この記事で分かること
令和元年度(2019年)1級管工事施工管理技士「学科試験B(午後)」のNo.11〜20をやさしく解説します。配管・ダクトの施工、保温・防食、機器の試運転、そして安全衛生・労働基準の法規が対象です。No.11〜17は「適当でないもの」、No.18〜20は「誤っているもの」を1つ選ぶ形式です。
問11
分野:配管の施工重要度 ★★☆
空気調和設備の配管の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)空気調和機への冷温水量を調整する混合型電動三方弁は、一般的に、空調機コイルからの還り管に設ける。
(2)空気調和機への冷温水配管の接続では、往き管を空調機コイルの下部接続口に、還り管を上部接続口に接続する。
(3)冷温水配管からの膨張管を開放形膨張タンクに接続する際は、接続口の直近にメンテナンス用バルブを設ける。
(4)複数の空気調和機に冷温水を供給する冷温水配管において、各空気調和機を通る経路の摩擦損失抵抗を等しくする方式にリバースリターン方式がある。
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空調設備の配管施工に関する問題です。三方弁・コイル接続・膨張管・リバースリターンを押さえましょう。
⭕(1)空気調和機への冷温水量を調整する混合型電動三方弁は、一般的に、空調機コイルからの還り管に設ける。
正しい記述です。混合型電動三方弁は、一般的にコイルからの還り管に設けます。
還り管側で流量を調整することで、コイルの温度を安定して制御できます。問題文は正しい内容です。
⭕(2)空気調和機への冷温水配管の接続では、往き管を空調機コイルの下部接続口に、還り管を上部接続口に接続する。
正しい記述です。往き管を下部、還り管を上部に接続します。
下から入れて上から出すことで、コイル内に空気がたまりにくく、効率よく熱交換できます。問題文は正しい内容です。
❌(3)冷温水配管からの膨張管を開放形膨張タンクに接続する際は、接続口の直近にメンテナンス用バルブを設ける。
「メンテナンス用バルブを設ける」が誤りです。膨張管にはバルブ(弁)を設けてはいけません。
膨張管とは?
水が温度で膨張した分を開放形膨張タンクへ逃がすための、安全上とても大切な管です。
膨張管にバルブを付けて誤って閉めると、水の膨張の逃げ場がなくなり、配管に高圧がかかって危険です。だから弁は設けません。
⭕(4)複数の空気調和機に冷温水を供給する冷温水配管において、各空気調和機を通る経路の摩擦損失抵抗を等しくする方式にリバースリターン方式がある。
正しい記述です。各経路の摩擦損失をそろえる方式がリバースリターン方式です。
リバースリターン方式とは?
各機器への往き+還りの配管長をほぼ等しくして、流量を均等にする配管方式です。どの機器にもバランスよく冷温水が流れます。
近い機器ばかりに流れて遠い機器に流れない、という偏りを防げます。問題文は正しい内容です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(3)です。膨張管は圧力の逃げ道となる安全用の管なので、バルブを設けてはいけない点がひっかけです。
問12
分野:配管の施工重要度 ★★☆
配管の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)
ポンプの振動が防振継手により配管と絶縁されている場合は、配管の防振支持の検討は不要である。
(2)配管の防振支持に吊り形の防振ゴムを使用する場合は、防振ゴムに加わる力の方向が鉛直下向きとなるようにする。
(3)強制循環式の下向き給湯配管では、給湯管、返湯管とも先下がりとし、勾配は1/200以上とする。
(4)通気横走り管を通気立て管に接続する場合は、通気立て管に向かって上り勾配とし、配管途中で鳥居配管や逆鳥居配管とならないようにする。
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配管の施工(防振・勾配・通気)に関する問題です。防振支持の考え方や配管勾配を押さえましょう。
❌(1)ポンプの振動が防振継手により配管と絶縁されている場合は、配管の防振支持の検討は不要である。
「配管の防振支持の検討は不要」が誤りです。防振継手があっても、配管そのものの防振支持は別に検討が必要です。
防振継手はポンプと配管の間の振動を切るものですが、配管自体も水流などで振動します。だから配管の防振支持は別途必要で、「不要」と言い切るのは誤りです。
⭕(2)配管の防振支持に吊り形の防振ゴムを使用する場合は、防振ゴムに加わる力の方向が鉛直下向きとなるようにする。
