第4章 法令 | 第19回 | 学習カリキュラムの目次を見る

この記事でわかること

  • 消火設備の第1種〜第5種が言えるようになります
  • 所要単位・能力単位の意味と計算がわかります
  • 警報設備が必要な施設がわかります
  • 定期点検の対象と回数(1年に1回以上・3年間保存)がわかります

カリキュラムの最後の回です。ここは数字と分類が中心なので、表で覚えて、意味で確認するという順で進めます。

消火設備は第1種〜第5種

消火設備の第1種から第5種までの種類
消火設備は第1種〜第5種
消火設備・警報設備と定期点検
種別中身イメージ
第1種屋内消火栓設備・屋外消火栓設備ホースの箱
第2種スプリンクラー設備天井のヘッド
第3種水蒸気・水噴霧・泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末の各消火設備固定式の大がかりな設備
第4種大型消火器台車つきの大きな消火器
第5種小型消火器・水バケツ・水槽・乾燥砂など手で持つ消火器

覚える覚え方

「1栓・2スプ・3固定・4大型・5小型」。数字が大きくなるほど小さく・手軽になると覚えると、順番を取り違えません。

覚える第4類にどれを使うか

  • 第3種の泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末は第4類に適する(不活性ガスは燃焼を助けないガス、ハロゲン化物は燃える反応を止める薬剤)。
  • 第1種・第2種(水系)は、第4類には基本的に不適。水をかけても油の火災は消しにくいからです(第14回)。
  • 第5種の小型消火器は、粉末や泡のものなら第4類に使えます。「乾燥砂」も覆って空気を断つ(窒息させる)ので有効です。

所要単位と能力単位

用語所要単位とは?

所要単位とは、その施設に、どれだけの消火能力が必要かを表す物差しです。「この建物なら◯単位ぶんの消火設備がいる」という形で使います。

用語能力単位とは?

能力単位とは、消火器や水バケツが、どれだけ火を消せるかを表した数字です。消火器の本体に表示されています。

つまり「必要な量(所要単位)」を「用意した量(能力単位)」で満たす、という関係です。

対象1所要単位あたりの面積など
製造所・取扱所(外壁が耐火構造)延べ面積100㎡
製造所・取扱所(耐火構造でない)延べ面積50㎡
貯蔵所(外壁が耐火構造)延べ面積150㎡
貯蔵所(耐火構造でない)延べ面積75㎡
危険物指定数量の10倍
  • 例題 外壁が耐火構造(火災に強い造り)の製造所で、延べ面積が500㎡。所要単位は?
  • ① 耐火構造の製造所は100㎡で1単位
  • ② 500 ÷ 100 = 5単位
  • 例題 ガソリン(指定数量200L)を4,000L貯蔵している。危険物の所要単位は?
  • ① 指定数量(危険物ごとに法令で決められた規制の基準となる量)の倍数を出す 4,000 ÷ 200 = 20倍
  • ② 指定数量の10倍で1単位 20 ÷ 10 = 2単位

覚える覚え方

「耐火なら2倍もつ」と考えてください。耐火構造は火に強いぶん、同じ1単位でカバーできる面積が2倍になります(製造所50→100、貯蔵所75→150)。貯蔵所は製造所の1.5倍という関係もセットで。

警報設備

用語警報設備とは?

警報設備とは、火災などの異常を知らせるための設備です。指定数量の10倍以上を扱う製造所等(製造所・貯蔵所・取扱所をまとめた呼び方)に必要です(移動タンク貯蔵所を除く)。

  • 自動火災報知設備
  • 消防機関に報知できる電話
  • 非常ベル装置
  • 拡声装置
  • 警鐘

覚えるここを押さえる

  • 必要になるのは指定数量の10倍以上 … 避雷設備(雷の被害を防ぐ設備)と同じ「10倍」です。セットで覚えられます。
  • 移動タンク貯蔵所(タンクローリー)には不要 … 動いているので、固定の警報設備がなじまないためです。

定期点検

用語定期点検とは?

定期点検とは、製造所等の位置・構造・設備が、技術上の基準に合っているかを自分で確かめることです。1年に1回以上行い、点検記録は3年間保存します。

覚える定期点検が必要な施設

  • 指定数量の10倍以上の製造所・一般取扱所
  • 指定数量の150倍以上の屋内貯蔵所
  • 指定数量の200倍以上の屋外タンク貯蔵所
  • 指定数量の100倍以上の屋外貯蔵所
  • 地下タンク貯蔵所(すべて)
  • 移動タンク貯蔵所(すべて)
  • 地下タンクをもつ製造所・給油取扱所・一般取扱所(数量に関係なく)

覚える覚え方

「地下タンクと移動タンクは、量に関係なく全部いる」。目で見て確かめられないもの(地下)と、動き回るもの(移動)は無条件——この理屈で覚えれば、細かい倍数を忘れても答えを絞り込みやすくなります。

用語誰が点検するのか?

危険物取扱者、または危険物施設保安員(施設の保安の業務を補佐する係の人)です。危険物取扱者の立会いがあれば、資格のない人でも点検できます。ここは「取扱作業の立会い」と同じ考え方です。

よくある質問

Q.所要単位の計算で、面積と危険物の両方があるときはどうしますか?

A.それぞれ計算して足します。建物の面積から出た単位と、危険物の量から出た単位を合計したものが、その施設に必要な所要単位です。試験ではどちらか一方だけを聞かれることが多いですが、合計するという考え方は知っておいてください。

Q.「第4種は大型、第5種は小型」の境目は何ですか?

A.能力単位で決まります。大型消火器は能力単位がA火災(木や紙などの普通火災)で10以上、B火災(油火災)で20以上のものをいい、車輪が付いていることが多いです。試験では「第4種=大型、第5種=小型」という対応を押さえておけば、まずは十分でしょう。

Q.点検記録は誰に提出するのですか?

A.提出は不要です。自分で保存します。3年間保存して、消防機関から求められたときに見せられるようにしておきます。「毎年市町村長に提出する」という選択肢は誤りです。

試験ではこう出る

例出題のされ方

  • ①消火設備の種別 … 「スプリンクラー設備は第何種か」→第2種。
  • ②所要単位の計算 … 耐火構造の製造所は100㎡で1単位/危険物は指定数量10倍で1単位。
  • ③警報設備 … 指定数量10倍以上(移動タンク貯蔵所を除く)。
  • ④定期点検 … 1年に1回以上、記録は3年間保存。
問題で確かめる▶ 法令の予想問題10問③(貯蔵・取扱い・消火設備・運搬)

まとめこのページのまとめ

  • 消火設備は第1種=消火栓/第2種=スプリンクラー/第3種=固定設備/第4種=大型消火器/第5種=小型消火器
  • 第4類には第3種の泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末が適する
  • 所要単位=必要な量/能力単位=用意した量
  • 耐火構造なら製造所100㎡・貯蔵所150㎡で1単位。危険物は指定数量10倍で1単位
  • 警報設備は指定数量10倍以上(移動タンク貯蔵所を除く)
  • 定期点検は1年に1回以上・記録は3年間保存。地下タンクと移動タンクは量に関係なく必要
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