第2章 ボイラーの取扱い | 第10回 | 学習カリキュラムの目次を見る

ボイラーが動き出したら、次の仕事は異常の芽を早く見つけることです。第10回で扱うのは、運転中に起きやすいトラブルのキャリオーバと異常な低水位です。あわせて水面計の機能試験・スートブロー・緊急停止の手順も学びます。どれも公表試験問題でくり返し出ているテーマです。特にキャリオーバは、令和5年10月〜令和8年10月公表の7回中6回出題されました。

キャリオーバとは?

ボイラー水が、水滴や泡のまま蒸気と一緒にボイラーの外へ運び出されること。

💡 なぜ? 蒸気に水が混じると、蒸気の純度が下がり、水に溶けていた不純物まで配管や機械へ運ばれてしまうからです。

運転中に見張る5つのポイント

見るもの 何を確かめるか
水位 常用水位を保っているか。2個の水面計の水位が同じか
圧力 圧力計の針が決めた範囲に収まっているか
炎 色と形は正常か。本体やれんがに触れていないか(第9回)
排ガス 温度やCO2・O2が正常か。煙の色はどうか
音・におい・漏れ ふだんと違う音や振動、蒸気・水・燃料の漏れがないか

このうち水位と圧力は、異常がそのまま大事故につながる2つのポイントです。自動制御があっても、人の目でも確かめるのが基本です。

キャリオーバ:プライミングとホーミング

ボイラーの水面から水滴がはね上がるプライミングと、泡が広がるホーミングを並べて表したイメージ図
水滴が飛び出すのがプライミング、泡が広がって水が運ばれるのがホーミングです。

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水滴が飛び出すのがプライミング、泡が広がって水が運ばれるのがホーミングです。
呼び方 どんな現象か
プライミング(水気立ち) ボイラー水が水滴となって蒸気と一緒に運び出される
ホーミング(泡立ち) ドラムの中にできた泡が広がり、蒸気に水分が混じって運び出される

💡 覚え方

ホーミング=フォーム(foam:泡)。ビールの泡を思い浮かべると、泡立ちがホーミング、残る水滴がプライミングと区別できます。

キャリオーバが起きる原因

試験で「原因」とされたもの

①蒸気流量が急に増えた(蒸気を一度に大量に取り出した)

②水位が高い(水面と蒸気の取出し口が近い)

③ボイラー水に有機物・油脂分・不純物が多い

④溶けた蒸発残留物が過度に濃縮している

⚠ 注意

原因として誤りとされたものは、どれも向きが逆です。「蒸気負荷が過小のとき」(令和6年4月公表)、「低水位のとき」(令和6年10月公表)。「蒸気流量が減少したとき」(令和8年10月公表)も同じです。「ボイラー水の導電性が低下している」(令和5年10月公表)も誤りです。不純物が多い=導電性は高い側です。

💡 覚え方

「水が多すぎ・汚れすぎ・急ぎすぎ」がキャリオーバの3原因。水位が高く、水が汚れて泡立ちやすく、蒸気を急に引き出すと、水まで一緒に引っぱり出されてしまうのです。

🤔 なぜ水位が高いと、水が運び出されやすいのですか。

ボイラーの上の方にあるのが、蒸気を取り出す口です。水位が高いと、水面と取出し口の距離が近くなります。沸騰ではね上がった水滴や泡が、落ちてくる前に取出し口へ吸い込まれやすくなるのです。だから水位は常用水位に保つことが大切なのです。

キャリオーバの影響と、起きたときの処置

キャリオーバが起きると、まず蒸気の純度が下がります。さらにボイラー水全体が大きく揺れて、水面計の水位が見にくくなるのです(令和8年4月公表で「正しい」とされた2つ)。

キャリオーバの害は、ほかにも2つあります。1つめは、ボイラー水が過熱器に入ると、蒸気温度が下がり、過熱器の汚れや破損につながることです。2つめは、水位制御装置が水位が上がったと受け取り、水位を下げて低水位を起こすことです。

⚠ 注意

令和8年4月公表では、この2つを逆向きに入れ替えた記述が誤りとされました。「過熱器で蒸気温度が上昇する」と、「水位が下がったと誤認して高水位にする」です。令和3年4月公表では、過熱器を脱気器に入れ替えた「脱気器内の蒸気温度が上昇し…」も誤りでした。

