第二種電気工事士の筆記試験を、電気の知識がまったくない人でも読み進められるように1問ずつ解説します。このページは令和3年度 下期・午後(2021年10月24日実施)の問11〜20です。
この範囲は材料・工具・電気機器・工事のやり方の分野です。計算はほとんど出ないかわりに、「絶縁ブッシング」「スターデルタ始動」「張線器」といった聞き慣れない名前が次々に出てきます。名前だけを丸暗記すると、すぐに忘れてしまいがちです。そこでこの記事では、それが何のための物で、なぜその決まりがあるのかを、道具を見たことがない人にも伝わるように書きました。各問題の下の「答え・解説を見る」を開くと答えと考え方が出ます。まず自分で考えてから開くのがおすすめです。
この記事の問題はどこから?
問題文・図・写真・解答は、試験を実施している一般財団法人 電気技術者試験センターが公表しているものです。
出典:令和3年度下期第二種電気工事士試験(午後)
問11
分野:材料(金属管工事の付属品)重要度 ★★☆
金属管工事において,絶縁ブッシングを使用する主な目的は。
イ.電線の被覆を損傷させないため。
ロ.電線の接続を容易にするため。
ハ.金属管を造営材に固定するため。
ニ.金属管相互を接続するため。
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この問題は何を聞いているの?
「金属管工事で『絶縁ブッシング』という部品を使うのは、何のためですか」と聞いている問題です。部品の名前を知らないと4つとももっともらしく見えますが、部品がどこに付くのかを思い浮かべられれば、答えは1つに絞れるでしょう。まずは問題文の言葉から順に説明します。
用語金属管(きんぞくかん)とは?
金属管とは、電線を中に通して守るための、鉄でできたパイプのことです。水道管に似た灰色〜銀色の管で、ビルや工場など電線がむき出しだと傷つきやすい場所の壁や天井に取り付けるのが一般的です。この管に電線を通す工事を金属管工事といいます。
なぜ?なぜ電線をわざわざ鉄の管に入れるのか?
電線をそのまま壁に留めておくと、物がぶつかって傷ついたり、ネズミにかじられたりするおそれがあるためです。外側のビニル(絶縁物)が破れると、中の銅線に人が触れて感電する危険が出てきます。硬い鉄の管に入れておけば、こうした外からの傷を防げるのです。
用語被覆(ひふく)とは?
被覆とは、電線の銅線のまわりを包んでいるビニルなどのカバーのことです。電気を通さない材料(絶縁物)でできていて、中を流れる電気が外に漏れないように閉じ込める役目をしています。
用語絶縁ブッシングとは?
絶縁ブッシングとは、金属管の端(口の部分)にはめ込む、丸みのある樹脂などの輪っかのことです。「絶縁」は電気を通さないという意味です。「ブッシング」は、管や穴の口にはめて内側を保護する筒状の部品を指す言葉。
なぜ?なぜ管の端にだけ保護の部品が要るのか?
金属管は、工事の現場で金切りのこ(金属を切るのこぎり)で切って長さを合わせるのが一般的です。切った口にはばり(ぎざぎざの出っぱり)が残りやすく、角も鋭くなっています。
電線は、管を取り付けたあとで管の口から引っぱって通すのが手順です。このとき、鋭い口の角に被覆がこすれると、ビニルが削れて中の銅線が出てしまうことも珍しくありません。銅線が鉄の管に触れると、管そのものに電気が流れ、触った人が感電するおそれがあります。
そこで管の口になめらかな絶縁ブッシングをはめて、電線が鋭い角に直接当たらないようにするのです。
他の3つは何をする部品の話なのか
残りの選択肢も、金属管工事で実際に必要になる作業です。ただし、それぞれ別の部品が受け持っています。どの部品の役目なのかを知っておくと、他の年度で同じ部品が出たときにも迷いません。
用語カップリングとは?(ニの「金属管相互を接続」)
カップリングとは、金属管と金属管をまっすぐにつなぐための筒形の部品です。管が1本では長さが足りないとき、2本の管の端をカップリングの両側から差し込んでつなぎます。「管どうしをつなぐ」のはカップリングの役目で、ブッシングではありません。
用語サドルとは?(ハの「造営材に固定」)
サドルとは、金属管を壁や天井に留めるための、半円形の金具です。管をまたぐように当てて、両側をねじで壁に留めます。「造営材(ぞうえいざい)」とは、壁・柱・天井など建物をつくっている材料のことです。管を建物に固定するのはサドルの役目になります。
なぜ?なぜロの「電線の接続を容易にする」も違うのか?
絶縁ブッシングは管の口にはまっているだけで、電線と電線をつなぐ働きはありません。電線どうしをつなぐのは、リングスリーブ(銅の筒を工具でつぶしてつなぐ部品)や差込形コネクタ(電線を差し込むだけでつながる部品)です。しかも金属管工事では、管の中で電線をつなぐこと自体が認められていません。つなぐのはボックスの中で行います。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 部品の名前を分解する。「絶縁」=電気を通さない、「ブッシング」=管の口にはめる筒。つまり管の口にはめる、電気を通さない部品。
ステップ2 管の口で何が起きるかを考える。電線を管の口から引っぱり込むので、口の鋭い角で被覆がこすれやすい。
ステップ3 選択肢のうち、管の口で電線を守る話はイの「電線の被覆を損傷させないため」だけ。
ステップ4 他は別の部品の役目。管どうしをつなぐ=カップリング、壁に留める=サドル、電線をつなぐ=リングスリーブ・差込形コネクタ。よって答えはイ。
覚えるこの問題の覚え方
ブッシング=管の口のガードと覚えましょう。管の口は「切った口」なので鋭い→電線の被覆が傷つく→だから口にガードをはめる、という順に理由ごと結びつけておくと、問われ方が変わっても答えを選べます。あわせて「つなぐ=カップリング、留める=サドル」もセットで押さえておくと安心です。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ニ.金属管相互を接続するため … ブッシングもカップリングも「管の端に付ける筒形の部品」なので、見た目の印象で混ざりやすい選択肢です。管と管の間に入るのがカップリング、管の一番端(電線の出入り口)に付くのがブッシングと、付く場所で区別しましょう。
ハ.金属管を造営材に固定するため … 「工事で使う部品=取り付けるための金具」という思い込みから選ばれやすい選択肢です。固定はサドルの仕事で、ブッシングは管を壁に留める力を持っていません。
ロ.電線の接続を容易にするため … 「ブッシング」という名前から用途が想像できず、なんとなく電線に関係ありそうな説明として選ばれることがあります。ブッシングは電線を守る部品であって、つなぐ部品ではありません。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】電線管の種類と配線工事のきほんをゼロから解説
問12
分野:材料(電線とケーブル)重要度 ★★★
低圧の地中配線を直接埋設式により施設する場合に使用できるものは。
イ.屋外用ビニル絶縁電線(OW)
ロ.600 V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
ハ.引込用ビニル絶縁電線(DV)
ニ.600 V ビニル絶縁電線(IV)
答え・解説を見る
正解
ロ.600 V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
この問題は何を聞いているの?
「地面の下に電線を直接埋める工事で、使ってよいものはどれですか」と聞いている問題です。選択肢には電線(○○電線)が3つ、ケーブル(○○ケーブル)が1つ並んでいます。この「電線とケーブルの違い」が分かれば、一瞬で答えが出る問題です。
用語地中配線(ちちゅうはいせん)とは?