正しい記述です。吊り形の防振ゴムは、力が鉛直下向きに加わるようにします。
防振ゴムは、設計どおりの方向(下向き)に荷重がかかってこそ正しく働きます。問題文は正しい内容です。
⭕(3)強制循環式の下向き給湯配管では、給湯管、返湯管とも先下がりとし、勾配は1/200以上とする。
正しい記述です。強制循環式の下向き給湯配管は、給湯管・返湯管とも先下がり・1/200以上の勾配とします。
配管内の空気を一方向に集めて抜きやすくするための勾配です。問題文は正しい内容です。
⭕(4)通気横走り管を通気立て管に接続する場合は、通気立て管に向かって上り勾配とし、配管途中で鳥居配管や逆鳥居配管とならないようにする。
正しい記述です。通気横走り管は立て管に向かって上り勾配とし、鳥居配管・逆鳥居配管を避けます。
途中で山や谷ができると、そこに水や空気がたまって通気をさまたげるためです。問題文は正しい内容です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(1)です。防振継手があっても、配管そのものの防振支持は別に検討が必要(不要ではない)点がひっかけです。
問13
ダクト及びダクト付属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)亜鉛鉄板製スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をらせん状に甲はぜ機械掛けしたもので、高圧ダクトにも使用できる。
(2)横走りの主ダクトに設ける振れ止め支持の支持間隔は12m以下とするが、梁貫通箇所等の振れを防止できる箇所は振れ止め支持とみなしてよい。
(3)立てダクトの支持は1フロア1か所とするが、階高が4mを超える場合には中間に支持を追加する。
(4)パネル形の排煙口は、排煙ダクトの気流方向とパネルの回転軸が平行となる向きに取り付ける。
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ダクト・付属品の施工に関する問題です。スパイラルダクト・振れ止め・立てダクト支持・排煙口の向きを押さえましょう。
⭕(1)亜鉛鉄板製スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をらせん状に甲はぜ機械掛けしたもので、高圧ダクトにも使用できる。
正しい記述です。スパイラルダクトは、らせん状の甲はぜ(はぜ折り)により強度が高く、高圧ダクトにも使えます。
らせん状のはぜが補強の役割を果たすため、丈夫です。問題文は正しい内容です。
⭕(2)横走りの主ダクトに設ける振れ止め支持の支持間隔は12m以下とするが、梁貫通箇所等の振れを防止できる箇所は振れ止め支持とみなしてよい。
正しい記述です。横走り主ダクトの振れ止め支持間隔は12m以下とし、梁貫通箇所などは振れ止めとみなせます。
地震時の横揺れを抑えるための支持で、12m以下ごとに設けます。問題文は正しい内容です。
⭕(3)立てダクトの支持は1フロア1か所とするが、階高が4mを超える場合には中間に支持を追加する。
正しい記述です。立てダクトの支持は1フロア1か所とし、階高が4mを超える場合は中間に支持を追加します。
高さがあると支持の間隔が広くなりすぎるため、中間で支えます。問題文は正しい内容です。
❌(4)パネル形の排煙口は、排煙ダクトの気流方向とパネルの回転軸が平行となる向きに取り付ける。
「平行となる向き」が誤りです。パネル形排煙口は、気流の方向とパネルの回転軸が直角(直交)になる向きに取り付けます。
回転軸を気流に直角にすることで、気流でパネルがきちんと開いて煙を排出できます。平行だとうまく開きません。向きを取り違えたひっかけです。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。パネル形排煙口は、気流方向とパネルの回転軸が直角になる向きに取り付けます(平行ではない)。
問14
分野:ダクトの施工重要度 ★★☆
ダクト及びダクト付属品の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)長方形ダクトの分岐には、一般的に、割込み分岐に比べて加工が容易な片テーパ付き直付け分岐が用いられる。
(2)直径500mm以下のスパイラルダクトの吊り金物には、棒鋼にかえて亜鉛鉄板を帯状に加工したバンドを使用してもよい。
(3)長方形ダクトの直角エルボには案内羽根を設け、案内羽根の板厚はダクトの板厚と同じ厚さとする。
(4)パネル形の排煙口は、排煙ダクトの気流方向とパネルの回転軸が平行となる向きに取り付ける。