令和3年4月公表では、さらに2つの害が正しい記述として出ています。

キャリオーバの害(令和3年4月公表で正しいとされたもの)

①蒸気と一緒に出た水分が配管にたまり、ウォータハンマを起こす

②自動制御の検出端の開口部や連絡配管が詰まったり、働きが悪くなったりする

ウォータハンマは、配管にたまった水が流れてきた蒸気に押されて管にぶつかり、大きな衝撃を起こす現象です(第7回)。検出端とは、自動制御で水位や圧力などを感じ取る部分のことです。

💡 覚え方

キャリオーバは水が蒸気側へ入りこむ現象です。過熱器では蒸気温度が下がり、水位制御装置は水位を高く見て、水を減らしすぎる、と向きをセットで覚えましょう。

キャリオーバが起きたときの処置

①燃焼量を下げる

②主蒸気弁を絞って、蒸気の取り出しを減らす

③水位が高いときは、一部を吹出しする

④ボイラー水の水質試験を行う

⑤水が過度に濃縮しているときは、吹出し量を増やし、その分を給水する

⚠ 注意

「主蒸気弁を急開して蒸気圧力を下げる」は誤り(令和7年10月公表)。急に開ければ蒸気が一気に出て、かえってキャリオーバがひどくなるでしょう。

異常な低水位:ボイラー事故のいちばんの原因

水位が安全低水面より下がると、伝熱面が水から出て空だき状態になり、焼損や破裂のおそれが出てきます。ボイラー事故の原因として、特に重く見られているトラブルです。

水位が異常に下がる原因(試験で「原因」とされたもの)

①蒸気を大量に消費した

②給水逆止め弁が故障した(ボイラー水がポンプ側へ逆流)

③吹出し装置の閉め方が不完全だった(水が漏れ出る)

④給水内管の穴がふさがった(水が入らない)

⑤水面測定装置が詰まっていた(水位を見誤る)

⑥給水弁の操作を誤って閉止した(水が入らない)

⑦プライミングやホーミングが急激に発生した

⑥は令和2年4月公表、⑦は令和5年4月公表で、原因として正しい記述でした。プライミングやホーミングは、ボイラー水が蒸気と一緒に運び出されるキャリオーバの現象です。

⚠ 注意

原因に当てはまらないとされたものが2つあります。1つは「蒸気トラップの機能不良」で、令和2年4月・令和5年4月・令和5年10月公表に出ました。もう1つは「沸水防止管の閉塞」(令和8年4月公表)です。どちらも蒸気側の部品で、ボイラーの水の出入りには直接関係しません。

原因の多くは「水が入らない」か「水が出ていく」のどちらかです。給水側(逆止め弁・給水内管)と、排出側(吹出し装置)を順に疑うと、原因をしぼり込みやすくなります。

安全低水面より下だと気づいたら

低水位に気づいたときの措置

①燃料の供給を止めて、燃焼を停止する

②燃焼系統を換気して、炉を冷やす

③鋳鉄製ボイラーでは、どんな場合も給水しない

④ボイラーが冷えてから、原因と各部の損傷を調べる

⚠ 注意

令和3年4月・令和7年10月公表では、次の記述が誤りでした。「炉筒煙管ボイラーで水面が煙管より下がったら、徐々に給水して煙管を冷却する」。熱くなりすぎた部分にいきなり水を入れると、急な温度変化で割れたり、水が一気に蒸気になって破裂したりするおそれがあります。まず火を止めて、冷えるのを待つのが先です。

⚠ 注意

「低水位に気づいたら、主蒸気弁を全開にして蒸気圧力を下げる」は誤り(令和4年4月公表)。異常で緊急に止めるときの一般的な順番では、主蒸気弁は閉じます(このページの「緊急停止の順番」)。

💡 覚え方

「空だきに気づいたら、水より先に火を止める」。焼けた鍋に水を差すとジュッと危ないのと同じで、給水は冷えてからです。

油だきボイラーの火が運転中に突然消える原因

運転中に、炎が突然消えてしまうことがあります。試験で問われるのは、その原因に当てはまるかどうかです。

突然消火の原因(平成31年4月・令和3年10月公表で正しいとされたもの)