地中配線とは、電線を地面の下に通して、建物から建物へ電気を送る配線のことです。例えば、母屋から離れた倉庫や門灯へ電気を送るとき、空中に電線を張らずに地面の下を通すやり方がこれにあたります。
用語直接埋設式(ちょくせつまいせつしき)とは?
直接埋設式とは、地面を掘って、電線を土の中にじかに埋める方式のことです。地中配線には、ほかに管の中に通して埋める方式(管路式)や、地下に通路のような空間をつくってそこに通す方式(暗きょ式)もあります。直接埋設式は、その中でいちばん電線が土に近い、守りの少ない方式です。
なぜ?なぜ土の中は電線にとって厳しい場所なのか?
土の中には水分があり、石も混ざっています。さらに上を人や車が通れば重さもかかるでしょう。外側のカバーが1枚しかない電線だと、水がしみ込んだり、石に押されて傷ついたりしやすく、そこから電気が漏れるおそれがあります。だから地中に埋めるものは、じょうぶなカバーを重ねて持っているものでなければなりません。
「電線」と「ケーブル」は何が違うのか
用語絶縁電線(ぜつえんでんせん)とは?
絶縁電線とは、銅線のまわりを絶縁物(電気を通さないビニルなど)で1層だけ包んだものです。選択肢のOW・DV・IVはどれもこの「1層だけ」の仲間です。
用語ケーブルとは?
ケーブルとは、絶縁電線のさらに外側を、シース(外装)と呼ばれるじょうぶなカバーでもう1層包んだものです。守りが2重になっているので、絶縁電線より傷や水に強くなっています。
なぜ?なぜ地中にはケーブルしか使えないのか?
国の基準(電気設備の技術基準の解釈)で、地中に電線を通す場合はケーブルを使うことが決められているからです。理由は上で見たとおりで、水・石・重さにさらされる土の中では、1層だけのカバーでは守りが足りないためです。
つまりこの問題は、4つの中から「ケーブル」を1つ探せばよいということになります。名前の最後が「ケーブル」になっているのは、ロのCVだけです。
用語CV(600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)とは?
Cは架橋(かきょう)ポリエチレン(Cross-linked polyethylene の頭文字)、Vはビニルを表しています。
中の銅線を架橋ポリエチレンという熱に強い絶縁物で包み、その外側をビニルのシースでもう1層包んだケーブルです。「架橋」とは、ポリエチレンの分子どうしを橋をかけるようにつなぎ合わせて、熱で溶けにくくする加工のことです。名前に「シースケーブル」と入っているので、2重のカバーを持つケーブルだと分かります。
他の3つは、どこで使う電線なのか
用語OW(屋外用ビニル絶縁電線)とは?
OWとは、電柱と電柱の間など、屋外の空中に張るための電線です。OはOutdoor(屋外)、WはWeatherproof(耐候性=雨や日光に強い)の頭文字とされています。雨風には強いものの、カバーは絶縁物の1層だけなので、地中には使えません。
用語DV(引込用ビニル絶縁電線)とは?
DVとは、電柱から家の外壁まで、電気を引き込むために空中に張る電線です。「引込(ひきこみ)」とは、電力会社の電線から建物の中へ電気を取り込むことです。DはDrop(引き下ろす)の頭文字とされます。これも空中用の絶縁電線で、ケーブルではありません。
用語IV(600Vビニル絶縁電線)とは?
IVとは、建物の中で、金属管や合成樹脂管などの管の中に通して使う電線です。IはIndoor(屋内)、Vはビニルを表します。管に守ってもらう前提の電線なので、カバーは1層だけです。土にじかに埋めることはできません。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 問題文の「地中」「直接埋設」に印をつける。土にじかに埋めるという意味。
ステップ2 土の中は水・石・重さで電線が傷みやすいので、2重のカバーを持つケーブルしか使えないと思い出す。
ステップ3 選択肢の名前の最後を見る。イ・ハ・ニは「○○電線」、ロだけが「○○ケーブル」。
ステップ4 ケーブルはロのCVだけなので、答えはロ。
覚えるこの問題の覚え方
地中に埋めるなら「ケーブル」。名前の最後が「電線」で終わるものは、カバーが1枚しかないと考えましょう。OW・DVは空中用、IVは管の中用と、それぞれの居場所をセットで覚えておくと、「地中に使えない理由」まで説明できるようになります。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
イ.屋外用ビニル絶縁電線(OW) … 「屋外用」という言葉に引っぱられて、「外で使えるなら地中も大丈夫だろう」と考えてしまうパターンです。OWの「屋外」は空中に張る場合の話で、土の中のことではありません。
ハ.引込用ビニル絶縁電線(DV) … 「建物に電気を引き込む」と聞くと、地面の下から引き込む様子を想像してしまう人がいます。DVは電柱から空中を通って引き込むための電線です。
ニ.600 V ビニル絶縁電線(IV) … いちばんよく見かける電線なので、「とりあえず一般的なもの」として選ばれやすい選択肢です。IVは管の中に入れて守る前提の電線で、じかに埋めることはできません。
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問13
分野:工具(金属管工事)重要度 ★★☆
金属管(鋼製電線管)の切断及び曲げ作業に使用する工具の組合せとして,適切なものは。
イ.やすり
パイプレンチ
パイプベンダ
ロ.やすり
金切りのこ
パイプベンダ
ハ.リーマ
金切りのこ
トーチランプ
ニ.リーマ
パイプレンチ
トーチランプ
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この問題は何を聞いているの?
「鉄の電線管を『切る』作業と『曲げる』作業で使う工具の組み合わせとして、正しいものはどれですか」と聞いている問題です。各選択肢に3つずつ工具が並んでいて、3つとも「切る・曲げる」に使う工具になっている組み合わせを探します。1つでも関係のない工具が混ざっていれば、その選択肢は外れです。
用語鋼製電線管(こうせいでんせんかん)とは?
鋼製電線管とは、鋼(はがね=鉄に少し炭素を混ぜたじょうぶな金属)でできた、電線を通すための管のことです。この問題の「金属管」と同じものです。硬くて丈夫なぶん、切るにも曲げるにも専用の工具が必要になります。
「切る」作業の流れと工具
鉄の管を切る作業は、「切る」→「切り口を整える」の2段階で進みます。切りっぱなしの口にはばり(ぎざぎざの出っぱり)が残り、そのままだと電線の被覆(外側のビニル)を傷つけてしまうためです。
用語金切りのこ(かなきりのこ)とは?
金切りのこは、金属を切るための、刃の細かいのこぎりです。弓のような形の枠に、細い刃を張って使います。鉄の管を切る作業の主役です。
用語やすりとは?
やすりは、表面に細かい凹凸がついた鉄の棒で、金属にこすりつけて削る工具です。管を切ったあと、切り口の外側や端面のばりを削って平らにするために使います。
用語リーマとは?
リーマは、円すい形(先のとがった形)の刃がついた工具で、管の口に差し込んで回し、管の内側のばりを削り取るために使います。電線は管の内側を通るので、内側の角をなめらかにすることがとくに大事です。
「曲げる」作業の工具
用語パイプベンダとは?
