本番形式の模擬試験 | 第2回 | 学習カリキュラムの目次を見る

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いきなり35問はきつい、用語からあやしい——という方は、先に「学ぶ」記事を読んでから戻ってくると、正答率がまったく変わります。

▶ 学習スタートガイド(何から勉強する?)

▶ 第1回 危険物・乙4とは?

乙4の本番=35問・2時間・各科目60%以上で合格① 危険物に関する法令15問 - 合格に必要なのは 9問以上15問② 基礎的な物理学及び基礎的な化学10問 - 合格に必要なのは 6問以上10問③ 危険物の性質・火災予防・消火の方法10問 - 合格に必要なのは 6問以上10問3つのうち1つでも60%を割ると、合計が高くても不合格

この記事でわかること

  • 本番とまったく同じ配分(法令15問・物理化学10問・性質消火10問=35問)で、実力をたしかめられます
  • 科目ごとに何問正解できたかを数えれば、合格ラインに届いているかがすぐ分かります
  • 知識ゼロでも分かるように、5つの選択肢すべてに「なぜそうなるか」を書きました
  • まちがえた分野は、記事の最後の一覧からその分野の「学ぶ」記事へ直行できます

危険物取扱者試験は、実際に出た問題が公表されていません。そこでこの記事では、出題範囲と過去の傾向をもとに、本番と同じ形式・同じ問題数のオリジナル模擬試験を用意しました。本番そのままの問題ではありませんが、ねらわれる急所は同じです。

乙4の試験は5択(5つの中から1つを選ぶ)で35問、試験時間は2時間。まずは解説を開かずに35問を通しで解いてから、答え合わせをするのがおすすめです。

例合格ラインは「各科目60%以上」=1科目でも落とすと不合格

①危険物に関する法令=15問中9問以上(60%)

②基礎的な物理学及び基礎的な化学=10問中6問以上(60%)

③危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法=10問中6問以上(60%)

合計点がどれだけ高くても、3科目のうち1つでも60%を割ると不合格になります。例えば法令15問全問正解でも、物理化学が5問しか取れなければ落ちます。苦手科目を捨てないのが乙4の鉄則です。

解き終わったら、科目ごとに正解数を数えてください。「合計は取れているのに、性質・消火だけ5問」——これが不合格によくあるパターンです。

①危険物に関する法令(15問)

製造所等のルール・免状・数量・手続き。まずは「だれが・何を・いつまでに」を押さえる科目です。

この模擬試験について

この35問は、ゼロパスが独自に作成したオリジナルの予想問題です。過去の出題傾向をもとに、本番と同じ構成(法令15問・物理化学10問・性質10問)で作っています。実際の試験問題の転載ではありません。
※本番の出題内容は、一般財団法人 消防試験研究センターの公表情報をご確認ください。

問1

分野:指定数量の倍数重要度 ★★★法令

ガソリン100L、アセトン200L、重油1,000Lを同一の場所で貯蔵する場合、指定数量の倍数として正しいものはどれか。

(1)0.5倍

(2)1.0倍

(3)1.5倍

(4)2.0倍

(5)2.5倍

答え・解説を見る

正解

(3)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「指定数量の倍数はいくつになるか」を計算させる問題です。やることはそれぞれを指定数量で割って、出た数を全部足すだけ。つまずくのは計算ではなく、ガソリン・アセトン・重油の指定数量がそれぞれ何Lかを覚えているかどうかです。そこから確認します。

用語指定数量とは?

危険物ごとに法律で決められた「これ以上扱うなら、市町村長等の許可を受けた施設(製造所等)で扱いなさい」という量の境目です。危険なものほど指定数量は小さく決められています。例えばガソリンは200Lで境目に達しますが、てんぷら油の仲間である動植物油類は10,000Lまで達しません。少ない量で大きな火事になるものほど、早く規制がかかるという考え方です。

覚える倍数の出し方(式は1つだけ)

倍数=実際に置いてある量 ÷ その品名の指定数量。品名がいくつあっても、1つずつ割って、出た数を全部足すだけです。なぜ足すのか?——品名が違っても危険は積み重なるからです。合計が1以上になれば「指定数量以上」とされ、市町村長等(市町村長や都道府県知事など、許可を出す役所の長)の許可を受けた製造所等(危険物を扱う許可を受けた施設)でなければ貯蔵・取扱いができません。

用語今回の3つの指定数量

ガソリン=第1石油類(非水溶性)で200L。アセトン=第1石油類(水溶性)で400L。重油=第3石油類(非水溶性)で2,000L。ガソリンとアセトンは同じ第1石油類ですが、水に溶けるアセトンのほうが指定数量が2倍ゆるいのがポイントです。水溶性は非水溶性の2倍——これは第4類全体で共通のルールです。

コツ1ステップずつ計算する

ステップ1:ガソリン 100L ÷ 200L = 0.5

ステップ2:アセトン 200L ÷ 400L = 0.5(アセトンは水溶性なので400L。ここが本問の急所です)

ステップ3:重油 1,000L ÷ 2,000L = 0.5

ステップ4:全部足す 0.5 + 0.5 + 0.5 = 1.5倍

よって答えは1.5倍。合計が1以上なので「指定数量以上」にあたり、この場所は市町村長等の許可を受けた製造所等でなければなりません。

❌(1)0.5倍

0.5倍は誤りです。これは3つのうち1つぶんしか数えていないときの数字です。

倍数の計算では置いてあるものを1つも飛ばさないのが第一歩。品名を書き出し、それぞれの指定数量を横に書いてから割り算する習慣をつけてください。

❌(2)1.0倍

1.0倍は誤りです。これは2つぶんしか足していないときの数字です(0.5+0.5)。

また「1未満は数えなくてよい」というルールはありません。0.5でも0.1でも、そのまま足します。むしろ1つ1つは指定数量未満なのに、合計すると1を超えるという状況こそ、法令がねらって規制している場面です。

⭕(3)1.5倍

これが正しい答えです。0.5 + 0.5 + 0.5 = 1.5倍。

3つともちょうど指定数量の半分ずつ置かれている、という問題でした。ガソリン100L(指定数量200Lの半分)、アセトン200L(同400Lの半分)、重油1,000L(同2,000Lの半分)。

1つ1つはどれも指定数量未満なのに、合計すると1.5倍で指定数量以上になる——これが倍数を合計する意味です。「どれも半分だから大丈夫」とはならないことを、この問題は示しています。

❌(4)2.0倍

2.0倍は誤りです。これはアセトンを非水溶性と勘違いして、指定数量を200Lとしてしまったときの数字です(0.5+1.0+0.5=2.0)。

アセトンは水によく溶けるので、第1石油類の「水溶性」で指定数量400Lです。同じ第1石油類でも、ガソリン(非水溶性)は200L、アセトン(水溶性)は400Lと2倍の差があります。

水溶性は非水溶性の2倍——この関係は第2石油類(1,000L/2,000L)でも第3石油類(2,000L/4,000L)でも同じです。

❌(5)2.5倍

2.5倍は誤りです。これは重油の指定数量を1,000L(灯油・軽油の値)と取り違えたうえに、アセトンも200Lとしてしまったときに出る数字です。

重油は第3石油類で2,000L、灯油・軽油は第2石油類で1,000L。石油類は番号が1つ上がるごとに指定数量が大きくなるので、順番で覚えると取り違えません。

覚える覚え方

倍数は「割って、足すだけ」。つまずくのはいつも指定数量を覚えているかのほうです。第1石油類200L(水溶性400L)→アルコール類400L→第2石油類1,000L(水溶性2,000L)→第3石油類2,000L(水溶性4,000L)→第4石油類6,000L→動植物油類10,000L。番号が上がるほど引火点が高く、そのぶん数量も大きくなる——火が付きにくいものほど、たくさん置いてよいという素直な並びになっています。

まとめこの問題のまとめ

倍数=量÷指定数量を、品名ごとに出して合計する。ガソリン200L/アセトン(水溶性)400L/重油2,000Lで、それぞれ0.5ずつ=合計1.5倍。水溶性は非水溶性の2倍という関係を落とさないこと。1つ1つが指定数量未満でも、合計が1以上なら許可が必要。

問2

分野:品名と指定数量重要度 ★★★法令

第4類危険物の品名と、その指定数量の組合せとして、次のうち誤っているものはどれか。

(1)特殊引火物          50L

(2)アルコール類         400L

(3)第2石油類(非水溶性)    1,000L

(4)第4石油類          6,000L

(5)動植物油類          4,000L

答え・解説を見る

正解

(5)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「品名と指定数量の組合せで間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。指定数量は覚えるしかない数字ですが、バラバラに暗記すると抜けが出やすくなります。並べて、増えていく順に見ると一気に楽になるので、その形で整理します。

用語指定数量とは?

危険物ごとに決められた規制がかかる量の境目です。この量以上を扱うなら、市町村長等の許可を受けた製造所等でなければならないという線引きになります。危険なものほど小さいのが大原則で、特殊引火物50Lが最小、動植物油類10,000Lが最大です。

覚える第4類の品名は7つだけ

①特殊引火物 ②第1石油類 ③アルコール類 ④第2石油類 ⑤第3石油類 ⑥第4石油類 ⑦動植物油類。この7つしかありません。①から⑦へ進むほど引火点が高くなり(=火が付きにくくなり)、そのぶん指定数量も大きくなるというきれいな順番になっています。

用語水溶性は非水溶性の2倍

第1・第2・第3石油類には非水溶性と水溶性の区別があり、水溶性はいつも非水溶性の2倍です。なぜ2倍ゆるいのか?——水に溶けるものは、水で薄めれば燃えにくくなるので、そのぶん危険が小さいと評価されているためです。第4石油類・動植物油類にはこの区別がありません。

覚える指定数量の一覧(この表がすべて)

特殊引火物 50L(ジエチルエーテル・二硫化炭素など)

第1石油類 非水溶性200L/水溶性400L(ガソリン・ベンゼン・トルエン/アセトン)

アルコール類 400L(メタノール・エタノール)

第2石油類 非水溶性1,000L/水溶性2,000L(灯油・軽油/酢酸)

第3石油類 非水溶性2,000L/水溶性4,000L(重油・クレオソート油/グリセリン・エチレングリコール)

第4石油類 6,000L(ギヤー油・シリンダー油)

動植物油類 10,000L(サラダ油・あまに油など)

50 → 200/400 → 400 → 1,000/2,000 → 2,000/4,000 → 6,000 → 10,000——ひたすら増えていくだけと分かれば、覚える負担はぐっと減ります。

⭕(1)特殊引火物          50L

正しい組合せです。特殊引火物の指定数量は50Lで、第4類の中で最も小さい数量です。

特殊引火物とは発火点(火を近づけなくても自然に燃え出す温度)100℃以下、または引火点−20℃以下かつ沸点(液体が沸騰する温度)40℃以下のもの。ジエチルエーテル・二硫化炭素・アセトアルデヒド・酸化プロピレンが代表です。

50Lは家庭のポリタンク3個ぶんにも満たない量。それだけ厳しく見られているということです。

⭕(2)アルコール類         400L

正しい組合せです。アルコール類の指定数量は400Lです。

アルコール類は炭素の数が1〜3個の飽和1価アルコール(アルコールの中でもいちばん基本的な形のもの)で、試験に出るのはメタノール・エタノール・プロピルアルコール類。

水溶性・非水溶性の区別はなく、一律400Lです。第1石油類の水溶性(アセトンなど)と同じ数量なので、セットで覚えると効率的です。

⭕(3)第2石油類(非水溶性)    1,000L

正しい組合せです。第2石油類(非水溶性)の指定数量は1,000Lです。灯油・軽油がここに入ります。

第2石油類は引火点21℃以上70℃未満。常温では引火しないが、少し温めれば引火するという危険度帯です。

なお水溶性の第2石油類(酢酸など)は2倍の2,000Lになります。

⭕(4)第4石油類          6,000L

正しい組合せです。第4石油類の指定数量は6,000Lです。ギヤー油・シリンダー油などがここに入ります。

第4石油類は引火点200℃以上250℃未満。粘りの強い、火が付きにくい油のグループです。

火が付きにくいぶん、指定数量は大きい——第4類全体を貫く原則どおりです。

❌(5)動植物油類          4,000L

これが誤りです。動植物油類の指定数量は4,000Lではなく10,000Lです。

10,000Lは第4類の中で最大の数量。引火点250℃未満と非常に高く、普段は火が付きにくいと評価されているためです。

4,000Lは第3石油類の水溶性(グリセリン・エチレングリコールなど)の数量です。取り違えないようにしてください。

なお指定数量が大きい=安全という意味ではありません。動植物油類には自然発火という別の危険があり、油のしみた布を積み上げると、火種がなくても燃え出すことがあります。

覚える覚え方

指定数量は「50 → 200/400 → 400 → 1,000/2,000 → 2,000/4,000 → 6,000 → 10,000」と1本の並びで覚えるのがおすすめです。火が付きにくくなるほど、置いてよい量が増えていく——この理屈が分かっていれば、「動植物油類が4,000L(第3石油類の水溶性より少し多い程度)」が並びとして不自然だとすぐ気づけます。いちばん火が付きにくいものが、いちばん大きい数字のはずだからです。

まとめこの問題のまとめ

特殊引火物50L/第1石油類200L・400L/アルコール類400L/第2石油類1,000L・2,000L/第3石油類2,000L・4,000L/第4石油類6,000L/動植物油類10,000L。水溶性は非水溶性の2倍。動植物油類の10,000Lが第4類で最大(4,000Lは第3石油類の水溶性)。

問3

分野:仮貯蔵・仮使用重要度 ★★★法令

仮貯蔵・仮取扱いおよび仮使用について、次のうち正しいものはどれか。

(1)仮貯蔵・仮取扱いは、市町村長等の許可を受ければ30日以内の期間行うことができる。

(2)仮貯蔵・仮取扱いは、所轄消防長または消防署長の承認を受ければ10日以内の期間行うことができる。

(3)仮使用とは、製造所等の完成検査を受ける前に、施設全体を試しに使用することをいう。

(4)仮使用には、あらかじめ所轄消防長または消防署長への届出が必要である。

(5)仮貯蔵・仮取扱いの期間中は、危険物取扱者を置く必要はない。

答え・解説を見る

正解

(2)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「仮貯蔵・仮取扱い」と「仮使用」について、正しいものを選ぶ問題です。名前がよく似ていて、受験者が混同しやすいところです。しかも「許可・承認・認可・届出」という手続きの言葉までからんでくるので、まずそこを整理します。

用語手続きの4つの言葉

許可=一般には禁止されていることを、特別に認めてもらう。製造所等の設置・変更がこれです。相手は市町村長等。承認=例外的な取扱いを、その場かぎりで認めてもらう。仮貯蔵・仮取扱いと仮使用がこれです。認可=自分たちで作ったルールに、お墨付きをもらう。予防規程がこれです。届出=知らせるだけ(相手の判断は入らない)。

用語仮貯蔵・仮取扱いとは?

