第二種電気工事士の学科試験を、電気の知識がまったくない人でも読み進められるように1問ずつ解説します。このページは令和7年度 上期(2025年5月25日実施)の問21〜問30です。

問21〜問30は施工方法・検査と測定器・法令のゾーンです。どれも「決まりごとを知っているか」を聞くだけなので、理由とセットで覚えれば忘れません。各問題の下の「答え・解説を見る」を開くと答えと考え方が出ます。

この記事の問題はどこから?

問題文・図・写真・解答は、試験を実施している一般財団法人 電気技術者試験センターが公表しているものです。
出典:令和7年度上期第二種電気工事士試験(学科試験)

問21

分野:施工(三相200Vのエアコン工事)重要度 ★★☆

住宅の屋内に三相200 Vのルームエアコンを施設した。工事方法として,適切なものは。ただし,三相電源の対地電圧は200 Vで,ルームエアコン及び配線は簡易接触防護措置を施すものとする。

イ.定格消費電力が1.5 kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の配線用遮断器を取り付け,合成樹脂管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
ロ.定格消費電力が1.5 kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の漏電遮断器を取り付け,合成樹脂管工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。
ハ.定格消費電力が2.5 kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の配線用遮断器と漏電遮断器を取り付け,ケーブル工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。
ニ.定格消費電力が2.5 kWのルームエアコンに供給する電路に,専用の配線用遮断器を取り付け,金属管工事で配線し,コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
答え・解説を見る
正解

ハ.専用の配線用遮断器と漏電遮断器+ケーブル工事+直接接続
この問題は何を聞いているの?

「住宅に三相200V(対地電圧200V)のエアコンを付けるとき、正しい工事はどれか」という問題です。ふつうの100Vエアコンとのルールの違いがポイントです。

対地電圧とは?

電線と大地(地面)との間の電圧のことです。住宅の屋内配線は原則対地電圧150V以下と決められています。この問題は例外的に200Vを使うケースなので、その代わりの厳しい条件が付きます。

なぜ対地電圧が大きいと厳しくなるのか? 感電するとき、電気は体を通って大地へ流れるからです。対地電圧が大きいほど感電の被害が大きくなるため、150Vを超える場合は追加の安全対策が要求されます。

対地電圧150V超の住宅内ルール

専用の開閉器と過電流遮断器(配線用遮断器)を施設する。②漏電遮断器を施設する。③電気機械器具は屋内配線と直接接続する(コンセントは使えない)。④簡易接触防護措置を施す。

なぜコンセントを使ってはいけないのか? コンセントにすると誰でも抜き差しでき、他の機器をつなげてしまうからです。対地電圧200Vの電路は「そのエアコン専用・工事士が直結」に限定して、感電と誤使用のリスクを封じています。

選択肢を1つずつ確かめる

イ 誤り … コンセント接続がNG。漏電遮断器も無い

ロ 誤り … 直接接続は良いが、過電流を守る配線用遮断器が無い(漏電遮断器だけでは電気の流しすぎを止められない)

ハ これが正しい … 配線用遮断器+漏電遮断器+直接接続。すべての条件を満たす

ニ 誤り … やはりコンセント接続がNG

よって答えはです。

この問題の覚え方

三相200Vエアコンは「専用ブレーカー+漏電遮断器+直結(コンセント禁止)」の3点セット。選択肢に「コンセント」の文字が見えたら、その時点で候補から外せます。

問22

分野:施工(特殊場所の工事)重要度 ★★☆

特殊場所とその場所に施工する低圧屋内配線工事の組合せで,不適切なものは

イ.プロパンガスを他の小さな容器に小分けする可燃性ガスのある場所 … MIケーブルを使用したケーブル工事
ロ.石油を貯蔵する危険物の存在する場所 … 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを防護装置に収めないで使用したケーブル工事
ハ.小麦粉をふるい分けする可燃性粉じんのある場所 … 硬質ポリ塩化ビニル電線管VE28を使用した合成樹脂管工事
ニ.自動車修理工場の吹き付け塗装作業を行う可燃性ガスのある場所 … 厚鋼電線管を使用した金属管工事
答え・解説を見る
正解

ロ.VVFケーブルを防護装置に収めないで使用(これが不適切)
この問題は何を聞いているの?