パイプベンダは、金属管を曲げるための工具です。「ベンド(bend)」は英語で曲げるという意味です。管を工具の溝に当てて、長い柄をてこのように押すと、管をつぶさずにきれいな円弧で曲げられます。
なぜ?なぜ金属管は手で曲げずに専用の工具を使うのか?
鉄の管は硬いので、力まかせに曲げると曲げた部分がつぶれて、管の中が狭くなってしまうのです。中が狭くなると電線が通しにくくなり、通すときに被覆を傷める原因にもなります。パイプベンダは溝で管の外側を支えながら曲げるので、管の丸い断面を保ったまま曲げられるのです。
切る・曲げるには使わない工具
用語パイプレンチとは?
パイプレンチは、管をがっちりつかんで回すための工具です。ねじが切られた管をカップリング(管どうしをつなぐ部品)などにねじ込むときに使います。管を「回す」工具であって、切ったり曲げたりはできません。
用語トーチランプとは?
トーチランプは、ガスなどを燃やして炎を出す道具です。電気工事では、硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管=プラスチックの硬い管)を炎で温めて柔らかくし、曲げるときに使います。
なぜ?なぜトーチランプは金属管には使わないのか?
トーチランプで曲げられるのは、温めると柔らかくなるプラスチックの管だからです。鉄の管はトーチランプの炎で温めても曲げやすくはならず、パイプベンダで曲げるのが決まったやり方です。トーチランプ=プラスチックの管用と覚えておくと、「金属管」の問題では外す工具だとすぐに分かります。
選択肢を1つずつ確かめる
ステップ1 イ(やすり・パイプレンチ・パイプベンダ)…パイプレンチは回す工具で、切る・曲げるには使わない。さらに管を切る工具(金切りのこ)が入っていないので、そもそも切れない。→ 不適切。
ステップ2 ロ(やすり・金切りのこ・パイプベンダ)…金切りのこで切る、やすりで切り口を整える、パイプベンダで曲げる。3つとも切断・曲げの作業に使う。→ 適切。
ステップ3 ハ(リーマ・金切りのこ・トーチランプ)…切る道具はそろっているが、トーチランプはプラスチックの管を曲げる道具。金属管を曲げられない。→ 不適切。
ステップ4 ニ(リーマ・パイプレンチ・トーチランプ)…切る工具も、金属管を曲げる工具もない。→ 不適切。よって答えはロ。
覚えるこの問題の覚え方
金属管の作業は「切る(金切りのこ)→整える(やすり・リーマ)→曲げる(パイプベンダ)」の流れで覚えましょう。そのうえで、パイプレンチ=回す、トーチランプ=プラスチックの管を温めると、仲間外れの工具の役目もはっきりさせておくと、組み合わせ問題でも迷わずに済みます。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ハ.リーマ・金切りのこ・トーチランプ … 切る工具が2つそろっているので、正解に見えやすい選択肢です。しかし曲げる工具がトーチランプになっており、これはプラスチックの管用です。「切る」だけでなく「曲げる」も満たしているかを確かめましょう。
イ.やすり・パイプレンチ・パイプベンダ … 「パイプ」という名前が2つ入っていて金属管の工具らしく見えるため、選ばれやすくなります。パイプレンチは管を回す工具で、この組み合わせには管を切る工具が1つも入っていません。
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問14
分野:電気機器(誘導電動機)重要度 ★★☆
必要に応じ,スターデルタ始動を行う電動機は。
イ.三相かご形誘導電動機
ロ.三相巻線形誘導電動機
ハ.直流分巻電動機
ニ.単相誘導電動機
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この問題は何を聞いているの?
「『スターデルタ始動』というやり方で動かし始めることがあるのは、どの種類のモーターですか」と聞いている問題です。選択肢はどれもモーター(電動機)の種類です。スターデルタ始動とは何をするやり方なのかが分かれば、使えるモーターは1つに決まります。
用語電動機(でんどうき)とは?
電動機とは、電気の力で軸を回す機械、つまりモーターのことです。工場のポンプや送風機、ベルトコンベアなどを回しています。
用語誘導電動機(ゆうどうでんどうき)とは?
誘導電動機とは、外側に巻いたコイルに交流を流して「回る磁石の力(回転磁界)」をつくり、その力で内側の回転部分を引っぱって回すモーターです。構造が簡単で丈夫なので、工場などで最も広く使われている種類です。
用語三相(さんそう)とは?
三相とは、3本の電線で、少しずつタイミングをずらした3つの交流を送る方式のことです。工場や大きなビルでモーターを動かすときに使われます。家庭のコンセントは単相(2本の電線で1つの交流を送る方式)です。
用語かご形と巻線形の違いとは?
かご形…回転部分に、金属の棒を円筒状に並べて両端を輪でつないだ、鳥かごのような導体が入っている誘導電動機です。外から電線をつなぐ部分がなく、とても丈夫で手入れが楽です。
巻線形(まきせんがた)…回転部分にコイル(巻線)が巻いてあり、そのコイルを外の抵抗器につなげるようになっている誘導電動機です。
スターデルタ始動とは何をするやり方か
用語始動電流(しどうでんりゅう)とは?
始動電流とは、モーターが止まった状態から回り始める瞬間に流れる電流のことです。誘導電動機をいきなり電源につなぐと、ふだん回っているときの何倍もの大きな電流が一気に流れます。
なぜ?なぜ始動電流が大きいと困るのか?
大きな電流が一瞬でも流れると、同じ電線につながっている他の機器の電圧が下がり、照明が暗くなったり機械が止まったりすることがあります。ブレーカーが落ちる原因にもなるでしょう。そこで、ある程度大きなモーターでは、回り始めの電流を小さく抑える工夫をします。その代表がスターデルタ始動です。
用語スター結線・デルタ結線とは?
三相のモーターにはコイルが3つ入っており、そのつなぎ方には2種類あります。
スター(Y)結線…3つのコイルの片方の端を1点にまとめ、残りの端を3本の電線につなぐ方法。形がアルファベットのYに似ています。
デルタ(Δ)結線…3つのコイルを三角形の輪になるようにつなぎ、角を3本の電線につなぐ方法。ギリシャ文字のΔ(デルタ)の形です。
用語スターデルタ始動とは?
スターデルタ始動とは、回り始めはスター結線でつないで電流を抑え、回転が上がったらデルタ結線に切り替えて本来の力で回す始動のやり方です。スター結線にすると、1つのコイルにかかる電圧がデルタ結線のときの約0.58倍(1÷1.73)に下がり、電源から流れ込む電流はデルタ結線でいきなり始動したときの3分の1になります。
例数字で見ると
デルタ結線のままいきなり始動すると60 A流れるモーターがあるとします。
スターデルタ始動にすると、始動の瞬間の電流は60 A ÷ 3 = 20 Aに下がります。
その代わり、回り始めの力(始動トルク)も同じく3分の1になります。重い物をつないだまま始動するには向かない点も、あわせて覚えておきましょう。
なぜ?なぜ三相かご形誘導電動機で使うのか?
