第1章 ボイラーの構造 | 第8回 | 学習カリキュラムの目次を見る

今のボイラーの多くは、水位も圧力も燃焼も、機械が自動で見張って調整しています。人が一日中つきっきりでなくても動くのは、自動制御のおかげです。第8回は構造の科目の締めくくりです。何を測って、何を動かすか、そして異常のときにどう止めるかを整理しましょう。制御の用語は難しく見えますが、「測るもの」と「動かすもの」の組み合わせで考えると、ほとんどの問題が解けるようになります。

制御量と操作量とは?

制御量は、決まった値に保ちたいもの(蒸気圧力・水位など)。操作量は、制御量を保つために実際に増やしたり減らしたりするもの(燃料の量・給水の量など)です。

💡 なぜ? 「水位を保ちたい」なら、動かすべきは給水の量です。保ちたいものと、そのために動かすものをセットにすると、制御のしくみが一目で分かります。

⚠ 注意

「目標となっている量を操作量、そのために調節する量を制御量という」は誤り(令和4年4月公表)。保ちたいほうが制御量、動かすほうが操作量で、名前が逆なのです。

制御の2つのタイプ:フィードバックとシーケンス

タイプ 考え方 ボイラーでの例
フィードバック制御 結果を測って目標と比べ、ずれを直すように動かす 圧力を測って燃料を増減する/水位を測って給水を増減する
シーケンス制御 あらかじめ決めた順番どおりに、次々と動作を進める 点火前の換気→点火→燃焼開始→停止の手順

💡 覚え方

フィードバック=「見ながら直す」、シーケンス=「手順書どおりに進める」。運転中の圧力や水位を保つのが前者、点火や停止の段取りが後者です。

フィードバック制御の動かし方:オンオフからP・I・Dまで

フィードバック制御で、ずれを直すための動かし方(動作)には、いくつかの種類があります。その前に、試験の文に出てくる言葉を2つ押さえておきましょう。

偏差とオフセットとは?

偏差は、目標の値と今の値とのずれ。オフセットは、制御を続けてもなくならずに残ってしまうずれのことです。

動作 動き方
オンオフ動作 蒸気圧力の変動によって、燃焼か燃焼停止のどちらかにする(入れる・切るだけ)
ハイ・ロー・オフ動作 蒸気圧力の変動によって、高燃焼・低燃焼・燃焼停止のどれかにする
比例動作(P動作) 偏差の大きさに比例して操作量を増減する
積分動作(I動作) 偏差の時間積分値に比例して操作量を増減する
微分動作(D動作) 偏差が変化する速度に比例して操作量を増減する

ハイ・ロー・オフは、英語のhigh(高い)・low(低い)・off(切る)です。オンオフ動作に「弱火」の段を1つ足した動き、と考えると分かりやすいでしょう。

P・I・Dは、英語の頭文字です。P=Proportional(比例)、I=Integral(積分)、D=Derivative(微分)。積分は、ここではずれを時間とともに積み上げた合計と考えてください。微分は、ずれが変わっていく速さのことです。

同じずれを、3つの動作はどう見るか

例:目標の蒸気圧力より、今の圧力が0.1MPa低い(偏差=0.1MPa)とする

①比例動作:ずれが0.1MPaなら、0.05MPaのときの2倍だけ燃料を増やす(ずれの大きさに比例)

②積分動作:0.1MPaのずれが続いた時間が長いほど、積み上げた分だけ燃料を増やしていく

③微分動作:ずれが急に広がっているときほど、大きく燃料を増やす(ずれが変わる速さに比例)

比例動作だけでは、オフセット(残ってしまうずれ)が現れることがあります。このオフセットをなくすように働くのは積分動作のほうです。ずれが少しでも残っていれば、積み上げた合計が増え続け、操作量を動かし続けるからです。

⚠ 注意

「比例動作は、オフセットがなくなるように動作する」は誤りです。平成31年4月・令和3年4月・令和3年10月・令和4年4月公表と、4回出ています。オフセットをなくすのは積分動作。