「ガソリンやガス、粉じんなど燃えやすいものがある場所で、その工事方法は許されるか」という問題です。特殊場所で使える工事の型を覚えます。

特殊場所で使える工事

可燃性ガス・危険物などのある場所で使えるのは、基本的に金属管工事ケーブル工事です(粉じんの場所では合成樹脂管工事も可)。ただしケーブル工事は、MIケーブルなどの特別丈夫なもの以外は、鋼管などの防護装置に収めるのが条件です。

なぜ普通のケーブルは裸のまま使えないのか? 特殊場所では、ケーブルに傷が付いて火花が出たら即、爆発や火災になるからです。MIケーブルは金属の被覆をもつ特別頑丈なケーブルなのでそのまま使えますが、ビニル被覆のVVFは管に入れて物理的に守る必要があります。

選択肢を1つずつ確かめる

イ 適切 … MIケーブルはそのまま使える特別なケーブル

ロ これが不適切 … VVFのような普通のケーブルは防護装置に収めないと使えない

ハ 適切 … 可燃性粉じんの場所では合成樹脂管工事(厚さのあるVE管)が使える

ニ 適切 … 可燃性ガスの場所での厚鋼電線管による金属管工事は王道

よって答えはです。

この問題の覚え方

特殊場所は「金属管かケーブル。ただし普通のケーブルは防護必須。MIだけは裸OK」。「防護装置に収めない」という表現が出たら、まず疑ってかかるのがコツです。

問23

分野:施工(金属管工事)重要度 ★★☆

三相3線式200 V回路の屋内配線を金属管工事により施設した場合に,適切なものは

イ.太さ2.0 mmの600Vビニル絶縁電線3本を同一管内に収めるのに,太さ19 mmの薄鋼電線管を用いた。
ロ.太さ31 mmの薄鋼電線管の曲げ半径(内側)を管の内径の5倍にして曲げた。
ハ.電線に屋外用ビニル絶縁電線を使用した。
ニ.長さ6 mの金属管を乾燥した場所に施設したので,管に施すD種接地工事を省略した。
答え・解説を見る
正解

イ.2.0 mmの電線3本に太さ19 mmの薄鋼電線管を用いた
この問題は何を聞いているの?

「金属管工事のやり方として正しいものはどれか」という問題です。金属管工事の数字ルール3つで判定します。

金属管工事のルール

①使う電線は絶縁電線(屋外用OWを除く)。②管の曲げ半径(内側)は管の内径の6倍以上。③管にはD種接地工事を施す。省略できるのは、対地電圧150V以下で管の長さ8m以下+乾燥した場所などの条件を満たすときか、4m以下を乾燥した場所に施設するとき

なぜ屋外用ビニル絶縁電線(OW線)は使えないのか? OW線は電柱間の架空配線用で、絶縁被覆が薄く作られているからです。屋内の管の中は電線どうしが密着するので、被覆のしっかりした600Vビニル絶縁電線(IV線)などを使います。

この問題の回路は対地電圧200V

三相3線式200V回路は対地電圧も200V(150V超)です。このため接地省略の条件は厳しいほうが適用され、「管の長さ4m以下を乾燥した場所に施設する場合」だけ省略できます。

なぜ管に接地が必要なのか? 管の中で電線の被覆が傷つくと、金属の管全体が電気を帯びて、触った人が感電するからです。管を接地しておけば、漏れた電気は人ではなく大地へ流れます。

選択肢を1つずつ確かめる

イ これが正しい … 2.0mm×3本に19mm薄鋼管は収容本数として適切な標準的組合せ

ロ 誤り … 曲げ半径は内径の6倍以上。5倍では足りない

ハ 誤り … 屋外用(OW)は金属管に入れられない

ニ 誤り … 対地電圧200Vでは省略できるのは4m以下のとき。6mはアウト

よって答えはです。

この問題の覚え方

金属管は「OW入れるな・曲げ6倍・接地は原則、省略は4m乾燥(200V回路)」。ケーブル工事の曲げ6倍(問20)と同じ数字なので、まとめて覚えると効率的です。

問24

分野:測定器(アナログ式回路計)重要度 ★★★

アナログ式回路計(電池内蔵)の回路抵抗測定に関する記述として,誤っているものは。

イ.回路計の電池が有効であることを確認する。
ロ.抵抗測定レンジに切り換える。被測定物の概略値が想定される場合は,測定レンジの倍率を適正なものにする。
ハ.赤と黒の測定端子(テストリード)を開放し,指針が0 Ωになるよう調整する。
ニ.被測定物に,赤と黒の測定端子(テストリード)を接続し,その時の指示値を読む。なお,測定レンジに倍率表示がある場合は,読んだ指示値に倍率を乗じて測定値とする。
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正解

ハ.テストリードを開放して0 Ω調整する(これが誤り)
この問題は何を聞いているの?