本来なら許可が要る「指定数量以上の危険物」を、許可を受けていない場所で、短期間だけ扱うことです。所轄消防長または消防署長の承認を受ければ、10日以内にかぎって行えます。なぜ消防長・消防署長なのか?——その場かぎりの短期間の話なので、現場に近い消防が直接判断するためです。(施設を作る話ではないので、市町村長等の許可ではありません。)

用語仮使用とは?

すでに許可を受けて使っている製造所等で、変更の工事をするとき、工事に関係のない部分だけを、完成検査を待たずに使い続けることです。市町村長等の承認が必要になります。なぜこんな制度があるのか?——ガソリンスタンドの一部を工事するたびに店全体を止めていては商売にならないからです。「工事と関係ない部分だけ」というのが重要な条件で、施設全体を試しに使う制度ではありません。

例2つの「仮」を並べて比べる

仮貯蔵・仮取扱い 場所=許可を受けていない場所/相手=所轄消防長または消防署長/手続き=承認/期間=10日以内。

仮使用 場所=すでに許可を受けている製造所等/相手=市町村長等/手続き=承認/対象=変更工事に関係のない部分だけ。

共通点=どちらも「承認」。違い=相手と場面。

見分け方は「まだ許可のない場所の話か、すでに許可のある施設の話か」。許可のない場所=現場の消防(消防長・消防署長)、許可のある施設=許可を出した人(市町村長等)——もともとの担当者に話を通すと考えると自然です。

❌(1)仮貯蔵・仮取扱いは、市町村長等の許可を受ければ30日以内の期間行うことができる。

誤りです。相手も期間も手続きの名前も間違っています。

正しくは所轄消防長または消防署長の「承認」を受けて、10日以内。市町村長等の「許可」で30日ではありません。

なぜ「許可」ではないのか?——許可は、施設を作る・変えるときの手続きだからです。仮貯蔵は施設を作る話ではなく、その場かぎりの短期間の取扱いなので承認になります。

⭕(2)仮貯蔵・仮取扱いは、所轄消防長または消防署長の承認を受ければ10日以内の期間行うことができる。

これが正しい記述です。仮貯蔵・仮取扱いは、所轄消防長または消防署長の承認を受ければ、10日以内の期間にかぎって行えます。

「10日」と「消防長または消防署長」の2つが正しく書かれているか——この問題はそこだけを見ればよいのです。

なぜ短期間だけ認められるのか?——工事現場に一時的に燃料を置く、災害時に仮のタンクを置くなど、現実に短期の必要が生じるからです。ただし10日を超えるなら、きちんと許可を受けた施設を作りなさいという線引きになっています。

❌(3)仮使用とは、製造所等の完成検査を受ける前に、施設全体を試しに使用することをいう。

誤りです。仮使用は「施設全体を試しに使う」制度ではありません。

正しくは変更の工事をするとき、その工事に関係のない部分だけを、完成検査を待たずに使い続けることです。

工事中の部分は使えません。ガソリンスタンドで言えば、1番のポンプを工事している間、2番・3番のポンプは営業を続けるというイメージです。

❌(4)仮使用には、あらかじめ所轄消防長または消防署長への届出が必要である。

誤りです。仮使用に必要なのは「届出」ではなく「承認」で、相手も消防長・消防署長ではなく市町村長等です。

届出は「知らせるだけ」で、相手の判断は入りません。これに対して承認は、内容を見て認めてもらう手続きです。工事中の施設を使い続けてよいかどうかは安全にかかわる判断が必要なので、届出では済みません。

仮貯蔵は消防長・消防署長、仮使用は市町村長等——どちらも承認だが、相手が違うという点がよく問われるところです。

❌(5)仮貯蔵・仮取扱いの期間中は、危険物取扱者を置く必要はない。

この問題の答えは(2)なので、(5)は選びません。

危険物取扱者による取扱い・立会いを法律が直接義務づけているのは製造所等です。仮貯蔵・仮取扱いの場所は製造所等ではないため、ここについては「置く必要がある」とも「置かなくてよい」とも言い切らず、本問では(2)の「消防長・消防署長の承認・10日以内」を確実に選べることを優先してください。

「仮だからルールがゆるくなる」と考えるのは危険です。仮の期間だからといって、危険物が安全になるわけではありません。

覚える覚え方

2つの「仮」はどちらも承認。違うのは相手です。仮貯蔵=まだ許可のない場所の話だから、現場の消防(消防長・消防署長)に10日以内。仮使用=すでに許可のある施設の話だから、許可を出した市町村長等に。もともとの担当者に話を通すと考えれば、相手を取り違えません。数字は10日の1つだけ覚えれば足ります。

まとめこの問題のまとめ

仮貯蔵・仮取扱い=所轄消防長または消防署長の承認・10日以内。仮使用=市町村長等の承認・変更工事に関係のない部分だけを使い続ける。どちらも「承認」で、相手が違う。

問4

分野:設置・変更の許可重要度 ★★☆法令

製造所等を新しく設置し、使い始めるまでの手続きについて、次のうち誤っているものはどれか。

(1)製造所等を設置しようとする者は、市町村長等の許可を受けなければならない。

(2)許可を受けて工事を行い、工事が終わったら完成検査を受けなければならない。

(3)製造所等の位置・構造・設備を変更しようとするときも、市町村長等の許可が必要である。

(4)液体の危険物を貯蔵するタンクは、工事の途中で完成検査前検査を受ける必要がある。

(5)完成検査に合格して完成検査済証の交付を受ける前でも、危険物を貯蔵し取り扱うことができる。

答え・解説を見る

正解

(5)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「製造所等を作るときの手続きで間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。ここは順番さえ分かれば得点しやすい分野です。許可 → 工事 → 完成検査 → 使用開始——この流れの中でどこから使ってよいのかが問われます。

用語製造所等とは?

指定数量以上の危険物を、許可を受けて扱う施設のまとめた呼び方です。製造所・貯蔵所(7種類)・取扱所(4種類)の合計12区分があります。ガソリンスタンド(給油取扱所)、タンクローリー(移動タンク貯蔵所)、灯油の卸売店(販売取扱所)などが身近な例です。

用語許可を出すのはだれ?(市町村長等)

「市町村長等」とは、市町村長・都道府県知事・総務大臣をまとめた言い方です。施設がどこにあるかによって、相手が変わります。基本は市町村長で、2つ以上の市町村にまたがる移送取扱所なら都道府県知事、2つ以上の都道府県にまたがるなら総務大臣。またがる範囲が広くなるほど、相手が上になると考えれば分かります。

用語完成検査と完成検査前検査

完成検査=工事が終わったあと、許可どおりに作られているかを確かめる検査。これに合格して完成検査済証をもらって、はじめて使えます。完成検査前検査=工事の途中で受ける検査。なぜ途中で必要なのか?——液体危険物のタンクは、埋めたり囲ったりすると後から中を確認できないからです。見えなくなる前に、漏れがないか調べておくための検査です。

コツ手続きの流れ(この順番がすべて)

①設置の許可 市町村長等に申請して許可をもらう。許可なしに工事を始めることはできません。

②工事 許可された内容のとおりに作る。

③完成検査前検査(液体危険物のタンクがある場合) 工事の途中で、タンクの漏れなどを確認。

④完成検査 工事が終わったら受ける。

⑤完成検査済証の交付 合格するともらえる。

⑥使用開始 ここではじめて危険物を貯蔵・取扱いできる。

変更するときも同じ流れ(許可→工事→完成検査)。ただし工事に関係ない部分は、仮使用の承認を受ければ使い続けられます。

⭕(1)製造所等を設置しようとする者は、市町村長等の許可を受けなければならない。

正しい記述です。製造所等を設置するには、市町村長等の許可が必要となります。

なぜ「許可」なのか?——許可とは、通常は禁止されていることを特別に認めてもらう手続きだからです。指定数量以上の危険物を扱うことは、本来は危険なので禁止。それを安全な施設を作るという条件つきで認めるのが許可です。

「市町村長等」=市町村長・都道府県知事・総務大臣のまとめた呼び方で、施設の場所によって相手が変わります。

⭕(2)許可を受けて工事を行い、工事が終わったら完成検査を受けなければならない。

正しい記述です。工事が終わったら完成検査を受けます。

なぜ検査が要るのか?——許可した内容と、実際にできあがったものが同じかどうかを確かめるためです。図面どおりに作られていなければ、安全は保証できません。

合格すると完成検査済証が交付されます。これが「使ってよい」という証明書にあたります。

⭕(3)製造所等の位置・構造・設備を変更しようとするときも、市町村長等の許可が必要である。

正しい記述です。位置・構造・設備を変更するときも、市町村長等の許可が必要になります。

なぜ変更にも許可が要るのか?——変更によって安全性が変わるからです。タンクを増やす、配置を変える、設備を入れ替える——どれも危険の度合いに影響します。

ここで注意したいのが、届出との区別です。位置・構造・設備の変更=許可ですが、貯蔵する危険物の品名・数量・指定数量の倍数の変更=10日前までに届出。「入れ物を変えるのは許可、中身を変えるのは届出」と整理すると取り違えません。

⭕(4)液体の危険物を貯蔵するタンクは、工事の途中で完成検査前検査を受ける必要がある。

正しい記述です。液体の危険物を貯蔵するタンクは、工事の途中で完成検査前検査を受けます。

なぜ途中なのか?——タンクは、埋めたり囲ったりしてしまうと、後から中を確認できなくなるからです。見えなくなる前に、水を張るなどして漏れがないかを調べておく必要があります。

「後で見られなくなるものは、見えるうちに検査する」——建物の基礎工事の検査と同じ考え方です。

❌(5)完成検査に合格して完成検査済証の交付を受ける前でも、危険物を貯蔵し取り扱うことができる。

これが誤りです。完成検査済証の交付を受ける前に、危険物を貯蔵・取り扱うことはできません。

なぜ使えないのか?——安全が確認されていないからです。許可はあくまで「この計画なら作ってよい」という段階。実際に安全に作られたかどうかは、完成検査で確かめるまで分かりません。

ただし1つだけ例外があります。すでに使っている施設を変更するときは、仮使用の承認を受ければ、工事に関係のない部分だけを使い続けられます。これは「変更のとき」だけの制度で、新しく作るときには使えません。

覚える覚え方

流れは「許可 → 工事 → 完成検査 → 使ってよい」の一本道。使えるようになるのは、いちばん最後です。家を建てるときに、検査済証が出る前から住み始めることはできない——それと同じだと考えれば迷いません。そして「入れ物を変えるのは許可、中身を変えるのは届出」。この一言で、許可と届出の取り違えを防ぎやすくなります。

まとめこの問題のまとめ

設置も変更も市町村長等の許可。流れは許可→工事→(タンクは途中で完成検査前検査)→完成検査→完成検査済証→使用開始。完成検査済証の前に使うことはできない(変更のときだけ、仮使用の承認で工事に関係ない部分を使える)。品名・数量の変更は許可ではなく10日前までの届出。

問5

分野:届出重要度 ★★★法令

製造所等に関する届出について、次のうち正しいものはどれか。

(1)製造所等を譲り渡したときは、譲り受けた者が新たに設置の許可を受けなければならない。

(2)製造所等の用途を廃止したときは、廃止しようとする日の10日前までに届け出る。

(3)貯蔵する危険物の品名・数量または指定数量の倍数を変更するときは、変更しようとする日の10日前までに届け出る。

(4)危険物保安監督者を定めたときは、市町村長等の承認を受けなければならない。

(5)製造所等の所有者が変わったときは、届出は不要である。

答え・解説を見る

正解

(3)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「届出について正しいのはどれか」を選ぶ問題です。届出はとにかく「いつまでに」がねらわれます。そして期限は2種類しかありません——「10日前まで」と「遅滞なく」。この2つをどう見分けるかが最大のポイントです。

用語届出とは?

「こうなりました」と知らせるだけの手続きです。相手の判断は入りません。許可(認めてもらう)・承認(認めてもらう)・認可(お墨付きをもらう)とは違い、届け出れば手続きは終わりです。相手は市町村長等(危険物保安監督者の選任・解任も同じ)。

用語期限は2種類しかない

「10日前まで」=これから起きること。品名・数量・指定数量の倍数の変更だけがこれです。「遅滞なく」=すでに起きたこと。譲渡・引渡し(持ち主が変わった)/用途の廃止(やめた)/危険物保安監督者の選任・解任がこれです。なぜ分かれるのか?——これから変えることは、事前に知らせないと消防が対応できません。すでに起きたことは、事前に知らせようがないので「起きたらすぐ」となります。

用語「遅滞なく」とは?

