配管材料の種類と使い分け|SGP・VP・ライニング管の記号が読める【管工事施工管理技士】
この記事でわかること
- 配管材料の記号(SGP・VP・VLPなど)が読めるようになります
- どの用途にどの管を使うかがわかります
- ライニング管・被覆管が何のためにあるかわかります
- それぞれの管の弱点がわかります
材料の問題は記号と用途を結びつけるだけです。記号の意味が分かれば、暗記の量は半分になります。
鋼管(こうかん)

💡 覚え方
「白は亜鉛めっき、黒はめっきなし」。白ガス管という呼び方は現場でも使います。SGPは安いが、さびるのが最大の弱点——だから次のライニング管が生まれました。
ライニング鋼管・被覆鋼管
ライニング鋼管とは?
鋼管の内側に、樹脂などの層を貼り付けた管です。鋼の強さと、樹脂のさびにくさを両立させています。
💡 覚え方
「Aは屋内、Bは露出、Dは地中」。外に行くほど外側の守りが厚くなると覚えます。D=地中(Dochu)と語呂で覚える人も多いです。
ライニング管の施工上の注意
- ねじ切りをすると、切り口の鋼が露出する … 管端防食継手を使って、切り口が水に触れないようにする。
- 火であぶってはいけない … 内側の樹脂が焼けてしまいます。溶接接合はできません。
- 切断は、専用の切断機(バンドソーなど)で。パイプカッターは管が変形するので不可。
樹脂管(プラスチック管)

VPとVUのちがい
- VPのほうが肉厚で丈夫。圧力がかかる給水に使える。
- VUは薄い。排水・通気など、圧力がかからない所に使う。
- 同じ呼び径でも、VUのほうが内径が大きい(肉が薄いぶん)。
樹脂管の弱点
①熱に弱い … ふつうの塩ビは40℃くらいまで。給湯には耐熱品を使う。
②紫外線に弱い … 屋外の露出では劣化するので、塗装や被覆が必要。
③線膨張係数が大きい … 鋼管の7倍ほど伸び縮みするので、伸縮の逃げを設ける。
④火に弱い … 防火区画の貫通には耐火材が必要(第54回)。
銅管
- 給湯・冷媒配管・医療ガスによく使う
- 肉厚でK・L・Mの3種類 … K(厚い)> L > M(薄い)
- 加工しやすく、腐食に強い
- 弱点 … アンモニアに弱い/流速が速いとかい食(エロージョン)/異種金属接触腐食(第34回)
かい食(潰食・エロージョン)とは?
速い水流によって、管の内面がえぐられていく現象です。とくに曲がりの外側やT字の分岐で起きます。銅管は柔らかいので起きやすく、給湯の循環配管では流速を1.2m/s以下に抑えるのが目安とされています。
鋳鉄管・その他
- ダクタイル鋳鉄管 … 強くてねばりがある。水道の本管に使う
- 排水用鋳鉄管 … 遮音性がよいので、集合住宅の排水立て管に使われる
- 鉛管 … 健康への影響から、給水には使わない(既存管は取り替えが進行中)
用途別のまとめ
試験ではこう出る
- ①記号 … 「SGP-VDは地中埋設に用いる」→正しい。
- ②VPとVU … 「VU管はVP管より肉厚が厚い」→誤り。薄い。
- ③給湯 … 「一般の硬質塩化ビニル管(VP)を給湯配管に用いる」→誤り。
- ④ライニング管 … 「ライニング鋼管は、溶接接合ができる」→誤り。
- ⑤銅管 … 「銅管の肉厚はKタイプがいちばん厚い」→正しい。
- ⑥線膨張 … 「樹脂管は鋼管より線膨張係数が大きい」→正しい。
よくある質問
Q.「呼び径」と実際の内径は同じですか?
A.同じではありません。呼び径は、ほぼ内径に近い「目安の名前」であって、実寸ではありません。同じ呼び径50Aでも、管の種類や肉厚で内径は変わります。Aはミリ基準、Bはインチ基準で、50A=2Bのように対応しています。
Q.管端防食継手を使わないと、どうなりますか?
A.ねじを切った切り口から、赤水が出るようになります。ライニング管はせっかく内面を樹脂で守っていても、ねじを切った瞬間、そこだけ鋼がむき出しになります。そこに水が当たり続けて局部的にさびる(腐食する)のです。「ライニング管には管端防食継手」はセットで覚えてください。
Q.さや管ヘッダ工法とは何ですか?
A.ヘッダ(分岐の親機)から、各水栓へ1本ずつ樹脂管を配る工法です。さや管(保護管)の中に給水管を通すので、あとから管だけ交換できます。継手が途中にないので漏水しにくく、同時に使っても水圧が変動しにくいという利点があります。集合住宅で主流になっています。
このページのまとめ
- SGP=安いがさびる/白は亜鉛めっき、黒はめっきなし
- ライニング鋼管はA=屋内・B=露出・D=地中。管端防食継手が必須、溶接不可
- VP=厚い(給水)/VU=薄い(排水)/HTVP=耐熱(給湯)
- 樹脂管は熱・紫外線・伸縮・火に弱い
- 銅管はK>L>Mの順に厚い。かい食に注意
- 用途で選ぶ——給水・給湯・排水・冷媒でそれぞれ定番がある