スターデルタ始動は、3つのコイルのつなぎ方を外で切り替えるやり方です。そのため、三相のモーターであることが前提になります。
三相の誘導電動機のうち巻線形は、回転部分のコイルを外の抵抗器につないで始動電流を抑える方法(二次抵抗始動)を使えるので、スターデルタ始動を使う必要がありません。かご形は回転部分に外から手を加えられないため、外側のコイルのつなぎ方を変えるスターデルタ始動が使われます。
他の選択肢が当てはまらない理由
ハの直流分巻電動機は、直流(電池のように向きが変わらない電気)で回るモーターです。三相の交流を使わないので、スター・デルタという3つのコイルのつなぎ方の切り替えはできません。
ニの単相誘導電動機は、家庭用と同じ単相の電源で回るモーターです。電源の電線が2本しかなく、3つのコイルをスターやデルタにつなぎ替える仕組みがありません。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 「スター」「デルタ」は3つのコイルのつなぎ方の名前。だから三相のモーターが前提になる。
ステップ2 ハの直流、ニの単相は三相ではないので外れる。
ステップ3 残るのは三相のかご形と巻線形。巻線形は回転部分に抵抗をつないで始動できるので、スターデルタ始動を使うのはかご形。
ステップ4 よって答えはイ。
覚えるこの問題の覚え方
スターデルタ始動=三相かご形の組み合わせで覚えましょう。理由は「スター・デルタは3つのコイルのつなぎ方だから三相」「巻線形には抵抗を使う別の始動方法があるから、残るのはかご形」の2段階です。電流は3分の1に下がる、という数字もよく問われます。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ロ.三相巻線形誘導電動機 … 「三相」の誘導電動機なので、イと並んで迷いやすい選択肢です。巻線形は回転部分のコイルに外から抵抗をつないで始動するのが特徴で、スターデルタ始動とセットで出てくるのはかご形のほうです。
ニ.単相誘導電動機 … 「誘導電動機」という名前だけを見て選んでしまうパターンです。単相は電線が2本の電源で、3つのコイルをつなぎ替えるスターデルタ始動とは結びつきません。
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問15
分野:電気機器(漏電遮断器)重要度 ★★☆
漏電遮断器に関する記述として,誤っているものは。
イ.高速形漏電遮断器は,定格感度電流における動作時間が0.1秒以下である。
ロ.漏電遮断器には,漏電電流を模擬したテスト装置がある。
ハ.漏電遮断器は,零相変流器によって地絡電流を検出する。
ニ.高感度形漏電遮断器は,定格感度電流が1 000 mA以下である。
答え・解説を見る
正解
ニ.高感度形漏電遮断器は,定格感度電流が1 000 mA以下である。
この問題は何を聞いているの?
「漏電遮断器について書かれた4つの文のうち、間違っているものはどれですか」と聞いている問題です。「誤っているもの」を選ぶことに注意してください。3つは正しい説明で、数字か言葉のどこか1か所が違っている文が1つ混ざっています。
用語漏電(ろうでん)とは?
漏電とは、電線や機械の中を通るはずの電気が、傷んだ所などから外へ漏れ出すことです。漏れた電気は、機械の金属の外側や、触れた人の体を通って地面へ流れていくのです。人の体を通れば感電、熱を持てば火事の原因になります。
用語地絡電流(ちらくでんりゅう)とは?
地絡電流とは、漏電によって地面(大地)へ流れ出てしまう電流のことです。「地絡」は電気の通り道が地面とつながってしまうことという意味の言葉です。この問題では「漏電電流」とほぼ同じ意味で使われています。
用語漏電遮断器(ろうでんしゃだんき)とは?
漏電遮断器とは、漏電を見つけると、自動で電気を止めてくれる装置です。家庭の分電盤(ブレーカーが並んだ箱)にある、テストボタンの付いたブレーカーがこれにあたります。
用語定格感度電流(ていかくかんどでんりゅう)とは?
定格感度電流とは、「これだけ漏れたら電気を止める」と決められた漏電電流の大きさのことです。例えば定格感度電流が30 mAの漏電遮断器は、30 mA(0.03 A)の漏電で電気を止めるように作られています。1 mA(ミリアンペア)は1 Aの1000分の1です。
選択肢を1つずつ確かめる
用語イ:高速形は「動作時間0.1秒以下」(正しい)
漏電遮断器は、漏電を見つけてから電気を止めるまでの速さ(動作時間)で種類が分かれており、高速形は、定格感度電流の漏電が起きたとき0.1秒以内に電気を止めるものを指します。0.1秒はまばたき1回くらいの短さです。イの文は正しい説明です。
用語ロ:テスト装置がある(正しい)
漏電遮断器には、わざと小さな漏電と同じ状態をつくって、ちゃんと電気が止まるか確かめる仕組みが付いています。それがテストボタンです。押すと漏電遮断器が動いて電気が切れれば、正常に働いていると分かります。「模擬(もぎ)」とは本物に似せてつくるという意味です。ロの文も正しい説明です。
用語ハ:零相変流器で地絡電流を検出する(正しい)
零相変流器(れいそうへんりゅうき)とは、行きの電線と帰りの電線をまとめて輪の中に通し、両方の電流の差を測る部品です。漏電遮断器の中に入っていて、漏電を見つける「センサー」の役目をしています。ハの文も正しい説明です。
なぜ?なぜ電流の「差」を測ると漏電が分かるのか?
漏電がなければ、行きの電線を通って機械に入った電流は、全部帰りの電線を通って戻ってくるはずです。行きと帰りの電流は同じ大きさで向きが逆なので、輪の中では打ち消し合ってゼロになります。
ところが途中で漏電すると、漏れた分だけ帰りの電流が少なくなります。例えば行きが10 A、帰りが9.97 Aなら、差の0.03 A(30 mA)が地面へ漏れた電流です。零相変流器はこのゼロにならない差を感じ取ります。
用語ニ:高感度形は「1 000 mA以下」(誤り)
漏電遮断器は、どれくらい小さな漏電で動くか(定格感度電流)でも種類が分かれています。
高感度形…定格感度電流が30 mA以下
中感度形…定格感度電流が30 mAを超え、1 000 mA以下
ニの文の「1 000 mA以下」は中感度形の範囲です。高感度形は30 mA以下なので、ニの文が誤りになります。
なぜ?なぜ高感度形は30 mAという小さな値なのか?
「高感度」とは、ほんのわずかな漏電にも反応するという意味です。感度が高いほど、小さな漏電で電気を止められることになります。高感度形は、人が感電したときにすぐ電気を止める目的で使われることが多い種類です。1 000 mA(1 A)も漏れるまで待っていては、とても「高感度」とはいえません。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 設問の最後が「誤っているものは」であることに印をつける。
ステップ2 イ(高速形=0.1秒以内)、ロ(テストボタンがある)、ハ(零相変流器で漏電を見つける)は、どれも漏電遮断器の正しい説明。
ステップ3 ニの「1 000 mA」を見て、高感度形=30 mA以下と比べる。1 000 mAは中感度形の上限。
ステップ4 数字が合わないニが誤り。答えはニ。
覚えるこの問題の覚え方
「高速は0.1秒、高感度は30 mA」と、2つの「高」をセットで覚えましょう。速さ(秒)の話なら高速形、電流(mA)の話なら高感度形と、単位を見ればどちらの話かが分かります。1 000 mAという大きな数字が出てきたら、それは中感度形の上限です。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
イ.高速形漏電遮断器は,定格感度電流における動作時間が0.1秒以下である。 … 「0.1秒」と「30 mA」が頭の中で入れ替わってしまうと、この文を誤りだと判断してしまいます。秒は高速形、mAは高感度形と、単位で区別しましょう。
ハ.漏電遮断器は,零相変流器によって地絡電流を検出する。 … 「零相変流器」という難しい言葉があるので、知らない言葉の入った文が怪しいと感じて選んでしまうパターンです。零相変流器は漏電遮断器の中で漏電を見つける部品で、この文は正しい説明です。
問16
分野:材料の写真鑑別重要度 ★★☆
写真に示す材料の用途は。
イ.合成樹脂製可とう電線管相互を接続するのに用いる。
ロ.合成樹脂製可とう電線管と硬質ポリ塩化ビニル電線管(硬質塩化ビニル電線管)とを接続するのに用いる。
ハ.硬質ポリ塩化ビニル電線管(硬質塩化ビニル電線管)相互を接続するのに用いる。
ニ.鋼製電線管と合成樹脂製可とう電線管とを接続するのに用いる。
答え・解説を見る
正解
イ.合成樹脂製可とう電線管相互を接続するのに用いる。
この問題は何を聞いているの?