正当な理由がないかぎり、すぐにという意味の法律用語です。「◯日以内」のようにはっきりした日数は決まっていませんが、できるだけ早くという強い意味を持ちます。「10日前まで」との違いは、事前か事後かだと考えてください。

例届出の一覧(期限で仕分ける)

【10日前までに届出】貯蔵し、または取り扱う危険物の品名・数量・指定数量の倍数の変更。これから変えることなので事前に知らせます。

【遅滞なく届出】①製造所等の譲渡・引渡し(持ち主が変わった) 許可を受けた地位がそのまま引き継がれるので、新しく許可を取り直す必要はありません。

②製造所等の用途の廃止(使うのをやめた)

③危険物保安監督者の選任・解任

【許可が必要(届出ではない)】製造所等の設置・変更(位置・構造・設備を変える)。

「入れ物を変えるのは許可、中身を変えるのは10日前届出、起きたことの報告は遅滞なく」——この3行で整理できます。

❌(1)製造所等を譲り渡したときは、譲り受けた者が新たに設置の許可を受けなければならない。

誤りです。譲り受けた者は、新たに許可を受ける必要はありません。

正しくは「遅滞なく市町村長等に届け出る」だけです。

なぜ許可を取り直さなくてよいのか?——施設そのものは何も変わっていないからです。変わったのは持ち主だけ。許可を受けた地位は、そのまま新しい所有者に引き継がれます。

車の名義変更で、車検を取り直す必要がないのと似ています。

❌(2)製造所等の用途を廃止したときは、廃止しようとする日の10日前までに届け出る。

誤りです。用途を廃止したときは「遅滞なく」届け出ます。「10日前までに」ではありません。

なぜ事前ではないのか?——廃止はすでに起きたこと(事後)だからです。「やめました」という報告に、事前の届出は求められません。

これから変えること=10日前まで/すでに起きたこと=遅滞なく——この線引きで判断してください。

⭕(3)貯蔵する危険物の品名・数量または指定数量の倍数を変更するときは、変更しようとする日の10日前までに届け出る。

これが正しい記述です。貯蔵する危険物の品名・数量・指定数量の倍数を変更するときは、変更しようとする日の10日前までに市町村長等へ届け出ます。

なぜ事前なのか?——中身が変われば、必要な消火設備も、警戒のしかたも変わるからです。灯油を置いていたタンクにガソリンを入れるとなれば、危険度はまったく違います。消防が事前に把握しておく必要があるので、10日前という余裕をとって届け出させます。

「10日前まで」という期限が付くのは、この届出だけです。ここを覚えておけば、他は全部「遅滞なく」だと判断できます。

❌(4)危険物保安監督者を定めたときは、市町村長等の承認を受けなければならない。

誤りです。危険物保安監督者を定めたときは「承認」ではなく「届出」です。しかも期限は遅滞なく。

承認は、内容を見て認めてもらう手続きです。危険物保安監督者は所有者等が自分で選ぶもので、だれを選ぶかを消防に認めてもらうわけではありません。だから届出で足ります。

ただしだれでもよいわけではありません。甲種または乙種の危険物取扱者で、6か月以上の実務経験がある人という要件があります。丙種は危険物保安監督者になれません。

❌(5)製造所等の所有者が変わったときは、届出は不要である。

誤りです。所有者が変わったときは、遅滞なく届け出る必要があります。

なぜ届出が要るのか?——だれが安全に責任を持つのかを、消防が把握しておく必要があるからです。事故が起きたとき、連絡先が古いままでは対応できません。

許可の取り直しは不要だが、届出は必要——この2つを混同しないようにしてください。

覚える覚え方

届出の期限は2つしかありません。「これから変える」ものだけが10日前までで、それは品名・数量・倍数の変更だけ。残りは全部「遅滞なく」(譲渡・引渡し/用途廃止/保安監督者の選任解任)。予告が要るのは未来の話、報告でよいのは過去の話——引っ越しの予定は事前に伝えるが、引っ越し終わった報告は後でよい、という感覚そのままです。

まとめこの問題のまとめ

品名・数量・指定数量の倍数の変更=10日前までに届出(これだけが事前)。譲渡・引渡し/用途廃止/危険物保安監督者の選任・解任=遅滞なく届出。譲り受けても許可の取り直しは不要(地位が引き継がれる)。位置・構造・設備の変更は届出ではなく許可。

問6

分野:免状重要度 ★★★法令

危険物取扱者免状の種類と、取り扱える範囲について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)甲種危険物取扱者は、すべての類の危険物を取り扱うことができる。

(2)乙種第4類危険物取扱者は、第4類の危険物であればすべて取り扱うことができる。

(3)丙種危険物取扱者は、危険物取扱者以外の者が行う取扱いに立ち会うことができる。

(4)丙種危険物取扱者は、ガソリン・灯油・軽油などを取り扱うことができる。

(5)免状は、交付を受けた都道府県だけでなく、全国で有効である。

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正解

(3)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「免状について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。免状には甲種・乙種・丙種の3種類があり、できることの範囲がそれぞれ違います。特に丙種に何ができて、何ができないかはよく問われるところなので、ここを重点的に整理します。

用語免状の3種類

甲種=第1類から第6類まで、すべての危険物を取り扱える。受験には大学で化学を学んだ、実務経験があるなどの条件があります。乙種=合格した類の危険物だけを取り扱える。第1類から第6類まで、類ごとに分かれています。乙種第4類(乙4)が、引火性液体を扱える資格です。丙種=第4類の中でも、決められたものだけを取り扱える。受験に条件はありません。

用語丙種が扱えるものは決まっている

ガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油、潤滑油、引火点130℃以上のもの)・第4石油類・動植物油類——これだけです。逆に扱えないのは、特殊引火物・アルコール類・第1石油類のうちガソリン以外(ベンゼン、トルエン、アセトンなど)・第2石油類のうち灯油と軽油以外など。身近な燃料は扱えるが、危ない有機溶剤は扱えないというイメージで押さえてください。

用語立会いとは?

免状を持っていない人が危険物を取り扱うとき、資格者がそばで見ていることです。立会いがあれば、無資格の人でも危険物を取り扱えます。セルフのガソリンスタンドで、お客さん(無資格)が給油できるのは、資格者が監視していて、必要なら止められるからです。立会いができるのは甲種と乙種だけ。丙種は立会いができません。

用語甲・乙・丙でできることの違い

取り扱える範囲 甲種=全部/乙種=合格した類だけ/丙種=第4類の一部だけ。

無資格者への立会い 甲種=できる/乙種=できる(自分の類だけ)/丙種=できない。

危険物保安監督者になれるか 甲種=なれる/乙種=なれる(自分の類だけ)/丙種=なれない。どちらも6か月以上の実務経験が必要です。

ポイントは「丙種は自分で扱えるだけ」。人を見る役目(立会い・監督)は持てません。受験に条件がなく、扱える範囲も限られているためです。

⭕(1)甲種危険物取扱者は、すべての類の危険物を取り扱うことができる。

正しい記述です。甲種はすべての類の危険物を取り扱えます。

危険物は第1類から第6類まであり、第4類(引火性液体)はそのうちの1つにすぎません。甲種はこれら全部を扱えます。

そのぶん受験の条件が厳しく、大学等で化学に関する学科を修めた、乙種免状を持って実務経験がある、決められた組合せで乙種を4種類以上取得しているなどの条件を満たす必要があります。

⭕(2)乙種第4類危険物取扱者は、第4類の危険物であればすべて取り扱うことができる。

正しい記述です。乙種第4類は、第4類の危険物であればすべて取り扱えます。

特殊引火物からアルコール類、動植物油類まで、第4類ならどれでも扱え、無資格者への立会いもできます。

ただし他の類(第1類の酸化性固体、第5類の自己反応性物質など)は扱えません。乙種は「合格した類だけ」という原則どおりです。

❌(3)丙種危険物取扱者は、危険物取扱者以外の者が行う取扱いに立ち会うことができる。

これが誤りです。丙種は、危険物取扱者以外の者が行う取扱いに立ち会うことができません。

立会いができるのは甲種と乙種だけです。

なぜ丙種はできないのか?——立会いは「人の作業を見て、危なければ止める」役目だからです。丙種は受験に条件がなく、扱える範囲も限られているため、自分で扱うことは認めるが、人を監督する役目までは持たせないという位置づけになっています。

同じ理由で、丙種は危険物保安監督者にもなれません。「丙種は自分の手を動かすだけ」と覚えてください。

⭕(4)丙種危険物取扱者は、ガソリン・灯油・軽油などを取り扱うことができる。

正しい記述です。丙種はガソリン・灯油・軽油などを取り扱えます。

正確にはガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油、潤滑油、引火点130℃以上のもの)・第4石油類・動植物油類。

ガソリンスタンドや灯油の配達など、身近な燃料を扱う仕事にはこれで足りるという設計になっています。受験に条件がなく、取りやすい資格です。

⭕(5)免状は、交付を受けた都道府県だけでなく、全国で有効である。

正しい記述です。免状は全国で有効です。

免状は都道府県知事から交付されますが、使える範囲はその都道府県内に限られません。日本全国どこでも有効です。

なぜ全国なのか?——危険物の危険性は、どの都道府県でも同じだからです。試験も全国共通の内容で行われています。

なお書換えは交付した知事のほか、居住地や勤務地の知事にも申請できます。引っ越しても手続きに困らないしくみです。

覚える覚え方

免状は「甲=全部/乙=合格した類だけ/丙=第4類の一部だけ」。そして丙種の弱点は2つだけ——立会いができない・危険物保安監督者になれない。丙種は自分の手を動かすだけの資格とイメージすれば、「人にかかわる役目」が出てきたら丙種は×と機械的に判断できます。免状そのものは全国で有効です。

まとめこの問題のまとめ

甲種=全類/乙種=合格した類のみ/丙種=ガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油等)・第4石油類・動植物油類のみ。丙種は無資格者への立会いができず、危険物保安監督者にもなれない。免状は全国で有効。

問7

分野:保安の責任者重要度 ★★☆法令

製造所等における保安の責任者について、次のうち正しいものはどれか。

(1)危険物保安監督者は、丙種危険物取扱者のうちから定めることができる。

(2)危険物保安監督者を定めるには、甲種または乙種の危険物取扱者で、6か月以上の実務経験がある者でなければならない。

(3)危険物保安統括管理者に選ばれるには、危険物取扱者の免状が必要である。

(4)危険物施設保安員を定めたときは、市町村長等に届け出なければならない。

(5)危険物保安監督者を解任したときは、届出は必要ない。

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正解

(2)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「保安の責任者について正しいのはどれか」を選ぶ問題です。製造所等には3つの役職が出てきます——危険物保安監督者・危険物保安統括管理者・危険物施設保安員。名前が似ていて混乱しますが、「資格が要るか」「届出が要るか」の2点だけで区別できるようになっています。

用語危険物保安監督者とは?

現場で危険物の取扱いを直接監督する人です。資格=甲種または乙種の危険物取扱者で、6か月以上の実務経験がある人。丙種はなれません。届出=選んだときも、やめさせたときも、遅滞なく市町村長等へ。3つの役職の中で、唯一「資格が要る」のがこの人です。

用語危険物保安統括管理者とは?

大量の第4類危険物を扱う事業所全体で、保安の仕事を統括する人です。資格は要りません。なぜ資格が要らないのか?——現場で危険物に触れる役目ではなく、事業所全体をまとめる管理職の役目だからです。工場長のようなイメージです。ただし届出は必要(選任・解任とも遅滞なく市町村長等へ)。

用語危険物施設保安員とは?

危険物保安監督者の下で、施設の点検や整備を行う人です。資格も届出も要りません。なぜどちらも不要なのか?——監督者の指示のもとで、手足として動く役目だからです。責任の所在は監督者にあるので、この人自身を消防に届け出る必要はありません。

例3つの役職を「資格」と「届出」で仕分ける

危険物保安監督者 資格=要る(甲種または乙種+実務6か月以上)/届出=要る。現場で危険物を直接監督するから、両方要ります。

危険物保安統括管理者 資格=要らない/届出=要る。事業所全体をまとめる管理職なので資格は不要ですが、だれが責任者かは知らせる必要があります。

危険物施設保安員 資格=要らない/届出=要らない。監督者の下で動く人なので、どちらも不要です。

覚え方=「監督者だけが資格あり」「保安員だけが届出なし」。3つのうち、両端が特別で、真ん中が中間という並びです。

❌(1)危険物保安監督者は、丙種危険物取扱者のうちから定めることができる。

誤りです。丙種危険物取扱者は、危険物保安監督者になれません。

危険物保安監督者になれるのは甲種または乙種の危険物取扱者だけです。

なぜ丙種はなれないのか?——監督は「人の作業を見て、危なければ止める」役目だからです。丙種は受験に条件がなく、扱える危険物の範囲も限られているため、自分で扱うことは認められても、人を監督する立場にはなれません。

丙種は取扱いの立会いもできないので、「人の取扱いを見る役目は×」と覚えてください。

⭕(2)危険物保安監督者を定めるには、甲種または乙種の危険物取扱者で、6か月以上の実務経験がある者でなければならない。

これが正しい記述です。危険物保安監督者は、甲種または乙種の危険物取扱者で、6か月以上の実務経験がある者から定めます。

なぜ実務経験が要るのか?——試験に受かっただけでは、現場の危険が分からないからです。監督は人の作業を見て、危なければ止める役目ですから、実際の現場を知っている必要があります。

「6か月」という数字は、試験でもそのまま問われやすいところです。また乙種の場合は、自分が合格した類についてだけ監督者になれます。乙4を持っている人は、第4類を扱う施設の監督者になれます。

❌(3)危険物保安統括管理者に選ばれるには、危険物取扱者の免状が必要である。

誤りです。危険物保安統括管理者に、危険物取扱者の免状は必要ありません。

なぜ資格が要らないのか?——現場で危険物に触れる役目ではないからです。この人の仕事は事業所全体の保安をまとめることで、工場長のような管理職のイメージです。

ただし届出は必要で、選んだときも解任したときも、遅滞なく市町村長等へ届け出ます。資格は不要だが、届出は要る——ここが混乱しやすい点です。

❌(4)危険物施設保安員を定めたときは、市町村長等に届け出なければならない。

誤りです。危険物施設保安員を定めても、届出は必要ありません。

なぜ届出が要らないのか?——危険物保安監督者の下で、その指示のもとに点検や整備を行う人だからです。責任の所在は監督者にあるので、この人自身を消防に届け出る必要はありません。

3つの役職の中で、届出が要らないのは施設保安員だけです。資格も届出も要らないという点で、いちばん軽い役職といえます。

❌(5)危険物保安監督者を解任したときは、届出は必要ない。

誤りです。危険物保安監督者を解任したときも、遅滞なく届け出る必要があります。

選任したときだけでなく、解任したときも届出が必要です。

なぜ解任も届け出るのか?——だれが現場の安全に責任を持っているかを、消防が常に把握しておく必要があるからです。解任の届出がなければ、すでにいない人が責任者として記録に残り続けてしまいます。

「選任・解任のどちらも遅滞なく届出」——セットで覚えてください。

覚える覚え方

3つの役職は「資格が要るか・届出が要るか」の表で覚えるのが近道です。監督者=資格も届出も要る/統括管理者=届出だけ/施設保安員=どちらも不要。現場で直接扱う人ほど条件が厳しく、下で手を動かす人・上でまとめる人はゆるいという素直な作りになっています。数字は「監督者は実務6か月以上」の1つだけ。そして丙種は監督者になれない——ここはよく問われます。

まとめこの問題のまとめ

危険物保安監督者=甲種または乙種+実務6か月以上・選任も解任も遅滞なく届出(丙種はなれない)。危険物保安統括管理者=資格不要だが届出は必要。危険物施設保安員=資格も届出も不要。

問8

分野:保安距離・保有空地重要度 ★★★法令

製造所の保安距離および保有空地について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)一般の住宅(製造所等の敷地内にあるものを除く)からは、10m以上の保安距離をとる。

(2)学校・病院・劇場など多数の人を収容する施設からは、30m以上の保安距離をとる。

(3)保有空地の幅は危険物の量に関係なく一定で、指定数量の倍数が大きくなっても変わらない。

(4)保有空地とは、消火活動や延焼防止のために製造所等の周囲に確保する空地で、物を置いてはならない。

(5)重要文化財に指定された建造物からは、50m以上の保安距離をとる。

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正解

(3)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「保安距離と保有空地について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。保安距離と保有空地は名前が似ていますが、まったく別の目的を持っています。そこを取り違えないことが第一歩です。そのうえで、数字がそのまま出るので、なぜその数字なのかまで押さえて覚えましょう。

用語保安距離とは?

