この記事で分かること

令和7年度(前期)2級管工事施工管理技士「第一次検定」の問題No.1〜10を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.1〜6は必須問題です。正答は公式の正答肢で確認済みです。

問1

分野:一般基礎(環境工学)重要度 ★☆☆

水に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)1気圧のもとでは、水の蒸発熱は氷の融解熱より大きい。
(2)1気圧のもとでは、水の密度が最大になる温度は約4℃である。
(3)pHは、水素イオンの濃度を示す指標である。
(4)1気圧における氷の密度は、水の密度より大きい。
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正解
(4)が誤り
📘 水の密度と潜熱とは?

水は約4℃で密度が最大になり、氷になると体積が増えて密度が小さくなります(だから氷は水に浮きます)。

状態を変えるだけの熱を潜熱といい、蒸発熱(水→水蒸気)は融解熱(氷→水)よりずっと大きいです。

⭕(1)1気圧のもとでは、水の蒸発熱は氷の融解熱より大きい。

正しい。水を蒸発させる熱(蒸発熱・約2257kJ/kg)は、氷をとかす熱(融解熱・約334kJ/kg)よりずっと大きいです。

⭕(2)1気圧のもとでは、水の密度が最大になる温度は約4℃である。

正しい。水は約4℃で体積が最小になり、密度が最大になります。これより冷えても温めても軽くなります。

⭕(3)pHは、水素イオンの濃度を示す指標である。

正しい。pHは水素イオンの濃度(酸性・アルカリ性の度合い)を示す指標です。

❌(4)1気圧における氷の密度は、水の密度より大きい。

これが誤り。氷は水より密度が小さいので水に浮きます(こおると体積が増えて軽くなる)。「氷の密度が大きい」は逆です。

問2

分野:一般基礎(流体)重要度 ★★☆

図に示す水圧機で、ピストンXに力P₁を加えるとき、ピストンYから取り出せる力P₂として適当なものはどれか。ただし、ピストンX・Yの断面積をA₁・A₂とし、A₂=2A₁とする。

図
(1)½P₁
(2)P₁
(3)2P₁
(4)4P₁
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正解
(3)が正解
📘 パスカルの原理(水圧機)とは?

密閉した水の一部を押すと、その圧力が水全体に同じ大きさで伝わる法則です。

断面積の大きいピストンほど大きな力が出ます。力は断面積に比例するので、面積2倍なら力も2倍(小さな力で重い物を持ち上げられる)。

❌(1)½P₁

誤り。パスカルの原理で圧力は水全体に等しく伝わり、力は断面積に比例します。½にはなりません。

❌(2)P₁

誤り。断面積が2倍なので力も変わり、P₁のままではありません。

⭕(3)2P₁

正しい。密閉した水では圧力が全体に等しく伝わります(パスカルの原理)。力は断面積に比例するので、A₂=2A₁なら P₂=2P₁。

❌(4)4P₁

誤り。断面積の比は2倍なので力も2倍。4倍にはなりません。

問3

分野:一般基礎(流体)重要度 ★★☆

圧力3.0×10⁵Pa・体積4.0Lの理想気体を、温度一定で圧力6.0×10⁵Paにしたときの体積として、適当なものはどれか。

(1)1.0L
(2)2.0L
(3)4.0L
(4)8.0L
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正解
(2)が正解
📘 ボイルの法則とは?

温度が一定のとき、気体の圧力と体積をかけた値は一定になる法則(P×V=一定)です。

圧力を2倍にすると体積は½に、圧力を½にすると体積は2倍に。風船を強く押すと小さくなるのと同じです。

❌(1)1.0L

誤り。ボイルの法則 P₁V₁=P₂V₂ より V₂=3.0×4.0÷6.0=2.0L。1.0Lにはなりません。

⭕(2)2.0L

正しい。温度が一定なら圧力×体積は一定(ボイルの法則)。3.0×4.0=6.0×V₂ → V₂=2.0L。圧力を2倍にすると体積は半分です。

❌(3)4.0L

誤り。4.0Lは元のまま。圧力を上げれば体積は減ります。

❌(4)8.0L

誤り。8.0Lは逆に増えており、誤りです。

問4

分野:一般基礎(環境工学)重要度 ★☆☆

次の用語のうち、室内環境に関係のないものはどれか。

(1)予想平均申告(PMV)
(2)ホルムアルデヒドの量
(3)浮遊粉じんの量
(4)化学的酸素要求量(COD)
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正解
(4)が誤り
📘 COD(化学的酸素要求量)とは?

