第二種電気工事士の筆記試験を、電気の知識がまったくない人でも読み進められるように1問ずつ解説します。このページは令和2年度 下期・午前(2020年10月4日実施)の問11〜20です。
ここからは材料・工具・電気機器・工事のやり方の分野に入ります。計算は少しだけで、そのかわり「メッセンジャワイヤ」「ホルソ」「金属線ぴ」など、ふだんの生活では聞かない名前が次々に出てきます。名前だけを丸暗記しても、すぐに忘れてしまうでしょう。この記事ではそれが何をするための物なのか、なぜその場所で使うのかを、道具を見たことがない人でも頭に絵が浮かぶように書きました。各問題の下の「答え・解説を見る」を開くと答えと考え方が出ます。まず自分で考えてから開くのがおすすめです。
この記事の問題はどこから?
問題文・図・写真・解答は、試験を実施している一般財団法人 電気技術者試験センターが公表しているものです。
出典:令和2年度下期第二種電気工事士試験(午前)
問11
分野:材料(電線・ケーブル)重要度 ★★★
低圧の地中配線を直接埋設式により施設する場合に使用できるものは。
イ.600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
ロ.屋外用ビニル絶縁電線(OW)
ハ.引込用ビニル絶縁電線(DV)
ニ.600Vビニル絶縁電線(IV)
答え・解説を見る
正解
イ.600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
この問題は何を聞いているの?
「電線を地面の下に、管や溝を使わずにそのまま埋めるとき、使ってよい電線はどれですか」と聞いている問題です。選択肢には長い名前が4つ並んでいますが、「ケーブル」と付いているものと、「電線」と付いているものの2種類に分けて見ると、答えがはっきり見えてきます。まず問題文の言葉から順に説明します。
用語低圧(ていあつ)とは?
電気の「押す力」=電圧が低いほうの区分のことです。法律では、ふだん家庭やお店で使う交流600V以下の電気を低圧と呼びます。家のコンセントの100Vやエアコンの200Vは、どちらも低圧です。
なぜ?なぜ電圧に「低圧」という区分があるのか?
電圧が高くなるほど、感電したときの危険や、電線の外側を突き破って電気が漏れ出す力が大きくなります。そのため法律は、電圧の高さで区分を分け、区分ごとに守るべき工事のルールを変えています。第二種電気工事士が扱うのは、主にこの低圧の工事です。
用語地中配線(ちちゅうはいせん)とは?
電線を地面の下に通して、電気を届ける配線のことです。例えば、敷地の中の母屋から離れにある倉庫や車庫まで、電柱を立てずに地面の下を通して電気を送るときに使います。
用語直接埋設式(ちょくせつまいせつしき)とは?
電線を、管やコンクリートの溝に入れずに、地面を掘ってそのまま埋める方法のことです。「直接」=そのまま、「埋設」=埋めて設置する、という意味です。地中配線のやり方には、ほかに管の中に通す「管路式」や、コンクリートの溝に入れる「暗きょ式」があります。
なぜ?なぜ直接埋める電線には厳しい条件があるのか?
地面の中は、湿気や水がしみ込み、上からは土や車の重さがかかり、スコップで掘られることもある場所です。しかも一度埋めてしまうと、傷んでいないか目で確かめることができません。そのため、水にも傷にも強い、丈夫な外側のカバーを持った電線でなければ使えないことになっています。
「ケーブル」と「電線」の違い
用語絶縁電線(ぜつえんでんせん)とは?
電気を通す金属の芯(銅線)を、電気を通さないビニルなどで1枚くるんだだけの電線のことです。くるんでいる部分を絶縁物といいます。選択肢のロ・ハ・ニは、名前の最後が「電線」なので、すべてこの仲間です。
用語ケーブルとは?
絶縁電線の外側に、さらにもう1枚、丈夫な保護カバー(シース)をかぶせたものです。シースとは英語の sheath(さや・覆い)から来た言葉で、絶縁物を傷や水から守る外側の皮のことです。選択肢のイは名前の最後が「ケーブル」なので、こちらの仲間になります。
なぜ?なぜ地中に埋めるならケーブルでなければいけないのか?
絶縁電線は、絶縁物が1枚あるだけなので、土の中の石でこすれたり、水につかり続けたりすると、傷んで電気が漏れるおそれがあります。ケーブルは絶縁物の外にシースがあり、2枚がかりで芯を守っているのです。そこで電気設備の技術基準の解釈(国が示す工事の細かいルール)では、地中電線路にはケーブルを使うと決められています。
4つの選択肢を1つずつ見る
用語イ.CV(600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)
絶縁物が架橋ポリエチレン、外側のシースがビニルのケーブルです。架橋ポリエチレンとは、ポリエチレンというプラスチックの分子どうしを化学的につないで網の目のようにし、熱に強くした材料のことです。記号のCは架橋ポリエチレン(Cross-linked polyethylene)、Vはビニル(Vinyl)から来ています。シースがあるケーブルなので、直接埋設に使えます。
用語ロ.OW(屋外用ビニル絶縁電線)
電柱と電柱の間など、屋外の空中に張る電線です。記号は Outdoor(屋外)と Weatherproof(風雨に耐える)の頭文字から来ています。屋外用といってもシースのない絶縁電線なので、地中には埋められません。
用語ハ.DV(引込用ビニル絶縁電線)
電柱から家まで、空中を通して電気を引き込むための電線です。D は Drop(垂らす、引き下ろす)、V はビニルから来ています。家の外壁の上のほうへ電柱から伸びている黒い線がこれです。こちらも空中用の絶縁電線で、地中用ではありません。
用語ニ.IV(600Vビニル絶縁電線)
銅線をビニルで1枚くるんだだけの、いちばん基本的な電線です。I は Indoor(屋内)、V はビニルです。屋内で金属管や合成樹脂管などの管に入れて使います。地中への直接埋設には使えません。
なぜ?なぜ「屋外用」のOWでも地中には使えないのか?