製造所等から、まわりの守るべき建物までとる距離のことです。だれを守るための距離か?——まわりの人や建物です。火事や爆発が起きたとき、周囲に被害が及ばないようにするための距離。守りたい相手が大事なほど、距離は長くなります。

用語保有空地とは?

製造所等の周囲に確保する、何も置いてはいけない空き地のことです。何のための空き地か?——①消防隊が消火活動をするため ②となりへ燃え移るのを防ぐための2つ。物を置いてはいけません。保安距離は「相手までの距離」、保有空地は「自分のまわりの空き地」——ここが決定的な違いです。

用語保安距離が必要な5つの施設

製造所・屋内貯蔵所・屋外貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・一般取扱所の5つ。なぜこの5つなのか?——大量の危険物を、一か所にとどめて置く施設だからです。給油取扱所(ガソリンスタンド)や販売取扱所、移動タンク貯蔵所には保安距離は要りません。街なかにあるのが前提の施設なので、距離ではなく別の基準で守っています。

覚える保安距離の数字(大事なものほど遠く)

特別高圧架空電線(空中に張られた、とても電圧の高い電線。7,000Vを超え35,000V以下) 3m以上

特別高圧架空電線(35,000Vを超えるもの) 5m以上

一般の住宅 10m以上

高圧ガスなどの施設 20m以上

学校・病院・劇場など多数の人を収容する施設 30m以上

重要文化財等 50m以上

3 → 5 → 10 → 20 → 30 → 50と増えていきます。電線(逃げられる)<住宅<危険な施設<大勢の人<二度と作れない文化財——取り返しがつかないものほど遠ざけるという順番です。

例保有空地の幅(量が多いほど広く)

製造所・一般取扱所の場合——指定数量の倍数が10以下 → 3m以上/指定数量の倍数が10を超える → 5m以上。

なぜ量で変わるのか?——置いてある危険物が多いほど、火事は大きくなるからです。大きな火事には、それだけ広い空き地が必要になります。

つまり保有空地の幅は「一定」ではありません。ここが本問の答えになります。

⭕(1)一般の住宅(製造所等の敷地内にあるものを除く)からは、10m以上の保安距離をとる。

正しい記述です。一般の住宅からは10m以上の保安距離をとります。

なぜ住宅を守るのか?——そこに人が住んでいて、逃げ遅れる可能性があるからです。

ただし製造所等と同じ敷地内にある住宅は除かれます。なぜ除かれるのか?——そこに住んでいるのは事業者側の人で、危険があることを分かったうえで住んでいるからです。守る対象は関係のない第三者だと考えると理解しやすくなります。

⭕(2)学校・病院・劇場など多数の人を収容する施設からは、30m以上の保安距離をとる。

正しい記述です。学校・病院・劇場など多数の人を収容する施設からは30m以上の保安距離をとります。

なぜ住宅(10m)より遠いのか?——一度に大勢が危険にさらされるからです。さらに学校の子どもや病院の入院患者は、自力で素早く逃げるのが難しいという事情もあります。

守りたい相手が大事なほど、距離は長くなる——この考え方で数字が並んでいます。

❌(3)保有空地の幅は危険物の量に関係なく一定で、指定数量の倍数が大きくなっても変わらない。

これが誤りです。保有空地の幅は、危険物の量によって変わります。

製造所・一般取扱所の場合、指定数量の倍数が10以下なら3m以上、10を超えるなら5m以上と決められています。

なぜ量で変わるのか?——置いてある危険物が多いほど、火事は大きく、炎も高くなるからです。大きな火事には、それだけ広い空き地がなければ消火活動もできず、となりへの延焼も防げません。

「危険が大きいほど、基準は厳しくなる」——指定数量の考え方とまったく同じ発想です。「量に関係なく一定」という記述は、この分野の考え方そのものと矛盾しています。

⭕(4)保有空地とは、消火活動や延焼防止のために製造所等の周囲に確保する空地で、物を置いてはならない。

正しい記述です。保有空地は、消火活動と延焼防止のために製造所等の周囲に確保する空地で、物を置いてはいけません。

なぜ物を置いてはいけないのか?——①消防隊がホースを持って近づけなくなる ②置いた物に火が燃え移るという2つの理由からです。

「空いていること自体が設備」という少し変わった考え方の基準です。つい資材置き場にしてしまいがちですが、それは違反になります。

⭕(5)重要文化財に指定された建造物からは、50m以上の保安距離をとる。

正しい記述です。重要文化財等からは50m以上の保安距離をとります。これが最も長い距離です。

なぜ人が住む住宅(10m)より遠いのか?——燃えてしまったら二度と作れないからです。人は避難できますが、文化財は動かせず、失われたら取り返しがつきません。

取り返しのつかなさで距離が決まっていると考えると、数字の順番が納得できます。

覚える覚え方

保安距離=相手までの距離/保有空地=自分のまわりの空き地。まずこの2つを分けてください。保安距離の数字は3・5・10・20・30・50と増えていきますが、「取り返しがつかないものほど遠ざける」と考えれば順番で思い出せます(電線<住宅<高圧ガス<大勢の人<文化財)。保有空地は「たくさん置くなら、広く空ける」——倍数10以下で3m、10超で5m。危険が大きいほど基準が厳しいという法令全体を貫く考え方どおりです。

まとめこの問題のまとめ

保安距離=周囲の建物までの距離で、住宅10m/高圧ガス施設20m/学校・病院など30m/重要文化財50m(特別高圧架空電線は3mまたは5m)。保有空地=周囲に確保する空き地で、物を置けない。幅は指定数量の倍数10以下で3m以上、10超で5m以上=量によって変わる。

問9

分野:給油取扱所重要度 ★★☆法令

給油取扱所(ガソリンスタンド)の基準について、次のうち正しいものはどれか。

(1)自動車に給油するときは、原動機(エンジン)を停止させなくてもよい。

(2)固定給油設備から自動車の燃料タンクに直接給油するほか、容器に詰め替えて販売してもよい。

(3)給油取扱所には、周囲の建築物から30m以上の保安距離が必要である。

(4)給油空地は、間口10m以上、奥行6m以上の広さが必要である。

(5)給油取扱所の地下タンクは、埋設されているので定期点検の対象外である。

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正解

(4)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「ガソリンスタンドの基準で正しいのはどれか」を選ぶ問題です。ガソリンスタンドは法令上は「給油取扱所」と呼ばれます。街なかにあって、資格のないお客さんも出入りするという特殊な施設なので、独自のルールがいくつもあります。普段目にしている光景と結びつけながら見ていきましょう。

用語給油取扱所とは?

固定された給油設備を使って、自動車などの燃料タンクに直接ガソリンなどを入れる施設のことです。「直接入れる」のがポイントで、ここが容器に入れて売る「販売取扱所」との違いになります。セルフスタンドも給油取扱所の一種で、資格者が監視していることを条件に、お客さん自身が給油できるようになっています。

用語給油空地とは?

給油を受ける自動車が出入りし、給油作業をするための空き地です。間口10m以上、奥行6m以上と決められています。なぜ広さが要るのか?——車が安全に出入りでき、作業中の人が動けて、何かあったときにすぐ離れられるようにするためです。間口=道路に面した幅、奥行=道路から奥への長さ。「10と6」は試験でもそのまま問われやすい数字です。

用語保安距離が要らない施設

給油取扱所には保安距離も保有空地も必要ありません。なぜか?——街なかにあることが前提の施設だからです。ガソリンスタンドが住宅から10m離れていなければならないとしたら、市街地にはほとんど作れません。そこで距離ではなく、給油空地・塀・防火設備といった別の方法で安全を確保しています。販売取扱所・移動タンク貯蔵所なども同じ考え方です。

覚えるスタンドで実際に見かけるルール

①エンジンを止める 給油中は必ず原動機を停止させます。エンジンは火種のかたまり(高温の排気管・電気系統の火花)なので、止めなければ引火の危険があります。

②給油空地は間口10m以上・奥行6m以上。

③容器への詰め替えは、決められた容器・設備でしかできない ガソリンは基準に合った容器にかぎられ、セルフスタンドでお客さん自身が容器に入れることはできません(灯油・軽油は、決められた容器と設備なら可)。

④地下タンクは必ず定期点検 地下タンクを持つ施設は、規模に関係なく定期点検の対象です。

⑤保安距離・保有空地は不要 街なかにある前提の施設だからです。

❌(1)自動車に給油するときは、原動機(エンジン)を停止させなくてもよい。

誤りです。給油するときは、必ず原動機(エンジン)を停止させます。

なぜ止めるのか?——エンジンは火種のかたまりだからです。排気管は高温になっており、電気系統からは火花が出ることがあります。ガソリンの蒸気は空気より重く、地面近くに広がっているので、そこに火種があるのは非常に危険です。

ガソリンの引火点は−40℃以下。真冬でも、蒸気は火が付く濃さで出ています。「寒いから大丈夫」はまったく通用しません。

❌(2)固定給油設備から自動車の燃料タンクに直接給油するほか、容器に詰め替えて販売してもよい。

誤りです。給油取扱所は「直接給油する」のが原則で、容器への詰め替え販売は自由にはできません。

特にガソリンは、基準に合った容器にかぎられ、セルフスタンドでお客さん自身が容器に入れることはできません。なぜか?——ガソリンは引火点が−40℃以下と極端に低く、持ち運ぶ間に事故が起きやすいからです。

灯油や軽油については、決められた容器と、決められた設備を使う場合にかぎって詰め替えが認められています。灯油をポリタンクで買えるのはこのためです。

容器に入れて売ることを主な業務とするのは「販売取扱所」で、給油取扱所とは別の区分になります。

❌(3)給油取扱所には、周囲の建築物から30m以上の保安距離が必要である。

誤りです。給油取扱所に保安距離は必要ありません。保有空地も不要です。

なぜ不要なのか?——街なかにあることが前提の施設だからです。住宅から30m離さなければならないとしたら、市街地にガソリンスタンドはほとんど作れなくなります。

そのかわり給油空地の広さ・周囲の塀・防火構造・漏れた燃料をためる設備など、距離以外の方法で安全を確保しています。

保安距離が必要なのは、製造所・屋内貯蔵所・屋外貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・一般取扱所の5つだけです。

⭕(4)給油空地は、間口10m以上、奥行6m以上の広さが必要である。

これが正しい記述です。給油空地は、間口10m以上、奥行6m以上と決められています。

間口=道路に面した幅、奥行=道路から奥への長さです。

なぜこの広さが要るのか?——車が安全に出入りでき、給油作業をする人が動けて、何かあったときにすぐ離れられるようにするためです。狭い場所での給油は、こぼれた燃料から逃げる余裕もありません。

「10と6」という数字は、そのまま出題されやすいところです。

❌(5)給油取扱所の地下タンクは、埋設されているので定期点検の対象外である。

誤りです。地下タンクを持つ施設は、規模に関係なく必ず定期点検の対象になります。

なぜ埋まっているのに(むしろ埋まっているからこそ)点検が要るのか?——外から見て漏れを発見できないからです。地上のタンクなら、にじみやしみで気づけますが、地下タンクは漏れても土の中に染み込むだけで、見た目には分かりません。

見えないものほど、定期的に調べる必要がある——だから地下タンクを持つ施設と移動タンク貯蔵所は、指定数量の倍数に関係なく定期点検が義務になっています。

定期点検は1年に1回以上、記録は3年間保存です。

覚える覚え方

ガソリンスタンドのルールは普段見ている光景がそのまま答えです。エンジンを止めさせられる/広い敷地がある/セルフではガソリンを容器に入れられない——全部ルールどおりです。数字は「給油空地=間口10m・奥行6m」だけ覚えれば足ります。そして街なかにある施設だから、保安距離は要らない。距離で守れないぶん、設備で守っていると考えると筋が通ります。

まとめこの問題のまとめ

給油取扱所は給油空地が間口10m以上・奥行6m以上。給油中はエンジンを停止させる。保安距離も保有空地も不要(街なかにある前提の施設)。容器への詰め替えは決められた容器・設備の場合だけ(セルフでお客さんがガソリンを容器に入れるのは不可)。地下タンクを持つ施設は規模に関係なく定期点検が必要。

問10

分野:屋外タンク貯蔵所・防油堤重要度 ★★☆法令

液体の危険物を貯蔵する屋外タンク貯蔵所の防油堤について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)防油堤は、タンクから危険物が漏れたときに、それが外へ流れ出るのを防ぐための囲いである。

(2)2以上のタンクがある場合、防油堤の容量は、それらのタンクの容量を合計した量の110%以上としなければならない。

(3)防油堤の高さは、0.5m以上としなければならない。

(4)防油堤には水抜口を設け、通常は閉めておかなければならない。

(5)防油堤の容量は、タンク容量の110%以上としなければならない。

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正解

(2)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「防油堤について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。防油堤(ぼうゆてい)は、大きな屋外タンクのまわりをぐるりと囲むコンクリートの壁のこと。石油コンビナートの写真でよく見かける、あの囲いです。数字が3つ(110%・0.5m・そして最大タンク)出てきますが、何のための設備かが分かれば、数字も理屈で思い出せます。

用語防油堤とは?

