品質管理|QC7つ道具と抜取検査【管工事施工管理技士】
この記事でわかること
- 品質管理(QC)が何をすることかがわかります
- PDCAサイクルの回し方がわかります
- QC7つ道具の名前と使いどころがわかります
- 全数検査と抜取検査の使い分けがわかります
施工管理法のなかで2〜3問を占めます。用語と図の名前を結びつけるだけの問題が多いので、覚えれば確実に取れる分野です。
品質管理とは何をすることか

品質管理(QC)とは?
決められた品質のものを、ばらつきなく、経済的につくるための活動です。「できたものを検査する」だけではありません。つくる過程を管理して、不良を出さないようにするのが本質です。
🔰 簡単なたとえ
料理にたとえると、できあがった料理を味見して捨てるのが検査だけの世界。品質管理は「レシピを決め、火加減を計り、毎回同じ味になるようにする」ことです。捨てるものが減るので、結果的に安上がりになります。
💡 覚え方
「検査で品質は作れない。工程で作り込む」。この一文が品質管理の思想です。選択肢に「品質は最終検査で確保する」とあれば、それは誤りだと判断できます。
PDCAサイクル
Aで終わりではなく、またPに戻ります。ぐるぐる回すから「サイクル」です。回すたびに品質が上がっていくのがねらいです。
QC7つ道具

💡 覚え方
よく出るのはパレート図・特性要因図・ヒストグラム・管理図の4つ。「魚の骨=特性要因図」「大きい順=パレート図」だけでも覚えておくと、1問は確実になります。
なぜパレート図から始めるのか?
不良の大部分は、少数の原因から生まれるからです。(パレートの法則=上位2割の原因が8割の問題をつくる。)すべての不良に等しく手を付けるより、いちばん多いものから潰したほうが効果が大きい——だから「どれが多いか」を最初に見える化するのです。
特性要因図の書き方
- 右端に「特性(結果)」を書く。例=「漏水が多い」
- 背骨から大きな骨を出して「大要因」を書く。4M(人・機械・材料・方法)で分けるのが定番
- 大骨からさらに小骨で細かい原因を出していく
- → みんなで意見を出し合う(ブレーンストーミング)ときに使う
全数検査と抜取検査
抜取検査でなければならない場合
- 破壊検査 … 調べると製品が壊れてしまうもの(引張試験・コンクリートの圧縮強度試験など)。全数やったら製品が残りません。
- 連続体・大量生産品 … 砂・砂利・ボルトなど、1個ずつ見ていられないもの。
全数検査でなければならない場合
- 不良が人命や重大な事故につながるもの
- 数が少なく、1つの単価が高いもの
- 例=ボイラーの安全弁、消火設備の主要部品など
💡 覚え方
「壊さないと分からないものは抜取、壊れると困るものは全数」。ひっくり返して覚えると混乱するので、この語感のまま入れてください。
ISO 9000とTQM
- ISO 9000シリーズ … 品質マネジメントシステムの国際規格。「良い製品」ではなく「良い仕組み」を認証する
- TQM(総合的品質管理) … 全部門・全員参加で品質を高める活動
- QCサークル … 現場の小グループで自主的に改善する活動
ISO 9000は「品質が良い」という認証ではない
認証しているのは、品質を保つための「仕組み(マネジメントシステム)」があるかどうかです。製品そのものの良し悪しを保証するものではありません。ここは試験でも実務でも誤解されやすいポイントです。
試験ではこう出る
- ①図の名前 … 「不良項目を多い順に並べ、累積比率を折れ線で示した図はどれか」→パレート図。
- ②特性要因図 … 「原因と結果の関係を魚の骨状に整理した図」→特性要因図。
- ③抜取検査 … 「破壊検査を行う場合は、全数検査とする」→誤り。抜取検査です。
- ④品質管理の考え方 … 「品質は検査で確保するものである」→誤り。工程で作り込むものです。
- ⑤ISO 9000 … 「製品の品質そのものを認証する規格である」→誤り。
よくある質問
Q.管理図の「管理限界線」と「規格値」は同じものですか?
A.ちがいます。規格値は「これを外れたら不良」という、お客さまとの約束。管理限界線は「工程が安定しているかどうか」を見るための線で、実際のばらつきから統計的に計算します。管理限界の中に入っていても、規格を外れていることはあり得ます。
Q.QC7つ道具を全部覚える必要がありますか?
A.名前は7つとも覚えたほうがよいです。「次のうちQC7つ道具でないものはどれか」という聞き方があるためです。ただし中身まで問われるのは、パレート図・特性要因図・ヒストグラム・管理図にほぼ限られます。まず4つを確実に、残り3つは名前だけという順で進めてください。
Q.4Mとは何ですか?
A.Man(人)・Machine(機械)・Material(材料)・Method(方法)の頭文字です。特性要因図の大骨を立てるときの定番の分け方で、これにMeasurement(測定)を足して5Mとすることもあります。「原因を思いつくままに出すと偏るので、枠を用意する」ための道具だと考えてください。
このページのまとめ
- 品質管理は検査ではなく、工程で作り込むもの
- PDCAを回して、回すたびに良くする
- QC7つ道具=パレート図・特性要因図・ヒストグラム・散布図・管理図・チェックシート・層別
- パレート図=大きい順+累積線/特性要因図=魚の骨
- 破壊検査・大量のものは抜取検査/重大な不良は全数検査
- ISO 9000は「仕組み」の認証であって、製品の品質保証ではない