「アナログテスターで抵抗を測る手順として間違っているものはどれか」という問題です。ポイントは0Ω調整のやり方ただ1つです。

回路計(テスター)とは?

電圧・電流・抵抗などを1台で測れる測定器です。抵抗の測定では内蔵電池から電流を流して抵抗の大きさを調べます。使う前に、針が正しく0を指すように調整(0Ω調整)します。

なぜ抵抗測定には電池が必要なのか? 抵抗は「電流を流してみないと分からない」量だからです。電池で小さな電流を流し、流れ具合から抵抗を逆算しています。だから手順イの「電池の確認」が最初に来ます。

0Ω調整は「短絡」して行う

赤と黒のテストリードを直接くっつける(短絡する)と、テスターから見た外部の抵抗は0Ωになります。この状態で針がぴったり0Ωを指すようツマミで合わせるのが0Ω調整です。

なぜ開放(離したまま)ではダメなのか? リードを離したままだと間は空気で、抵抗は無限大(∞)だからです。針は0Ωの反対側を指します。開放=∞の確認、短絡=0Ωの調整。ここを入れ替えたのがこの問題のひっかけです。

選択肢を1つずつ確かめる

イ 正しい … 電池が弱っていると正しく測れない。最初に確認

ロ 正しい … だいたいの値が分かるなら適正な倍率レンジを選ぶ

ハ これが誤り … 0Ω調整はリードを短絡して行う。開放では∞になる

ニ 正しい … 指示値×レンジ倍率=測定値

よって答えはです。

この問題の覚え方

「くっつけてゼロ合わせ」。テスターの0Ω調整は短絡、と覚えれば一生使えます。「開放して0Ω調整」という逆パターンの選択肢は過去に何度も出ています。

問25

分野:測定器(絶縁抵抗計の表示部)重要度 ★★☆

選択肢の各図のうち,アナログ式絶縁抵抗計の表示部として,正しいものは

令和7年度上期 第二種電気工事士 学科 問25 の選択肢(測定器の目盛板)
答え・解説を見る
正解

ハ.右端が0・左端が∞のMΩ目盛
この問題は何を聞いているの?

「絶縁抵抗計(メガー)の目盛板はどれか」という問題です。単位はどれもMΩに見えますが、目盛の並び方に決定的な違いがあります。

絶縁抵抗計(メガー)とは?

電線や機器の絶縁(電気を漏らさない性能)を測る測定器です。単位はMΩ(メガオーム)=100万Ω。値が大きいほど「漏れていない=良い状態」です。

なぜ絶縁の抵抗はMΩ単位なのか? 絶縁物は電気をほぼ通さないので、抵抗値がケタ違いに大きいからです。0.1MΩ(=10万Ω)以上などの基準と比べるため、単位からMΩで表示します。

メガーの目盛の特徴

メガーの目盛は右端が0、左端が∞(無限大)で、目盛の間隔が不均等です。針が振れないとき(良い絶縁)は左の∞側、悪いときに右の0側へ振れます。

なぜ右端が0という逆向きの目盛なのか? メガーの仕組み上、絶縁が悪くて電流が流れるほど針が大きく振れるからです。大きく振れた右端=抵抗0、まったく振れない左端=∞、という並びになります。

選択肢を1つずつ確かめる

イ 誤り … 左0→右60の普通の向きの目盛。メガーではない

ロ 誤り … LEAD・LAGの表示がある力率計の目盛

ハ これが正しい … 右端0・左端∞・不均等目盛のMΩ。メガーの特徴がそろっている

ニ 誤り … 左0→右300の普通の向き。接地抵抗計などの目盛

よって答えはです。

この問題の覚え方

メガーの目盛は「右がゼロ、左が∞」。この1点だけで4択を切れます。「MΩと書いてあるから」という理由で選ぶと、イやニのダミーに引っかかるよう作られています。

問26

分野:測定器(接地抵抗計)重要度 ★★★

接地抵抗計(電池式)に関する記述として,誤っているものは。

イ.接地抵抗測定の前には,接地抵抗計の電池が有効であることを確認する。
ロ.接地抵抗測定の前には,端子間を開放して測定し,指示計の零点の調整をする。
ハ.接地抵抗測定の前には,接地極の地電圧が許容値以下であることを確認する。
ニ.接地抵抗測定の前には,補助極を適正な位置に配置することが必要である。
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正解