タンクから危険物が漏れたとき、それが敷地の外へ流れ出さないようにタンクのまわりを囲む堤(つつみ)のことです。なぜ必要なのか?——漏れた油が広がると、火事の範囲が一気に広がり、川や下水に流れ込めば環境も汚染されるからです。「漏れることを前提に、その被害をその場に閉じ込める」という発想の設備といえるでしょう。

用語容量は「最大のタンクの110%以上」

タンクが2つ以上ある場合、防油堤の容量は「その中で最大のタンクの容量の110%以上」です。合計ではありません。なぜ合計でなくてよいのか?——複数のタンクが同時に全部壊れることは、まず考えられないからです。いちばん大きい1基が壊れても受け止められれば十分という考え方になっています。なお1つしかない場合も、そのタンクの110%以上です。

なぜ?なぜ110%(100%ではない)なのか?

10%の余裕を持たせるためです。なぜ余裕が要るのか?——漏れたときに雨が降っているかもしれない、消火のためにかけた泡や水も一緒にたまる、勢いよく流れ出せば波打ってあふれる——こうした事情があるからです。ちょうど100%では、実際にはあふれてしまいます。

覚える防油堤の数字(3つだけ)

①容量=タンク容量の110%以上。タンクが2つ以上なら、最大のタンクの110%以上(合計ではない)。

②高さ=0.5m以上。

③水抜口=設けて、通常は閉めておく。なぜ閉めておくのか?——開けたままだと、漏れた危険物がそこから流れ出てしまうからです。雨水を抜くときだけ開け、抜き終わったら必ず閉めます。

まとめると「110%・0.5m・水抜口は閉」。どれも「漏れたものをその場に閉じ込める」という1つの目的から出てきています。

⭕(1)防油堤は、タンクから危険物が漏れたときに、それが外へ流れ出るのを防ぐための囲いである。

正しい記述です。防油堤は、漏れた危険物が外へ流れ出るのを防ぐ囲いです。

なぜ流出を防ぐ必要があるのか?——理由は2つあります。①火災の範囲が広がるのを防ぐ。燃えている油が流れ出せば、火はそのまま移動していきます。②川や下水への流出(環境汚染)を防ぐ。

「漏れないようにする」だけでなく、「漏れたときに備える」設備だという点が重要です。

❌(2)2以上のタンクがある場合、防油堤の容量は、それらのタンクの容量を合計した量の110%以上としなければならない。

これが誤りです。2以上のタンクがある場合、防油堤の容量は「合計の110%以上」ではなく「最大のタンクの容量の110%以上」となります。

なぜ合計でなくてよいのか?——複数のタンクが同時に、全部壊れることは現実的に考えられないからです。想定するのは「いちばん大きい1基が壊れた場合」。それを受け止められれば、実用上は足りるという判断です。

もし合計の110%を求めると、タンクが10基あれば防油堤も10倍の大きさが必要になり、現実には作れません。基準は「起こりうる最悪」を想定するもので、「起こりえないこと」までは求めない——この考え方は法令全体に共通しています。

⭕(3)防油堤の高さは、0.5m以上としなければならない。

正しい記述です。防油堤の高さは0.5m以上です。

0.5m=50cm。ひざ下くらいの高さです。

なぜ高さも決まっているのか?——容量だけ確保しても、低くて広い形では、流れ出た勢いで乗り越えられてしまうからです。ある程度の高さがあってはじめて、波打った危険物を受け止められます。

⭕(4)防油堤には水抜口を設け、通常は閉めておかなければならない。

正しい記述です。防油堤には水抜口を設け、通常は閉めておきます。

なぜ水抜口が要るのか?——防油堤の中には雨水がたまるからです。雨水でいっぱいになってしまうと、いざ危険物が漏れたときに受け止める容量がなくなります。

なぜ通常は閉めておくのか?——開けたままだと、漏れた危険物がそこから外へ流れ出てしまうからです。普段は閉、雨水を抜くときだけ開、抜いたらすぐ閉。これが原則です。

⭕(5)防油堤の容量は、タンク容量の110%以上としなければならない。

正しい記述です。防油堤の容量は、タンク容量の110%以上と決められています。

なぜ100%ではなく110%なのか?——10%の余裕が必要だからです。漏れたときに雨が降っているかもしれない、消火の泡や水も一緒にたまる、勢いよく流れ出せば波打ってあふれる——ちょうど100%では現実には足りません。

「ぴったりでは足りないから、1割の余裕」と考えれば数字が思い出せます。

覚える覚え方

防油堤の数字は「110%・0.5m・最大のタンク」の3つだけ。110%は「ぴったりでは雨や泡であふれるから1割の余裕」。最大のタンクでよいのは「全部が同時に壊れることはないから」。水抜口を閉めておくのは「開けていたら囲いの意味がないから」。どれも「漏れたものをその場に閉じ込める」という1つの目的から自然に出てくるので、丸暗記せずに理屈で思い出せます。

まとめこの問題のまとめ

防油堤は漏れた危険物を外へ出さないための囲い。容量はタンク容量の110%以上、2以上のタンクがある場合は「最大のタンクの110%以上」(合計ではない)。高さは0.5m以上。水抜口を設け、通常は閉めておく。

問11

分野:製造所等の区分重要度 ★★☆法令

販売取扱所について、次のうち正しいものはどれか。

(1)第1種販売取扱所は指定数量の倍数が15以下、第2種販売取扱所は15を超え40以下のものをいう。

(2)販売取扱所は、指定数量の倍数に関係なく第1種と第2種に分けられる。

(3)販売取扱所は、店舗において危険物を自動車の燃料タンクに直接給油する施設である。

(4)販売取扱所は、建物の2階に設けなければならない。

(5)販売取扱所には、周囲に3m以上の保有空地が必要である。

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正解

(1)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「販売取扱所について正しいのはどれか」を選ぶ問題です。販売取扱所とは、容器に入れたままの危険物を売るお店のこと。町の塗料店や燃料店がこれにあたります。第1種と第2種に分かれていて、その境目の数字がよく問われます。

用語販売取扱所とは?

店舗で、容器に入れたままの危険物を売る施設です。「容器に入れたまま」がポイント。タンクから直接お客さんの車に入れる給油取扱所とは別物です。塗料店でシンナーの缶を売る、燃料店で灯油の缶を売る——こうした店が該当します。指定数量の倍数が40以下のものにかぎられ、それを超える量を扱うなら一般取扱所などになります。

用語第1種と第2種のちがい

第1種販売取扱所=指定数量の倍数が15以下。第2種販売取扱所=指定数量の倍数が15を超え40以下。なぜ分けるのか?——扱う量が多いほど、建物の基準を厳しくするためです。第2種のほうが壁や床の構造、延焼を防ぐ設備の基準が厳しくなります。数字は「15と40」だけ覚えれば足ります。

なぜ?なぜ建物の1階なのか?

販売取扱所は建築物の1階に設けると決められています。なぜ2階ではいけないのか?——理由は2つ。①火事のとき、人も物もすぐ外へ出せること。②消防隊が外から直接消火活動をできること。2階以上だと、避難も消火も一段難しくなります。

コツ似ている取扱所を区別する

給油取扱所 固定給油設備から、自動車の燃料タンクに直接入れる。ガソリンスタンド。

販売取扱所 容器に入れたまま売る。塗料店・燃料店。第1種=倍数15以下/第2種=15超40以下。

移送取扱所 配管で危険物を送る。パイプライン。

一般取扱所 上のどれにもあてはまらない取扱いをする施設。ボイラー室・塗装工場など。

見分け方=「どうやって渡すか」。直接入れる=給油/容器のまま=販売/配管=移送/その他=一般。

⭕(1)第1種販売取扱所は指定数量の倍数が15以下、第2種販売取扱所は15を超え40以下のものをいう。

これが正しい記述です。第1種販売取扱所=指定数量の倍数15以下、第2種販売取扱所=倍数15を超え40以下です。

40を超えると、もう販売取扱所ではありません。その場合は一般取扱所などの別の区分になり、いっそう厳しい基準がかかります。

数字は「15」と「40」の2つだけ。15以下=第1種、15超40以下=第2種、40超=もう販売取扱所ではない——この3段構えで覚えてください。

❌(2)販売取扱所は、指定数量の倍数に関係なく第1種と第2種に分けられる。

誤りです。第1種・第2種の区分は、まさに指定数量の倍数によって決まります。

第1種=倍数15以下、第2種=倍数15を超え40以下。「倍数に関係なく」という部分が明確な誤りです。

なぜ量で分けるのか?——扱う量が多いほど火災が大きくなるので、建物の基準を厳しくするためです。危険が大きいほど基準が厳しいという、法令全体に共通する考え方がここにも表れています。

❌(3)販売取扱所は、店舗において危険物を自動車の燃料タンクに直接給油する施設である。

誤りです。それは給油取扱所(ガソリンスタンド)の説明です。

販売取扱所は「容器に入れたまま売る」施設で、自動車の燃料タンクに直接給油することはしません。

「直接入れる=給油取扱所」「容器のまま=販売取扱所」——渡し方で区別すると取り違えません。

❌(4)販売取扱所は、建物の2階に設けなければならない。

誤りです。販売取扱所は、建築物の1階に設けます。2階ではありません。

なぜ1階なのか?——理由は2つあります。①火事のときに、人も危険物もすぐ外へ出せること。②消防隊が外から直接消火活動をできること。

2階以上だと、避難も消火活動も一段難しくなります。危険物を扱う施設が地上階に置かれるのは、こうした「いざというときの動きやすさ」のためです。

❌(5)販売取扱所には、周囲に3m以上の保有空地が必要である。

誤りです。販売取扱所に保有空地は必要ありません。保安距離も不要です。

なぜ不要なのか?——街なかの店舗であることが前提の施設だからです。町の塗料店に3mの空き地を求めたら、商店街には一軒も作れなくなってしまいます。

そのかわり建物の構造(壁・床・はり・天井)や窓・出入口の基準で安全を確保しています。

保安距離・保有空地が必要なのは、製造所・屋内貯蔵所・屋外貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・一般取扱所。街なかにある前提の施設(給油取扱所・販売取扱所・移動タンク貯蔵所など)には不要——この線引きで覚えてください。

覚える覚え方

販売取扱所は「容器のまま売る店」。数字は15と40だけ——15以下が第1種、15超40以下が第2種、40を超えたらもう販売取扱所ではない。取扱所の区別は「どうやって渡すか」で考えると混乱しません。車に直接入れる=給油/容器のまま=販売/配管で送る=移送/それ以外=一般。そして街なかにある施設には保安距離も保有空地も要らない——これも一度に覚えてしまってください。

まとめこの問題のまとめ

販売取扱所は店舗で容器に入れたまま危険物を売る施設。第1種=指定数量の倍数15以下/第2種=15を超え40以下。建築物の1階に設ける。保安距離も保有空地も不要。自動車に直接給油するのは給油取扱所で別区分。

問12

分野:運搬・積載方法重要度 ★★★法令

危険物の運搬および積載方法について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)運搬容器の外側には、品名・危険等級・化学名・数量・注意事項を表示しなければならない。

(2)危険物を運搬する車両には、危険物取扱者が乗車していなければならない。

(3)第4類の危険物は、第1類および第6類の危険物と同一の車両で運搬してはならない。

(4)指定数量以上の危険物を運搬する車両には、0.3m平方以上0.4m平方以下の板に「危」と表示した標識を掲げる。

(5)液体の危険物は、運搬容器の内容積の98%以下に収納し、55℃の温度でも漏れないように空間を残す。

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正解

(2)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「運搬と積載方法について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。ここで最大のポイントは「運搬」と「移送」を区別することです。この2つは資格が要るかどうかが正反対なので、混同すると失点につながります。まずそこから整理します。

用語運搬とは? 移送とは?

運搬=容器に入れた危険物を、トラックなどで運ぶこと。ポリタンクやドラム缶を荷台に積んで運ぶイメージです。移送=移動タンク貯蔵所(タンクローリー)で運ぶこと。車自体がタンクになっているものです。決定的な違いは資格——運搬に危険物取扱者は不要/移送には必要。タンクローリーには、その危険物を扱える免状を持つ人が乗車し、免状を携帯していなければなりません。

なぜ?なぜ運搬には資格が要らないのか?

容器に密封された状態で運ぶだけだからです。途中で危険物を出し入れするわけではないので、取扱いの技術は求められません。一方移送は、車ごと大量の危険物を運び、積み下ろしのときに直接扱うため、資格者が必要になります。「中身に触るかどうか」で分かれていると考えると分かりやすいです。

用語混載(こんさい)とは?