「写真の部品は、何と何をつなぐために使うものですか」と聞いている問題です。選択肢はどれも「○○管と○○管をつなぐ」という形です。写真からどの種類の管用の部品か、両側に同じ管が入るのか違う管が入るのかを読み取れれば答えが出ます。
まずは、選択肢に出てくる3種類の電線管が何なのかを押さえましょう。電線管とは、電線を中に通して守るための管のことです。
用語合成樹脂製可とう電線管(PF管)とは?
合成樹脂製可とう電線管とは、プラスチック(合成樹脂)でできた、手で自由に曲げられる電線管です。表面がじゃばら状(波打った形)になっていて、ホースのように曲がります。代表的なものがPF管です。
「可とう(かとう)」とは、曲げることができるという意味です。PFはPlastic Flexible(プラスチックで曲がる)の頭文字です。
用語硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)とは?
硬質ポリ塩化ビニル電線管とは、硬い塩化ビニル(水道の塩ビ管と同じような材料)でできた、まっすぐな電線管です。手では曲がらず、曲げるときはトーチランプ(炎を出す道具)で温めて柔らかくします。表面はつるっとした平らな筒です。
用語鋼製電線管(金属管)とは?
鋼製電線管とは、鉄(鋼)でできた硬い電線管のことです。いわゆる金属管で、銀色や灰色の金属の筒です。
用語カップリングとは?
カップリングとは、管と管の端どうしを差し込んで、1本につなぐための筒形の部品です。つなぐ管の種類ごとに、その管の形に合ったカップリングが作られています。
写真から読み取れる手がかり
コツ写真のどこを見ればよいか
手がかり1 左右がまったく同じ形をしている … 真ん中の帯をはさんで、両側の口が同じ太さ・同じ作りです。両側に同じ種類の管を差し込む部品だと分かります。
手がかり2 口の部分にすき間(スリット)と爪のような作りがある … 管を差し込むだけで抜けないようにかみ込む、ワンタッチ式の作りです。じゃばら状のPF管の波の溝に引っかけて留めるための形です。
手がかり3 金属ではなく、灰色の樹脂(プラスチック)でできている … 鉄の管をつなぐ部品ではなく、樹脂の管用の部品です。
3つの手がかりをまとめると、「樹脂でできていて、両側に同じじゃばらの管を差し込む部品」となります。これはPF管用のカップリングで、用途はイの「合成樹脂製可とう電線管相互を接続する」です。「相互(そうご)」とは同じ物どうしという意味です。
なぜ?なぜ違う種類の管どうしをつなぐ部品ではないのか?
ロ(PF管とVE管)やニ(金属管とPF管)のように違う種類の管をつなぐ部品は、片側と反対側で受け入れる管の形が違うため、左右の口の作りが異なるのです。こうした部品は「コンビネーションカップリング」などと呼ばれます。
写真の部品は左右対称なので、同じ管どうしをつなぐものだと判断できます。
なぜ?なぜVE管どうしをつなぐ部品でもないのか?
VE管は表面がなめらかな硬い管なので、つなぐ部品も内側がなめらかな筒になっていて、接着剤で固めてつなぎます。写真のようなスリットや爪でかみ込む作りは、じゃばらの溝がある可とう電線管に合わせたものです。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 写真の左右の口が同じ形かを見る。同じなので同じ種類の管どうしをつなぐ部品。→ ロ・ニは外れる。
ステップ2 材質を見る。灰色の樹脂なので、樹脂の管用。
ステップ3 口の作りを見る。スリットと爪でかみ込むワンタッチ式は、じゃばら状のPF管用。なめらかな筒を接着するVE管用とは違う。→ ハは外れる。
ステップ4 残ったイ「合成樹脂製可とう電線管相互を接続する」が答え。
覚えるこの問題の覚え方
電線管の部品の写真は、まず「左右が同じか違うか」を見ましょう。同じなら同じ管どうし、違えば別の管どうしをつなぐ部品です。次に材質(樹脂か金属か)と口の作り(かみ込む爪か、なめらかな筒か)を見れば、どの管用かまで絞り込めます。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ハ.硬質ポリ塩化ビニル電線管(硬質塩化ビニル電線管)相互を接続するのに用いる。 … 「樹脂でできた、同じ管どうしをつなぐ部品」までは正しく読めているのに、最後の1歩で迷うパターンです。VE管用は内側がなめらかで接着剤で固める筒、写真のような爪でかみ込む作りはPF管用と覚えておきましょう。
ロ.合成樹脂製可とう電線管と硬質ポリ塩化ビニル電線管(硬質塩化ビニル電線管)とを接続するのに用いる。 … どちらも樹脂の管なので、樹脂の部品と聞いて選んでしまいやすい選択肢です。違う管どうしをつなぐなら左右の口の作りが違うはずですが、写真は左右対称です。
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問17
分野:器具の写真鑑別重要度 ★★☆
写真に示す器具の用途は。
イ.手元開閉器として用いる。
ロ.電圧を変成するために用いる。
ハ.力率を改善するために用いる。
ニ.蛍光灯の放電を安定させるために用いる。
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「写真の器具は何に使うものですか」と聞いている問題です。写真の下に器具に貼られたラベルの拡大が付いていて、ここに答えにつながる言葉が書かれています。まずはラベルを読み解くところから始めましょう。
ラベルを読み解く
例ラベルに書かれていること
「安定器」 … 右側の図の中に、この器具の名前そのものが書かれています。この1語が最大のヒントです。
「LAMP」 … 安定器から出た線がランプ(照明の管)につながる図です。照明をつなぐための器具だと分かります。
「FLR20S×1」 … つなぐランプの種類です。20形のラピッドスタート形蛍光ランプを1本つなぐという意味です。写真の器具の上にも「ラピッドスタート式」と書かれています。
「100V 50Hz」 … 100 V、50 Hzの電源につないで使うという意味です。左側の黒・白の線が電源側、黄・青の線がランプ側です。
「低力率」 … この器具が力率の低い種類であることを示しています(力率はあとで説明します)。
用語蛍光灯(けいこうとう)とは?
蛍光灯とは、細長いガラス管の中で放電を起こして光る照明です。管の中で出た目に見えない紫外線が、管の内側に塗られた蛍光物質に当たって、白い光に変わります。
用語放電(ほうでん)とは?
