配線図の問題では、記号のそばに書かれた小さな文字の意味と、コンセントの差込口の形が繰り返し問われます。ゼロパスに載せている過去問350問でも、この形は9問出ていました。どちらも覚えていれば得点しやすい問題で、計算も理屈もいりません。この記事では、知識ゼロからでも分かるように、覚え方ごと整理します。

傍記(ぼうき)とは

用語傍記とは?

傍記とは、図記号のそばに小さく書き添える文字や数字のこと。記号の形だけでは伝えきれない情報を、文字で補います。

💡 なぜ?
スイッチやコンセントの種類が多すぎて、形だけでは足りないから。点滅器(照明などを入り切りするスイッチの正式名)はどれも「壁に付けて入り切りする」という同じ働きなので、基本の形は●のままにして、違いは文字で書くという方式にしています。

つまり傍記は暗記さえすれば読める暗号です。逆に、覚えていないと1文字も読めません。だからこそ、試験で繰り返し問われるのです。

スイッチ(点滅器)の傍記

傍記 名前 どんなスイッチか
3・4 3路・4路スイッチ 2か所・3か所で同じ照明を入り切りする
H 位置表示灯内蔵 切のときに光る(暗い場所で場所が分かる)
L 確認表示灯内蔵 入のときに光る(消し忘れが分かる)
A 自動点滅器 まわりの明るさで自動的に入り切りする
RAS 熱線式自動スイッチ 人の熱(赤外線)を感じて自動で点く
D 遅延スイッチ 切ったあと、しばらく点いている
T タイマ付スイッチ 時刻を決めて自動で入り切りする
P プルスイッチ ひもを引いて操作する

覚える覚え方

HとLがいちばん紛らわしいところです。H=ホタル(切のときに光る)、L=ランプ(入のときに光る)と結びつけて覚えると取り違えにくくなります。夜にトイレの場所を教えてくれるのがH、消し忘れを教えてくれるのがLです。

コンセントの傍記

傍記 意味
E 接地極付(アース=漏れた電気を地面へ逃がすための極がある)
ET 接地端子付(アース線をねじ止めする端子がある)
EET 接地極付 接地端子付(両方ある)
T 引掛形(差してひねる。専用のプラグを使う)
LK 抜け止め形(差してひねる。一般的なプラグが使える)
EL 漏電遮断器付(漏電すると電気を自動で止める装置が付いている)
WP 防雨形(屋外で雨がかかる場所に使う)

🤔 TとLKは、どちらも「差してひねる」のに何が違うのですか。

使えるプラグが違います。引掛形(T)は専用の曲がった刃のプラグしか使えません。抜け止め形(LK)は一般的なプラグがそのまま使えて、ひねると抜けにくくなります。掃除機のコードが引っかかって抜けると困る場所などで使われるタイプです。

コンセントの極配置:穴の形で電圧と電流が分かる

コンセントの極配置の見分け方(縦は100V・横は200V、まっすぐは15A・L字は20A)の図
差込口の形は、電圧・電流・極数ごとにすべて違う形に決められています。

コツ見分け方は、この2つの掛け算

・穴の向き … 縦向き=100V/横向き=200V

・穴の形 … 両方まっすぐ=15A/片方がL字=20A

・丸い穴が1つ増えていれば接地極付(アース付き)

🤔 なぜ20Aだけ、片方がL字なのですか。

15Aのプラグも差せるようにするためです。L字の穴は、まっすぐな刃も、横向きの刃も受けられる形になっています。逆に、15A用の穴に20Aのプラグは差せません。容量の小さい回路に大きな機器をつながせない——という安全のしくみです。

注意注意

電圧が違うコンセントの形を分けているのは、差し間違いを防ぐためです。100V用の機器を200Vのコンセントに差せてしまうと、機器が壊れるおそれがあります。だから、形そのものを変えてあるのです。

問題では、図面の傍記(E20Aなど)と回路の種類から、電圧・電流・接地極の有無を読み取り、その形の図を選びます。順番は、傍記を読む → 電圧と電流を決める → 穴の向きと形を決めるです。

試験ではこう出る

問われ方 手順
この図記号の名称は 傍記の文字を読む(RAS・A・Dなど)
引掛形の傍記はどれか T(LKは抜け止め形)
この部分に使うコンセントの極配置は 傍記→電圧と電流→向きと形
防雨形のコンセントの傍記は WP

よくある質問

Q. 傍記は全部覚えないといけませんか。

A. まずはこの記事の表にある範囲を覚えれば十分でしょう。とくに3・4・H・L・A・RAS(スイッチ)とE・ET・EET・T・LK・WP(コンセント)が頻出です。

Q. 極配置の図は、実物を見たほうがよいですか。

A. 自宅のコンセントを見てみてください。一般的な家庭用は縦向きでまっすぐ=100V 15Aです。エアコン用に200Vが来ていれば、横向きの穴になっています。

Q. Hが位置表示灯、Lが確認表示灯——逆に覚えてしまいます。

A. ホタル(H)は暗いところで光ると覚えてください。スイッチが切のとき、つまり部屋が暗いときに光るのがHです。

まとめまとめ

・傍記=図記号のそばの文字。覚えていれば読める暗号

・スイッチはH=切のとき光る/L=入のとき光る

・コンセントはT=引掛形/LK=抜け止め形/WP=防雨形

・極配置は縦=100V・横=200V、まっすぐ=15A・L字=20A

・丸い穴が増えていれば接地極付