種類の違う危険物を、同じ車両に一緒に積むことです。組み合わせによっては危険なので、禁止されている組合せがあります。第4類は、第2類・第3類・第5類とは一緒に積める。第1類・第6類とは積めない。なぜ1類・6類とは積めないのか?——どちらも「酸化性」=ほかのものを燃やす力を持つ物質だからです。燃える物(第4類)と、燃やす物(第1類・第6類)を一緒に積むのは危険——きわめて素直な理由です。なお指定数量の10分の1以下なら、この規定は適用されません。

覚える運搬の基準(数字が出るところ)

収納率 液体=内容積の98%以下(55℃でも漏れない空間を残す)/固体=内容積の95%以下。なぜ空間を残すのか?——温度が上がると液体は膨らむからです。

標識 0.3m平方以上0.4m平方以下の板に、黒地に黄色の反射塗料で「危」と表示し、車両の前後に掲げます。

混載 第4類は2類・3類・5類とOK、1類・6類とはNG。指定数量の10分の1以下なら適用外。

その他 容器は密封する/日光の直射を避ける(遮光)/雨がかからないようにする/転落・転倒・破損を防ぐ。

⭕(1)運搬容器の外側には、品名・危険等級・化学名・数量・注意事項を表示しなければならない。

正しい記述です。運搬容器の外部には、危険物の品名・数量・注意事項などを表示します。

正確には品名/危険等級/化学名/(水溶性のものは「水溶性」)/数量/収納する危険物に応じた注意事項を表示します。

なぜ表示が要るのか?——事故が起きたとき、中身が分からなければ消火のしようがないからです。第4類に水をかければ火が広がりますし、中身によって適切な消火剤はまったく変わります。表示は、駆けつけた消防隊への情報伝達でもあります。

❌(2)危険物を運搬する車両には、危険物取扱者が乗車していなければならない。

これが誤りです。危険物を「運搬」する車両に、危険物取扱者が乗車する必要はありません。

資格が必要なのは「移送」のほうです。移送=移動タンク貯蔵所(タンクローリー)で運ぶことで、この場合はその危険物を取り扱える免状を持つ人が乗車し、免状を携帯していなければなりません。

なぜ運搬には要らないのか?——容器に密封された状態で運ぶだけで、途中で危険物に触れるわけではないからです。一方移送は車ごとが大量の危険物のかたまりであり、積み下ろしのときに直接扱います。

「運搬=容器で運ぶ・資格不要/移送=タンクローリー・資格必要」——この対比はよく問われます。

⭕(3)第4類の危険物は、第1類および第6類の危険物と同一の車両で運搬してはならない。

正しい記述です。第4類は、第1類および第6類とは同一の車両で運搬できません。

なぜ一緒に運べないのか?——第1類(酸化性固体)も第6類(酸化性液体)も、自分は燃えないが、ほかのものを激しく燃やす力を持つからです。

第4類は「燃えるもの」、第1類・第6類は「燃やすもの」。この2つが同じ車の上でぶつかったり漏れたりすれば、一気に激しく燃えます。燃える物と燃やす物を一緒に運ばない——理屈で覚えれば丸暗記は要りません。

第4類が一緒に積めるのは、第2類・第3類・第5類。また指定数量の10分の1以下なら、この規定は適用されません。

⭕(4)指定数量以上の危険物を運搬する車両には、0.3m平方以上0.4m平方以下の板に「危」と表示した標識を掲げる。

正しい記述です。指定数量以上の危険物を運搬する車両には、0.3m平方以上0.4m平方以下の板に「危」と表示した標識を車両の前後に掲げます。

色は黒地に黄色の反射塗料。なぜ反射塗料なのか?——夜間でもヘッドライトに照らされて見えるようにするためです。

0.3m平方=30cm×30cm。タンクローリー(移動タンク貯蔵所)の前後の「危」の板は、運搬とは別の規定で決められた標識ですが、大きさ・色は同じです。

⭕(5)液体の危険物は、運搬容器の内容積の98%以下に収納し、55℃の温度でも漏れないように空間を残す。

正しい記述です。液体の危険物は、運搬容器の内容積の98%以下に収納し、55℃でも漏れないだけの空間を残します。

なぜ空間が要るのか?——温度が上がると液体は膨らむ(熱膨張する)からです。いっぱいに詰めた容器の温度が上がれば、逃げ場のない液体が容器を押し広げ、変形・破損・漏れにつながります。

なぜ55℃なのか?——真夏の車の荷台や倉庫は、それくらいの温度になりうるからです。現実に起こりうる温度を想定して決められています。

なお固体の場合は95%以下です。

覚える覚え方

この分野は「運搬」と「移送」の対比が最大のポイントです。運搬=容器のまま運ぶ=中身に触らない=資格不要。移送=タンクローリー=車ごとが危険物=資格が必要(免状の携帯も)。数字は「液体98%・固体95%・標識0.3〜0.4m平方・混載は10分の1以下で適用外」。混載の可否は「燃える物(4類)と燃やす物(1類・6類)を一緒に積まない」と考えれば、表を丸暗記しなくても判断できます。

まとめこの問題のまとめ

運搬=容器で運ぶ・危険物取扱者は不要、移送=タンクローリー・資格者の乗車と免状の携帯が必要。液体は内容積の98%以下(55℃で漏れない空間)、固体は95%以下。第4類は1類・6類と混載できない(2類・3類・5類とはできる)/指定数量の10分の1以下なら適用外。標識は0.3m平方以上0.4m平方以下・黒地に黄色の反射塗料で「危」。

問13

分野:貯蔵・取扱いの基準重要度 ★★☆法令

製造所等における危険物の貯蔵・取扱いの基準について、次のうち正しいものはどれか。

(1)許可を受けた数量の範囲内であれば、許可を受けていない品名の危険物を貯蔵してもよい。

(2)危険物のくずやかすは、まとめて1年に1回廃棄すればよい。

(3)類を異にする危険物は、原則として同一の貯蔵所に貯蔵してはならない。

(4)貯蔵所の周囲に置く可燃物は、整理されていれば量に制限はない。

(5)危険物を貯蔵する建築物内では、危険物取扱者の判断で喫煙してもよい。

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正解

(3)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「貯蔵・取扱いの基準で正しいのはどれか」を選ぶ問題です。この分野は覚える項目が多そうに見えますが、根っこにあるのは「余計な危険を持ち込まない」という1つの考え方です。そう思って読むと、正誤の判断がぐっと楽になります。

用語「類を異にする危険物」とは?

危険物は第1類から第6類までに分かれています。第1類=酸化性固体/第2類=可燃性固体/第3類=自然発火性物質および禁水性物質/第4類=引火性液体/第5類=自己反応性物質/第6類=酸化性液体。「類を異にする」=この番号が違うということです。原則として、違う類は同じ貯蔵所に一緒に置けません。

なぜ?なぜ違う類を一緒に置けないのか?

組み合わせによっては、混ざったときに激しく反応するからです。例えば第4類(燃えるもの)と第1類(ほかのものを燃やすもの)が漏れて混ざれば、一気に燃え上がります。第3類には水に触れると発火するものもあり、消火のやり方すら類ごとにまちまちです。「消し方が違うものを一緒に置かない」とも言えます。

覚える例外=1m以上離せば置ける場合がある

屋内貯蔵所・屋外貯蔵所では、決められた組合せにかぎり、たがいに1m以上の間隔を置けば同時に貯蔵できます。なぜ1m離せばよいのか?——片方が漏れても、すぐには混ざらない距離を確保するためです。ただしこれはあくまで例外であって、原則は「類を異にするものは一緒に置かない」です。

例貯蔵・取扱いの共通基準(考え方は1つ)

①許可された品名・数量・倍数を超えない 許可は「この危険物を、この量まで」という条件つきです。品名が違えば別の危険物なので、当然許可の範囲外になります。

②類を異にする危険物は原則として一緒に置かない (例外的に1m以上離せば可の組合せがあります)

③くず・かすは1日1回以上、その日のうちに廃棄などの処理をする ためておくと自然発火や引火の原因になるからです。

④みだりに火気を使わない/係員以外を立ち入らせない

⑤常に整理・清掃し、みだりに空箱などの不必要な物を置かない

すべて「余計な危険を持ち込まない・ためない」という1つの考え方から出ています。

❌(1)許可を受けた数量の範囲内であれば、許可を受けていない品名の危険物を貯蔵してもよい。

誤りです。許可を受けていない品名の危険物は、貯蔵できません。

なぜか?——許可は「この品名を、この数量まで」という条件つきで出されているからです。品名が違えば、引火点も、必要な消火設備も、注意すべきことも全部違います。

例えば灯油の許可しかない施設にガソリンを持ち込めば、引火点が40℃以上から−40℃以下へ、危険度が跳ね上がります。数量が同じでも、中身が違えば別の話です。

なお品名・数量・指定数量の倍数を変えるときは、変更しようとする日の10日前までに届け出る必要があります。

❌(2)危険物のくずやかすは、まとめて1年に1回廃棄すればよい。

誤りです。危険物のくずやかすは、1日に1回以上、その日のうちに廃棄などの処理をします。1年に1回ではありません。

なぜ毎日なのか?——ためておくと、それ自体が火災の原因になるからです。特に油のしみた布やかすは、火種がなくても酸化熱がたまって自然発火することがあります。

「その日に出たものは、その日のうちに」——危険をためないという原則の、いちばん分かりやすい表れです。

⭕(3)類を異にする危険物は、原則として同一の貯蔵所に貯蔵してはならない。

これが正しい記述です。類を異にする危険物は、原則として同一の貯蔵所に貯蔵してはいけません。

なぜか?——混ざったときに激しく反応する組合せがあるからです。第4類(燃えるもの)と第1類・第6類(ほかのものを燃やすもの)が漏れて混ざれば、一気に燃え上がります。

さらに類によって消火のしかたがまるで違うという問題もあります。第3類には水に触れると発火するものがあり、第4類には水をかけてはいけません。いざ火事になったとき、どう消せばよいか分からなくなるのです。

ただし例外もあります。屋内貯蔵所・屋外貯蔵所では、決められた組合せにかぎり、1m以上の間隔を置けば同時に貯蔵できます。「原則として」という言葉が入っているのは、この例外があるからです。

❌(4)貯蔵所の周囲に置く可燃物は、整理されていれば量に制限はない。

誤りです。貯蔵所の周囲には、みだりに空箱などの不必要な物を置いてはいけません。整理されているかどうかの問題ではありません。

なぜ置いてはいけないのか?——理由は2つ。①燃えるものが増えれば、火事が大きくなる。②消防隊が近づけなくなる。

特に保有空地には、何も置いてはいけません。空いていること自体が消火設備という考え方だからです。つい資材置き場にしてしまいがちですが、それは違反になります。

❌(5)危険物を貯蔵する建築物内では、危険物取扱者の判断で喫煙してもよい。

誤りです。危険物を貯蔵する建築物内では、みだりに火気を使用してはいけません。危険物取扱者であっても、判断で喫煙してよいことにはなりません。

なぜか?——第4類の蒸気は目に見えず、しかも空気より重くて低い場所にたまっているからです。どんなに経験のある人でも、いま蒸気がどこにどれだけあるかは目で見て分かりません。

資格は「安全に扱う知識がある」ことの証明であって、「危険を無視してよい免許」ではありません。喫煙が認められるのは、定められた喫煙場所だけです。

覚える覚え方

この分野は「余計な危険を持ち込まない・ためない」の一言でほとんど判断できます。許可外の品名を持ち込まない・違う類を一緒に置かない・くずはその日のうちに処理する・不要な物を置かない・火気を使わない——全部この考え方です。選択肢に「〜ならよい」「〜の判断で」といったゆるめる言葉が出てきたら、まず疑ってください。この分野の基準は、ゆるむ方向にはほとんど動きません。

まとめこの問題のまとめ

許可を受けた品名・数量・倍数を超えて貯蔵できない。類を異にする危険物は原則として同一の貯蔵所に置けない(決められた組合せは1m以上の間隔で例外的に可)。くず・かすは1日1回以上、その日のうちに処理。不必要な物を置かない・みだりに火気を使わない。

問14

分野:消火設備・警報設備重要度 ★★☆法令

消火設備および警報設備について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)消火設備は、第1種から第5種までに区分されている。

(2)消火器は第4種または第5種に区分され、水バケツ・乾燥砂は第5種である。

(3)指定数量の倍数が10以上の製造所等には、原則として警報設備を設けなければならない。

(4)移動タンク貯蔵所にも、指定数量の倍数が10以上であれば警報設備が必要である。

(5)所要単位とは、消火設備をどれだけ設ければよいかを決めるための基準となる単位である。

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正解

(4)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「消火設備と警報設備について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。消火設備は第1種から第5種まで、警報設備は倍数10以上で必要——ここは数字と区分を覚える分野ですが、番号の意味が分かると一気に楽になります。

用語消火設備の第1種〜第5種

第1種=屋内消火栓・屋外消火栓(建物に据え付けた消火栓)。第2種=スプリンクラー設備(天井から自動で放水)。第3種=水蒸気・水噴霧・泡・不活性ガス(窒素など燃えないガス)・ハロゲン化物・粉末などの固定式消火設備。第4種=大型消火器。第5種=小型消火器・水バケツ・水槽・乾燥砂など。番号が小さいほど大がかりで、大きいほど簡易——この順番で覚えると迷いません。

用語所要単位とは?

「この施設を消すには、どれくらいの消火能力が必要か」を数字で表すための単位です。建物の広さや危険物の量から計算します。危険物の場合=指定数量の10倍が1所要単位。建物の場合=製造所・取扱所なら延面積(各階の床面積の合計)100㎡(耐火構造=火に強い造りでないものは50㎡)、貯蔵所なら150㎡(同75㎡)が1所要単位。これに対して、消火器などが持つ消火能力を表すのが「能力単位」です。必要な所要単位を、能力単位で満たすように設備を置くという関係になります。

用語警報設備とは?

