第一種・第二種製造者と許可・届出|50トン・20トンの区切り【冷凍三種】
この記事でわかること
- 第一種製造者・第二種製造者の分かれ目がわかります
- 「許可」と「届出」の違いがはっきりします
- 3トン・5トン・20トン・50トンの意味が整理できます
- 完成検査・変更・承継の手続きがわかります
法令20問のうち3〜4問がここから出ます。数字と「許可か届出か」の組み合わせが中心なので、表で覚えてしまえば得点しやすい分野です。
まず、区分は「冷凍能力」で決まる

覚えるアンモニアなどは第二種製造者の数字が下がる
- 第二種製造者の下限は、不活性ガス(燃えにくく、ほかの物質と反応しにくいガス。フロン類)なら20トン以上ですが、アンモニアや不活性でないフロンでは5トン以上から届出が必要です(それ以外のガスは3トン以上で届出、20トン以上で許可)。
- 適用除外も不活性なら5トン未満、それ以外は3トン未満と差があります。
- 問題文に冷媒の名前が出てきたら、必ず区分の数字を見直すこと。
覚える覚え方
骨格は「50以上=許可(第一種)/20以上=届出(第二種)」。そのうえで「アンモニアなら5から」を足す。数字は冷媒の種類ごとに施行令で決められているので、ガスの名前を見たら表で確かめてください。
「許可」と「届出」はまったく別のもの
用語許可とは?
あらかじめ申請して、知事のOKをもらってからでないと始められない手続きです。OKが出るまで作ってはいけません。
用語届出とは?
「これをします」と知らせるだけの手続きです。OKを待つ必要はありませんが、期限内に出さなければ違反になります。
例簡単なたとえ
引っ越しに例えると、許可=大家さんの承諾がないと入居できない、届出=役所に転入届を出す。前者は「待つ」、後者は「知らせる」。試験ではこの2語を入れ替えた選択肢がたびたび見られます。
覚える第二種製造者の届出の期限
- 事業開始の日の20日前までに、都道府県知事に届け出ます。
- 「20日前」という数字がそのまま問われます。
第一種製造者の流れ──許可から完成検査まで

- ①製造の許可を受ける … 都道府県知事
- ②工事をする
- ③完成検査を受ける … 都道府県知事・高圧ガス保安協会・指定完成検査機関のいずれか
- ④検査に合格してから使用開始 … 合格前に使ってはいけません
用語完成検査とは?
出来上がった設備が、技術上の基準に合っているかを確かめる検査です。これに合格するまで使用できません。自主検査で足りる場合(認定完成検査実施者)もあります。
変更するときの手続き
例「軽微な変更」とは
- 独立した製造設備の撤去の工事や、切断・溶接を伴わず冷凍能力も変わらない一定の設備の取替えの工事など、冷凍保安規則で定められたものです。
- 軽微な変更は、事前の許可ではなく事後の届出で足ります。
- 「あらかじめ届け出る」ではなく「変更後、遅滞なく届け出る」——ここが引っかけです。
事業を引き継いだとき(承継)
- 相続・合併・分割で第一種製造者の地位を引き継いだ人は、その地位を承継する
- 遅滞なく、都道府県知事に届け出る
- → あらためて許可を取り直す必要はありません
覚える覚え方
承継は「届出」でよい。設備そのものは変わっていないので、安全性をもう一度確かめる必要がない——という理屈です。「あらためて許可が必要」という選択肢は誤りです。
試験ではこう出る
- ①区分の判定 … 「1日の冷凍能力が60トンのフロンを使う設備の製造者は」→第一種製造者(許可)。
- ②許可と届出の入れ替え … 「第二種製造者は都道府県知事の許可を受けなければならない」→誤り。届出です。
- ③20日前 … 「第二種製造者は事業開始の日の20日前までに届け出る」→正しい。
- ④完成検査 … 「完成検査に合格する前でも、試運転として使用できる」→誤り。
- ⑤承継 … 「相続した場合は、あらためて許可を受けなければならない」→誤り。届出。
よくある質問
Q.「都道府県知事」ではなく国が許可することはありますか?
A.冷凍設備では、原則として都道府県知事です。(政令指定都市では市長になる場合があります。)「経済産業大臣の許可」と書いてある選択肢は、ほぼ誤りだと考えて構いません。ただし省令や告示を定めるのは経済産業大臣なので、文脈は読んでください。
Q.冷凍能力がちょうど50トンのときは、第一種ですか第二種ですか?
A.第一種製造者です。「50トン以上」なので、50トンちょうどを含みます。同じように「20トン以上50トン未満」の第二種は、20トンちょうどは含み、50トンちょうどは含みません。この境目こそが出題ポイントです。
Q.自分の会社が第何種かは、どうやって知るのですか?
A.1日の冷凍能力を算定して、上の表にあてはめるだけです。算定式は第21回で見たとおり、遠心式なら原動機の定格出力、それ以外ならピストン押しのけ量と冷媒の定数から求めます。この2つの回はセットで理解してください。
まとめこのページのまとめ
- 50トン以上=第一種製造者=知事の許可(その他のガスは20トン以上)
- 不活性のフロンなどは20トン以上50トン未満=第二種製造者=知事への届出(事業開始の20日前まで)
- 3トン未満(不活性は5トン未満)は法の適用外
- アンモニア・不活性でないフロンは5トンから届出(その他のガスは3トンから)
- 許可=OKをもらうまで始められない/届出=知らせるだけ
- 完成検査に合格するまで使用できない
- 承継・廃止・軽微な変更は「届出」
費用はいくらかかる? 講座は必要?
冷凍三種はお金のかけどころがはっきりしている試験です。国家試験の前に受けられる公式の講習を使うと、本番が2科目から法令1科目だけになります。免除を持つ人の合格率は87.9%、2科目受験の人は45.0%(令和7年度)。講習・独学・通信講座の費用を、実際の金額で並べました。