⚠ 注意

「微分動作は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減する制御で、PI動作ともいう」は誤り(令和5年4月公表)。微分動作の呼び名はD動作です。PI動作は、名前のとおりP(比例)とI(積分)を組み合わせた動作の呼び名です。

💡 覚え方

比例は「今のずれの大きさ」、積分は「これまでのずれの積み重ね」、微分は「ずれが変わる速さ」を見る動作。今の大きさ・これまでの積み重ね・今の変わり方(先読み)、と並べると区別しやすくなります。

後で見る単要素式の水位制御が比例制御で弁の開度を変えるのは、この比例動作の例です。

何を保ちたくて、何を動かすのか

ボイラーの蒸気圧力・水位・炉内圧力を測る検出器と、燃料弁・給水ポンプ・ダンパを動かす操作部が、制御装置でつながっている様子を表したイメージ図
検出器で測り、制御装置が判断し、弁やポンプを動かして元の値に戻します。

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検出器で測り、制御装置が判断し、弁やポンプを動かして元の値に戻します。
制御量(保ちたいもの) 操作量(動かすもの)
蒸気圧力 燃料量と燃焼用空気量
蒸気温度 過熱低減器の注水量または伝熱量
ボイラー水位 給水量
炉内圧力 排出ガス量
空燃比(燃料と空気の割合) 燃料量と燃焼用空気量

表の1行目のとおり、蒸気圧力を保つには燃料量と燃焼用空気量を動かします。これを自動で行う制御が、自動燃焼制御(ACC)です。温水ボイラーなら温水温度を一定にするように、同じく燃料量と空気量を調節します。

ACCは、Automatic(自動)・Combustion(燃焼)・Control(制御)の頭文字。日本語の「自動・燃焼・制御」と同じ並びなので、名前から意味をたどれます。令和4年4月公表で、この定義が正しい記述として出ました。

⚠ 注意

「ボイラー水位—蒸気量」は誤り(令和6年4月公表)。水位を保つために動かすのは給水量です。蒸気量は使う側が決めるもので、ボイラーが勝手に減らすわけにはいきません。

💡 覚え方

「水位は水で、圧力は火で、炉内の圧力は煙で」。水位が下がれば水を足す。圧力が下がれば火を強める(燃料と空気)。炉の中の圧力が上がればガスを多く出す。どれも日常の感覚どおりの組み合わせです。

水位の制御:単要素式・二要素式・三要素式

ドラムの水位を保つ方法には、何を測って給水量を決めるかで3つの方式があります。

方式 測るもの 特徴
単要素式 水位だけ 水位の変化を偏差信号として給水調節器へ送り、比例制御で弁の開きを変えるものなど。負荷変動が激しいと良好な制御が期待できない
二要素式 水位と蒸気流量 蒸気の出ていく量も見るので、変化に早めに対応できる
三要素式 水位・蒸気流量・給水流量 給水の実際の量まで確かめて、より正確に調整する

⚠ 注意

「二要素式は、水位と蒸気圧力を検出する」は誤り(令和6年10月公表)。正しくは水位と蒸気流量です。

💡 覚え方

要素が1つ増えるごとに「量」が1つ増える。単要素=水位、二要素=+蒸気流量(出ていく量)、三要素=+給水流量(入ってくる量)。出入りの量を順に足していくと考えれば、圧力が入る余地はありません。

🤔 なぜ単要素式は、負荷変動が激しいときに弱いのですか。

蒸気を急にたくさん使うと、ボイラーの中の圧力が下がります。すると水の中の気泡がふくらんで、一時的に水位が上がって見えることがあるのです。水位だけを見ていると、そこで給水を減らしてしまうので、あとで水位が大きく下がってしまいます。蒸気流量も見る二要素式なら、「たくさん出ていっているから給水を増やす」と正しく判断できるのです。

熱膨張管式水位調整装置にも、単要素式と二要素式がある

水位を調整する装置には、熱膨張管式水位調整装置というものもあります。名前のとおり熱膨張管(熱で膨張する管)を使う装置で、これにも単要素式と二要素式の両方があるのです。

