【第二種電気工事士】配線器具|スイッチとコンセントの見分け方【第10回】
スイッチとコンセントは、いちばん身近な電気の部品です。そして試験にもたびたび登場します。図記号でも、写真でも、複線図(実際の電線の本数どおりに描いた配線図)でも、繰り返し顔を出します。
この回では、種類と見分け方をまとめて覚えてしまいましょう。実物を思い浮かべながら読むと頭に入りやすくなります。
スイッチは「何か所から操作するか」で決まる
用語単極(片切)スイッチとは?
1か所から入切する、最も一般的なスイッチです。部屋の入口にあるスイッチの多くがこれにあたります。2本の電線のうち、危険なほう(非接地側=黒)だけを切ります。
なぜ?なぜ2本のうち片方だけを切るのか?
危険なほうを止めれば、それで安全が確保できるからです。接地側(白)は地面とつながっているので、そちらを切っても器具には黒から電気が来たままになり、電球を替えるときに感電するおそれがあります。だから「片切」は必ず黒い線に入れます。
用語3路スイッチとは?
2か所のどちらからでも、同じ照明をつけたり消したりできるスイッチです。階段の上と下、長い廊下の両端などで使われます。必ず2個1組です。
なぜ?なぜ2個そろわないと使えないのか?
3路スイッチは「切る」部品ではなく「切り替える」部品だからです。電気の通り道を、2本あるうちのどちらかに切り替えているだけなので、1個だけでは、どちらの道もつながったままになってしまいます。2個を向かい合わせにして、道がそろうかずれるかで点いたり消えたりする仕組みです。
3か所以上から操作したいときは、3路スイッチ2個の間に4路スイッチを挟みます。4路スイッチは2本の道を左右で入れ替える部品で、間に何個挟んでも同じように働きます。
コツ図記号での見分け方
記号のうしろに何も無い … 単極(片切)スイッチ
「2P」 … 両切スイッチ(2本まとめて切る。200V回路などで使う)
「3」 … 3路スイッチ
「4」 … 4路スイッチ
「H」 … ホタルスイッチ(消えているときに小さく光る)
「L」 … 位置表示灯内蔵(確認表示灯付き)
覚える覚え方
スイッチの図記号は「数字がそのまま種類」です。3と書いてあれば3路、4と書いてあれば4路。数字が無ければ、いちばん普通の片切です。これを覚えておけば、スイッチの図記号はほぼ読めるでしょう。
パイロットランプは「どこにつなぐか」で動きが変わる

用語パイロットランプ(確認表示灯)とは?
パイロットランプとは、スイッチの横で小さく光っているランプのことです。暗い場所でスイッチの位置を知らせたり、換気扇がまだ回っていることを知らせたりします。
なぜ?なぜ動き方が何種類もあるのか?
使う場所によって、知りたいことが違うからです。暗い廊下では「スイッチはどこか」を知りたいのでいつも光っていてほしい。換気扇では「まだ回っているか」を知りたいので動いている間だけ光ってほしい。目的が違えば、つなぐ場所も変わります。
例3つのつなぎ方
常時点灯 … 電源に直接つなぐ。スイッチと関係なくいつも光る。
同時点滅 … 照明と同じところにつなぐ。照明がついている間だけ光る。
異時点滅 … スイッチと同じところにつなぐ。照明が消えている間だけ光る。
名前だけで覚えようとすると混乱しがちです。「つなぐ相手で動きが変わる」と考えてください。電源につなげば電源と同じでいつも光り、照明につなげば照明と一緒に光り、スイッチにつなげば照明とは逆(照明が消えている間だけ)に光ります。
コンセントは「穴の形」で定格が分かる
コンセントは、差してよい機器が形で決まっています。間違った機器が差さらないように、わざと穴の形を変えてあるのです。
例穴の形と定格
縦に2本(片方が少し長い) … 15A 125V。いちばん普通のコンセント。長いほうが接地側(W)です。
片方がL字(横向き) … 20A 125V。15Aのプラグも差せる兼用形です。
横に2本/ハの字 … 250V用。200Vのエアコンなどに使います。100Vの機器は差さりません。
丸い穴がもう1つある … 接地極付。
三角に3つ … 三相200V用(動力用)。
用語接地極付コンセントとは?
アース(接地)をつなぐための穴が、もう1つ付いたコンセントです。洗濯機・冷蔵庫・電子レンジなど、水気のある場所で使う機器に使います。
なぜ?なぜ水まわりの機器にアースが必要なのか?
万一の漏電のときに、電気を地面へ逃がすためです。ぬれた手で触ると、体を通って電気が流れるおそれがあります。アースがあれば、電気は抵抗の小さい接地線のほうへ流れ、漏電遮断器(漏電を感知して電気を止める装置)も異常に気づいて回路を切ります。
覚えるコンセントで覚えておく決まり
接地側(白)は、必ず長いほうの穴(W端子)へ。逆にすると極性(線をつなぐ向き)の間違いとなり、技能試験では欠陥になります。
15Aのコンセントに20Aのブレーカーという組み合わせはできません。ブレーカー・電線・コンセントの組み合わせは決まっています(第7回)。
屋外や水気のある場所は防雨形(記号WP)を使います。
覚える覚え方
コンセントは「縦は100V、横は200V」。そしてL字が入っていたら20A、丸い穴が増えていたら接地極付。形がそのまま「差してよい機器」を教えてくれているのです。
取付枠のルールも、ここで覚えておく
スイッチやコンセントは、取付枠という枠にはめ込んで壁に固定します。技能試験では付ける位置まで採点されます。
例器具の数と付ける位置
1個のとき … 枠の中央に付ける
2個のとき … 中央を空けて上と下に付ける
3個のとき … 指定された器具を中央に、残りを上下に付ける
裏返して付けるのは欠陥 … 枠には表と裏があります
過去問では、こう出る
例出題のされ方
①図記号を読む … 配線図の問31〜40で「⑦で示す図記号のスイッチは」という形。数字が種類。
②写真から選ぶ … 問41〜50で「この図記号に対応する器具はどれか」と4枚の写真から選ぶ。
③コンセントの定格 … 「20A250Vのコンセントはどれか」と穴の形で選ばせる。
④パイロットランプの結線 … 複線図の問題として、どこにつなぐかを問う。
注意つまずきやすいところ
3路と4路を逆にする … 2か所なら3路2個、3か所以上なら3路2個+4路。「4路だけ2個」という使い方はありません。
コンセントの縦横を取りちがえる … 縦が100V、横が200V。
ホタルスイッチと確認表示灯を混同する … ホタル(H)は消えているときに光る、確認表示灯(L)は動いているときに光るのが基本です。
よくある質問
まとめ
まとめこの回の要点
スイッチは単極・両切・3路・4路。図記号の数字がそのまま種類。
片切スイッチは黒(非接地側)に入れる。
3路は2個1組、3か所以上なら間に4路。
パイロットランプはつなぐ相手で動きが変わる(電源=いつも/照明=一緒/スイッチ=逆)。
コンセントは縦が100V・横が200V・L字が20A・丸穴が接地極付。
取付枠は1個なら中央、2個なら中央を空ける。