水のよごれ具合を表す指標で、水中の有機物を薬品で分解するのに必要な酸素の量。数字が大きいほどよごれた水です。

これは水質の指標で、室内の空気環境(温度・湿度・粉じんなど)とは関係ありません。

⭕(1)予想平均申告(PMV)

関係します。PMVは、暑い・寒いの快適さを数値で表す温熱環境の指標です。

⭕(2)ホルムアルデヒドの量

関係します。ホルムアルデヒドはシックハウスの原因物質で、室内空気の基準があります。

⭕(3)浮遊粉じんの量

関係します。浮遊粉じんは、室内空気のよごれ具合を示す指標です。

❌(4)化学的酸素要求量(COD)

これが無関係。COD(化学的酸素要求量)は水のよごれを示す「水質」の指標で、室内の空気環境とは別ものです。

問5

分野:一般基礎(電気)重要度 ★★☆

三相誘導電動機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)全電圧始動方式は、始動時に定格電流より大きな電流が流れる。
(2)過負荷保護には、サーマルリレーと電磁接触器を用いる方法がある。
(3)3本の結線のうち2本を入れ替えると、回転方向が変わる。
(4)スターデルタ始動方式は、始動時のトルクが全電圧始動方式と同じである。
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正解
(4)が誤り
📘 スターデルタ始動とは?

大きなモーターを回し始めるとき、最初はスター結線(電圧を下げる)で始動し、回り出したらデルタ結線に切り替える方法です。

始動時の大きな電流を抑えられますが、そのぶん始動の力(トルク)も小さくなります。

⭕(1)全電圧始動方式は、始動時に定格電流より大きな電流が流れる。

正しい。全電圧始動(じか入れ)は、始動時に定格の数倍という大きな電流が流れます。

⭕(2)過負荷保護には、サーマルリレーと電磁接触器を用いる方法がある。

正しい。サーマルリレーと電磁接触器を組み合わせ、電流の流れすぎ(過負荷)から電動機を守ります。

⭕(3)3本の結線のうち2本を入れ替えると、回転方向が変わる。

正しい。三相の3本のうち2本を入れ替えると、回転が逆向きになります。

❌(4)スターデルタ始動方式は、始動時のトルクが全電圧始動方式と同じである。

これが誤り。スターデルタ始動は始動電流を抑えられる代わりに、始動トルクも小さくなります(全電圧始動と同じではありません)。

問6

分野:一般基礎(建築)重要度 ★☆☆

鉄筋コンクリート造に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)鉄筋の曲げ加工は、品質が劣化しないよう常温で行う。
(2)コンクリートは、引張強度が圧縮強度より大きい。
(3)あばら筋は、梁のせん断力に対する補強筋である。
(4)帯筋は、柱のせん断力に対する補強筋である。
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正解
(2)が誤り
📘 鉄筋コンクリートとは?

圧縮に強いコンクリートと、引張に強い鉄筋を組み合わせた構造。コンクリートが圧縮、鉄筋が引張を受け持ちます。

梁のせん断補強はあばら筋、柱のせん断補強は帯筋。それぞれひび割れを防ぎます。

⭕(1)鉄筋の曲げ加工は、品質が劣化しないよう常温で行う。

正しい。鉄筋は熱で品質が落ちないよう、常温で曲げ加工します。

❌(2)コンクリートは、引張強度が圧縮強度より大きい。

これが誤り。コンクリートは圧縮に強く引張に弱い(引張強度は圧縮強度の1/10ほど)。だから引張は鉄筋が受け持ちます。

⭕(3)あばら筋は、梁のせん断力に対する補強筋である。

正しい。あばら筋(スターラップ)は、梁のせん断ひび割れを防ぐ補強筋です。

⭕(4)帯筋は、柱のせん断力に対する補強筋である。

正しい。帯筋(フープ)は、柱のせん断力に対する補強筋です。

問7

分野:空調設備(方式)重要度 ★★☆

定風量単一ダクト方式(CAV)に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)空気調和機は専用の機械室に設置されるため、維持管理がしやすい。
(2)送風量は変化させず、吹出し空気の温度・湿度を調節する。
(3)ファンコイル・ダクト併用方式に比べ、送風量が多く室内の清浄度を保ちやすい。
(4)各室ごとの温度制御が可能である。
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正解
(4)が誤り
📘 CAV(定風量単一ダクト方式)とは?