放電とは、本来は電気を通しにくい気体の中を、電気が流れる現象のことです。雷も放電の一種です。蛍光灯では、管の中の気体に電気を流して光らせています。
用語安定器(あんていき)とは?
安定器とは、蛍光灯などの放電を使う照明に、ちょうどよい大きさの電流が流れるように調整する器具です。照明器具の中に組み込まれていて、ふだんは目にしません。ラベルの「器具内用」は、照明器具の中に入れて使うという意味です。
なぜ?なぜ蛍光灯には安定器が必要なのか?
放電は、いったん始まると電気がどんどん流れやすくなる性質を持つ現象です。そのまま電源につなぐと、電流が増え続けて、ランプが壊れたり回路が焼けたりするおそれがあります。
そこで安定器を間に入れて、流れる電流を一定の大きさに抑え、放電を安定させるのです。つまり安定器の用途は、ニの「蛍光灯の放電を安定させるために用いる」です。名前の「安定」がそのまま役目を表しています。
他の3つは、どの器具の用途なのか
用語手元開閉器(てもとかいへいき)とは?(イ)
手元開閉器とは、機械のすぐそばに付けて、その機械の電気を入れたり切ったりするスイッチのことです。「開閉器」は電気の通り道を開け閉めする=スイッチを意味します。安定器にはスイッチの働きはありません。
用語「電圧を変成する」とは?(ロ)
「変成(へんせい)」とは、電圧の大きさを別の大きさに変えることです。この役目を受け持つ代表的な器具は変圧器(トランス)です。ラベルに「二次電圧 150V」とあるように、安定器の中でも電圧は変わっています。しかし安定器の主な目的は、電流を抑えて放電を安定させることで、この問題では名前どおりの用途を選ぶのが正解です。
用語力率の改善とは?(ハ)
力率(りきりつ)とは、送られてきた電気のうち、実際に仕事(光や熱、回転)に使われた割合のことです。
力率を良くする(改善する)ために使うのは、進相コンデンサという別の器具です。ラベルにはむしろ「低力率」と書かれていて、この安定器は力率を良くする器具ではないことが読み取れます。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 ラベルの図の中の「安定器」の文字を見つける。
ステップ2 「LAMP」「FLR20S」から、蛍光ランプをつなぐ器具だと確かめる。
ステップ3 安定器の役目は、電流を抑えて放電を安定させること。
ステップ4 「低力率」とあるのでハは違う。スイッチ(イ)でも、変圧器が主目的(ロ)でもない。答えはニ。
覚えるこの問題の覚え方
安定器=放電を安定させる器具。名前がそのまま答えになっています。写真問題ではまずラベルや表示の文字を全部読むのが近道です。この問題のように、器具の名前そのものが書かれていることがあります。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ロ.電圧を変成するために用いる。 … ラベルに「二次電圧 150V」と書かれているので、電圧を変える器具=変圧器だと考えて選んでしまうパターンです。図の中にはっきり「安定器」と書かれているので、名前どおりの用途を選びましょう。
ハ.力率を改善するために用いる。 … 白い箱形の見た目が進相コンデンサに似ていると感じて選ぶ人がいます。ラベルの「低力率」は、力率を良くする器具ではないことを示す手がかりです。
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問18
分野:工具の写真鑑別重要度 ★☆☆
写真に示す工具の用途は。
イ.電線の支線として用いる。
ロ.太い電線を曲げてくせをつけるのに用いる。
ハ.施工時の電線管の回転等すべり止めに用いる。
ニ.架空線のたるみを調整するのに用いる。
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「写真の工具は何に使うものですか」と聞いている問題です。写真には、オレンジ色のつかむ部分、ワイヤ(細い鋼の綱)、歯車の付いた巻き取り部分と長い柄が写っています。これは張線器(ちょうせんき)という工具で、用途はニの「架空線のたるみを調整する」です。
用語架空線(かくうせん)とは?
架空線とは、電柱と電柱の間や、電柱と建物の間などに、空中に張られた電線のことです。「架空」は空中に架け渡すという意味です(「実在しない」という意味の架空とは別の使い方です)。
用語たるみとは?
たるみとは、空中に張った電線が、自分の重さで下に垂れ下がることです。物干しロープを張ったとき、真ん中が少し下がるのと同じです。
なぜ?なぜ電線のたるみを調整する必要があるのか?
たるみが大きすぎると、電線が低く垂れ下がって車や人に触れるおそれが出てくるでしょう。それだけでなく、風で大きく揺れて他の電線とぶつかることも考えられます。
反対に、ぴんと張りすぎると、寒さで電線が縮んだときや風を受けたときに大きな力がかかって切れるおそれもあるでしょう。そのため架空線は、ちょうどよいたるみになるように引っぱり具合を調整して張ります。
用語張線器(ちょうせんき)とは?
張線器とは、電線をつかんで引っぱり、張り具合(たるみ)を調整するための工具です。「シメラー」とも呼ばれます。
コツ写真から読み取れる手がかり
手がかり1 オレンジ色のつかみ(グリップ) … 電線をはさんでつかむ部分です。引っぱるほど強くかみ込んで、電線が滑らないようになっています。
手がかり2 歯車の付いた巻き取り部分と長い柄 … 柄を前後に動かすとワイヤが少しずつ巻き取られ、つかんだ電線が引っぱられます。歯車のおかげで、手を離しても巻き戻らない作りです。
手がかり3 ワイヤの先のフック(輪) … 電柱や建物側の金具に引っかけておく部分です。ここを支点にして、電線を手前に引き寄せます。
なぜ?なぜこの形で「たるみの調整」ができるのか?
フックを電柱側に固定し、グリップで電線をつかみ、柄を動かしてワイヤを巻き取ると、電線が少しずつ引っぱられてたるみが小さくなるしくみです。ちょうどよい張り具合になったところで電線を金具に留め、張線器を外します。つかむ・固定する・巻き取るの3つがそろっていることが、たるみを調整する工具の特徴です。
他の3つの選択肢について
用語支線(しせん)とは?(イ)
支線とは、電柱が電線に引っぱられて傾かないように、電柱から地面へ斜めに張るワイヤのことです。張りっぱなしにしておく材料であって、写真のような手で操作する工具ではありません。張線器のワイヤを見て「支線」と結びつけないようにしましょう。
ロの「太い電線を曲げてくせをつける」、ハの「電線管の回転等すべり止め」は、どちらも写真の工具の用途ではありません。写真の工具には電線を曲げる型も、管を押さえる台もなく、あるのは電線をつかんで引っぱるための仕組みだけです。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 写真の部品を3つに分ける。つかむ部分(オレンジ)・ワイヤとフック・巻き取りの柄。
ステップ2 「つかんで、固定して、巻き取る」=電線を引っぱる工具だと考える。
ステップ3 電線を引っぱって何をするかを選択肢から探す。「架空線のたるみを調整する」が当てはまる。
ステップ4 支線(イ)は材料、ロ・ハは引っぱる仕組みと関係がない。答えはニ。
覚えるこの問題の覚え方
張線器=電線を「張る」ための器具。名前の「張線」が電線を張るという意味そのものです。写真ではオレンジのつかみ+ワイヤ+歯車の柄の組み合わせが目印です。「張る」と「たるみ」は表と裏の関係なので、張線器=たるみの調整と結びつけて覚えましょう。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
イ.電線の支線として用いる。 … 写真にワイヤが写っているので、「ワイヤ=支線」と結びつけてしまうパターンです。支線は電柱を支えるために張りっぱなしにする材料です。写真のように柄やつかみが付いた物は工具だと考えましょう。
ロ.太い電線を曲げてくせをつけるのに用いる。 … 長い柄が付いているので、てこの力で何かを曲げる工具に見えてしまうことがあります。この柄はワイヤを巻き取るためのもので、電線を曲げる型は付いていません。
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問19
分野:施工(電線の接続と絶縁処理)重要度 ★★★
600 V ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形1.6 mmを使用した低圧屋内配線工事で,絶縁電線相互の終端接続部分の絶縁処理として,不適切なものは。
ただし,ビニルテープはJISに定める厚さ約0.2 mmの電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープとする。
イ.差込形コネクタにより接続し,接続部分をビニルテープで巻かなかった。
ロ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分を黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm)で半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
ハ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分をビニルテープで半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
ニ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分にリングスリーブ用の絶縁キャップを被せ,ビニルテープで巻かなかった。
答え・解説を見る
正解
ハ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分をビニルテープで半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。
この問題は何を聞いているの?