⚠ 注意

「熱膨張管式水位調整装置には、単要素式はあるが、二要素式はない」は誤り(令和3年10月公表)。単要素式も二要素式もある、と覚えましょう。

水位検出器:2個以上、連絡管は共用しない

水位を自動で見張るのが水位検出器です。代表的なものに、フロート式(浮きの上下で検出)と電極式(水に電気が流れるかで検出)の2つです。

水位検出器の取付けの決まり(試験に出たもの)

①原則として2個以上取り付け、それぞれ違う検出方式にするのがよい

②水側連絡管は、ほかの水位検出器の連絡管と共用しない

③水側連絡管は呼び径20A以上の管を使う

④連絡管に設けるバルブやコックは直流形(まっすぐ流れる形)にする

⑤水側・蒸気側の連絡管には、バルブやコックを直列に2個以上設けてはならない

⑥水側連絡管の曲げ部分は、内部の掃除がしやすい構造にする

⑦水側連絡管・蒸気側連絡管・排水管に設けるバルブやコックは、開閉状態が外から見てはっきり分かるものにする

⑦は、バルブやコックが開いているか閉じているかを、外から確かめられるようにする決まりです。令和4年10月公表で正しい記述として出ました。

⚠ 注意

連絡管の太さは数字の入れ替えが出ます。「呼び径10A以下」(令和6年4月公表)も「15A以上」(令和7年4月公表)も誤り。細いとスケールで詰まりやすいので、20A以上の太さが求められます。

🤔 なぜ連絡管を共用してはいけないのですか。

1本の連絡管を2つの検出器で共用すると、その管が詰まったとき、両方の検出器が同時に正しく働かなくなるからです。2個付けて、方式も変えるのは、1つが故障しても、もう1つで気づけるようにするためです。

フロート式は、水に浮かぶフロート(浮き)が水位と一緒に上下し、その動きでスイッチを入れ切りします。しくみは目で見て分かりやすいのが長所です。反面、フロート室にスラッジやスケールがたまると動きが悪くなるので、定期的な分解・清掃が欠かせません(第13回)。

電極式は、水がきれいすぎると誤作動する

電極式が利用しているのは、水に電気が流れる性質です。ところが検出筒の中では蒸気が凝縮して純度の高い水がたまりやすく、水が純粋になるほど電気は流れにくくなります。そうなると、水があるのに「水がない」と誤って判断するおそれがあるのです。そのため、検出筒の中の水を定期的にブロー(吹き出し)して入れかえます(第13回)。

燃焼安全装置:異常のときは燃料を止める

燃焼中に炎が消えたまま燃料を送り続けると、炉の中に燃料がたまり、次に火がついたとき爆発するおそれがあります。それを防ぐのが燃焼安全装置です。

燃焼装置・燃焼安全装置に求められること

①燃焼が止まったあと、燃料が燃焼室に流れ込まない構造であること

②燃料漏れの点検・保守がしやすい構造であること

③主安全制御器・火炎検出器・燃料遮断弁などで構成された、信頼性の高い燃焼安全装置があること

④ファンが異常停止したら、主バーナへの燃料をただちに遮断すること

⑤異常消火のときは燃料をただちに遮断し、修復後は手動で再起動すること

🤔 なぜファンが止まったら、燃料を止めるのですか。

ファンは燃焼に必要な空気を送り込む装置です。ファンが止まると空気が足りなくなり、不完全燃焼が起きます。燃え残った燃料のガスが炉にたまると、爆発(逆火やガス爆発)につながるおそれがあるので、ただちに燃料を止めるのです。

⚠ 注意

⑤で「修復後は手動又は自動で再起動する」は誤り(令和5年10月公表)。原因を確かめずに自動で再点火すると危険なので、人が確認して手動で再起動します。

火炎検出器:炎があるかを光や電気で見張る

火炎検出器は、炎の有無や強弱を検出して電気信号に変える装置です。あらかじめ決めた条件に合う本物の炎だけを検出することが求められます。検出器によって見ている光や電気の種類が違うので、燃料ごとに向き不向きが出てくるのです。