送る空気の量をいつも一定に保ち、空気の温度・湿度を変えて室温を調節する空調方式です。

機械室でまとめて空気をつくるため管理はしやすい一方、部屋ごとの細かい温度調節は苦手です。

⭕(1)空気調和機は専用の機械室に設置されるため、維持管理がしやすい。

正しい。CAVの空気調和機は機械室に置くので、点検・保守がしやすいです。

⭕(2)送風量は変化させず、吹出し空気の温度・湿度を調節する。

正しい。CAVは風量を一定に保ち、空気の温度・湿度を変えて調節します。

⭕(3)ファンコイル・ダクト併用方式に比べ、送風量が多く室内の清浄度を保ちやすい。

正しい。送風量が多いので新鮮な空気を多く送れ、室内の清浄度を保ちやすいです。

❌(4)各室ごとの温度制御が可能である。

これが誤り。CAVは1系統でまとめて送るため、各部屋ごとの細かい温度制御はできません(個別制御したいならVAVやFCU)。

問8

分野:空調設備(湿り空気線図)重要度 ★★☆

定風量単一ダクト方式における湿り空気線図(図参照)に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

図
(1)図は、暖房時の状態変化を示したものである。
(2)室内空気の状態点は、①である。
(3)導入外気の状態点は、②である。
(4)空気調和機出口空気の状態点は、③である。
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正解
(4)が誤り
📘 湿り空気線図の状態点とは?

空気が空調機の中でどう変わるかを、線図上の点でたどります。外気②と室内①が混ざった点が③(混合点)です。

混合③→加熱→加湿と進み、空調機を出た給気は⑤。③を「出口」とするのは混合点との取り違えです。

⭕(1)図は、暖房時の状態変化を示したものである。

正しい。外気②が低温・低湿の位置にあり、右上(加熱・加湿)へ変化しているので暖房時の図です。

⭕(2)室内空気の状態点は、①である。

正しい。室内空気の状態点は①です。

⭕(3)導入外気の状態点は、②である。

正しい。いちばん低温・低湿の②が、導入外気(冷たく乾いた外の空気)です。

❌(4)空気調和機出口空気の状態点は、③である。

これが誤り。③は外気②と室内空気の混合点。空気調和機を出た給気は加熱・加湿された後の点(⑤)なので、③ではありません。

問9

分野:空調設備(熱負荷)重要度 ★★☆

熱負荷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)構造体の熱通過率が小さいほど、構造体負荷(通過熱負荷)は小さくなる。
(2)ガラス面からの熱負荷は、ガラスを透過した日射による負荷のみである。
(3)外気による熱負荷は、顕熱と潜熱である。
(4)人体からの熱負荷は、顕熱と潜熱である。
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正解
(2)が誤り
📘 顕熱と潜熱とは?

温度を変える熱が顕熱、状態(水⇔水蒸気)を変える熱が潜熱。温度計に表れるのが顕熱、湿気に関わるのが潜熱です。

外気や人体の熱負荷には、この顕熱と潜熱の両方が含まれます。

⭕(1)構造体の熱通過率が小さいほど、構造体負荷(通過熱負荷)は小さくなる。

正しい。熱通過率(K値)が小さい=熱が逃げにくいので、通過する熱負荷は小さくなります。

❌(2)ガラス面からの熱負荷は、ガラスを透過した日射による負荷のみである。

これが誤り。ガラス面の熱負荷は、日射だけでなく内外の温度差による貫流熱もあります。「日射のみ」は誤りです。

⭕(3)外気による熱負荷は、顕熱と潜熱である。

正しい。外気の熱負荷には、温度差の顕熱と、湿度差の潜熱の両方があります。

⭕(4)人体からの熱負荷は、顕熱と潜熱である。

正しい。人体からは、体温による顕熱と、汗・呼気による潜熱が出ます。

問10

分野:空調設備(空気清浄)重要度 ★★☆

空気清浄装置に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)中・高性能フィルターは、ろ材の通過風速を高くして圧力損失を大きくする構造である。
(2)捕集率とは、装置に流入する粉じんの捕集割合を示すものである。
(3)圧力損失は、装置の上流側と下流側の圧力差で表される。
(4)ろ過式のろ材は、吸湿性の少ないことが要求される。
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正解
(1)が誤り
📘 エアフィルターの捕集率・圧力損失とは?

捕集率は、入ってきたほこりをどれだけ捕まえたかの割合。圧力損失は、フィルターを通るときの抵抗(前後の圧力差)です。

高性能フィルターはろ材を折り込んで面積を広げ、風速を下げて圧力損失を抑えます。

❌(1)中・高性能フィルターは、ろ材の通過風速を高くして圧力損失を大きくする構造である。

これが誤り。中・高性能フィルターは、ろ材を折り込んでろ過面積を広げ、通過風速を低くして圧力損失を小さくします。「高くして大きく」は逆です。

⭕(2)捕集率とは、装置に流入する粉じんの捕集割合を示すものである。

正しい。捕集率は、入ってきた粉じんをどれだけ捕まえられるかの割合です。

⭕(3)圧力損失は、装置の上流側と下流側の圧力差で表される。

正しい。圧力損失は、フィルター前後(上流側と下流側)の圧力差で表します。

⭕(4)ろ過式のろ材は、吸湿性の少ないことが要求される。

正しい。ろ材が湿気を吸うと目づまりや性能低下の原因になるため、吸湿性の少ない材質が求められます。

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