この記事で分かること
令和5年度(前期)2級管工事施工管理技士「第一次検定」の問題No.11〜20を、選択肢ごとに⭕❌でやさしく解説します。No.7〜23は選択問題(9問を選んで解答)です。正答は公式の正答肢で確認済みです。
問11
分野:空調設備(暖房)重要度 ★★☆
暖房設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)温水暖房は、温水の顕熱を利用している。
(2)蒸気暖房は、温水暖房に比べて制御性が良い。
(3)蒸気暖房のウォーミングアップにかかる時間は、温水暖房に比べて短い。
(4)温水暖房に使用する温水の温度は、一般的に、50〜60℃とする。
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📘 蒸気暖房と温水暖房の制御性とは?
温水暖房は、温水の温度を変えて放熱量を細かく調節できるので制御性が良いです。立ち上がりはゆっくりですが、快適に保ちやすいです。
蒸気暖房は、高温の蒸気を使うため立ち上がりは早いですが、温度調節がしにくく制御性は劣ります。「制御性は温水の方が良い」と覚えます。
⭕(1)温水暖房は、温水の顕熱を利用している。
正しい。温水暖房は、温めた水(温水)がもつ顕熱(温度の熱)を放熱器から放って暖めます。
❌(2)蒸気暖房は、温水暖房に比べて制御性が良い。
これが誤り。蒸気暖房は温度が高く一定なので、こまかい温度調節が苦手です。制御性は温水暖房の方が良いので、「蒸気の方が良い」は逆で誤りです。
⭕(3)蒸気暖房のウォーミングアップにかかる時間は、温水暖房に比べて短い。
正しい。蒸気暖房は立ち上がりが早く、暖まるまでの時間(ウォーミングアップ)は温水暖房より短いです。
⭕(4)温水暖房に使用する温水の温度は、一般的に、50〜60℃とする。
正しい。温水暖房で使う温水の温度は、一般的に50〜60℃くらいです。
問12
分野:空調設備(熱源機器)重要度 ★★☆
吸収冷温水機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)冷房時にもガスや油をバーナーで燃焼させる必要がある。
(2)圧縮式冷凍機に比べて機器の立上がり時間が短い。
(3)機内を大気圧以下に保つ必要がある。
(4)吸収液には臭化リチウムが用いられる。
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📘 吸収冷温水機とは?
吸収冷温水機は、水を冷媒にし、臭化リチウムなどの吸収液を使って、ガスや油の熱で冷水(と温水)を作る機械です。電気をほとんど使わないのが特長です。
機内を真空に近い状態にして水を低温で蒸発させ、その気化熱で冷やします。ただし水を沸かして動かすので、圧縮式より立上がりに時間がかかります。
⭕(1)冷房時にもガスや油をバーナーで燃焼させる必要がある。
正しい。吸収冷温水機は、冷房時もバーナーでガスや油を燃やして水を蒸発させ、冷水を作ります。
❌(2)圧縮式冷凍機に比べて機器の立上がり時間が短い。
これが誤り。吸収冷温水機は水を沸かして冷房を作るしくみのため、立上がりに時間がかかります(長い)。圧縮式より短い、は逆で誤りです。
⭕(3)機内を大気圧以下に保つ必要がある。
正しい。機内を大気圧以下(真空に近い状態)に保つことで、水を低い温度で蒸発させて冷やします。
⭕(4)吸収液には臭化リチウムが用いられる。
正しい。吸収液(水蒸気を吸わせる液)には、臭化リチウムが使われます。
問13
分野:換気設備重要度 ★★☆
機械換気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)ガスコンロの換気は、所定の排気フードを設けることにより換気量を低減することができる。
(2)臭気、燃焼ガス等の汚染源の異なる換気は、各々独立した換気系統とする。
(3)排風機は、吸込み側のダクトが短く、吐出し側のダクトが長くなるように設置する。
(4)便所は、室内の臭気を拡散させないよう、第三種機械換気方式とする。
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📘 排風機の設置とは?