検出器 原理 主な使いどころ
フォトダイオードセル 光起電力効果 油燃焼炎(ガス専焼には使わない)
整流式光電管 光電子放出現象 油燃焼炎。ガス燃焼炎には適さない
紫外線光電管 光電子放出現象(感度を高めたもの) すべての燃料の炎。炉壁の放射で誤作動しない
フレームロッド 炎の中に入れた棒に流れる電気 点火用のガスバーナ(棒の使用温度に制限があるため)

⚠ 注意

「フォトダイオードセルはガス専焼バーナに多く用いられる」は誤り(令和7年4月公表)。ガスの炎は目に見える光が弱いので、光で見る検出器の多くは油の炎向きです。すべての燃料に使えるのは紫外線光電管と覚えましょう。

シーケンス制御と電気部品

ボイラーの点火から停止までの手順は、決まった順番で自動的に進みます。これがシーケンス制御(順序制御)で、次のような電気部品で組み立てられているのです。

部品 はたらき
電磁継電器(リレー) コイルに電流が流れると鉄心が磁石になり、吸着片を引き付けて接点を切り替える
メーク接点(a接点) コイルに電流が流れると閉じる(ふだんは開いている)
ブレーク接点(b接点) コイルに電流が流れると開く。入力に対して出力を反転させられる
タイマ 決まった時間だけ遅れて接点を開閉する
リミットスイッチ 物の位置を検出する。マイクロスイッチや近接スイッチがある

⚠ 注意

「メーク接点は、電流が流れると開になる」は誤り(令和5年10月公表)。メーク=make=つなぐ。電流が流れると回路をつなぐ(閉じる)のがメーク接点です。

💡 覚え方

メークは「つくる(make)」、ブレークは「こわす(break)」。電気が来たら回路をつくるのがa接点、こわすのがb接点です。

機器と部品の組み合わせ

令和4年10月・令和8年10月公表では、油だきボイラーの自動制御用機器と、その部品の組み合わせが問われました。正しい組み合わせは次のとおりです。

機器 構成部分
主安全制御器 安全スイッチ
燃料油用遮断弁 プランジャ
温水温度調節器 感温体
電極式水位検出器 電極棒
蒸気圧力調節器 ベローズ(蒸気圧力で伸び縮みする、じゃばら形の部品)
燃料調節弁 コントロールモータ(弁の開き具合を動かすモーター)

令和8年10月公表で誤りだったのは「蒸気圧力制限器—比例帯設定ねじ」です。比例帯設定ねじは、圧力を細かく調整する比例式の蒸気圧力調節器の部品。圧力制限器は圧力が異常に上がったら燃料をただちに遮断する安全装置で、一般にオンオフ式が使われます。

⚠ 注意

令和4年10月公表で適切でない組み合わせだったのは「点火装置—サーモスタット」です。サーモスタットは、温度によって電気を入れたり切ったりするスイッチのこと。点火装置の部品として組み合わせたこの選択肢は誤りでした。

蒸気圧力調節器と蒸気圧力制限器

蒸気圧力を見張る機器には、調節器と制限器があります。調節器は圧力を保つための機器、制限器は異常のときに止めるための機器です。

機器 はたらき
比例式蒸気圧力調節器 一般にコントロールモータと組み合わせ、比例動作で蒸気圧力を調節する。比例帯の設定を行う
オンオフ式蒸気圧力調節器(電気式) 蒸気圧力で伸び縮みするベローズがスイッチを開閉し、燃焼を入れたり切ったりする
蒸気圧力制限器 圧力が異常に上昇したときなどに、ただちに燃料の供給を遮断する。一般にオンオフ式圧力調節器が使われる