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ダクト・付属品の施工に関する問題です。分岐の種類・吊り金物・案内羽根を押さえましょう。
⭕(1)長方形ダクトの分岐には、一般的に、割込み分岐に比べて加工が容易な片テーパ付き直付け分岐が用いられる。
正しい記述です。長方形ダクトの分岐には、加工が容易な片テーパ付き直付け分岐が一般的に使われます。
割込み分岐より施工が簡単なため、よく用いられます。問題文は正しい内容です。
❌(2)直径500mm以下のスパイラルダクトの吊り金物には、棒鋼にかえて亜鉛鉄板を帯状に加工したバンドを使用してもよい。
「500mm以下」が誤りです。帯状の鋼製バンドで吊ってよいのは、直径450mm以下の細いスパイラルダクトに限られます。
500mm以下では太すぎて、バンド吊りでは強度が不足します。450mm以下が正しい数値です。数字を大きくしたひっかけです。
⭕(3)長方形ダクトの直角エルボには案内羽根を設け、案内羽根の板厚はダクトの板厚と同じ厚さとする。
正しい記述です。直角エルボには案内羽根(ガイドベーン)を設け、その板厚はダクトと同じ厚さとします。
案内羽根(ガイドベーン)とは?
直角に曲がるダクトの内側に設ける湾曲した羽根です。気流をなめらかに曲げ、抵抗や騒音を減らします。
急な直角でも気流をスムーズに導くための羽根です。問題文は正しい内容です。
⭕(4)パネル形の排煙口は、排煙ダクトの気流方向とパネルの回転軸が直角となる向きに取り付ける。
正しい記述です。パネル形排煙口は、気流の方向とパネルの回転軸が直角(直交)になる向きに取り付けます。
回転軸を気流に直角にすることで、気流でパネルがきちんと開いて煙を排出できます。問題文は正しい内容です(この設問の誤りは(2)です)。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(2)です。帯状バンドで吊ってよいスパイラルダクトは直径450mm以下です(500mm以下では太すぎ)。
問15
分野:保温重要度 ★★★
保温に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)ステンレス鋼板製(SUS444製を除く。)貯湯タンクを保温する際は、タンク本体にエポキシ系塗装等を施すことにより、タンク本体と保温材とを絶縁する。
(2)ポリスチレンフォーム保温筒を冷水管の保温に使用する場合、保温筒1本につき2か所以上粘着テープ巻きを行うことにより、合わせ目の粘着テープ止めは省略できる。
(3)保温を施した屋内露出配管が床を貫通する場合は、床面より少なくとも150mm程度の高さまでステンレス鋼帯製バンド等で被覆する。
(4)JISに規定される40Kのグラスウール保温板は、32Kの保温板に比較して、熱伝導率(平均温度70℃)の上限値が小さい。
答え・解説を見る
保温に関する問題です。タンクの保温・冷水管の保温・床貫通部・グラスウールの規格を押さえましょう。
⭕(1)ステンレス鋼板製(SUS444製を除く。)貯湯タンクを保温する際は、タンク本体にエポキシ系塗装等を施すことにより、タンク本体と保温材とを絶縁する。
正しい記述です。ステンレス貯湯タンク(SUS444を除く)は、エポキシ系塗装などでタンク本体と保温材を絶縁します。
保温材に含まれる塩化物などがステンレスに直接触れると応力腐食割れを起こすおそれがあるため、塗装で絶縁します。問題文は正しい内容です。
⭕(2)ポリスチレンフォーム保温筒を冷水管の保温に使用する場合、保温筒1本につき2か所以上粘着テープ巻きを行うことにより、合わせ目の粘着テープ止めは省略できる。
正しい記述です。保温筒1本につき2か所以上の粘着テープ巻きを行えば、合わせ目のテープ止めは省略できます。
冷水管は結露を防ぐためすき間なく保温しますが、テープ巻きで固定すれば合わせ目処理を兼ねられます。問題文は正しい内容です。
⭕(3)保温を施した屋内露出配管が床を貫通する場合は、床面より少なくとも150mm程度の高さまでステンレス鋼帯製バンド等で被覆する。
正しい記述です。床貫通部は、床面から150mm程度までステンレス鋼帯製バンド等で被覆します。
掃除の水や人の足などで保温材が傷むのを防ぐためです。問題文は正しい内容です。
❌(4)JISに規定される40Kのグラスウール保温板は、32Kの保温板に比較して、熱伝導率(平均温度70℃)の上限値が小さい。
「上限値が小さい」が誤りです。JISでは、32Kと40Kのグラスウール保温板は、平均温度70℃の熱伝導率の上限値が同じと規定されています。
グラスウールの「K」とは?