「VVFケーブルの電線どうしをつないだ部分を、電気が漏れないように処理する方法として、正しくないものはどれですか」と聞いている問題です。「不適切なもの」を選ぶことに注意してください。ポイントは、テープの種類ごとに決まっている「巻く回数」です。
用語600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF)とは?
VVFとは、住宅の壁の中や天井裏で最もよく使われている、平べったい形のケーブルです。中にビニルで包んだ電線が2本または3本入っていて、その外側をビニルのシース(外装)でもう1層包んでいます。「1.6 mm」は中の銅線の太さ(直径)です。
用語終端接続(しゅうたんせつぞく)とは?
終端接続とは、2本以上の電線の端をそろえて、同じ向きに束ねてつなぐ接続のことです。電線の先と先をジョイントボックス(電線をつなぐための箱)の中で合わせてつなぐ、最も一般的なつなぎ方です。
用語絶縁処理(ぜつえんしょり)とは?
絶縁処理とは、電線をつないだ部分の、銅線がむき出しになっている所を、電気を通さない材料で覆うことです。電線をつなぐときは外側のビニルをはがすので、そのままでは銅線が裸の状態です。ここを覆わないと、触れた人が感電したり、他の物に電気が漏れたりします。
接続に使う部品
用語リングスリーブ(E形)とは?
リングスリーブとは、銅でできた小さな筒です。つなぐ電線を筒の中に通し、専用の工具(圧着ペンチ)でぎゅっとつぶして電線どうしを固定する部品です。筒は銅がむき出しなので、つないだあとにテープなどで絶縁処理をする必要があります。
用語差込形コネクタとは?
差込形コネクタとは、透明や半透明の樹脂のケースに、電線を差し込むだけでつながる部品です。ケース自体が電気を通さない材料で、銅線は中に隠れます。そのためテープを巻く必要はありません。
用語リングスリーブ用の絶縁キャップとは?
絶縁キャップとは、リングスリーブでつないだ部分にかぶせる、電気を通さない樹脂のふたです。かぶせるだけで裸の部分を覆えるので、キャップを使えばテープを巻かなくてもよいことになっています。
テープの種類と、巻き方の決まり
用語「半幅以上重ねて1回(2層)」とは?
テープを巻くとき、前に巻いたテープの幅の半分以上に重ねながら巻いていくことを「半幅以上重ねて巻く」と呼ぶのが一般的です。こうすると、どの場所もテープが2枚重なった状態(2層)になります。
端から端まで1往復ではなく片道巻いたら「1回」で、このとき2層になります。往復して「2回」巻けば4層です。
まとめテープごとの巻き方の決まり
ビニルテープ(厚さ約0.2 mm) … 半幅以上重ねて2回以上(4層以上)巻く
黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm) … 半幅以上重ねて1回以上(2層以上)巻く
なぜ?なぜビニルテープだけ多く巻かなければならないのか?
テープの厚さが違うからです。ビニルテープは約0.2 mmと薄く、黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープは約0.5 mmと厚いテープです。
決まりどおりに巻いたときの厚さを計算してみると、ビニルテープは0.2 mm × 4層 = 0.8 mm、ポリエチレンテープは0.5 mm × 2層 = 1.0 mmになります。ビニルテープを2層しか巻かないと0.2 mm × 2層 = 0.4 mmで、決まりどおりの半分の厚さしかありません。薄いテープほど回数を多く巻く、と覚えておきましょう。
選択肢を1つずつ確かめる
ステップ1 イ(差込形コネクタ、テープなし)…差込形コネクタはケースが絶縁物なのでテープは不要。→ 適切。
ステップ2 ロ(リングスリーブ+黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープを半幅以上重ねて1回・2層)…ポリエチレンテープは1回(2層)以上でよい。→ 適切。
ステップ3 ハ(リングスリーブ+ビニルテープを半幅以上重ねて1回・2層)…ビニルテープは2回(4層)以上必要。1回では足りない。→ 不適切。
ステップ4 ニ(リングスリーブ+絶縁キャップ、テープなし)…絶縁キャップをかぶせればテープは不要。→ 適切。よって答えはハ。
覚えるこの問題の覚え方
「ビニルは2回、ポリエチは1回」。テープの厚さが0.2 mmと0.5 mmで違うので、薄いビニルテープは回数を倍にすると理由ごと覚えましょう。差込形コネクタと絶縁キャップは、それ自体が絶縁物なのでテープなしでよいこともセットで押さえておくと安心です。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
イ.差込形コネクタにより接続し,接続部分をビニルテープで巻かなかった。 … 「巻かなかった」という言葉が手抜きに聞こえるため、不適切だと思って選んでしまうパターンです。差込形コネクタはケース自体が絶縁物なので、テープを巻かないのが正しいやり方です。
ニ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分にリングスリーブ用の絶縁キャップを被せ,ビニルテープで巻かなかった。 … イと同じく「巻かなかった」に反応してしまうパターンです。絶縁キャップが裸の部分を覆っているので、テープなしで問題ありません。
ロ.リングスリーブ(E形)により接続し,接続部分を黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ(厚さ約0.5 mm)で半幅以上重ねて1回(2層)巻いた。 … ハと同じ「1回(2層)」なので、どちらが誤りか迷いやすい選択肢です。テープの厚さに注目しましょう。0.5 mmの厚いテープなら1回(2層)で足ります。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】電線の接続|リングスリーブと差込形コネクタ【第14回】
問20
分野:施工(施設場所と工事の種類)重要度 ★★☆
同一敷地内の車庫へ使用電圧100 Vの電気を供給するための低圧屋側配線部分の工事として,不適切なものは。
イ.1種金属製線ぴによる金属線ぴ工事
ロ.硬質ポリ塩化ビニル電線管(硬質塩化ビニル電線管)(VE)による合成樹脂管工事
ハ.600 V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)によるケーブル工事
ニ.600 Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形(VVR)によるケーブル工事
答え・解説を見る
この問題は何を聞いているの?
「同じ敷地の中にある車庫へ、家の外壁を伝って100 Vの電気を送るとき、使ってはいけない工事はどれですか」と聞いている問題です。「不適切なもの」を選ぶことに注意してください。ポイントは「屋側(おくそく)」という場所で、使える工事と使えない工事が決まっています。
用語屋側配線(おくそくはいせん)とは?