ロ.端子間を開放して測定し零点調整をする(これが誤り)
この問題は何を聞いているの?

「接地抵抗計(アーステスタ)を使う前の準備として間違っているものはどれか」という問題です。測定前の正しい3点確認を覚えます。

接地抵抗計とは?

接地工事(アース)がきちんと効いているか、接地極と大地との間の抵抗を測る測定器です。本体+緑・黄・赤の3本のリード線と、地面に打つ2本の補助極(くい)がセットになっています。

なぜ補助極という「くい」を2本も打つのか? 大地の抵抗は、テスターのように2点をつまんで測れないからです。測りたい接地極→補助極→補助極と、約10m間隔で一直線に電流を流し、電圧の分布から抵抗を割り出します。だから選択肢ニの「適正な位置への配置」が大事なのです。

測定前の3点確認

電池の確認(電池式なので)。②地電圧の確認=接地極にもともと乗っている電圧(地電圧)が許容値以下であること。③補助極を適正な位置に配置。この3つが正しい準備で、「端子間を開放して零点調整」という手順はありません

なぜ地電圧の確認が要るのか? 近くの機器から漏れた電流などで、大地にはもともと電圧が乗っていることがあるからです。それが大きいまま測ると、測定用の電流に雑音として混ざり、正しい抵抗値が出ません

選択肢を1つずつ確かめる

イ 正しい … 電池式なので最初に電池確認

ロ これが誤り … 接地抵抗計に「開放して零点調整」という手順は無い。回路計(テスター)の0Ω調整と混ぜたひっかけ(しかもテスターは短絡して調整)

ハ 正しい … 地電圧が許容値以下であることを先に確認

ニ 正しい … 補助極は約10m間隔で一直線が適正配置

よって答えはです。

この問題の覚え方

接地抵抗計の準備は「電池・地電圧・補助極」の3点セット。この3つ以外の「それっぽい手順」が混ざっていたら、それが誤りの選択肢です。

問27

分野:測定器(計器の記号)重要度 ★★☆

直動式指示電気計器の目盛板に図のような記号がある。記号の意味及び測定できる回路で,正しいものは

令和7年度上期 第二種電気工事士 学科 問27 の図(計器の記号)
イ.永久磁石可動コイル形で目盛板を水平に置いて,直流回路で使用する。
ロ.永久磁石可動コイル形で目盛板を水平に置いて,交流回路で使用する。
ハ.可動鉄片形で目盛板を鉛直に立てて,直流回路で使用する。
ニ.可動鉄片形で目盛板を水平に置いて,交流回路で使用する。
答え・解説を見る
正解

イ.永久磁石可動コイル形・水平置き・直流回路
この問題は何を聞いているの?

「メーターの目盛板に書かれた2つの記号の意味は何か」という問題です。左の記号が計器の動作方式、右の記号が置き方(姿勢)を表します。

左の記号=永久磁石可動コイル形

馬蹄形(Uの字)の磁石の中にコイルを描いた記号で、永久磁石可動コイル形を表します。この方式は直流専用です。ちなみに可動鉄片形の記号は、ぐるぐる巻きのコイルと鉄片を描いた別の形で、交流用(交直両用)です。

なぜ可動コイル形は直流専用なのか? 磁石の力でコイルを一定方向に押して針を振らせる仕組みだからです。交流をつなぐと押す向きが1秒間に何十回も反転して、針が振れずに震えるだけになります。