排風機は、室内の汚れた空気やにおいを吸い込んで屋外へ出す排気用のファンです。
汚れた空気を室内にとどめず素早く外へ出すため、吐出し側(外へ出す側)のダクトは短くします。吐出し側を長くすると抵抗が増え、うまく排気できません。
⭕(1)ガスコンロの換気は、所定の排気フードを設けることにより換気量を低減することができる。
正しい。ガスコンロは排気フードで燃焼ガスを直接とらえて出すと、部屋全体を換気するより少ない換気量で済みます。
⭕(2)臭気、燃焼ガス等の汚染源の異なる換気は、各々独立した換気系統とする。
正しい。臭気と燃焼ガスなど汚染源が違う換気は、混ざらないよう各々独立した系統にします。
❌(3)排風機は、吸込み側のダクトが短く、吐出し側のダクトが長くなるように設置する。
これが誤り。排風機(排気ファン)は、汚れた空気をすぐ外へ出せるよう吐出し側のダクトを短くします。「吐出し側を長く」は逆で誤りです。
⭕(4)便所は、室内の臭気を拡散させないよう、第三種機械換気方式とする。
正しい。便所は臭気を外へ出して広げないよう、排気だけを機械で行う第三種機械換気とします。
問14
分野:換気設備重要度 ★★☆
換気の対象となる室と換気の必要な主な要因の組合せのうち、適当でないものはどれか。
(1)浴室 ── 水蒸気
(2)車庫 ── 有害ガス
(3)エレベーター機械室 ── 熱
(4)ポンプ室 ── 酸素供給
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📘 ポンプ室の換気の主要因とは?
ポンプ室には、水を送るポンプとそのモーターがあります。モーターは運転中に熱を出すので、この熱がこもると機器の故障につながります。
そのため、ポンプ室の換気は発生した熱を外へ逃がすことが目的です。燃焼のための「酸素供給」が要因になるのは、ボイラー室などです。
⭕(1)浴室 ── 水蒸気
正しい。浴室は水蒸気(湿気)を外へ出すために換気します。
⭕(2)車庫 ── 有害ガス
正しい。車庫は自動車の排気ガス(有害ガス)を出すために換気します。
⭕(3)エレベーター機械室 ── 熱
正しい。エレベーター機械室は、機器が出す熱を逃がすために換気します。
❌(4)ポンプ室 ── 酸素供給
これが誤り。ポンプ室の換気の主な要因は、モーターなどが出す熱の除去です。燃焼機器がないので「酸素供給」ではなく、組合せが不適当です。
問15
分野:上下水道(上水道)重要度 ★★☆
上水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)硬質ポリ塩化ビニル管に分水栓を取り付ける場合は、管の折損防止のため、サドル付を使用する。
(2)水道水の水質基準では、色度は5度以下と定められている。
(3)簡易専用水道とは、水道事業者から供給を受ける水のみを水源とし、水の供給を受ける水槽の有効容量の合計が5m³を超えるものをいう。
(4)配水管の試験は、原則として空気圧による試験は行わない。
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📘 簡易専用水道とは?
簡易専用水道は、水道事業者(水道局)から供給される水だけを水源とし、受水槽にためてから建物内に給水する設備のうち、受水槽の有効容量の合計が10m³を超えるものをいいます。
10m³を超えると、定期的な水質検査や清掃などの管理義務がかかります。「10m³超」が基準で、「5m³」は誤りです。
⭕(1)硬質ポリ塩化ビニル管に分水栓を取り付ける場合は、管の折損防止のため、サドル付を使用する。
正しい。硬質ポリ塩化ビニル管に分水栓を付けるときは、管が折れないようサドル付分水栓を使います。
⭕(2)水道水の水質基準では、色度は5度以下と定められている。
❌(3)簡易専用水道とは、水道事業者から供給を受ける水のみを水源とし、水の供給を受ける水槽の有効容量の合計が5m³を超えるものをいう。
これが誤り。簡易専用水道は、受水槽の有効容量の合計が10m³を超えるものをいいます。「5m³を超える」は誤りです。
⭕(4)配水管の試験は、原則として空気圧による試験は行わない。
正しい。配水管の試験は、原則として水圧で行い、危険な空気圧による試験は行いません。
問16
分野:上下水道(下水道)重要度 ★★☆
下水道に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)都市下水路は、地方公共団体が管理するもので、公共下水道を含んでいる。
(2)汚水管きょの流速は、0.6〜3.0m/sとする。
(3)合流管きょの計画下水量は、計画時間最大汚水量に計画雨水量を加えたものとする。
(4)下水道本管に接続する取付管の最小管径は、150mmを標準とする。
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📘 下水道の種類とは?