保温材の密度(kg/㎥)を表します。40Kは32Kより密ですが、JISの熱伝導率の上限値(70℃)は同じ値に定められています。
密度が高い40Kのほうが高性能(上限値が小さい)に思えますが、規格上は同じです。「40Kのほうが小さい」と思わせるひっかけです。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。32Kと40Kのグラスウール保温板は、平均温度70℃の熱伝導率の上限値が同じです(40Kのほうが小さいわけではない)。
問16
分野:防食重要度 ★★★
防食方法等に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)溶融めっきは、金属を高温で溶融させた槽中に被処理材を浸漬したのち引き上げ、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。
(2)金属溶射は、加熱溶融した金属を圧縮空気で噴射して、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。
(3)配管の防食に使用される防食テープには、防食用ポリ塩化ビニル粘着テープ、ペトロラタム系防食テープ等がある。
(4)電気防食法における外部電源方式では、直流電源装置から被防食体に防食電流が流れるように、直流電源装置のプラス端子に被防食体を接続する。
答え・解説を見る
防食方法に関する問題です。溶融めっき・金属溶射・防食テープ・電気防食(外部電源方式)を押さえましょう。
⭕(1)溶融めっきは、金属を高温で溶融させた槽中に被処理材を浸漬したのち引き上げ、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。
正しい記述です。溶融めっきは、溶かした金属の槽に浸して引き上げ、表面に金属被覆をつくる方法です。
亜鉛めっき鋼板(トタン)などがこの方法でつくられます。問題文は正しい内容です。
⭕(2)金属溶射は、加熱溶融した金属を圧縮空気で噴射して、被処理材の表面に金属被覆を形成させる防食方法である。
正しい記述です。金属溶射は、溶かした金属を圧縮空気で吹き付けて被覆する方法です。
大きな構造物などにも現場で施工できます。問題文は正しい内容です。
⭕(3)配管の防食に使用される防食テープには、防食用ポリ塩化ビニル粘着テープ、ペトロラタム系防食テープ等がある。
正しい記述です。防食テープには防食用ポリ塩化ビニル粘着テープ、ペトロラタム系防食テープなどがあります。
埋設配管などに巻いて、さびを防ぎます。問題文は正しい内容です。
❌(4)電気防食法における外部電源方式では、直流電源装置から被防食体に防食電流が流れるように、直流電源装置のプラス端子に被防食体を接続する。
「プラス端子に被防食体を接続する」が誤りです。守りたい金属(被防食体)は、直流電源のマイナス端子に接続します。
電気防食(外部電源方式)とは?