①噴霧蒸気(空気)の圧力が強すぎる(蒸気噴霧式・空気噴霧式バーナ)

②油ろ過器が詰まっている

③燃料油弁を絞りすぎる

④燃料油の温度が低すぎる

油ろ過器は、燃料の油からごみをこし取る装置です。燃料油弁は、バーナへ送る油の量を加減する弁のこと。噴霧蒸気(空気)は、油を霧にするために吹き付ける蒸気や空気です(第16回)。

⚠ 注意

「炉内温度が高すぎる」は、突然消火の原因として誤りです(平成31年4月・令和3年10月公表)。また、①の「噴霧蒸気(空気)の圧力が強すぎる」は、逆火の原因には当てはまらないとされました(第9回)。突然消火の原因ではある、逆火の原因ではない、と場面で分けて覚えましょう。

燃料遮断弁が作動するとき

第8回の燃焼安全装置は、異常を見つけると燃料遮断弁を閉じて燃料を止めるしくみでした。試験では、どんなときに作動するかが問われます。

作動する(燃料を止める) 作動の原因ではない
蒸気圧力が上がりすぎた 蒸気圧力が下がった
低水位になった 高水位になった
不着火・異常消火
送風量が低下した
油圧が上がりすぎた

見分け方は「燃やし続けると危ないか」です。圧力が下がったり水位が高かったりしても、燃やし続けて危険が増すわけではないので、燃料は止めません。

ガラス水面計の機能試験

水面計が詰まっていると、本当の水位と違う高さを示してしまいます。そこで、ときどき中をブローして正しく動くかを試すのが機能試験です。

機能試験が特に必要な時期

①休止していたボイラーを動かすとき

②ガラス管の取替えなどの補修をしたとき

③取扱い担当者が交替して引き継いだとき

④プライミングやホーミングが起きたとき

「水位が絶えず上下にかすかに動いているとき」は、必要性が高い時期とはされていません(令和7年10月・令和8年4月公表)。水面計が正常なら、水位はいつも少し揺れているのが普通だからです。逆に、まったく動かないときこそ、詰まりを疑うべきでしょう。

蒸気圧力があるときの機能試験の順番(令和8年10月公表)

①蒸気コックと水コックを閉じ、ドレンコックを開いて、ガラス管の中の水と蒸気を出す

②水コックを開いて水だけをブローし、噴き出し方を見て水コックを閉じる

③蒸気コックを開いて蒸気だけをブローし、噴き出し方を見て蒸気コックを閉じる

④ドレンコックを閉じ、蒸気コックを少しずつ開き、次に水コックを開いて水位の上がり方を見る

💡 覚え方

「全部抜いて、水を通して、蒸気を通して、元に戻す」。水側と蒸気側の通り道を1本ずつ確かめてから、最後に水位が正しく戻るかを見る流れです。

🤔 ドレンコックを開いて中を空にしてから試すのは、なぜですか。

ガラス管の中を一度空にしてから水側・蒸気側を1本ずつ通すと、どちらの通り道が詰まっているかを確かめられるからです。最後に水位がすっと元の高さまで戻れば、両方の通り道が正常だと判断できるわけです。

運転を始めるときの機能試験にも決まりがあります。点火前に残圧(残っている圧力)があるときは、点火の直前に行いましょう(令和2年10月公表)。残圧がないときは、たき始めて蒸気圧力が上がり始めたときに行います(令和6年4月公表)。

そして、水面計の機能試験は毎日行うものです(令和3年10月公表で正しい記述)。法令でも、ボイラー取扱作業主任者の職務として1日1回以上、水面測定装置の機能を点検することが原則です(例外は第18回)。

水柱管と水面計の取扱い

水柱管は、ボイラーの胴と上下2本の連絡管でつないだ縦長の筒です(第6回)。この筒に水面計を付けるので、連絡管の扱いも試験に出ます。

水面測定装置の取扱いで「正しい」とされたこと

①連絡管の途中の止め弁は全開にし、誤操作を防ぐためハンドルを外す(令和6年10月公表)

②水側連絡管は、本体から水柱管に向かって上がり勾配に付ける(令和3年10月・令和6年4月・10月公表)

③水柱管下部の吹出し管で毎日1回吹出し、水側連絡管のスラッジを出す(令和2年10月・令和3年10月・令和6年4月・10月公表)