「屋外用」は雨や日光に耐えるという意味で、土の重さや水につかりっぱなしの状態に耐えるという意味ではないからです。屋外の空中と地面の中では、電線が受ける負担がまったく違います。「屋外」と「地中」は別物と分けて考えてください。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 問題文のキーワードを確認する。「地中」「直接埋設」=管にも溝にも入れず、土の中にそのまま埋める。
ステップ2 直接埋める電線はケーブルでなければならない、というルールを思い出す。
ステップ3 4つの名前の最後の言葉を見る。イだけが「ケーブル」、ロ・ハ・ニは「電線」。
ステップ4 ケーブルはイ(CV)だけなので、答えはイ。
覚えるこの問題の覚え方
地中に埋めるなら「ケーブル」。選択肢の名前をお尻から読んで、「〜ケーブル」で終わるものを探すのがいちばん速い方法です。あわせて、OW・DVは「空中用」、IVは「管の中用」とグループで覚えておくと、ほかの年度の問題でも迷いにくくなります。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ロ.OW(屋外用ビニル絶縁電線) … 「屋外用」という言葉から、外で使える=地中でも使えると考えて選んでしまうパターンです。OWは空中に張る電線で、シースがない絶縁電線なので、地中には使えません。
ハ.DV(引込用ビニル絶縁電線) … 「引込用」を「家まで電気を引き込む=地中から引き込むこともある」と結びつけてしまうと選びがちです。DVは電柱から空中を通して引き込むための電線です。
ニ.IV(600Vビニル絶縁電線) … いちばんよく聞く名前なので、なんとなく選んでしまう人がいます。IVは管に入れて屋内で使う電線で、地面に直接埋めることはできません。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】電線とケーブルの種類・許容電流をゼロから解説
問12
分野:材料(コードの許容電流)重要度 ★★☆
許容電流から判断して,公称断面積 1.25 mm2 のゴムコード(絶縁物が天然ゴムの混合物)を使用できる最も消費電力の大きな電熱器具は。
ただし,電熱器具の定格電圧は 100 V で,周囲温度は 30℃以下とする。
イ.600 W の電気炊飯器
ロ.1 000 W のオーブントースター
ハ.1 500 W の電気湯沸器
ニ.2 000 W の電気乾燥器
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「太さ1.25mm²のゴムコードにつないでも大丈夫な電熱器具のうち、いちばん電気をたくさん使うものはどれですか」と聞いている問題です。答えを出すには、①このコードに流してよい電流は何Aか、②それぞれの器具には何Aの電流が流れるか、の2つを比べます。まず言葉の意味から確認しましょう。
用語コードとは?
電気器具のプラグから器具本体までをつなぐ、やわらかい電線のことです。トースターや電気ポットの後ろから出ている、コンセントに差し込む線がこれにあたります。壁の中に固定する電線とちがい、動かしたり曲げたりできるように、細い銅線を何本もより合わせて作られています。
用語ゴムコード(絶縁物が天然ゴムの混合物)とは?
銅線のまわりを、天然ゴムを混ぜた材料でくるんだコードのことです。ゴムは電気を通さないので、銅線から電気が外へ漏れないようにする役目(絶縁)をしています。問題文が絶縁物の材料まで書いているのは、材料によって流してよい電流が変わるからです。
用語公称断面積(こうしょうだんめんせき)とは?
電線の銅の部分を輪切りにしたときの、切り口の面積を、決まった呼び方で表したものです。単位はmm²(平方ミリメートル)で、数字が大きいほど太い電線になります。「公称」とは「呼び名として決められた」という意味です。
用語許容電流(きょようでんりゅう)とは?
その電線に、安全に流し続けてよい電流の上限のことです。単位はA(アンペア)。電流とは、電線の中を流れる電気の量のことです。
なぜ?なぜ電線に流せる電流に上限があるのか?
電線に電流が流れると、電線そのものが熱を持つからです。流す電流が大きいほど熱くなり、上限を超えるとまわりのゴムが傷んで、やがて電気が漏れたり、火が出たりするおそれがあります。そこで、太さと絶縁物の材料ごとに「ここまでなら安全」という電流の値が決められているのです。
なぜ?なぜ「周囲温度30℃以下」という条件が付いているのか?
許容電流の値は、まわりの空気の温度が30℃以下であることを前提に決められているからです。まわりが暑いと、電線の熱が逃げにくくなり、同じ電流でも電線が熱くなりやすくなります。この問題では「30℃以下」とあるので、決められた許容電流の値をそのまま使ってよいという意味になります。
このコードに流してよい電流は何Aか
コードの許容電流は、太さごとに決められています。第二種電気工事士の試験でよく使うのは、次の3つです。
例コードの太さと許容電流(周囲温度30℃以下)
0.75mm² = 7A/1.25mm² = 12A/2.0mm² = 17A
この問題のコードは1.25mm²なので、流してよい電流は12Aまでです。
器具に流れる電流を求める
用語消費電力(しょうひでんりょく)とは?
その器具が使う電気の大きさのことで、単位はW(ワット)です。数字が大きいほど、電気をたくさん使います。電気の世界では、電力(W)=電圧(V)×電流(A)という関係があります。
用語定格電圧(ていかくでんあつ)とは?
その器具を使うように作られている電圧のことです。この問題では100Vなので、家庭用コンセントにつないで使う器具だと考えてください。
なぜ?なぜ電力を電圧で割ると電流が分かるのか?
電力=電圧×電流なので、式を入れかえると電流=電力÷電圧になるからです。例えば1 000Wの器具を100Vで使うと、1 000÷100で10Aの電流が流れます。
ステップ1 このコードに流してよい電流を確認する。1.25mm²のコード=12A。
ステップ2 12Aまで流せるということは、100Vの器具なら100×12=1 200Wまでの器具が使える、ということです。
ステップ3 選択肢の器具に流れる電流を出す。イ:600÷100=6A、ロ:1 000÷100=10A、ハ:1 500÷100=15A、ニ:2 000÷100=20A。
ステップ4 12A以下に収まるのはイ(6A)とロ(10A)。このうち消費電力が大きいのはロの1 000Wなので、答えはロ。
注意「使える」ものではなく「最も大きい」ものを選ぶ
イの600Wも、このコードで問題なく使えます。しかし問題は「使用できる最も消費電力の大きな器具」を聞いているので、使えるものの中からいちばん大きいものを選ばなければなりません。
覚えるこの問題の覚え方
コードの許容電流は「0.75は7、1.25は12、2.0は17」。100Vの器具なら、許容電流に100を掛けた数字がそのまま使えるW数の上限になります。1.25mm²なら1 200Wまで、と覚えておくと計算なしで選べます。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ハ.1 500 W の電気湯沸器 … 電流を計算すると15Aになり、12Aを超えてしまいます。このコードで使うと、コードが熱を持ちすぎるおそれがあるため使えません。
イ.600 W の電気炊飯器 … 「使えるかどうか」だけを考えて選んでしまうパターンです。600Wは確かに使えますが、聞かれているのは使える中で最も大きいものです。
ニ.2 000 W の電気乾燥器 … 電流は20Aで、許容電流12Aを大きく超えます。このコードでは使えません。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】電線とケーブルの種類・許容電流をゼロから解説
問13
分野:工具(作業と工具の組合せ)重要度 ★★★
電気工事の作業と使用する工具の組合せとして,誤っているものは。
イ.金属製キャビネットに穴をあける作業とノックアウトパンチャ
ロ.木造天井板に電線管を通す穴をあける作業と羽根ぎり
ハ.電線,メッセンジャワイヤ等のたるみを取る作業と張線器
ニ.薄鋼電線管を切断する作業とプリカナイフ
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「工事の作業と、そのとき使う道具の組合せのうち、間違っているものはどれですか」と聞いている問題です。「誤っているもの」を選ぶ問題なので、正しい組合せを3つ見つけて、残った1つを答えにします。道具の名前を1つずつ説明していきます。
イ.金属製キャビネットとノックアウトパンチャ
用語金属製キャビネットとは?
分電盤(家や建物の電気を部屋ごとに分ける装置)などを収める、鉄でできた箱のことです。電線管をつなぐために、箱の側面に丸い穴をあける必要があります。
用語ノックアウトパンチャとは?