下水道には、公共下水道・流域下水道・都市下水路などの種類があります。それぞれ役割や管理者が定められています。
都市下水路は、主に市街地の雨水を排除するためのもので、公共下水道とは別の種類です。「都市下水路が公共下水道を含む」わけではありません。
❌(1)都市下水路は、地方公共団体が管理するもので、公共下水道を含んでいる。
これが誤り。都市下水路と公共下水道は別の種類の下水道です。都市下水路が「公共下水道を含む」ということはないので誤りです。
⭕(2)汚水管きょの流速は、0.6〜3.0m/sとする。
正しい。汚水管きょの流速は、遅すぎず速すぎない0.6〜3.0m/sとします(遅いと沈殿、速いと管が傷む)。
⭕(3)合流管きょの計画下水量は、計画時間最大汚水量に計画雨水量を加えたものとする。
正しい。合流管きょ(汚水と雨水を一緒に流す)の計画下水量は、最大汚水量に雨水量を足して求めます。
⭕(4)下水道本管に接続する取付管の最小管径は、150mmを標準とする。
正しい。下水道本管につなぐ取付管の最小管径は、150mmを標準とします。
問17
分野:給水設備重要度 ★★☆
給水設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)給水量の算定に用いられる器具給水負荷単位による方法では、給水管が受け持つ器具給水負荷単位の総和から、瞬時最大給水流量を求める。
(2)受水タンクの吐水側配管に取り付ける緊急遮断弁は、受水タンク内の残留塩素が規定値以下となる場合に給水を遮断する目的で設置される。
(3)大気圧式バキュームブレーカーは、大便器洗浄弁等と組み合わせて使用される。
(4)飲料用給水タンクには、直径60cm以上の円が内接するマンホールを設ける。
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📘 緊急遮断弁とは?
緊急遮断弁は、受水タンクの出口に付ける弁で、地震などを感知すると自動で閉じて、タンクの水が配管の破損から流れ出るのを防ぎます。
これにより、地震のあともタンクの水を飲み水や消火用水として確保できます。残留塩素の濃度で開閉するものではありません。
⭕(1)給水量の算定に用いられる器具給水負荷単位による方法では、給水管が受け持つ器具給水負荷単位の総和から、瞬時最大給水流量を求める。
正しい。器具給水負荷単位法では、各器具の負荷単位を足し合わせた総和から、いちばん多く使う瞬間の流量を求めます。
❌(2)受水タンクの吐水側配管に取り付ける緊急遮断弁は、受水タンク内の残留塩素が規定値以下となる場合に給水を遮断する目的で設置される。
これが誤り。緊急遮断弁は、地震のときに受水タンクの水が流れ出るのを防ぎ、飲み水を確保するために設けます。「残留塩素が規定値以下で遮断する」ためではないので誤りです。
⭕(3)大気圧式バキュームブレーカーは、大便器洗浄弁等と組み合わせて使用される。
正しい。大気圧式バキュームブレーカーは、大便器洗浄弁などと組み合わせて逆流を防ぎます。
⭕(4)飲料用給水タンクには、直径60cm以上の円が内接するマンホールを設ける。
正しい。飲料用給水タンクには、点検のため直径60cm以上の円が内接するマンホールを設けます。
問18
分野:給湯設備重要度 ★★☆
給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)給湯配管には、水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管を使用する。
(2)給湯配管をコンクリート内に敷設する場合は、熱による伸縮で配管が破断しないように保温材等をクッション材として機能させる。
(3)ヒートポンプ給湯機は、大気中の熱エネルギーを給湯の加熱に利用するものである。
(4)ガス瞬間湯沸器の先止め式とは、給湯先の湯栓の開閉により、バーナーが着火・消火する方式をいう。
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📘 給湯配管の材料とは?