外部の直流電源を使い、守りたい金属を電気的にマイナス側(陰極)にして腐食を防ぐ方法です。プラス側には別の電極(陽極)をつなぎます。
被防食体をプラス端子につなぐと、かえって金属が溶けてしまいます。だからマイナス端子に接続します。プラス・マイナスを逆にしたひっかけです。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。外部電源方式では、守りたい金属(被防食体)を直流電源のマイナス端子に接続します(プラスは逆)。
問17
分野:試運転重要度 ★★★
機器の試運転に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)
冷凍機の試運転では、冷水ポンプ、冷却水ポンプ及び
冷却塔が起動した後に冷凍機が起動することを確認する。
(2)ボイラーの試運転では、ボイラーを運転する前に、ボイラー給水ポンプ、オイルポンプ、給気ファン等の単体運転の確認を行う。
(3)ポンプの試運転では、軸封部がメカニカルシール方式の場合、メカニカルシールから水滴が連続滴下していることを確認する。
(4)空気調和機の試運転では、加湿器は、空気調和機の送風機とインターロックされていることを確認する。
答え・解説を見る
機器の試運転に関する問題です。冷凍機・ボイラー・ポンプ・空調機の試運転の確認事項を押さえましょう。
⭕(1)冷凍機の試運転では、冷水ポンプ、冷却水ポンプ及び冷却塔が起動した後に冷凍機が起動することを確認する。
正しい記述です。冷凍機は、冷水ポンプ・冷却水ポンプ・冷却塔が起動した後に起動することを確認します。
水が流れていない状態で冷凍機を動かすと故障するため、ポンプ類が先、冷凍機が後、という順番(インターロック)になっています。問題文は正しい内容です。
⭕(2)ボイラーの試運転では、ボイラーを運転する前に、ボイラー給水ポンプ、オイルポンプ、給気ファン等の単体運転の確認を行う。
正しい記述です。ボイラー運転前に、給水ポンプ・オイルポンプ・給気ファンなどの単体運転を確認します。
各機器が単独で正常に動くことを先に確かめてから、本体を運転します。問題文は正しい内容です。
❌(3)ポンプの試運転では、軸封部がメカニカルシール方式の場合、メカニカルシールから水滴が連続滴下していることを確認する。
「水滴が連続滴下していることを確認する」が誤りです。メカニカルシール方式は、ほとんど水が漏れないのが正常です。
メカニカルシールとグランドパッキンとは?
どちらもポンプ軸からの水漏れを防ぐ部品。メカニカルシールはほぼ漏れないのが正常。グランドパッキンは逆に、少量の水滴を連続滴下させて冷却・潤滑するのが正常です。
水滴が連続して垂れるのはグランドパッキン方式の話です。メカニカルシールから連続滴下していたら、むしろ異常(故障)です。2方式の正常状態を取り違えたひっかけです。
⭕(4)空気調和機の試運転では、加湿器は、空気調和機の送風機とインターロックされていることを確認する。
正しい記述です。加湿器は、送風機とインターロック(連動)されていることを確認します。
送風機が止まっているのに加湿器だけ動くと、ダクト内に水がたまります。だから連動させます。問題文は正しい内容です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(3)です。メカニカルシール方式はほとんど漏れないのが正常で、連続滴下が正常なのはグランドパッキン方式です。
問18
分野:法規(労働安全衛生法)重要度 ★★★
建設現場における安全管理体制に関する記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。
(1)特定元方事業者は、毎作業日に少なくとも1回、作業場所の巡視を行わなければならない。
(2)元方安全衛生管理者は、その事業場に専属の者でなければならない。
(3)事業場に安全委員会を設置した場合、当該安全委員会は毎月1回以上開催されなければならない。
(4)特定元方事業者は、安全衛生責任者を選任して、統括安全衛生責任者との連絡等を行わせなければならない。
答え・解説を見る
建設現場の安全管理体制(労働安全衛生法)に関する問題です。誰が誰を選任するか、役職の名前を正確に押さえましょう。
⭕(1)特定元方事業者は、毎作業日に少なくとも1回、作業場所の巡視を行わなければならない。
正しい記述です。特定元方事業者は、毎作業日に少なくとも1回、作業場所を巡視します。
現場の危険は日々変わるため、週1回ではなく作業日ごとに毎日見回るのが義務です。問題文は正しい内容です。
⭕(2)元方安全衛生管理者は、その事業場に専属の者でなければならない。
正しい記述です。元方安全衛生管理者は、その事業場に専属の者でなければなりません。
掛け持ちではなく、その現場に専念する人を選びます。問題文は正しい内容です。
⭕(3)事業場に安全委員会を設置した場合、当該安全委員会は毎月1回以上開催されなければならない。
正しい記述です。安全委員会は毎月1回以上開催しなければなりません。
定期的に安全について話し合う場を確保するためです。問題文は正しい内容です。
❌(4)特定元方事業者は、安全衛生責任者を選任して、統括安全衛生責任者との連絡等を行わせなければならない。
「安全衛生責任者を選任して」が誤りです。安全衛生責任者を選任するのは下請(関係請負人)です。元請(特定元方事業者)が選任するのは統括安全衛生責任者です。
役割が入れかわっています。「統括」が付くのが元請の司令塔、付かない安全衛生責任者は下請の連絡役と整理しましょう。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(4)です。安全衛生責任者を選任するのは下請で、元請(特定元方事業者)が選任するのは統括安全衛生責任者です。
問19
分野:法規(労働安全衛生法)重要度 ★★☆
建設業の事業場において新たに職務につくこととなった職長等(作業主任者を除く。)に対し、事業者が行わなければならない安全又は衛生のための教育における教育事項のうち、労働安全衛生法上、規定されていないものはどれか。
(1)作業効率の確保及び品質管理の方法に関すること
(2)労働者に対する指導又は監督の方法に関すること
(3)法に定める事項の危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること
(4)異常時等における措置に関すること
答え・解説を見る
職長等への安全衛生教育の教育事項を問う問題です。「教育事項として規定されていないもの」を選びます(⭕=教育事項、❌=規定されていない=答え)。
職長教育とは?