比例帯は、比例動作でどのくらいの圧力の幅で、操作量を最小から最大まで動かすかを決める設定です。

オンオフ式蒸気圧力調節器は、水を入れたサイホン管を介して取り付けます。ベローズに高温の蒸気が直接入らないようにするためで、第6回の圧力計と同じ考え方です。

⚠ 注意

「オンオフ式蒸気圧力調節器は、機器本体をボイラー本体に直接取り付ける」は誤り(令和5年4月公表)。一級ボイラー技士の公表問題では、サイホン管を用いて取り付けるのが正しい記述です。

オンオフ式温度調節器(電気式):温水の温度を保つ

温水ボイラーの温度制御に使う調節器の1つが、オンオフ式温度調節器(電気式)です。温度を感じ取る感温体の中には液体が封入されています。

この調節器のつくりは、調節器本体・感温体・この2つをつなぐ導管の3つ。令和2年4月公表で、この構成が正しい記述として出ました。

オンオフ式温度調節器のしくみ

①温水の温度が上がると、感温体の中の液体が膨張する(下がると収縮する)

②その動きがベローズやダイヤフラム(伸び縮みする部品)の変位になる

③変位がマイクロスイッチを開閉させ、燃焼を入れたり切ったりする

オンオフ式温度調節器で出題されたこと

①感温体の液体には、一般にトルエン・エーテル・アルコールなどが使われる(正しい記述)

②保護管を使って取り付けるときは、保護管の中にシリコングリス(グリース)を入れると、感温体の応答がよくなる

③調節器で設定するのは調節温度(温度設定)と動作すき間。比例帯ではない

感温体は、ボイラー本体に直接取り付けるか、保護管を用いて取り付けます(令和2年4月公表で正しい記述)。②の保護管は、感温体を直接お湯に入れずに、管に収めて取り付けるためのものです。メーカーの資料でも、保護管の中にグリスを充てんすると感温体の応答がよくなるとされています。

⚠ 注意

「保護管内にシリコングリスを挿入してはならない」は誤り(令和2年4月・令和7年10月・令和8年4月公表)。入れると応答がよくなるので、むしろ充てんします。「調節温度と比例帯の設定を行う」も同じ問題で誤りでした。比例帯は比例動作の調節器の言葉で、オンオフ式で設定するのは動作すき間です。

💡 覚え方

オンオフ式=入れるか切るかだけ。だから決めるのは「何度で」(調節温度)と「どのくらいの幅で切り替えるか」(動作すき間)の2つです。細かく比例させる比例帯は出番がありません。

練習問題:組み合わせを判断する

答えと考え方

①「蒸気圧力の操作量は、燃料量と燃焼用空気量」 → 正しい

②「三要素式は、水位・蒸気流量・給水流量を検出する」 → 正しい

③「整流式光電管は、ガス燃焼炎の検出に適している」 → 誤り(油向き。ガスには適さない)

④「ブレーク接点を使うと、入力に対して出力を反転させられる」 → 正しい

⑤「水位検出器の連絡管のバルブを、直列に2個設ける」 → 誤り(直列に2個以上は禁止)

試験ではこう出る

よくある記述 判断
ボイラー水位の操作量は蒸気量である 誤り。給水量
炉内圧力の操作量は排出ガス量である 正しい
二要素式は、水位と蒸気圧力を検出して給水量を調節する 誤り。水位と蒸気流量
水位検出器の水側連絡管は、他の検出器と共用しない 正しい
水位検出器の水側連絡管は、呼び径10A以下の管を使用する 誤り。20A以上
異常消火のあと、修復後は自動で再起動してよい 誤り。手動で再起動
紫外線光電管は、すべての燃料の燃焼炎の検出に用いられる 正しい
メーク接点は、コイルに電流が流れると開になる 誤り。閉になる
オンオフ式温度調節器の保護管内に、シリコングリスを挿入してはならない 誤り。入れると応答がよくなる
オンオフ式温度調節器は、調節温度と比例帯を設定する 誤り。調節温度と動作すき間
目標となっている量を操作量、そのために調節する量を制御量という 誤り。名前が逆
蒸気圧力又は温水温度を一定にするよう燃料量と空気量を調節する制御を、自動燃焼制御(ACC)という 正しい
ハイ・ロー・オフ動作は、高燃焼・低燃焼・燃焼停止のいずれかの状態をとる 正しい
比例動作は、オフセットが現れた場合にオフセットがなくなるように動作する 誤り。それは積分動作
積分動作は、偏差の時間積分値に比例して操作量を増減する 正しい
微分動作は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減し、PI動作ともいう 誤り。D動作
熱膨張管式水位調整装置には、単要素式はあるが二要素式はない 誤り。両方ある
水位検出器の連絡管・排水管のバルブやコックは、開閉状態が外部から明確に識別できるものとする 正しい
点火装置—サーモスタット(機器と構成部分の組合せ) 適切でない
蒸気圧力調節器—ベローズ、燃料調節弁—コントロールモータ 適切
比例式蒸気圧力調節器は、一般にコントロールモータと組み合わせ、比例動作で蒸気圧力を調節する 正しい
オンオフ式蒸気圧力調節器は、機器本体をボイラー本体に直接取り付ける 誤り。サイホン管を介す
蒸気圧力制限器には、一般にオンオフ式圧力調節器が用いられる 正しい
オンオフ式温度調節器の感温体は、直接取り付けるか、保護管を用いて取り付ける 正しい