鉄の板に、きれいな丸い穴を打ち抜く道具です。穴をあけたい所に刃物(ポンチとダイス)をはさみ、油圧の力などで鉄板を一気に打ち抜きます。英語の knock out(打ち抜く)と punch(穴をあける道具)から来た名前です。
なぜ?なぜ鉄の箱の穴あけに専用の道具を使うのか?
鉄板は硬いので、ふつうのドリルでは大きな穴をきれいにあけにくいからです。ノックアウトパンチャなら、電線管の太さに合った大きさの穴を、ふちがきれいな状態であけられます。イの組合せは正しいと分かります。
ロ.木造天井板と羽根ぎり
用語羽根ぎり(はねぎり)とは?
木材に大きな丸い穴をあけるための、きりの一種です。先端にねじのような尖った部分があり、その横に羽根のように広がった刃が付いています。手回しの道具(ハンドル)や電気ドリルに取り付けて使います。
なぜ?なぜ木の板には羽根ぎりが向いているのか?
先端のねじが木に食い込んで刃を引き込みながら、羽根の部分が木を削って大きな穴を広げるしくみだからです。木はやわらかいので、この方法でスムーズに穴をあけられます。ロの組合せも正しいです。
ハ.たるみ取りと張線器
用語メッセンジャワイヤとは?
空中にケーブルを張るときに、ケーブルを支えるために一緒に張る、丈夫な鋼のワイヤのことです。ケーブルだけを長く張ると自分の重さで垂れ下がるので、ワイヤにケーブルをぶら下げるようにして支えます。
用語張線器(ちょうせんき)とは?
電線やワイヤを引っぱって、たるみを取るための道具です。「シメラー」とも呼ばれます。ワイヤをつかんで、ハンドルを動かすたびに少しずつ引き締めるしくみになっています。
なぜ?なぜ空中の電線のたるみを取る必要があるのか?
電線がたるんでいると、下を通る人や車に引っかかったり、風で大きく揺れて傷んだりするおそれがあるからです。張線器でぴんと張っておくことで、安全に空中を通せます。ハの組合せも正しいということになります。
ニ.薄鋼電線管とプリカナイフ
用語薄鋼電線管(はっこうでんせんかん)とは?
電線を中に通して守るための、鉄でできた管(金属管)の一種です。名前のとおり管の厚みが薄めの鋼(はがね)の管で、建物の中の配線によく使われます。
用語プリカナイフとは?
「プリカチューブ」と呼ばれる管を切るための専用の刃物です。プリカチューブとは、2種金属製可とう電線管(自由に曲げられる、じゃばら状の金属の管)の商品名として広まった呼び方です。
なぜ?なぜプリカナイフでは薄鋼電線管を切れないのか?
プリカナイフは、薄い金属の帯をらせん状に巻いた、曲がる管を切るための刃物だからです。薄鋼電線管は曲がらない硬い鉄の管で、ナイフでは歯が立ちません。薄鋼電線管を切るときは、金切りのこ(金属を切るためのこぎり)やパイプカッタ(管のまわりを回しながら切る道具)を使います。よってニが誤った組合せです。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 問題の向きを確認する。「誤っているもの」を選ぶ問題。
ステップ2 イ:鉄の箱に穴=ノックアウトパンチャで正しい。ロ:木の板に穴=羽根ぎりで正しい。
ステップ3 ハ:ワイヤのたるみ取り=張線器で正しい。
ステップ4 ニ:プリカナイフは曲がる管(2種金属製可とう電線管)用。硬い薄鋼電線管は切れないので、答えはニ。
覚えるこの問題の覚え方
プリカナイフは「プリカ(曲がる管)」専用。名前に切る相手の名前が入っている、と覚えてください。道具は「何を相手にするか」で覚えると整理しやすくなります。鉄板の穴=ノックアウトパンチャ、木の穴=羽根ぎり、ワイヤを張る=張線器、硬い鉄の管を切る=金切りのこ・パイプカッタ。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ハ.張線器 … 名前から用途が想像しにくいので、「これがおかしいのでは」と選んでしまう人がいます。張線器は「線を張る器具」と字のとおりで、たるみ取りに使う正しい組合せです。
イ.ノックアウトパンチャ … カタカナの長い名前で見慣れないため、つい疑ってしまうパターンです。鉄の箱に丸い穴を打ち抜く道具なので、正しい組合せです。
ロ.羽根ぎり … 「天井板に電線管を通す穴」という作業が想像しにくく、迷う人がいます。木の板に大きな穴をあけるのが羽根ぎりの仕事なので、正しい組合せです。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】写真鑑別のコツ|材料・器具・工具を実物写真で見分ける【令和8年度】
問14
分野:電気機器(誘導電動機)重要度 ★★★
一般用低圧三相かご形誘導電動機に関する記述で,誤っているものは。
イ.負荷が増加すると回転速度はやや低下する。
ロ.全電圧始動(じか入れ)での始動電流は全負荷電流の4~8倍程度である。
ハ.電源の周波数が60 Hzから50 Hzに変わると回転速度が増加する。
ニ.3本の結線のうちいずれか2本を入れ替えると逆回転する。
答え・解説を見る
正解
ハ.電源の周波数が60 Hzから50 Hzに変わると回転速度が増加する。
この問題は何を聞いているの?
「工場や建物でよく使われるモーター(三相かご形誘導電動機)について、間違った説明はどれですか」と聞いている問題です。「誤っているもの」を選ぶので、正しい説明を3つ見つけて消していきます。まずはモーターの名前を分解して説明します。
用語誘導電動機(ゆうどうでんどうき)とは?
電気の力で軸を回すモーターの一種です。電動機とは、モーターを指す言葉。工場のポンプや送風機、ビルのエレベーターなど、世の中でいちばん多く使われているモーターの1つです。
用語三相(さんそう)とは?
3本の電線を使って、タイミングを少しずつずらした3つの交流を送る方式のことです。交流とは、電気の流れる向きが1秒間に100回以上も入れかわる電気のことです。家庭の多くは単相(2本または3本の線で1つの交流)ですが、工場やビルの大きなモーターには三相がよく使われます。
用語かご形とは?
モーターの中で回る部分(回転子)が、金属の棒をリスのかごのように組み合わせた形をしていることを指します。しくみが単純で丈夫、故障しにくいのが特徴です。
なぜ?なぜ電気を流すとモーターが回るのか?
三相の電気をモーターの外側のコイル(電線を巻いたもの)に流すと、磁石の力(磁界)がぐるぐる回る状態が生まれます。これが回転磁界と呼ばれるものです。中のかご形の回転子は、この回る磁界に引っぱられるようにして一緒に回り出すのです。磁界に「誘われて」回るので、誘導電動機と呼ばれます。
回転速度を決める式
用語同期速度(どうきそくど)とは?
回転磁界が1分間に回る回数のことです。単位はmin-1(毎分○回転)で、次の式で求めます。
同期速度 = 120 × 周波数 ÷ 極数
用語周波数(しゅうはすう)と極数(きょくすう)とは?