④差圧式の遠方水面計は、漏れると著しい誤差が出るので漏れを完全に防ぐ(令和6年4月公表)

⚠ 注意

「水側連絡管は、ボイラーから水柱管に向かって下がり勾配に配管する」は誤り(令和2年10月公表)。正しくは上がり勾配です。

⚠ 注意

水面計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向のときに開くつくりで、一般のコックとは逆です。運転中にハンドルがすべて下を向くようにするためです。「ドレンコックを開くとき、ハンドルを管軸と同一方向にする」は誤り(令和6年4月・令和6年10月公表)。「蒸気コック・水コックを閉じるときは、ハンドルを管軸に対し直角方向にする」も誤りです(令和3年10月公表)。

💡 覚え方

水面計のコックは「直角で開」。一般のコックと逆なので、同一方向で開くと書いてあれば誤りと判断しましょう。

スートブロー:伝熱面のすすを吹き飛ばす

燃焼ガスに含まれるすすが水管の外側などに付くと、熱が伝わりにくくなり、排ガスの温度が上がって効率が落ちてしまいます。それを蒸気や圧縮空気で吹き飛ばすのがスートブローです。

スートブロワ 使う場所
回転式 ボイラーのガス通路・エコノマイザ・空気予熱器など
抜き差し式 燃焼室や高温ガスの中の管群など

スートブローの決まり

①回数は、燃料の種類・負荷の程度・蒸気温度などに応じて決める

②燃焼量の高い状態で行う(低い状態で行うと消火のおそれがある)

③ドレン(水)を含まない乾いた蒸気を使う

④1か所に長く吹き付けない

⑤終わったら、排ガスの温度や通風損失を測って効果を確かめる

⑥スートブローの最中は、ドレン弁を少し開けておく

⑦終わったら、蒸気の元弁を確実に閉じ、ドレン弁は開放しておく

⑥は令和5年4月公表、⑦は令和3年4月・令和4年4月公表で正しい記述でした。ドレン弁は、管の中で冷えて水に戻ったドレン(凝縮水)を抜く弁です。元弁とは、スートブロワへ蒸気を送るおおもとの弁のことです。

⚠ 注意

「圧力や温度の低い、多少のドレンを含む蒸気の方が損傷が少ない」(令和6年4月公表)は誤り。水滴が混じると管を傷めます。「燃焼量の低い状態で行う」(令和6年10月公表)も誤りです。「一般に最大負荷の50%以下で行う」(令和3年4月・令和4年4月公表)も同じく誤りです。

二次燃焼:煙道の中で燃え出す

燃焼が不完全だと、燃え残ったすすや未燃ガスが煙道の中にたまっていきます。これが何かのきっかけで煙道の中で燃え出す現象が二次燃焼です。

二次燃焼が起きると、煙道やエコノマイザ・空気予熱器が高温になって傷むおそれがあるでしょう。防ぐには、完全燃焼を保つことと、スートブローですすをためないことが基本です。第9回で、逆火の原因に当てはまらないとされた「煙道のすす・未燃ガス」は、この二次燃焼の話でした。

緊急停止の順番

運転中に突然の異常が起きてボイラーを緊急に止めるときは、次の順番が一般的です(令和6年4月・令和7年4月公表)。

緊急停止の操作順序

①燃料の供給を止める(まず火を止める)

②炉と煙道を換気する(残ったガスを出す)

③主蒸気弁を閉じる(蒸気を送るのをやめる)

④必要なら給水して、必要な水位を保つ

💡 覚え方

「火を消す→煙を出す→蒸気を止める→水を守る」。危険の大きいものから順に止めていく、と考えると並べられます。

練習問題:運転中のトラブル

答えと考え方

①「蒸気を一度に大量に取り出したら、プライミングが起きた」 → 原因として正しい

②「低水位に気づいたので、すぐに大量に給水して冷やした」 → 誤り(まず燃料を止める。給水は冷えてから)

③「ガラス管を取り替えたので、水面計の機能試験をした」 → 正しい

④「スートブローは、ドレンを少し含んだ低温の蒸気で行う」 → 誤り(乾いた蒸気)

⑤「緊急停止で、まず主蒸気弁を閉じてから燃料を止めた」 → 誤り(燃料が先)