出典:安全衛生技術試験協会 二級ボイラー技士 公表試験問題(平成31年4月〜令和8年10月公表)。一部は一級ボイラー技士の公表問題も参照し、ゼロパスが要点を整理しました。

よくある質問

Q. 自動制御があれば、ボイラー技士は見回らなくてもよいのですか。

A. いいえ。自動制御の検出器も、汚れや故障で正しく働かなくなることがあります。水位検出器のブローや水面計の機能試験など、人が定期的に確かめる仕事は、取扱いの科目でくわしく学ぶ予定です。

Q. 燃料遮断弁とは何ですか。

A. 燃料の通り道に付けた電磁弁で、異常が起きるとすぐに閉じて燃料を止める弁です。電気で開いている弁なので、停電などで電気が切れても閉じるしくみになっています。

Q. 火炎検出器が「本物の炎だけ」を検出しなければならないのは、なぜですか。

A. 炉の壁が赤く熱くなった光などを炎と間違えると、炎が消えているのに燃料を送り続けてしまうからです。紫外線光電管が炉壁の放射で誤作動しない点が長所とされるのは、このためです。

まとめ

・保ちたいもの=制御量、動かすもの=操作量。蒸気圧力(温水温度)を燃料量と空気量で保つのが自動燃焼制御(ACC)

・水位—給水量、蒸気圧力—燃料量と空気量、炉内圧力—排出ガス量、蒸気温度—過熱低減器の注水量

・オンオフ=燃焼・停止、ハイ・ロー・オフ=高燃焼・低燃焼・停止

・比例(P)=偏差の大きさ、積分(I)=偏差の時間積分値、微分(D)=偏差の変化の速さ。オフセットをなくすのは積分(比例ではない)

・単要素=水位、二要素=+蒸気流量、三要素=+給水流量。熱膨張管式にも単要素式と二要素式がある

・水位検出器は2個以上・方式を変える・連絡管は共用しない・20A以上・直流形。バルブ・コックは開閉が外から分かるもの

・異常消火やファン停止では燃料をただちに遮断し、再起動は手動

・紫外線光電管=全燃料、フォトダイオード・整流式光電管=油、フレームロッド=点火用ガス

・a接点(メーク)は通電で閉、b接点(ブレーク)は通電で開。比例帯設定ねじは圧力調節器の部品

・蒸気圧力調節器—ベローズ、燃料調節弁—コントロールモータ(点火装置—サーモスタットは誤り)

・比例式蒸気圧力調節器はコントロールモータと組み合わせ・比例帯を設定/オンオフ式はサイホン管を介して取り付け/制限器はただちに燃料遮断・一般にオンオフ式

・オンオフ式温度調節器は本体・感温体・導管。感温体は直接か保護管で取り付け。液体封入の感温体+マイクロスイッチ。保護管にはシリコングリスを入れてよい。設定は調節温度と動作すき間