周波数は、交流の波(行き来の1往復)が1秒間に何回くり返されるかを表す数で、単位はHz(ヘルツ)です。日本では東日本が50Hz、西日本が60Hzです。極数は、モーターの中に作られる磁石の極(N極とS極)の数で、4極、6極などがあります。
なぜ?なぜ周波数が下がると回転速度も下がるのか?
同期速度の式で、周波数は掛け算の側にあるからです。周波数が小さくなれば、同期速度もそのぶん小さくなります。例えば4極のモーターなら、60Hzでは120×60÷4=1 800 min-1、50Hzでは120×50÷4=1 500 min-1です。60Hzから50Hzに変わると、回転速度は下がります。
4つの記述を1つずつ確かめる
例イ.負荷が増加すると回転速度はやや低下する … 正しい
負荷とは、モーターが回している相手の重さ(仕事の量)のことです。重い物を回そうとすると、モーターの回転は回転磁界より少しだけ遅れます。この遅れの割合を滑り(すべり)といい、負荷が大きいほど滑りは大きくなります。そのため回転速度は少し下がるのです。
例ロ.始動電流は全負荷電流の4~8倍程度 … 正しい
全電圧始動(じか入れ)とは、止まっているモーターにいきなりふだんどおりの電圧をかけて動かす方法のことです。動き出す瞬間には、ふだん回っているとき(全負荷電流)の何倍もの大きな電流が流れます。これを始動電流といいます。
例ハ.60Hzから50Hzに変わると回転速度が増加する … 誤り=これが答え
上の式のとおり、周波数が下がれば回転速度も下がります。「増加する」は逆なので、これが誤った記述です。
例ニ.3本のうち2本を入れ替えると逆回転する … 正しい
三相の3本の電線のうちどれか2本をつなぎかえると、回転磁界の回る向きが逆になります。それにつられて、モーターも反対向きに回ります。モーターの回る向きを変えたいときに、実際に使われている方法です。
なぜ?なぜ動き出しの瞬間に大きな電流が流れるのか?
止まっている回転子は、回転磁界との速さの差がいちばん大きい状態だからです。差が大きいほど回転子に強い電気が生まれ、それにつれて電源から流れ込む電流も大きくなります。回り始めて速度が上がると差が小さくなり、電流も落ち着いていきます。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 問題の向きを確認する。「誤っているもの」を選ぶ問題。
ステップ2 回転速度の式「120×周波数÷極数」を思い出す。周波数は掛け算の側。
ステップ3 周波数が60Hzから50Hzに下がると、回転速度も下がる。ハの「増加する」は逆。
ステップ4 イ・ロ・ニはどれも正しい説明なので、答えはハ。
覚えるこの問題の覚え方
回転速度は周波数に比例。「周波数が下がれば遅くなる、上がれば速くなる」。例えば西日本(60Hz)で使っていたモーターを東日本(50Hz)へ持っていくと、ゆっくり回るようになると考えると、頭に絵が浮かびやすいでしょう。逆回転は「2本入れ替え」、始動電流は「ふだんの数倍」とセットで覚えてください。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ロ.始動電流は全負荷電流の4~8倍程度 … 「4~8倍」という数字が大きすぎるように感じて、誤りだと思ってしまうパターンです。モーターは動き出しの瞬間に、実際にふだんの数倍の電流が流れます。正しい説明です。
イ.負荷が増加すると回転速度はやや低下する … 「誘導電動機は速度がほぼ一定」と覚えている人が、「低下する」は誤りと考えてしまうことがあります。ほぼ一定ではありますが、重くなると少しだけ遅くなるのが正しい性質です。
ニ.2本を入れ替えると逆回転する … 「2本だけで逆になるのか」と疑ってしまう人がいます。3本全部を入れかえると、かえって元の向きのままになる場合があります。2本の入れ替えで逆回転が正しい説明です。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】モーターと進相コンデンサのきほんをゼロから解説
問15
分野:電気機器(配線用遮断器)重要度 ★★★
低圧電路に使用する定格電流30 Aの配線用遮断器に37.5Aの電流が継続して流れたとき,この配線用遮断器が自動的に動作しなければならない時間[分]の限度(最大の時間)は。
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「30A用のブレーカーに、37.5Aの電流が流れ続けたら、何分以内に自動で電気を止めなければならないか」と聞いている問題です。計算というより、法律で決められた表を覚えているかどうかを見る問題です。まず言葉から説明します。
用語配線用遮断器(はいせんようしゃだんき)とは?
電線に流れすぎた電流を感じ取って、自動で電気を止める装置です。家の分電盤に並んでいる小さなスイッチ(ブレーカー)の多くがこれにあたります。「遮断」=流れを断ち切る、という意味です。
なぜ?なぜ電流が流れすぎたら電気を止める必要があるのか?
電線に許容電流(安全に流せる上限)を超える電流が流れ続けると、電線が熱を持ち、まわりのビニルが傷んで火事の原因になるからです。配線用遮断器は、電線が危険な温度になる前に電気を止めて、電線と建物を守る役目をしています。
用語定格電流(ていかくでんりゅう)とは?
その遮断器が、止まらずに流し続けられる電流の大きさのことです。定格電流30Aの遮断器は、30Aまでならずっと電気を流し続けます。
37.5Aは定格電流の何倍か
まず、流れた電流が定格電流の何倍なのかを確かめます。37.5÷30=1.25なので、定格電流の1.25倍の電流が流れたことになります。
なぜ?なぜ「何倍か」を出す必要があるのか?
遮断器が止まるまでの時間は、定格電流の何倍の電流が流れたかによって決められているからです。少しだけ多い電流ならゆっくり止まり、ずっと多い電流ならすばやく止まるように作られています。電線は、少しの電流オーバーならすぐには傷まないので、すぐに止めすぎて不便にならないようにしているのです。
動作時間の決まり
電気設備の技術基準の解釈(国が示す工事の細かいルール)では、配線用遮断器が自動で止まらなければならない時間を、次のように決めています。
例配線用遮断器の動作時間(定格電流ごと)
定格電流30A以下:1.25倍で60分以内/2倍で2分以内
30Aを超え50A以下:1.25倍で60分以内/2倍で4分以内
50Aを超え100A以下:1.25倍で120分以内/2倍で6分以内
ステップ1 流れた電流が定格電流の何倍かを出す。37.5÷30=1.25倍。
ステップ2 定格電流30Aは「30A以下」の区分にあたる。
ステップ3 30A以下で1.25倍のときの動作時間は60分以内。
ステップ4 答えはハ(60)。
覚えるこの問題の覚え方
1.25倍なら60分(100Aまでの範囲では、50Aを超えると120分)。2倍なら「2・4・6分」と、定格電流の区分が上がるごとに2分ずつ増えます。この問題のように37.5Aと出てきたら、まず定格電流で割って「1.25倍」か「2倍」かを確かめるのが第一歩です。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
イ.2 … 30A以下の遮断器に2倍の電流が流れたときの時間です。この問題は2倍(60A)ではなく1.25倍(37.5A)なので当てはまりません。何倍かを確かめずに、30A以下の数字を答えてしまうと選びやすい選択肢です。
ロ.4 … 30Aを超え50A以下の遮断器に2倍の電流が流れたときの時間です。定格電流の区分も、倍率も、この問題とは違います。
ニ.120 … 50Aを超え100A以下の遮断器に1.25倍の電流が流れたときの時間です。1.25倍という倍率は合っていても、定格電流の区分が違います。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】幹線と分岐回路の決まりをゼロから解説
問16
分野:材料の写真鑑別重要度 ★★☆
写真に示す材料が使用される工事は。
イ.金属ダクト工事
ロ.金属管工事
ハ.金属可とう電線管工事
ニ.金属線ぴ工事
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「写真の材料は、どの工事で使うものですか」と聞いている問題です。選択肢は4つとも「金属〇〇工事」で、どれも金属でできた入れ物に電線を通す工事です。違いは入れ物の形と大きさなので、写真から形と大きさを読み取るのが決め手になります。
コツ写真から読み取れる手がかり
①断面が平たい長方形(丸い管ではない)。②幅が25mmと、指2本分くらいの細さ。③「(金属製)」と書いてある。④まっすぐで曲がらない形をしている。
用語線ぴ(せんぴ)とは?