火災が起きたことを人に知らせる設備です。自動火災報知設備・消防機関に報知できる電話・非常ベル・拡声装置・警鐘の5種類。指定数量の倍数が10以上の製造所等に必要ですが、移動タンク貯蔵所だけは除かれます。なぜ除かれるのか?——タンクローリーは走り回っている車で、据え置きの警報設備を付けても意味がないからです。(そのかわり自動車用消火器の設置が義務づけられています。)

覚えるこの分野の数字まとめ

消火設備=第1種〜第5種。番号が小さいほど大がかり(消火栓→スプリンクラー→固定式→大型消火器→小型消火器・バケツ・砂)。

警報設備=指定数量の倍数10以上で必要。ただし移動タンク貯蔵所は除く。

所要単位(危険物)=指定数量の10倍で1単位。

所要単位(建物)=製造所・取扱所100㎡/貯蔵所150㎡。耐火構造でない場合は、どちらも半分(50㎡/75㎡)。

なぜ耐火構造だと2倍広くてよいのか?——燃え広がりにくく、火事が大きくなりにくいからです。

⭕(1)消火設備は、第1種から第5種までに区分されている。

正しい記述です。消火設備は第1種から第5種までに区分されています。

第1種=消火栓/第2種=スプリンクラー/第3種=固定式の消火設備(泡・粉末・不活性ガスなど)/第4種=大型消火器/第5種=小型消火器・水バケツ・乾燥砂など。

番号が小さいほど大がかりで、大きいほど簡易という順番です。建物に据え付ける大仕掛けなものから、手で持てるものへと並んでいると考えれば覚えやすくなります。

⭕(2)消火器は第4種または第5種に区分され、水バケツ・乾燥砂は第5種である。

正しい記述です。消火器は第4種(大型)または第5種(小型)、水バケツ・乾燥砂は第5種です。

第5種はいちばん簡易な消火設備のグループで、小型消火器・水バケツ・水槽・乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩がここに入ります。

乾燥砂が消火設備になるのはなぜか?——燃えているものにかぶせて、酸素を断つ(窒息消火)ためです。油火災にも使え、水が使えない場面で役に立ちます。

⭕(3)指定数量の倍数が10以上の製造所等には、原則として警報設備を設けなければならない。

正しい記述です。指定数量の倍数が10以上の製造所等には、原則として警報設備を設けます。

なぜ倍数10以上なのか?——ある程度まとまった量を扱う施設では、火事が起きたときの被害が大きくなるからです。早く気づいて、早く知らせることが被害を小さくします。

警報設備は自動火災報知設備・消防機関に報知できる電話・非常ベル・拡声装置・警鐘の5種類。このうち1種類以上を設ければよいことになっています(施設によっては自動火災報知設備が必須のものもあります)。

❌(4)移動タンク貯蔵所にも、指定数量の倍数が10以上であれば警報設備が必要である。

これが誤りです。移動タンク貯蔵所は、警報設備の設置対象から除かれています。

なぜ除かれるのか?——移動タンク貯蔵所はタンクローリー、つまり走り回っている車だからです。据え置きの警報設備を付けても、意味がありません。非常ベルを鳴らしても、まわりに知らせる相手がいるとはかぎりません。

そのかわり、移動タンク貯蔵所には自動車用消火器の設置が義務づけられています。知らせる設備のかわりに、自分で消す設備を積んでいると考えれば筋が通ります。

移動タンク貯蔵所は、他にも「保安距離・保有空地が不要」「規模に関係なく定期点検が必要」など、例外の多い施設です。「動く施設だから特別」とまとめて覚えてください。

⭕(5)所要単位とは、消火設備をどれだけ設ければよいかを決めるための基準となる単位である。

正しい記述です。所要単位とは、消火設備をどれだけ設ければよいかを決めるための基準となる単位です。

危険物なら指定数量の10倍が1所要単位。建物なら製造所・取扱所の延面積100㎡(耐火構造でないものは50㎡)、貯蔵所なら150㎡(同75㎡)が1所要単位です。

これに対して、消火器などが持つ消火能力を表すのが「能力単位」。必要な所要単位のぶんだけ、能力単位を用意する——所要単位=必要な量、能力単位=用意できる量と対にして覚えると混乱しません。

覚える覚え方

消火設備は「番号が小さいほど大がかり」。消火栓→スプリンクラー→固定式→大型消火器→小型消火器・バケツ・砂とだんだん小さくなっていくと覚えます。警報設備は倍数10以上で必要・ただし移動タンク貯蔵所は除く。走り回っている車に、据え置きのベルを付けても仕方がない——これで理由まで納得できます。移動タンク貯蔵所は「動く施設だから例外だらけ」とまとめて押さえておくと、他の問題でも役に立ちます。

まとめこの問題のまとめ

消火設備は第1種〜第5種(小さいほど大がかり)。第4種=大型消火器/第5種=小型消火器・水バケツ・乾燥砂。警報設備は指定数量の倍数10以上で必要。ただし移動タンク貯蔵所は除く(かわりに自動車用消火器)。所要単位=危険物は指定数量の10倍、建物は製造所100㎡・貯蔵所150㎡(耐火構造でなければ半分)。

問15

分野:定期点検・命令重要度 ★★☆法令

製造所等の定期点検について、次のうち正しいものはどれか。

(1)定期点検は3年に1回以上行い、その記録は1年間保存する。

(2)定期点検は、危険物取扱者または危険物施設保安員が行うことができる。

(3)地下タンクを有する製造所等でも、指定数量の倍数が小さければ定期点検は不要である。

(4)定期点検の記録は、点検を行った事業所内に保管せず、市町村長等に提出しなければならない。

(5)危険物取扱者の立会いがあっても、危険物取扱者以外の者は定期点検を行うことができない。

答え・解説を見る

正解

(2)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「定期点検について正しいのはどれか」を選ぶ問題です。定期点検は、製造所等が今も基準どおりの状態を保っているかを、自分たちで定期的に確かめるしくみです。「いつ・だれが・記録はどうする」の3点がそのまま問われるので、順に押さえていきましょう。

用語定期点検とは?

製造所等の位置・構造・設備が、今も技術上の基準に適合しているかを、所有者等が自ら確かめることです。1年に1回以上行い、記録は3年間保存します。なぜ自分たちでやるのか?——消防が全部の施設を毎年見て回ることはできないからです。日常の安全は、まず使っている人が守るという考え方です。

用語だれが行えるのか?

①危険物取扱者 ②危険物施設保安員のどちらかです。③それ以外の人でも、危険物取扱者の立会いがあれば行えます。なぜ立会いでよいのか?——資格者が見ていれば、間違いがあってもその場で正せるからです。取扱いに立ち会えるのと同じ考え方です。(定期点検の立会いは、丙種の危険物取扱者でもできます。取扱いの立会いは甲種・乙種だけなので、ここは違いに注意。)

用語必ず定期点検が必要な施設

①地下タンクを有する製造所等 ②移動タンク貯蔵所 ③地下タンク貯蔵所などは、指定数量の倍数に関係なく、必ず定期点検の対象です。なぜか?——地下タンクは、外から見て漏れを発見できないから。移動タンク貯蔵所は、走行の振動を受け続け、事故のとき被害が大きいから。「見えないもの」と「動くもの」は、量に関係なく点検すると覚えてください。

例定期点検の3点セット

①いつ 1年に1回以上

②だれが 危険物取扱者・危険物施設保安員。それ以外の人も危険物取扱者の立会いがあれば可

③記録 3年間保存(事業所で保管する。提出はしない)

「1年に1回、記録は3年」——点検の間隔より、記録を残す期間のほうが長いのがポイントです。なぜ長いのか?——過去数回ぶんを見比べれば、劣化の進み具合が分かるからです。

必ず対象になるのは「地下タンクを持つ施設」と「移動タンク貯蔵所」。倍数に関係なく必要です。

❌(1)定期点検は3年に1回以上行い、その記録は1年間保存する。

誤りです。定期点検は1年に1回以上行い、記録は3年間保存します。「3年に1回・記録1年」は数字が入れ替わっています。

点検は1年に1回、記録は3年保存——記録を残す期間のほうが長いのがポイントです。

なぜ記録のほうが長いのか?——過去数回ぶんを見比べることで、劣化がどう進んでいるかが分かるからです。1回ぶんだけでは、それが正常なのか悪化しているのか判断できません。

⭕(2)定期点検は、危険物取扱者または危険物施設保安員が行うことができる。

これが正しい記述です。定期点検は、危険物取扱者または危険物施設保安員が行います。

危険物施設保安員とは、危険物保安監督者の下で、施設の点検や整備を行う人のこと。資格も届出も不要な役職ですが、点検を行う役目そのものが仕事なので、定期点検を実施できます。

なおこの2つ以外の人でも、危険物取扱者の立会いがあれば点検できます。資格者が見ていれば、間違いをその場で正せるという考え方です。

❌(3)地下タンクを有する製造所等でも、指定数量の倍数が小さければ定期点検は不要である。

誤りです。地下タンクを有する製造所等は、指定数量の倍数に関係なく、必ず定期点検の対象となります。

なぜ量に関係ないのか?——地下タンクは、外から見て漏れを発見できないからです。地上のタンクなら、にじみやしみで気づけますが、地下タンクは漏れても土に染み込むだけで、目には見えません。

気づけないものほど、定期的に調べるしかない——だから量にかかわらず点検が義務になっています。

同じ理由で移動タンク貯蔵所も、倍数に関係なく定期点検が必要です。こちらは走行の振動を受け続け、事故のときの被害も大きいためです。

❌(4)定期点検の記録は、点検を行った事業所内に保管せず、市町村長等に提出しなければならない。

誤りです。定期点検の記録は、市町村長等に提出するのではなく、事業所内で3年間保存します。

なぜ提出しないのか?——定期点検は「自分たちで確かめて、自分たちで記録に残す」しくみだからです。毎年すべての施設から記録を集めていては、消防の側もさばききれません。

記録は、立入検査のときに提示を求められます。提出ではなく保存——この違いを押さえてください。

❌(5)危険物取扱者の立会いがあっても、危険物取扱者以外の者は定期点検を行うことができない。

誤りです。危険物取扱者の立会いがあれば、それ以外の人でも定期点検を行うことができます。

なぜ立会いでよいのか?——資格者がそばで見ていれば、間違いがあってもその場で気づいて正せるからです。無資格者が危険物を取り扱うときに立会いが認められるのと、同じ考え方です。

この立会いは丙種の危険物取扱者でもできます。丙種ができないのは「取扱い」の立会いのほうで、定期点検の立会いとは別の話です。

覚える覚え方

定期点検は「1年に1回・記録は3年」。点検の間隔より、記録の保存期間のほうが長いと意識しておくと、数字の入れ替えに引っかかりません。だれが行うかは「取扱者・施設保安員・立会いがあれば他の人も」。そして倍数に関係なく必ず必要なのは「見えないもの(地下タンク)」と「動くもの(移動タンク貯蔵所)」。目で確かめられないものほど、決めた周期で調べるしかない——そう考えれば理由まで納得できます。

まとめこの問題のまとめ

定期点検は1年に1回以上、記録は3年間保存(提出ではなく保存)。危険物取扱者・危険物施設保安員が行う。それ以外の人も危険物取扱者の立会いがあれば可。地下タンクを有する施設と移動タンク貯蔵所は、指定数量の倍数に関係なく必ず対象。

ここまでで手が止まったら

法令は「暗記の量」で差がつく科目です。独学でつまずいている場合は、出るところだけを映像でおさらいできる講座を併用すると一気に楽になります。くわしくは学習スタートガイドにまとめました。

②基礎的な物理学及び基礎的な化学(10問)

燃焼・引火点・熱・静電気・化学の基本。計算は電卓なしで解ける程度のものが中心です。

問16

分野:燃焼の種類重要度 ★★☆物理・化学

第4類の危険物の燃焼のしかたとして、正しいものはどれか。

(1)表面燃焼

(2)分解燃焼

(3)内部(自己)燃焼

(4)蒸発燃焼

(5)無炎燃焼

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正解

(4)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「第4類はどんな燃え方をするか」を問う問題です。答えは蒸発燃焼——つまり液体から出た蒸気が燃えているということです。ここが分かると、引火点も、火災予防も、消火の考え方もすべて同じ1本の理屈でつながります。他の燃え方と比べながら確認していきましょう。

用語燃焼の種類は4つ(+1)

①表面燃焼=固体の表面だけが、炎を出さずに赤く燃える。木炭・コークスなど。②分解燃焼=熱で分解して出たガスが燃える。木材・紙・石炭など。③蒸発燃焼=蒸発して出た蒸気が燃える。第4類(引火性液体)はすべてこれ。ろうそくや硫黄も同じです。④内部(自己)燃焼=物質そのものに酸素が含まれていて、外から酸素をもらわなくても燃える。ニトロセルロースなど第5類が代表です。

なぜ?なぜ第4類は蒸発燃焼なのか?

液体そのものは燃えないからです。燃えているのは、液面から出た蒸気。ろうそくの炎をよく見ると、炎は液体になったろうの表面から少し浮いたところにあります。あれは蒸気が空気と混ざったところで燃えている証拠です。だから「蒸発してから燃える」=蒸発燃焼と呼びます。

用語この理解がすべてにつながる

引火点=火を近づけたときに燃えるだけの蒸気が出る、いちばん低い温度。燃焼範囲=蒸気と空気の混ざり方が、燃える濃さになっている範囲。火災予防=蒸気を出さない・ためない。消火=泡でフタをして、蒸気と酸素を断つ。どれも「燃えているのは蒸気」という1点から出ています。ここを押さえれば、乙4の物理化学と性質の土台がかなり固まります。

例燃焼の種類を、身近な例で並べる

表面燃焼 バーベキューの炭。炎を出さずに、表面が赤くなって燃えます。ガスも出ず、その場で酸素と結びついているためです。

分解燃焼 たき火の木。熱で木が分解してガスが出て、そのガスが炎を上げます。

蒸発燃焼 ろうそく・ガソリン・灯油。いったん蒸気になってから燃えます。第4類はすべてこれ。

内部(自己)燃焼 花火・ニトロセルロース(第5類)。自分の中に酸素を持っているので、空気を断っても燃え続けます。だから第5類には窒息消火が効かず、水で冷やすのが基本です。

❌(1)表面燃焼

誤りです。表面燃焼は、固体が炎を出さずに表面だけ燃える燃え方です。木炭・コークスなどがこれにあたります。

なぜ炎が出ないのか?——燃えるガスが出ず、固体の表面でそのまま酸素と結びついているからです。炎は気体が燃えているときに見えるものなので、気体が出なければ炎になりません。

第4類は液体なので、この燃え方はしません。

❌(2)分解燃焼

誤りです。分解燃焼は、熱で分解して出たガスが燃える燃え方です。木材・紙・石炭などがこれにあたります。

たき火で木がパチパチいいながら炎を上げるのは、熱で木が分解し、出てきたガスが燃えているからです。

第4類はもともと液体で、分解しなくても蒸発しますから、この燃え方ではありません。

❌(3)内部(自己)燃焼

誤りです。内部(自己)燃焼は、物質そのものに酸素が含まれていて、外から酸素をもらわなくても燃える燃え方。ニトロセルロースなど第5類が代表です。

なぜこれが危険なのか?——空気を断っても燃え続けるからです。泡や二酸化炭素でフタをする窒息消火が効きません。第5類の消火は大量の水で冷やすのが基本になります。

第4類は自分では酸素を持っていないので、この燃え方ではありません。だからこそ窒息消火(泡)が効くのです。

⭕(4)蒸発燃焼

これが正しい答えです。第4類の危険物は、すべて蒸発燃焼です。

液体そのものが燃えているのではなく、液面から蒸発して出た蒸気が、空気と混ざって燃えています。

証拠は炎の位置です。ろうそくの炎は、液体になったろうの表面から少し浮いたところにあります。液面に直接くっついてはいません。

この理解が乙4の大きな土台になります。引火点も燃焼範囲も火災予防も消火も、「燃えているのは蒸気」という1点から説明できるのです。なおろうそくや硫黄(固体)も蒸発燃焼で、いったん液体や気体になってから燃えます。

❌(5)無炎燃焼

誤りです。「無炎燃焼」は、燃焼の種類を表す4つの分類には含まれません。

炎を出さずに燃える現象を指す言葉としては使われますが(表面燃焼やくん焼がこれにあたります)、試験で問われる燃焼の分類は「表面・分解・蒸発・内部(自己)」の4つです。

いずれにせよ第4類は蒸発燃焼で、はっきりと炎を上げて燃えます。

覚える覚え方

第4類は「蒸発してから燃える」=蒸発燃焼。ろうそくの炎が、液面から少し浮いている——この光景を思い出せば、燃えているのは液体ではなく蒸気だとすぐ分かります。他の3つは「炭=表面/木=分解/花火=内部」と身近な例で覚えてください。特に内部燃焼(第5類)は空気を断っても燃えるので窒息消火が効かない——ここは第4類との対比でよく問われます。

まとめこの問題のまとめ

第4類はすべて蒸発燃焼=液面から出た蒸気が空気と混ざって燃える。表面燃焼=木炭(炎が出ない)/分解燃焼=木材・紙/内部(自己)燃焼=第5類(自分で酸素を持つので窒息消火が効かない)。「燃えているのは蒸気」が乙4の大きな土台。

問17

分野:発火点重要度 ★★★物理・化学

引火点と発火点に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)発火点が低い物質ほど危険性は低く、高い物質ほど危険性が高い。

(2)発火点とは、火源がなくても、それ自体が発火するのに必要な最低の温度をいう。

(3)同じ物質では、発火点は引火点より高い。

(4)引火点が低い物質ほど、危険性は高い。

(5)引火点とは、火源を近づけたときに燃え出すのに必要な、最低の液温をいう。

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正解

(1)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「引火点と発火点について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。この2つは名前が似ていて、いちばん混同される用語です。違いはたった1つ——火種が要るかどうか。ここさえ押さえれば、あとは全部説明がつきます。

用語引火点とは?