屋側配線とは、建物の外側の壁(外壁)に沿って取り付ける配線のことです。「屋側」は建物の側面=外壁のこと。この問題では、家から外壁を伝って、同じ敷地の車庫まで電気を送る部分がこれにあたります。
なぜ?なぜ屋側では使える工事が限られるのか?
外壁は雨や日光、風にさらされる場所です。家の中の乾いた場所では問題のない工事でも、外では雨水が入り込んだり、さびたり、傷んだりしやすくなります。そのため屋側では、雨や外の環境に耐えられる工事だけが認められているのです。
選択肢に出てくる工事
用語金属線ぴ(きんぞくせんぴ)工事とは?(イ)
金属線ぴとは、電線を中に入れて壁や天井に沿わせる、細長い金属の「とい」のような部品です。ふたをかぶせて、中の電線を隠しながら守ります。「1種」は幅の細いタイプです。
金属線ぴ工事は、屋内の乾燥した場所(見える場所や、点検できる隠れた場所)でしか使えません。屋側のような雨のかかる外の場所には使えないため、イが不適切です。
なぜ?なぜ金属線ぴは外で使えないのか?
金属線ぴは、薄い金属の板を曲げて作った、ふたをかぶせるだけの構造です。管のように周りをぴったり閉じているわけではないので、すき間から雨水が入りやすく、金属がさびるおそれもあります。もともと屋内の乾いた場所で、電線をすっきり見せながら守るための部品なのです。
用語合成樹脂管工事(VE管)とは?(ロ)
合成樹脂管工事とは、プラスチックの管の中に電線を通す工事のこと。VE管は硬い塩化ビニルの管で、水に強く、さびないのが特長です。屋側でも使える工事なので、ロは適切です。
用語ケーブル工事(CV・VVR)とは?(ハ・ニ)
ケーブル工事とは、シース(外装)で守られたケーブルを、そのまま壁に沿わせて取り付ける工事です。屋側でも使える工事なので、ハもニも適切です。
CVは架橋ポリエチレンという熱に強い絶縁物を、ビニルのシースで包んだケーブルです。VVRはビニルで絶縁した電線をビニルのシースで包んだ、断面が丸い(Round)ケーブルです。どちらも絶縁物とシースの2重のカバーを持っています。
言葉で考える、答えの出し方
ステップ1 問題文の「屋側配線」に印をつける。建物の外壁=雨のかかる外の配線。
ステップ2 外で使えるかどうかで選択肢を見る。合成樹脂管(VE)は水に強い、ケーブル(CV・VVR)はシースで守られている。
ステップ3 金属線ぴは屋内の乾燥した場所専用なので、屋側には使えない。
ステップ4 「不適切なもの」を選ぶので、答えはイ。
覚えるこの問題の覚え方
線ぴ=屋内の乾いた場所専用と覚えましょう。「といにふたをかぶせただけの作り→すき間から雨が入る→外では使えない」と、作りから理由を結びつけておくと忘れにくくなります。ケーブルと合成樹脂管は、外でも使える代表選手です。
間違えた人が選びやすい選択肢
なぜ?なぜその選択肢を選んでしまうのか?
ロ.硬質ポリ塩化ビニル電線管(硬質塩化ビニル電線管)(VE)による合成樹脂管工事 … 「プラスチックの管は日光や熱に弱そう」というイメージから、外では使えないと考えて選んでしまうパターンです。VE管は水に強くさびないので、屋側でも使える工事です。
ハ.600 V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)によるケーブル工事 … 名前が長く難しそうなため、なんとなく不適切に見えてしまう選択肢です。CVはシースで守られたケーブルで、屋側でのケーブル工事に使えます。
👉 この分野をもっとくわしく【第二種電気工事士】工事の種類と使える場所|施設場所のルール【第13回】
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この記事のまとめ
問11〜20でおさえた内容を、1問1行でふり返りましょう。解き終わったあとにここだけ読み返すと、記憶に残りやすくなります。
まとめこの10問で持ち帰ること
問11 絶縁ブッシング … 管の口にはめて電線の被覆を守る。管どうしをつなぐ=カップリング、壁に留める=サドル
問12 地中の直接埋設 … ケーブル(CV)しか使えない。OW・DVは空中用、IVは管の中用の絶縁電線
問13 金属管の切断・曲げ … 金切りのこで切る→やすり・リーマで整える→パイプベンダで曲げる。トーチランプはプラスチックの管用
問14 スターデルタ始動 … 三相かご形誘導電動機。始動電流を3分の1に抑える
問15 漏電遮断器 … 高速形=0.1秒以内、高感度形=30 mA以下。1 000 mA以下は中感度形
問16 PF管用カップリング … 左右同じ形=同じ管どうし。爪でかみ込む作りはじゃばらのPF管用
問17 安定器 … 蛍光灯の放電を安定させる。ラベルの「安定器」「低力率」が手がかり
問18 張線器 … 架空線のたるみを調整する。オレンジのつかみ+ワイヤ+歯車の柄が目印
問19 テープ巻き … ビニルテープは半幅以上重ねて2回(4層)以上、ポリエチレンテープは1回(2層)以上。コネクタ・絶縁キャップはテープ不要
問20 屋側配線 … 金属線ぴは屋内の乾燥した場所専用。合成樹脂管・ケーブルは屋側でも使える
この10問には、問1〜10のような計算がほとんどありませんでした。そのぶん「知っていれば一瞬、知らなければ手も足も出ない」問題が並びます。覚えた分がそのまま点数につながりやすい分野です。
覚えるときのコツは、名前の意味と、その物の仕事を結びつけることです。ブッシングは「管の口のガード」、安定器は「放電を安定させる器具」、張線器は「電線を張る器具」——名前の中に役目が書かれているものは少なくありません。理由ごと覚えておけば、丸暗記より忘れにくくなります。
また、この範囲では設問が「適切なもの」を聞いているのか、「誤っているもの・不適切なもの」を聞いているのかが問題ごとに入れ替わります。この10問でも問15は「誤り」、問19・問20は「不適切」、問12・問13は「使用できる・適切」を聞いていました。設問の最後の一文に印をつけてから選択肢を読むだけで、うっかりミスを減らせます。
出典
令和3年度下期第二種電気工事士試験(午後)
問題・図・写真・解答は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表しているものです。
あわせて読みたい(第二種電気工事士 令和3年度下期 午後 全5記事)
▶ 問1〜10
計算のきほん(直流回路・抵抗率・発熱量・力率・三相・電圧降下・電力損失・許容電流・幹線)
▶ 問21〜30
施工・検査・法令(漏電遮断器の省略・D種接地・合成樹脂管・測定器・絶縁抵抗)
▶ 配線図 問31〜40
図記号と数字もの(図記号・電線本数・引込口開閉器・接地工事の読み取り)
▶ 配線図 問41〜50
写真の見分け(材料・工具・器具を写真から選ぶ)
学科のあとは、技能試験の準備が要ります
技能試験は40分で実際に配線を組み立てる試験です。工具と練習用の材料がないと1問も練習できません。通信講座は必要か、材料は買うか借りるか——実際の価格で比べました。
▶ 通信講座5社と工具・材料の費用を比較する