給湯配管はお湯(高温)が通るので、熱に強い材料を使う必要があります。塩ビライニング鋼管でも、給湯には耐熱性のもの(耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管)を使います。
ふつうの「水道用(冷水用)硬質塩化ビニルライニング鋼管」は熱に弱く、お湯を流すと内面のライニングが傷みます。「給湯は耐熱性のもの」と覚えます。
❌(1)給湯配管には、水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管を使用する。
これが誤り。給湯(お湯)配管には、熱に強い耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管を使います。ふつうの水道用(冷水用)は熱に弱いので、給湯には不適当で誤りです。
⭕(2)給湯配管をコンクリート内に敷設する場合は、熱による伸縮で配管が破断しないように保温材等をクッション材として機能させる。
正しい。コンクリート内に給湯配管を通すときは、熱で伸び縮みしても破断しないよう保温材をクッションにします。
⭕(3)ヒートポンプ給湯機は、大気中の熱エネルギーを給湯の加熱に利用するものである。
正しい。ヒートポンプ給湯機は、大気中の熱を集めてお湯をわかします。
⭕(4)ガス瞬間湯沸器の先止め式とは、給湯先の湯栓の開閉により、バーナーが着火・消火する方式をいう。
正しい。先止め式は、離れた給湯先の湯栓を開け閉めするとバーナーが着火・消火する方式です。
問19
分野:排水・通気設備重要度 ★★☆
排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)排水横枝管からのループ通気管は、通気立て管又は伸頂通気管に接続するか大気に開放する。
(2)グリース阻集器は、排水中に含まれている油脂分を除去する。
(3)排水トラップのディップとは、封水のあふれ面のことをいう。
(4)通気弁をパイプシャフトや屋根裏等に設置する場合は、点検口を設ける。
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📘 トラップのディップとウェアとは?
排水トラップにたまった水(封水)には、位置を表す用語があります。ディップは封水のいちばん下の点(下端)、ウェアは封水があふれ出る上のふち(あふれ面)です。
ディップからウェアまでの高さが「封水深」で、におい止めの水の深さになります。「ディップ=あふれ面」は取りちがえで、あふれ面はウェアです。
⭕(1)排水横枝管からのループ通気管は、通気立て管又は伸頂通気管に接続するか大気に開放する。
正しい。ループ通気管は、通気立て管や伸頂通気管につなぐか、大気に開放します。
⭕(2)グリース阻集器は、排水中に含まれている油脂分を除去する。
正しい。グリース阻集器(グリーストラップ)は、厨房排水などに含まれる油脂分を分離・除去します。
❌(3)排水トラップのディップとは、封水のあふれ面のことをいう。
これが誤り。トラップの「ディップ」は封水のいちばん下の点(下端)のことです。「封水のあふれ面」はウェアといい、別の場所なので誤りです。
⭕(4)通気弁をパイプシャフトや屋根裏等に設置する場合は、点検口を設ける。
正しい。通気弁を見えない場所に設置するときは、点検・交換できるよう点検口を設けます。
問20
分野:排水・通気設備重要度 ★★☆
排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)各個通気方式は、誘導サイホン作用及び自己サイホン作用の防止に有効である。
(2)通気立て管の下部は、最低位の排水横枝管より高い位置で排水立て管に接続する。
(3)排水ますは、屋外排水管の直進距離が管径の120倍を超えない範囲で設ける。
(4)排水管に設ける通気管の最小管径は、30mmとする。
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📘 通気立て管の下部接続とは?
通気立て管は、各階の通気をまとめて大気へ逃がす縦の管です。その下部は、いちばん下の排水横枝管より低い位置で排水立て管につなぎます。
低い位置でつなぐことで、下の階の排水にもきちんと空気を届けられ、封水が引っぱられて切れるのを防げます。「下部は低い位置で接続」と覚えます。
⭕(1)各個通気方式は、誘導サイホン作用及び自己サイホン作用の防止に有効である。
正しい。各個通気方式は器具ごとに通気するので、誘導サイホン作用や自己サイホン作用による封水切れを防ぐのに有効です。
❌(2)通気立て管の下部は、最低位の排水横枝管より高い位置で排水立て管に接続する。
これが誤り。通気立て管の下部は、最低位の排水横枝管より低い位置で排水立て管(または排水横主管)に接続します。「高い位置」は逆で誤りです。
⭕(3)排水ますは、屋外排水管の直進距離が管径の120倍を超えない範囲で設ける。
正しい。排水ますは、屋外排水管の直進距離が管径の120倍を超えない範囲で設けます。
⭕(4)排水管に設ける通気管の最小管径は、30mmとする。
正しい。排水管に設ける通気管の最小管径は30mmです。
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