右の記号=水平置き

計器の姿勢を表す記号は、水平に置いて使う=この図の記号、鉛直(垂直)に立てて使う=⊥のような記号と決まっています。

なぜ置き方まで指定されるのか? アナログ計器の針や可動部分は重力の影響を受けるからです。設計と違う姿勢で使うと、針のバランスが崩れて誤差が出ます。

手順1 左の記号(磁石+コイル) → 永久磁石可動コイル形 → ハ・ニの「可動鉄片形」は消える

手順2 可動コイル形は直流専用 → ロの「交流回路」も消える

手順3 右の記号 → 水平置き → イがすべて一致

よって答えはです。

この問題の覚え方

「磁石にコイル=可動コイル形=直流」「コイルに鉄片=可動鉄片形=交流」。方式が分かれば直流か交流かは自動で決まるので、実質2択×置き方の確認だけで解けます。

問28

分野:法令(電気工事士法)重要度 ★★★

「電気工事士法」に関する記述として,誤っているものは。

イ.「一般用電気工作物等」とは,一般用電気工作物(電気事業法第38条第一項に規定する一般用電気工作物をいう。)及び小規模事業用電気工作物(同条第三項に規定する小規模事業用電気工作物をいう。)をいう。
ロ.電気工事士は,一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事するときは経済産業省令で定める技術基準に適合するようにその作業をしなければならない。
ハ.電気工事士は,作業に従事するときは,電気工事士免状を事務所に保管していなければならない。
ニ.都道府県知事は,電気工事士に対し,電気工事の業務に関して報告をさせることができる。
答え・解説を見る
正解

ハ.免状を事務所に保管(これが誤り)
この問題は何を聞いているの?

「電気工事士法の説明で間違っているものはどれか」という問題です。免状(めんじょう)=電気工事士の資格証の扱い方がポイントです。

免状は「携帯」する

電気工事士は、作業に従事するときは免状を携帯していなければならないと法律で決められています。事務所に保管ではなく、現場に持っていくのが正解です。

なぜ携帯が義務なのか? 現場で「この人は資格を持って作業しているか」をその場で確認できるようにするためです。運転免許を家に置いて運転してはいけないのと同じ理屈です。

電気工事士法はどんな法律?

「資格のある人だけが電気工事をできる」ことを定めた、人に関する法律です。免状は都道府県知事が交付し、知事は工事士に業務の報告をさせることもできます。工事のやり方そのものは技術基準(経済産業省令)に従います。

なぜ知事が免状を出すのか? 電気工事士の免状事務は地域ごとの管理が実務的だからです。「免状まわり=知事」「技術基準=経済産業省令」という役割分担は、そのまま試験の頻出ポイントです。

選択肢を1つずつ確かめる

イ 正しい … 一般用電気工作物等=一般用+小規模事業用の総称

ロ 正しい … 作業は技術基準に適合させる義務がある

ハ これが誤り … 免状は作業時に携帯。事務所保管ではない

ニ 正しい … 知事は報告をさせることができる

よって答えはです。

この問題の覚え方

「免状は現場へ、運転免許と同じ」。免状関係は「交付=知事」「作業時=携帯」「報告命令=知事」の3点を押さえれば、この型の問題はほぼ取れます。

問29

分野:法令(電気用品安全法)重要度 ★★☆

低圧の屋内電路に使用する次のもののうち,特定電気用品の組合せとして,正しいものは
A:定格電圧100 V,定格電流20 Aの漏電遮断器
B:定格電圧100 V,定格消費電力25 Wの換気扇
C:定格電圧600 V,導体の太さ(直径)2.0 mmの3心ビニル絶縁ビニルシースケーブル
D:内径16 mmの合成樹脂製可とう電線管(PF管)

イ.A,B
ロ.A,C
ハ.B,D
ニ.C,D
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正解

ロ.A,C
この問題は何を聞いているの?

「A〜Dのうち特定電気用品はどれとどれか」という問題です。電気用品安全法の2つの区分を整理すれば選べます。

特定電気用品とは?