壁や天井の表面に沿わせて取り付ける、細長い樋(とい)のようなカバーのことです。中に電線を入れて、外から見えないように、また傷つかないように守ります。金属でできたものを金属線ぴといい、「メタルモールジング」とも呼ばれます。
なぜ?なぜ線ぴという材料が使われるのか?
建物ができあがったあとで電線を足したいとき、壁の中に電線を通すのは大がかりな工事になります。線ぴなら、壁の表面に取り付けて中に電線を入れるだけなので、見た目を整えながら手軽に配線できます。事務所やお店の壁ぎわで、細長いカバーが天井から下へ伸びているのを見かけたら、それが線ぴです。
用語1種金属製線ぴと2種金属製線ぴとは?
金属線ぴは幅で2つに分かれます。幅が4cm未満のものが1種、幅が4cm以上5cm以下のものが2種です。写真の材料は幅25mm(2.5cm)なので、1種金属製線ぴにあたります。
他の3つの工事で使う材料
用語金属ダクトとは?
幅が5cmを超える、大きな四角い金属の箱形の通り道です。ビルの電気室や工場などで、たくさんの電線をまとめて通すときに使います。断面は四角ですが、写真の25mmよりずっと大きいものです。
用語金属管とは?
電線を中に通して守る、鉄でできた丸いパイプです。断面は円形なので、写真の平たい長方形とは形が違います。
用語金属可とう電線管とは?
自由に曲げられる、じゃばら状の金属の管です。「可とう」とは「曲げることができる」という意味です。モーターなど、振動する機械の近くや、曲がりくねった場所の配線に使います。こちらも断面は円形で、写真のようなまっすぐの板状の形ではありません。
なぜ?なぜ幅で線ぴとダクトを見分けるのか?
線ぴもダクトも、どちらも断面が四角い金属の通り道なので、形だけでは見分けにくいからです。そこで法律のルールでは幅5cmを境目にして、5cm以下を線ぴ、5cmを超えるものをダクトとして区別しています。写真に25mmと寸法が書いてあるのは、この見分けのための手がかりです。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 写真の断面の形を見る。平たい長方形なので、丸い管を使う金属管工事(ロ)と金属可とう電線管工事(ハ)は外れる。
ステップ2 残りは四角い通り道を使う金属ダクト工事(イ)と金属線ぴ工事(ニ)。
ステップ3 幅を見る。25mm=2.5cmで、5cm以下。金属ダクトは5cmを超えるものなので外れる。
ステップ4 幅5cm以下の四角い金属の通り道は金属線ぴ。答えはニ。
覚えるこの問題の覚え方
断面が丸なら「管」、四角なら「線ぴ」か「ダクト」。四角の場合は幅5cmが境目で、細い=線ぴ、太い=ダクトです。さらに線ぴは4cmで1種と2種に分かれる、と順番に覚えておくと整理しやすくなります。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
イ.金属ダクト工事 … 四角い金属の通り道という見た目から、ダクトを選んでしまうパターンです。金属ダクトは幅5cmを超える大きなもので、写真の25mmとは大きさが違います。写真の寸法を必ず見るようにしてください。
ロ.金属管工事 … 「金属製」という文字から、いちばんなじみのある金属管を選んでしまう人がいます。金属管は丸いパイプなので、平たい長方形の写真とは形が違います。
ハ.金属可とう電線管工事 … 金属管の仲間ですが、じゃばら状で曲がる丸い管です。写真のようにまっすぐで平たい形ではありません。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】電線管の種類と配線工事のきほんをゼロから解説
問17
分野:器具の写真鑑別重要度 ★★☆
写真に示す器具の○で囲まれた部分の名称は。
イ.熱動継電器
ロ.漏電遮断器
ハ.電磁接触器
ニ.漏電警報器
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「写真の器具のうち、丸で囲まれた上半分の部分は何という名前ですか」と聞いている問題です。写真の器具は上下2つの部品がつながってできているので、上が何で、下が何かを区別できるかどうかがポイントです。
コツ写真から読み取れる手がかり
①丸の中の部品に、小さく「MAGNETIC CONTACTOR」と書かれている。②上下にねじの端子が4つずつ並んでいる。③丸の外の下の部品には、オレンジ色の丸いつまみ(目盛り付き)が付いている。④漏電遮断器にあるようなテストボタンやレバーは見当たらない。
用語電磁開閉器(でんじかいへいき)とは?
写真の器具全体のことで、モーターの電気を入れたり切ったりするための装置です。上の「電磁接触器」と下の「熱動継電器」の2つを組み合わせたものになっています。
用語電磁接触器(でんじせっしょくき)とは?
電磁石の力で、電気の通り道(接点)をくっつけたり離したりする装置です。小さな電気でコイル(電線を巻いたもの)を電磁石にすると、その力で中の接点が動き、モーターにつながる大きな電気がオンになります。写真に書かれている「MAGNETIC CONTACTOR」は、英語で電磁接触器という意味です。
なぜ?なぜ電磁石を使って電気を入れたり切ったりするのか?
大きなモーターの電気を、人が手で直接スイッチを操作して切りかえるのは危険で、手間もかかるからです。電磁接触器を使えば、離れた場所にある小さな押しボタンから、弱い電気を送るだけでモーターを動かしたり止めたりできます。
用語熱動継電器(ねつどうけいでんき)とは?
写真の下の部分にあたる部品で、「サーマルリレー」とも呼ばれます。モーターに流れすぎた電流による熱を感じ取って、電磁接触器に「止めて」という信号を出します。オレンジ色のつまみは、何Aで働かせるかを合わせるためのものです。
なぜ?なぜモーターには熱動継電器を組み合わせるのか?
モーターに重すぎる仕事をさせると、電流が流れすぎて、モーターのコイルが焼けてしまうおそれがあるからです。熱動継電器が流れすぎを見張り、危なくなったら電磁接触器を切らせてモーターを守ります。「入れたり切ったりする係(上)」と「見張る係(下)」の組み合わせだと考えてください。
他の2つの選択肢
用語漏電遮断器(ろうでんしゃだんき)とは?
