ガス設備をゼロからやさしく解説|都市ガスとLPガス・警報器の位置【管工事施工管理技士】
ガス設備は、1級管工事施工管理技士の一次検定でほぼ毎年1問出ています。よく出るのは、都市ガスとLPガスの違い、ガス漏れ警報器をどこに付けるか、配管の試験圧力の3つです。この記事では、設備の知識がない状態からでも分かるように、理由から順に解説します。
都市ガスとLPガス:いちばん大きなちがいは重さ

| 都市ガス(13Aなど) | LPガス(液化石油ガス) | |
|---|---|---|
| 空気と比べた重さ | 空気より軽い | 空気より重い |
| 漏れたときにたまる場所 | 天井付近 | 床付近 |
| 警報器の位置 | 天井側 | 床側 |
なぜ?なぜ重さがそんなに大事なのですか。
漏れたガスがどこにたまるかが変わるからです。警報器を天井に付けても、重いガスが床にたまっていては気づけません。この一点を押さえるだけで、警報器の設置位置の問題の多くは判断できます。
ガス漏れ警報器の位置:数字は3つ
覚える都市ガス(空気より軽い場合)の決まり
・ガス燃焼器(コンロや給湯器など、ガスを燃やす器具)から水平距離8m以内に設置する
・ガス管が外壁を貫通する部分から8m以内に設置する
・天井に設置する場合、警報器の下端は天井面から30cm以内
・天井面が0.6m以上の梁(天井から下に出っ張った太い骨組み)などで区画されている場合は、燃焼器等のある側に設置する
なぜ?なぜ梁で区画されていると、燃焼器側に付けるのですか。
都市ガスは空気より軽いので天井付近にたまります。天井に深い梁があると、たまったガスはその梁で仕切られた側から動けません。だからガスが出てくる側(燃焼器のある側)に警報器を置きます。
覚える覚え方
数字は「8m・30cm・0.6m」の3つだけ。8mは水平方向の距離、30cmは天井からの下がり、0.6mは梁の深さ——と、向きをセットで覚えると混ざりません。
配管の試験:圧力と資格
| 対象 | 試験 | 圧力 |
|---|---|---|
| 都市ガス配管 | 気密試験(圧力をかけて漏れがないか確かめる試験) | 最高使用圧力以上で行い、漏れがないことを確認 |
| LPガス設備の配管 | 耐圧試験(高い圧力に耐えられるか確かめる試験) | 0.8MPa以上で行ったものに合格していること |
注意注意
液化石油ガス(LPガス)配管の気密試験などの作業は、液化石油ガス設備士でなければ従事できません。ガス漏れは重大事故につながるため、作業が資格者に限定されています。「だれでもできる」と書かれた選択肢は誤りです。
燃焼速度の区分(A・B・C)
用語燃焼速度の記号とは?
都市ガスを燃焼速度で分けた区分のこと。13Aの「A」がこれにあたります。
💡 なぜ?
同じ器具でも、ガスの燃え方が違うと炎の出方が変わるから。ガスの種類に合った器具でないと、不完全燃焼などの原因になります。
数字の部分(13など)はウォッベ指数という発熱量に関する値をもとにした区分です。試験では細かい定義までは問われないので、「数字と記号の組み合わせでガスの種類が決まっている」と押さえておけばよいでしょう。
試験ではこう出る
| よくある選択肢 | 判断 |
|---|---|
| 都市ガスの警報器は床付近に設置 | 誤り。空気より軽いので天井側 |
| 警報器の下端は天井から30cm以内 | 正しい |
| 燃焼器から水平距離8m以内に設置 | 正しい |
| 都市ガス配管は最高使用圧力以上で気密試験 | 正しい |
| LPガス配管の気密試験は資格がなくても行える | 誤り。液化石油ガス設備士が必要 |
よくある質問
Q. 都市ガスはどの家庭でも同じですか。
A. 地域によって種類が違います。だから引っ越しのときに、器具の調整や交換が必要になるのです。試験では13Aが代表例として出ます。
Q. LPガスの警報器は、なぜ床に近いのですか。
A. 空気より重いガスは低いところにたまるからです。プロパン(LPガスの主な成分)をこぼすと足元に流れていくイメージで覚えてください。
Q. 数字を覚えるのが苦手です。
A. まずは8m・30cm・0.6mの3つです。向き(水平・下がり・梁の深さ)とセットで覚えると、取り違えにくくなります。
まとめまとめ
・都市ガスは空気より軽く天井、LPガスは重く床にたまる
・都市ガスの警報器は燃焼器から水平8m以内・貫通部から8m以内
・天井設置なら下端は天井から30cm以内、0.6m以上の梁があれば燃焼器側
・都市ガス配管は最高使用圧力以上で気密試験
・LPガス配管は0.8MPa以上の耐圧試験に合格したもの/作業は設備士
