、60kWを1㎡とする決まりに変わりました。令和5年4月公表までの電気ボイラーの問題は、正解が当時の20kWで決められている点に注意してください。試験本番では、今の60kWで考えましょう。
まとめ
・区分=簡易ボイラー(対象外)・小型ボイラー(特別教育)・ボイラー(ボイラー技士)
・伝熱面積に入る=水管・煙管・炉筒・管寄せ、入らない=エコノマイザ・過熱器・ドラム(蒸気・水とも)。耐火れんがでおおわれた水管は投影面積で算入
・電気ボイラーは60kW=1㎡(令和5年12月の改正で20kWから変更)。古い過去問(令和5年4月公表まで)の電気ボイラーは20kWで作られている
・技能講習修了者も扱える=蒸気3㎡・温水14㎡・貫流30㎡以下など。電気ボイラーは㎡に直してから判断(75kW→1.25㎡)
・免許証は業務のときに携帯。滅失・損傷は再交付、氏名の変更は書替え。大もとは労働安全衛生法(作業主任者=第14条、就業制限=第61条)
・作業主任者=25㎡未満なら二級。貫流は1/10、廃熱は1/2で数える
・職務の「1日1回以上」は水面測定装置の機能点検。検査証と作業主任者の資格・氏名を掲示
・資格の段階=特別教育(小型)→技能講習(小規模)→ボイラー技士。作業主任者の「25㎡未満」は25ちょうどを含まない