電気が本来の通り道から外へ漏れたこと(漏電)を感じ取って、自動で電気を止める装置です。分電盤の中にあり、テストボタンが付いているのが見た目の特徴です。
用語漏電警報器(ろうでんけいほうき)とは?
漏電を感じ取ったときに、ブザーなどで知らせる装置です。漏電遮断器と違って、電気は止めずに知らせるだけです。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 写真全体が、上下2つの部品でできた電磁開閉器だと見抜く。
ステップ2 下の部品はオレンジ色の目盛りつまみが付いた熱動継電器。丸の外なので答えではない。
ステップ3 丸の中の上の部品には「MAGNETIC CONTACTOR」の文字があり、電磁接触器だと分かる。
ステップ4 答えはハ。
覚えるこの問題の覚え方
電磁開閉器=上が電磁接触器、下が熱動継電器。下の部品には電流を合わせるつまみが付いている、と覚えておくと、どちらに丸が付いても答えられます。「入れ切りは上、見張りは下」とセットで覚えてください。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
イ.熱動継電器 … 写真の器具に熱動継電器が含まれているので、知っている名前に飛びついてしまうパターンです。熱動継電器は丸の外の下の部品で、丸で囲まれているのは上の電磁接触器です。丸の位置をよく見るようにしましょう。
ロ.漏電遮断器 … 「電気を自動で止める装置」というイメージで選んでしまう人がいます。漏電遮断器にはテストボタンがあり、見た目が違います。
ニ.漏電警報器 … 漏電を知らせるだけの装置で、写真のような端子が並んだ形ではありません。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】写真鑑別のコツ|材料・器具・工具を実物写真で見分ける【令和8年度】
問18
分野:工具の写真鑑別重要度 ★★★
写真に示す工具の用途は。
イ.金属管切り口の面取りに使用する。
ロ.鉄板の穴あけに使用する。
ハ.木柱の穴あけに使用する。
ニ.コンクリート壁の穴あけに使用する。
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「写真の工具は何に使うものですか」と聞いている問題です。写真の工具は「ホルソ」という名前で、電気工事でよく使われます。名前と見た目、使う場面をセットで覚えておきましょう。
コツ写真から読み取れる手がかり
①先端にドリルの刃が1本突き出している。②そのまわりを、のこぎりのようなギザギザの歯が付いたカップが囲んでいる。③後ろには、電気ドリルにくわえさせる細い軸が付いている。
用語ホルソとは?
電気ドリルに取り付けて、鉄板などに大きな丸い穴をあける工具です。英語の hole saw(ホールソー=穴をあけるのこぎり)から来た名前です。
なぜ?なぜ真ん中にドリルの刃が付いているのか?
真ん中のドリルが先に小さな穴をあけて、工具がずれないように位置を決める役目をしているからです。そのあと、まわりのギザギザの歯が円を描くように鉄板を削って、大きな丸い穴を切り抜きます。
なぜ?なぜ電気工事で鉄板に穴をあけるのか?
分電盤の箱や、配線をつなぐ金属の箱(ボックス)に、電線管を差し込むための穴が必要になるからです。ホルソを使うと、管の太さに合った丸い穴をあけられます。
他の選択肢の作業で使う工具
用語イ.金属管切り口の面取り=リーマ
面取りとは、金属管を切ったあとの切り口の内側のとがった部分(ばり)を削って、なめらかにする作業です。この作業にはリーマという、円すい形の刃が付いた工具を使います。切り口がとがったままだと、中に通す電線の外側が傷ついてしまうためです。
用語ハ.木柱の穴あけ=木工用のきりやドリル
木の柱に穴をあけるときは、羽根ぎりなどの木工用のきりや、木工用ドリルの刃を使います。ホルソは鉄板用なので、この用途には当てはまりません。
用語ニ.コンクリート壁の穴あけ=振動ドリル
コンクリートには回しながら叩いて砕く「振動ドリル」と、コンクリート用の刃を使います。コンクリートには硬い砂利が混ざっているので、のこぎりの歯で削るホルソでは穴をあけられません。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 写真の工具を確認する。真ん中にドリル、まわりにギザギザの歯のカップ=ホルソ。
ステップ2 ホルソはのこぎりの歯で円く削って穴をあける工具。削れる相手は鉄板などの薄い板。
ステップ3 面取り(イ)はリーマ、コンクリート(ニ)は振動ドリルの仕事なので外れる。
ステップ4 鉄板の穴あけに使うので、答えはロ。
覚えるこの問題の覚え方
ホルソ=ホール(穴)+ソー(のこぎり)=「穴をあけるのこぎり」。相手は鉄板です。似た写真が出る工具として、先がとがった円すい形で面取りに使う「リーマ」と見比べておくと、取り違えにくくなります。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ハ.木柱の穴あけに使用する。 … のこぎりの歯が付いているので、「木を切る道具」を連想して選んでしまうパターンです。試験では、ホルソは鉄板の穴あけに使う工具として出題されます。木の穴あけは羽根ぎりなどの仕事です。
イ.金属管切り口の面取りに使用する。 … 「金属を削る」という点が似ているので迷う人がいます。面取りに使うのはリーマで、先がとがった円すい形をしています。
ニ.コンクリート壁の穴あけに使用する。 … 「大きな穴をあける」という点だけで選んでしまうパターンです。コンクリートの穴あけには振動ドリルを使います。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】写真鑑別のコツ|材料・器具・工具を実物写真で見分ける【令和8年度】
問19
分野:施工(施設場所と工事の種類)重要度 ★★★
使用電圧 100 V の屋内配線で,湿気の多い場所における工事の種類として,不適切なものは。
イ.展開した場所で,ケーブル工事
ロ.展開した場所で,金属線ぴ工事
ハ.点検できない隠ぺい場所で,防湿装置を施した金属管工事
ニ.点検できない隠ぺい場所で,防湿装置を施した合成樹脂管工事(CD管を除く)
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「湿気の多い場所で、100Vの配線をするとき、やってはいけない工事はどれですか」と聞いている問題です。「不適切なもの」を選ぶので、湿気に強い工事を3つ見つけて消していきます。まず、場所を表す言葉から説明しましょう。
用語湿気の多い場所とは?
空気中の水分が多く、じめじめしている場所のことです。例えば地下室、浴室の近く、食品工場の洗い場の近くなどが当てはまります。水が直接かかる場所は「水気のある場所」と呼んで区別しますが、工事のルールではどちらも同じグループで扱います。
なぜ?なぜ湿気の多い場所では工事の種類が限られるのか?
湿気があると、電線のまわりや器具に水分がたまり、電気が漏れやすくなるからです。漏れた電気に人が触れると感電し、金属が錆びて傷むこともあります。そのため、水分が入り込みにくい工事だけが許されています。
用語展開した場所とは?
配線が目に見える状態で、むき出しになっている場所のことです。例えば、天井や壁の表面に沿って配線しているような場所がこれにあたります。
用語点検できない隠ぺい場所とは?