電気用品のうち、構造や使い方から特に危険・障害が起きやすいものとして指定された品目です。菱形のPSEマークが付きます。代表は電線・ケーブル類、ヒューズ、配線器具(スイッチ・コンセント・遮断器など)、小型変圧器といった「配線の中に組み込まれて、常に電気の通り道になるもの」です。

なぜ配線部品ほど厳しい区分なのか? 壁の中の電線や遮断器は壊れても気づきにくく、火災に直結するからです。一方、換気扇のような完成品の家電は異常に気づきやすいので、丸形PSEの「特定以外」区分になっています。

A〜Dを1つずつ判定する

A 特定電気用品 … 漏電遮断器(100A以下)は配線器具の代表格

B 特定以外 … 換気扇は家電製品側の区分

C 特定電気用品 … 600V・2.0mmのケーブルは電線類として特定

D 特定以外 … 電線管は電気を流す部品ではないので特定ではない

特定電気用品はAとCなので、答えはです。

この問題の覚え方

「電気の通り道になるもの(電線・遮断器・スイッチ・コンセント)=特定」「入れ物や完成家電(電線管・換気扇)=特定以外」。この線引きで、初見の品目でもほぼ判定できます。

問30

分野:法令(電気事業法・一般用電気工作物)重要度 ★★☆

一般用電気工作物に関する記述として,誤っているものは。ただし,発電設備は電圧600 V以下とする。

イ.低圧で受電するものであっても,出力8 kWの内燃力発電設備を同一構内に施設した場合は,一般用電気工作物とならない。
ロ.低圧で受電するものであっても,受電用電線路以外の電線路で構外にある電気工作物と電気的に接続されているものは,一般用電気工作物とならない。
ハ.低圧で受電するものであっても,火薬類を製造する事業場など,設置する場所によっては,一般用電気工作物とならない。
ニ.高圧で受電するものは,受電電力の容量,需要設備の業種にかかわらず,一般用電気工作物とならない。
答え・解説を見る
正解

イ.出力8 kWの内燃力発電設備があると一般用でなくなる(これが誤り)
この問題は何を聞いているの?

一般用電気工作物(=一般住宅や小さな商店の電気設備)の説明で間違っているものはどれか」という問題です。「一般用」から外れる条件を整理します。

一般用電気工作物とは?

低圧(600V以下)で受電する、住宅や小規模店舗の電気設備のことです。第二種電気工事士が工事できるのは基本的にこの範囲です。高圧受電・構外への電線路・危険な場所(火薬類製造所など)は一般用から外れます。

なぜ火薬工場だと一般用でなくなるのか? 同じ低圧設備でも、事故が起きたときの被害が桁違いだからです。こうした場所は自家用電気工作物として、より厳しい管理が求められます。

小規模発電設備は置いてもOK

低圧受電の構内に置く小さな発電設備(太陽電池50kW未満、風力20kW未満、内燃力・燃料電池などは10kW未満)は「小規模発電設備」と呼ばれ、置いても一般用電気工作物のままです。出力8kWの内燃力発電設備は10kW未満なので、これに当てはまります。

なぜ小さい発電機なら一般用のままでよいのか? この規模なら危険性が家庭用設備と大差ないと法律が線引きしているからです。逆に10kW以上の内燃力になると自家用の扱いになります。

選択肢を1つずつ確かめる

イ これが誤り … 内燃力8kWは10kW未満=小規模発電設備。置いても一般用のまま

ロ 正しい … 構外の電気工作物と電線路でつながると一般用から外れる

ハ 正しい … 火薬類製造所などは場所の危険性で一般用から外れる

ニ 正しい … 高圧受電は容量・業種を問わず一般用ではない

よって答えはです。

この問題の覚え方

一般用から外れる条件は「高圧受電・構外とつながる・危険な場所」の3つ。発電設備は「内燃力10kW未満はセーフ」の数字だけ覚えれば、この型は毎回同じ場所を突いてきます。

この記事のまとめ

この10問で必ず持ち帰ること

問21 三相200Vエアコン … 専用ブレーカー+漏電遮断器+直結。コンセント禁止

問22 特殊場所 … 金属管かケーブル。普通のケーブルは防護必須・MIだけ裸OK

問23 金属管 … OW線NG・曲げ6倍・接地省略は4m乾燥(200V回路)

問24 テスター … 0Ω調整は「短絡して」行う

問25 メガー … 目盛は右が0・左が∞

問26 接地抵抗計 … 準備は電池・地電圧・補助極の3点

問27 計器記号 … 磁石にコイル=可動コイル形=直流専用

問28〜30 法令 … 免状は携帯/電線・遮断器=特定電気用品/内燃力10kW未満はセーフ

出典

令和7年度上期第二種電気工事士試験(学科試験)
問題・図・写真・解答は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表しているものです。

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計算と電気の基礎(合成抵抗・電線の抵抗・熱量・力率・三相)

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回転速度・始動電流・力率改善