試験ではこう出る

よくある記述 判断
プライミングは、高水位であるときに発生する 正しい
プライミングは、低水位であるときに発生する 誤り。高水位
ホーミングは、ボイラー水に油脂分が多いときに発生する 正しい
キャリオーバが起きたら、主蒸気弁を急開して圧力を下げる 誤り。絞る
鋳鉄製ボイラーは、低水位でもいかなる場合も給水しない 正しい
高水位になると、燃料遮断弁が作動する 誤り。作動するのは低水位
スートブローは、燃焼量の低い状態で行う 誤り。高い状態
緊急停止は、燃料停止→換気→主蒸気弁を閉じる→給水の順 正しい
水柱管の水側連絡管は、水柱管に向かって上がり勾配とする 正しい
水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向にする 誤り。直角方向
水面計の機能試験は、毎日行う 正しい
点火前に残圧がある場合、水面計の機能試験は点火直前に行う 正しい
給水弁の操作を誤って閉止すると、水位が異常に下がる原因になる 正しい
プライミングやホーミングが急激に起きると、水位が異常に下がる原因になる 正しい
低水位に気づいたら、主蒸気弁を全開にして蒸気圧力を下げる 誤り
キャリオーバで、出た水分が配管にたまりウォータハンマを起こす 正しい
キャリオーバで、自動制御の検出端の開口部や連絡配管が詰まる 正しい
炉内温度が高すぎると、運転中に突然消火する 誤り
燃料油の温度が低すぎると、運転中に突然消火する 正しい
スートブロー中はドレン弁を少し開け、終了後は元弁を閉じてドレン弁を開放する 正しい

出典:安全衛生技術試験協会 二級ボイラー技士 公表試験問題(平成31年4月〜令和8年10月公表)。これをもとに、ゼロパスが要点を整理しました。

よくある質問

Q. キャリオーバが続くと、どんな困りごとがありますか。

A. 蒸気と一緒に不純物が配管や機械へ運ばれ、蒸気を使う側の機器が汚れたり傷んだりする原因になります。また水面が大きく揺れるので、水位を見誤って給水の判断を誤ることにもつながりかねません。

Q. 水面計の機能試験は、毎日行うものですか。

A. はい、毎日行います(令和3年10月公表で正しい記述)。法令でも、作業主任者の職務として1日1回以上、水面測定装置の機能を点検することが原則です(例外は第18回)。加えて、2個の水面計の水位が違うときや、水位の動きが鈍いときなど、水面計に疑いがあるときにも行いましょう。

Q. 緊急停止のあと、すぐに原因を調べてもよいですか。

A. ボイラーが冷えて、安全が確かめられてから調べます。高温・高圧のまま中を開けたり部品を外したりするのは、やけどや噴出事故の危険があるからです。

まとめ

・プライミング(水気立ち)=水滴、ホーミング(泡立ち)=泡。原因は高水位・急な蒸気増・汚れた水(低水位・蒸気減少は誤り)

・キャリオーバの処置=燃焼を下げ、主蒸気弁を絞る(急開は誤り)

・キャリオーバの害にはウォータハンマ・検出端や連絡配管の詰まりもある

・低水位の原因には給水弁の閉め忘れ・急激なプライミングやホーミングもある(蒸気トラップの不良は原因ではない)

・低水位に気づいたらまず燃料を止める。給水は冷えてから。鋳鉄製はどんな場合も給水しない。主蒸気弁の全開は誤り

・突然消火の原因=噴霧蒸気(空気)が強すぎ・油ろ過器の詰まり・燃料油弁の絞りすぎ・油の温度が低すぎ(炉内温度が高すぎ、は誤り)

・水面計の機能試験は毎日。残圧があれば点火直前、なければ圧力が上がり始めたとき

・燃料遮断=圧力過昇・低水位・不着火・異常消火・送風低下・油圧過昇(高水位や圧力低下では作動しない)

・水柱管=止め弁は全開でハンドルを外す・水側連絡管は上がり勾配・吹出しは毎日1回。水面計のコックは直角方向で開く

・スートブロー=高燃焼・乾いた蒸気・1か所に長くしない・最中はドレン弁を少し開け、後は元弁を閉じドレン弁を開放/緊急停止=燃料→換気→主蒸気弁→給水