配線が壁や床の中などに隠れていて、あとから開けて点検することができない場所のことです。「隠ぺい」=隠れている、という意味。例えば、コンクリートの床や壁の中などです。
用語防湿装置(ぼうしつそうち)とは?
管のつなぎ目などから湿気が入り込まないようにする工夫のことです。つなぎ目をすき間なくふさぐなどして、管の中に水分が入らないようにします。
湿気の多い場所で使える工事
工事のルールでは、湿気の多い場所で使える工事は、次のように決まっています。線ぴの名前がどこにも入っていないことに注目してください。
例湿気の多い場所で使える主な工事(使用電圧300V以下)
展開した場所・点検できる隠ぺい場所:がいし引き工事、合成樹脂管工事、金属管工事、金属可とう電線管工事(2種)、ケーブル工事 など
点検できない隠ぺい場所:合成樹脂管工事、金属管工事、金属可とう電線管工事(2種)、ケーブル工事
なぜ?なぜ金属線ぴ工事は湿気の多い場所で使えないのか?
金属線ぴは、壁に取り付けた細い樋(とい)にふたをかぶせるだけの作りで、すき間から湿気が入り込みやすいからです。中の電線を水分から守る力が弱いので、ルールでは乾燥した場所でしか使えないことになっています。
4つの工事を1つずつ確かめる
例イ.展開した場所で、ケーブル工事 … 適切
ケーブルは、絶縁物の外側にシース(丈夫な保護カバー)が付いた電線なので、湿気にも強いのです。湿気の多い場所でも使えます。
例ロ.展開した場所で、金属線ぴ工事 … 不適切=これが答え
金属線ぴ工事は乾燥した場所専用なので、湿気の多い場所では使えません。
例ハ.点検できない隠ぺい場所で、防湿装置を施した金属管工事 … 適切
金属管はしっかりした鉄の管で電線を包むので、防湿装置をすれば湿気の多い場所の隠ぺい場所でも使えます。
例ニ.点検できない隠ぺい場所で、防湿装置を施した合成樹脂管工事(CD管を除く) … 適切
合成樹脂管とは、プラスチックでできた電線管のことです。プラスチックは錆びず、水にも強いので、防湿装置をすれば使えます。CD管(主にコンクリートの中に埋めて使う、オレンジ色の曲がるプラスチック管)は使える場所が限られているので、問題文でわざわざ除かれています。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 問題の向きを確認する。「不適切なもの」を選ぶ問題。
ステップ2 湿気の多い場所で使える工事は、ケーブル・金属管・合成樹脂管・2種金属可とう電線管など、電線をしっかり包む工事。
ステップ3 金属線ぴ工事は乾燥した場所専用で、湿気の多い場所では使えない。
ステップ4 答えはロ。
覚えるこの問題の覚え方
線ぴは「乾燥した場所専用」。湿気・水気が出てきたら、まず線ぴを疑うのが近道です。反対に、ケーブル・金属管・合成樹脂管は、ほとんどの場所で使える工事として覚えておくと、選択肢をすばやく絞り込めます。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ハ.点検できない隠ぺい場所で、防湿装置を施した金属管工事 … 「点検できない隠ぺい場所」という厳しそうな言葉が付いているので、「これは無理だろう」と選んでしまうパターンです。金属管工事は防湿装置をすれば、この場所でも使えます。
ニ.点検できない隠ぺい場所で、防湿装置を施した合成樹脂管工事(CD管を除く) … ハと同じく、場所の言葉に引っぱられて選びやすい選択肢です。合成樹脂管も湿気に強いので、防湿装置をすれば使えます。
イ.展開した場所で、ケーブル工事 … ケーブル工事は使える場所がとても広い工事です。湿気の多い場所でも問題なく使えます。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】工事の種類と使える場所|施設場所のルール【第13回】
問20
分野:施工(低圧屋内配線の工事方法)重要度 ★★★
低圧屋内配線の工事方法として,不適切なものは。
イ.金属可とう電線管工事で,より線(絶縁電線)を用いて,管内に接続部分を設けないで収めた。
ロ.ライティングダクト工事で,ダクトの開口部を下に向けて施設した。
ハ.金属線ぴ工事で,長さ3 mの2種金属製線ぴ内で電線を分岐し,D種接地工事を省略した。
ニ.金属ダクト工事で,電線を分岐する場合,接続部分に十分な絶縁被覆を施し,かつ,接続部分を容易に点検できるようにしてダクトに収めた。
答え・解説を見る
正解
ハ.金属線ぴ工事で,長さ3 mの2種金属製線ぴ内で電線を分岐し,D種接地工事を省略した。
この問題は何を聞いているの?
「家や建物の中の配線工事として、やり方が間違っているものはどれですか」と聞いている問題です。「不適切なもの」を選ぶので、4つの工事のルールを1つずつ確かめます。選択肢ごとに工事の種類が違うので、順番に見ていきましょう。
用語低圧屋内配線(ていあつおくないはいせん)とは?
建物の中に施す、600V以下の電気の配線のことです。家庭の100Vや200Vの配線は、すべてこれにあたります。
用語接続部分とは?
電線と電線をつなぎ合わせた部分のことです。つなぎ目は、ほかの部分よりゆるんだり熱を持ったりしやすく、故障の原因になりやすい場所です。
なぜ?なぜ電線のつなぎ目の場所にルールがあるのか?
つなぎ目は、ゆるみや傷みが起こりやすいので、あとから点検できる場所に置く必要があるからです。管の中のように外から見えない所でつなぐと、異常が起きても気づけず、火事の原因になるおそれがあります。
イ.金属可とう電線管工事 … 適切
用語金属可とう電線管工事とは?
自由に曲げられる、じゃばら状の金属の管の中に電線を通す工事です。「可とう」とは「曲げることができる」という意味です。
用語より線(よりせん)とは?
細い銅線を何本もより合わせて1本にした電線のことです。1本の太い銅線でできた単線より、曲げやすいのが特徴です。
なぜ?なぜ金属可とう電線管工事ではより線を使い、管の中でつながないのか?
金属可とう電線管は曲げて使う管なので、中の電線も曲げに強いより線が向いているからです(細い単線なら使える場合もあります)。また、管の中は外から点検できないので、つなぎ目を作ってはいけないことになっています。イはより線を使い、管内でつないでいないので、正しい工事です。
ロ.ライティングダクト工事 … 適切
用語ライティングダクトとは?
天井に取り付ける、細長いレール状の配線器具です。レールのどこにでも照明器具を差し込んで取り付けられるので、お店のスポットライトなどでよく使われます。レールの下側には、器具を差し込むためのすき間(開口部)があります。
なぜ?なぜライティングダクトの開口部は下に向けるのか?
開口部を上や横に向けると、ほこりやごみがすき間から中に入り込み、中の電気の通り道にたまってしまうからです。下向きにしておけば、ほこりが入りにくくなります。そのためルールでは、開口部は下に向けるのが基本です(人が簡単に触れられないようにするなど、条件を満たせば横向きも認められます)。ロは正しい工事です。
ハ.金属線ぴ工事 … 不適切=これが答え
用語2種金属製線ぴとは?