新たに職長(現場で作業者を直接指導・監督する人)になった人に行う「安全衛生」のための教育です。労働安全衛生法で教育事項が定められています。
❌(1)作業効率の確保及び品質管理の方法に関すること
これは規定されていません。だからこの(1)が答えです。
職長教育は「安全衛生」のための教育です。作業効率や品質管理は、生産・品質に関する事柄であって安全衛生の教育事項ではありません。性質がちがう点に気づけると見分けられます。
⭕(2)労働者に対する指導又は監督の方法に関すること
教育事項として規定されています。職長は作業者を安全に指導・監督する立場なので、その方法は教育事項です。
⭕(3)法に定める事項の危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること
教育事項として規定されています。危険性・有害性の調査(リスクアセスメント)とその対策は、安全衛生の中心的な内容です。
⭕(4)異常時等における措置に関すること
教育事項として規定されています。事故や異常が起きたときの適切な措置は、災害を防ぐうえで重要な教育事項です。
この問題のまとめ
規定されていない(答え)のは(1)です。職長教育は安全衛生の教育であり、作業効率や品質管理の方法は教育事項に含まれません。
問20
分野:法規(労働基準法)重要度 ★★★
次の記述のうち、労働基準法上、誤っているものはどれか。
(1)使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。
(2)使用者は、満20才に満たない者を使用する場合、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
(3)使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
(4)労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効であり、労働基準法に定められた基準が適用される。
答え・解説を見る
労働基準法に関する問題です。強制貯蓄・年少者の保護・違約金・労働条件の無効などを押さえましょう。
⭕(1)使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。
正しい記述です。労働契約とセットで強制的に貯蓄させたり、貯蓄金を管理したりする契約は禁止です(強制貯蓄の禁止)。
給料を会社が預かると、辞めにくくする縛りになりかねないためです。問題文は正しい内容です。
❌(2)使用者は、満20才に満たない者を使用する場合、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
「満20才に満たない者」が誤りです。年齢証明書(戸籍証明書)を備え付けるのは、満18歳に満たない者を使用するときです。
労働基準法では18歳未満を「年少者」として、深夜業の制限などで特別に保護しています。そのため年齢を確認する書類を備え付けます。「満20才」ではなく満18歳が正しい数値です。
⭕(3)使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
正しい記述です。あらかじめ違約金や損害賠償額を決めておく契約は禁止されています。
違約金がこわくて辞められなくなる、という縛りを防ぐためです。問題文は正しい内容です。
⭕(4)労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効であり、労働基準法に定められた基準が適用される。
正しい記述です。基準に達しない労働条件はその部分だけが無効になり、労働基準法の基準が適用されます。
契約まるごとが無効になるのではなく、悪い部分だけ直して契約は生かす、という考え方です。問題文は正しい内容です。
この問題のまとめ
この問題で誤っているのは(2)です。年齢証明書を備え付けるのは満18歳に満たない者を使用するときです(満20才ではない)。
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