壁や天井の表面に取り付ける、幅4cm以上5cm以下の金属のカバーのことです。中に電線を入れて守ります。
用語D種接地工事(ディーしゅせっちこうじ)とは?
金属の部分を、電線で地面(大地)につないでおく工事のことです。「接地」はアースとも呼ばれます。もし電気が漏れて金属に流れても、電気を地面へ逃がして、人が触れたときの感電を防ぐための工事です。
なぜ?なぜ線ぴの中で電線を分岐したらD種接地工事を省略できないのか?
金属線ぴの中でのつなぎ目(分岐)は、2種金属製線ぴを使う、つなぎ目を点検しやすくする、D種接地工事をする、という条件をすべて満たしたときだけ認められているからです。線ぴの中につなぎ目があると、つなぎ目から金属の線ぴに電気が漏れるおそれが高まります。そこで、線ぴが短くても接地工事を省くことは許されていません。ハは、分岐したのに接地工事を省略しているので不適切です。
注意「長さ3m」に引っかからない
金属線ぴ工事では、線ぴの長さが4m以下ならD種接地工事を省略できるという決まりがあります。そのため「3mだから省略してよい」と考えがちです。しかしこの選択肢は線ぴの中で電線を分岐しているので、長さに関係なく省略できません。
ニ.金属ダクト工事 … 適切
用語金属ダクト工事とは?
幅が5cmを超える、大きな四角い金属の通り道の中に、たくさんの電線をまとめて通す工事です。ビルの電気室や工場で使われます。
なぜ?なぜ金属ダクトの中では電線をつないでよいのか?
金属ダクトはふたを開ければ中を見られるので、つなぎ目をあとから点検できるからです。ただし、つなぎ目にしっかり絶縁(電気が漏れないように包むこと)をすることと、点検しやすくしておくことが条件です。ニはその両方を満たしているので、正しい工事といえます。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 問題の向きを確認する。「不適切なもの」を選ぶ問題。
ステップ2 イ:可とう電線管により線、管内でつながない=正しい。ロ:ライティングダクトの開口部を下向き=正しい。
ステップ3 ニ:金属ダクト内のつなぎ目に絶縁+点検しやすく=正しい。
ステップ4 ハ:線ぴの中で分岐したらD種接地工事は省略できない。省略しているので不適切。答えはハ。
覚えるこの問題の覚え方
線ぴの中で分岐するなら「2種・点検できる・D種接地」の3点セット。「4m以下なら接地を省略できる」は、分岐していない場合の話です。ライティングダクトは「開口部は下」、管の中は「つなぎ目禁止」、ダクトの中は「点検できればつないでよい」と合わせて覚えてください。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ロ.ライティングダクト工事で、開口部を下に向けた … 「開口部を下に向けると、照明器具が落ちそう」と感じて、誤りだと思ってしまうパターンです。実際には下向きが基本で、ほこりが入らないようにするための正しい工事です。
イ.金属可とう電線管工事で、より線を用いた … 「より線」という言葉になじみがないため、疑ってしまう人がいます。曲げて使う管にはより線が向いており、管内でつないでいないので正しい工事です。
ニ.金属ダクト工事で、電線を分岐した … 「ダクトの中で電線をつなぐのはだめ」と、管の中のルールと混同して選んでしまうパターンです。金属ダクトはふたを開けて点検できるので、条件を満たせば中でつないでもかまいません。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】工事の種類と使える場所|施設場所のルール【第13回】
📝 読んだあとは、解いて確かめる
令和2年度 下期 午前 第二種電気工事士 学科(全50問)を、1問ずつ解いて答え合わせ
全50問。選択肢を選ぶとその場で正解・不正解と解説が出ます。登録も料金もいりません。
ドリルで解く →
この記事のまとめ
問11〜20でおさえた内容を、1問1行でふり返ります。解き終わったあとにここだけ読み返すと、記憶に残りやすくなります。
まとめこの10問で必ず持ち帰ること
問11 地中の直接埋設 … 地中に埋めるならケーブル(CV)。OW・DVは空中用、IVは管の中用の絶縁電線
問12 コードの許容電流 … 0.75=7A、1.25=12A、2.0=17A。100Vなら1.25mm²は1 200Wまで→使える最大は1 000W
問13 作業と工具 … プリカナイフはプリカ(2種金属製可とう電線管)専用。薄鋼電線管は金切りのこ・パイプカッタで切る
問14 三相かご形誘導電動機 … 回転速度は周波数に比例。60Hz→50Hzで遅くなる。逆回転は2本入れ替え
問15 配線用遮断器の動作時間 … 30A以下:1.25倍で60分、2倍で2分。まず定格電流で割って倍率を出す
問16 金属線ぴ … 四角くて幅5cm以下=線ぴ、5cm超=ダクト。丸いのは管
問17 電磁開閉器 … 上が電磁接触器(入れ切り)、下が熱動継電器(見張り)
問18 ホルソ … ホール(穴)+ソー(のこぎり)=鉄板の穴あけ。面取りはリーマ
問19 湿気の多い場所 … 線ぴは乾燥した場所専用。ケーブル・金属管・合成樹脂管は防湿装置で使える
問20 工事方法 … 線ぴ内で分岐したらD種接地は省略できない。ライティングダクトの開口部は下向き
この10問は、「知っていれば一瞬で解けるが、知らなければ手が出ない」問題が中心でした。そのぶん、覚えたことがそのまま点数につながりやすい分野です。
覚えるときのコツは、名前を単語として覚えるのではなく、その物の仕事と結びつけることです。ホルソは「穴をあけるのこぎり」、プリカナイフは「プリカを切るナイフ」、張線器は「線を張る器具」——名前の意味が分かると、写真を見た瞬間に名前が浮かび、名前を見た瞬間に用途が浮かぶようになります。
また、この範囲では「誤っているもの・不適切なもの」を選ぶ問題が多く出ます。この10問でも、問13・問14・問19・問20がその形でした。設問の最後の一文に印をつけてから選択肢を読むようにすると、うっかりミスを減らせるでしょう。
出典
令和2年度下期第二種電気工事士試験(午前)
問題・図・写真・解答は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表しているものです。
あわせて読みたい(第二種電気工事士 令和2年度下期 午前 全5記事)
▶ 問1〜10
計算のきほん(合成抵抗・電線の抵抗・発熱量・力率・電力損失・許容電流・幹線と分岐回路)
▶ 問21〜30
施工・検査・法令(ルームエアコン・接地工事・絶縁抵抗・計器の記号・電気工事士法・電気用品安全法)
▶ 配線図 問31〜40
配線図の読み取り(図記号・電線本数・工事の決まり)
▶ 配線図 問41〜50
写真の見分け(材料・工具・器具を写真から選ぶ)
学科のあとは、技能試験の準備が要ります
技能試験は40分で実際に配線を組み立てる試験です。工具と練習用の材料がないと1問も練習できません。通信講座は必要か、材料は買うか借りるか——実際の価格で比べました。
▶ 通信講座5社と工具・材料の費用を比較する