火を近づけたときに燃え出す、いちばん低い液体の温度です。火種が必要です。もう少し詳しく言うと、火を近づければ燃えるだけの濃さの蒸気が、液面から出はじめる温度。ガソリンは−40℃以下、灯油は40℃以上、重油は60℃以上(重油は品名として第3石油類と決められているので、引火点が70℃未満のものも第3石油類です)。引火点が低いほど、低い温度でも火が付くので危険です。

用語発火点とは?

火を近づけなくても、熱だけで自然に燃え出す温度です。火種は要りません。ガソリンはおよそ300℃、灯油・軽油はおよそ220℃、二硫化炭素はおよそ90℃。発火点が低いほど、低い温度で勝手に燃え出すので危険です。二硫化炭素の90℃はお湯が沸く100℃より低いため、熱い配管に触れただけで発火しかねません。

なぜ?なぜ発火点のほうが高いのか?

火種を借りるか、自力で燃え出すかの違いだからです。火を近づければ、そのぶんのエネルギーを外からもらえるので、液体自身はそれほど熱くなくても燃え出せます。ところが火種がなければ、燃え出すのに必要なエネルギーを全部自分の熱でまかなわなければなりません。だからずっと高い温度が必要になります。ガソリンでは引火点−40℃以下に対して発火点約300℃と、340℃以上も差があります。

例「低いほど危険」なのはどっち?

引火点=低いほど危険。低い温度でも火が付いてしまうからです。ガソリン(−40℃以下)が灯油(40℃以上)より危険なのは、この差です。

発火点=低いほど危険。低い温度で勝手に燃え出してしまうからです。二硫化炭素(約90℃)は、熱湯に触れただけで発火するおそれがあります。

つまり、どちらも「低いほど危険」。ここが本問のポイントです。

燃焼範囲も同じ考え方で、下限値が低いほど危険(少し漏れただけで燃える)、範囲が広いほど危険。数字が小さいほど危ないものが多いと押さえておくと判断が速くなります。

❌(1)発火点が低い物質ほど危険性は低く、高い物質ほど危険性が高い。

これが誤りです。発火点も「低いほど危険」です。記述はこれを逆にしています。

なぜ低いほど危険なのか?——低い温度で、火種もないのに勝手に燃え出してしまうからです。

二硫化炭素の発火点はおよそ90℃。お湯が沸く100℃より低いので、熱い蒸気配管や湯気の出ている機器に触れただけで発火しかねません。これが二硫化炭素を「特殊引火物」として最も厳しく扱う理由の1つです。

引火点も発火点も、どちらも「低いほど危険」——片方だけ逆にした選択肢は定番の引っかけなので、落ち着いて読んでください。

⭕(2)発火点とは、火源がなくても、それ自体が発火するのに必要な最低の温度をいう。

正しい記述です。発火点は、火源がなくてもそれ自体が発火する最低の温度をいいます。

火種が要らないのが引火点との決定的な違いです。熱い配管、加熱された金属面、高温の空気——そうしたものに触れただけで燃え出す温度を指します。

ガソリンはおよそ300℃、灯油・軽油はおよそ220℃。二硫化炭素はおよそ90℃で、第4類の中で最も低い発火点です。

⭕(3)同じ物質では、発火点は引火点より高い。

正しい記述です。同じ物質では、発火点は引火点より高くなります。

なぜか?——火種を借りられる引火のほうが、少ない熱で済むからです。火種がない発火では、燃え出すのに必要なエネルギーを全部自分の熱でまかなう必要があります。

ガソリンでは引火点−40℃以下・発火点約300℃と340℃以上の差があります。「発火点のほうが低い」という逆の記述はよく出る誤りなので注意してください。

⭕(4)引火点が低い物質ほど、危険性は高い。

正しい記述です。引火点が低い物質ほど危険性は高くなります。

なぜか?——低い温度でも火が付いてしまうからです。ガソリン(−40℃以下)は真冬の屋外でも引火しますが、灯油(40℃以上)は常温では火を近づけても燃えません。

指定数量にもこの評価が表れています。ガソリン200Lに対して灯油は1,000L。引火点が低く危険なものほど、指定数量は小さくなっています。

⭕(5)引火点とは、火源を近づけたときに燃え出すのに必要な、最低の液温をいう。

正しい記述です。引火点は、火源を近づけたときに燃え出すのに必要な最低の液温です。

もう少し丁寧に言うと、火を近づければ燃えるだけの濃さの蒸気が、液面から出はじめる温度。燃えているのは液体ではなく蒸気なので、「蒸気が足りるかどうか」の境目が引火点になります。

ガソリン−40℃以下、灯油40℃以上、軽油45℃以上、重油60℃以上。常温(20℃)より低いものが、常温で危険な物質です。

覚える覚え方

違いはただ1つ、火種が要るかどうか。引火=火を借りて燃える/発火=自力で燃える。自力のほうが大変だから、発火点のほうが高い——これで「どちらが高いか」は迷いません。そして危険性はどちらも「低いほど危険」。低い温度で燃えてしまうのだから、当然危ない——素直に考えたとおりです。片方だけ逆にしてくる選択肢にだけ注意してください。

まとめこの問題のまとめ

引火点=火を近づけて燃える最低の液温(火種が要る)。発火点=火種なしで自然に燃え出す最低の温度。同じ物質では発火点>引火点。引火点も発火点も、低いほど危険。二硫化炭素の発火点約90℃は第4類で最も低い。

問18

分野:熱の移動重要度 ★★☆物理・化学

熱の移動について、次のうち正しいものはどれか。

(1)太陽の熱が地球に届くのは、放射(ふく射)によるものである。

(2)離れた場所にあるたき火に手をかざすと温かいのは、対流によるものである。

(3)金属の棒の一端を熱すると反対側も熱くなるのは、放射によるものである。

(4)エアコンの暖房で部屋全体が暖まるのは、伝導によるものである。

(5)熱は、温度の低いところから高いところへ自然に移動する。

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正解

(1)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「熱の伝わり方について正しいのはどれか」を選ぶ問題です。熱の伝わり方は3つだけ——伝導・対流・放射。どれも身のまわりで毎日体験していることなので、具体的な場面と結び付けて覚えるのが近道です。

用語伝導とは?

物の中を、熱が順ぐりに伝わっていくことです。物が動かず、熱だけが移動します。フライパンの取っ手が熱くなる、スプーンを熱いスープに入れると持ち手まで熱くなる——これが伝導です。金属は伝導が速く、木・プラスチック・空気は遅い。鍋の取っ手が木やプラスチックでできているのは、熱が伝わりにくいからです。

用語対流とは?

温まった液体や気体そのものが動いて、熱を運ぶことです。温まると軽くなって上がり、冷たいものが下がってくる——この循環で熱が全体に広がります。お風呂の上のほうだけ熱い、エアコンの暖房で部屋全体が暖まる、やかんの水が全体的に沸く——これが対流です。物そのものが動くのが伝導との違いです。

用語放射(ふく射)とは?

熱が、間に何もなくても直接飛んでくることです。電磁波(赤外線など)として飛んできます。空気がなくても伝わるのが最大の特徴。太陽の熱が、真空の宇宙を越えて地球に届くのがまさにこれです。たき火に手をかざすと温かいのも放射。間の空気があたたまるより先に、手がぽかぽかするのは熱が直接飛んできているからです。

コツ3つの見分け方(この例で覚える)

伝導=さわっているものが熱くなる。フライパンの取っ手、スプーン、金属の棒。物は動かず、熱だけが伝わる。

対流=空気や水がぐるぐる回って全体があたたまる。エアコンの暖房、お風呂、やかんの湯。物そのものが動く。

放射=離れているのに温かい。太陽、たき火、ストーブの正面。間に何もなくても伝わる。

見分けるコツ=「さわっている? 回っている? 離れている?」。この3つを順に確かめれば、たいていどれかに決まります。

火災でこれが大事な理由——放射熱でとなりの建物に火が移る(延焼)ことがあるからです。保安距離や保有空地は、この放射熱を届かせないための距離です。

⭕(1)太陽の熱が地球に届くのは、放射(ふく射)によるものである。

これが正しい記述です。太陽の熱は、放射(ふく射)によって地球に届きます。

なぜ放射だと言い切れるのか?——太陽と地球の間は、ほとんど真空だからです。伝導も対流も、熱を伝える物(固体・液体・気体)が必要ですが、真空には何もありません。

それでも熱が届くということは、物を介さずに伝わる方法しかありえない——それが放射です。熱が電磁波(赤外線など)として飛んできています。

火災では、この放射熱が延焼の主な原因になります。燃えている建物から離れた建物に火が移るのは、放射熱で相手の温度が発火点まで上がるからです。保安距離は、この放射熱を届かせないための距離でもあります。

❌(2)離れた場所にあるたき火に手をかざすと温かいのは、対流によるものである。

誤りです。離れたたき火に手をかざして温かいのは「放射」のはたらきによります。

なぜ対流ではないのか?——対流は、温まった空気そのものが動いて熱を運ぶ現象です。たき火で温まった空気は上へ上がっていきますから、横にかざした手には届きません。

それでも手が温かいのは、熱が電磁波(赤外線)として直接飛んできているからです。これが放射です。

❌(3)金属の棒の一端を熱すると反対側も熱くなるのは、放射によるものである。

誤りです。金属の棒の一端を熱すると反対側が熱くなるのは「伝導」によって起こります。

物の中を、熱が順ぐりに伝わっていく——これが伝導の典型例です。棒そのものは動いていません。

金属は伝導が速い物質です。逆に木・プラスチック・空気は伝導が遅いので、鍋の取っ手や断熱材に使われます。

放射は「間に何もなくても飛んでくる」ものなので、棒の中を伝わる現象とはまったく別です。

❌(4)エアコンの暖房で部屋全体が暖まるのは、伝導によるものである。

誤りです。エアコンの暖房で部屋全体が暖まるのは「対流」です。

暖かい空気は軽くなって上へ上がり、冷たい空気は重いので下へ下がります。この空気の循環(回り)で、熱が部屋全体に広がります。空気そのものが動いているので対流です。

伝導は物の中を熱だけが伝わる現象なので、部屋の空気が回る暖房には当てはまりません。

ちなみに暖房のとき、足元が寒く感じるのも対流のせいです。暖かい空気が上にたまってしまうためで、第4類の蒸気が下にたまる(蒸気は空気より重い)のとちょうど逆の動きです。

❌(5)熱は、温度の低いところから高いところへ自然に移動する。

誤りです。熱は、温度の高いところから低いところへ自然に移動します。記述は逆です。

なぜ一方通行なのか?——自然界では、熱は必ず高いほうから低いほうへ流れると決まっているからです。放っておいて、冷たいものがひとりでに冷たくなっていくことはありません。

熱いコーヒーは冷めますが、冷めたコーヒーがひとりでに熱くなることはない——これが実感できる例です。(冷蔵庫やエアコンは低いほうから高いほうへ熱を運びますが、それは電気の力を使っているからで、「自然に」ではありません。)

覚える覚え方

熱の伝わり方は「さわっている? 回っている? 離れている?」で見分けます。さわっている=伝導(フライパンの取っ手)、回っている=対流(エアコンの暖房・お風呂)、離れている=放射(太陽・たき火)。特に放射は「真空でも伝わる」のが決定的な特徴で、「太陽の熱が届く=放射」は確実に押さえておきましょう。そして熱は高いほうから低いほうへ——コーヒーは冷めるが、ひとりでに熱くはならない。

まとめこの問題のまとめ

伝導=物の中を熱が順に伝わる(フライパンの取っ手)。対流=温まった空気や水そのものが動く(エアコンの暖房)。放射=間に何もなくても直接飛んでくる(太陽・たき火)。熱は温度の高いほうから低いほうへ自然に移動する。火災の延焼は主に放射熱による。

問19

分野:熱膨張重要度 ★★☆物理・化学

体膨張率が0.0012(1/℃)の液体1,000Lを、10℃から60℃まで温めたときに増える体積として、最も近いものはどれか。

(1)6L

(2)12L

(3)30L

(4)60L

(5)72L

答え・解説を見る

正解

(4)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「温めたら体積がどれだけ増えるか」を計算させる問題です。使う式は1つだけで、増える体積=もとの体積 × 体膨張率 × 温度の上がりはば。熱量の計算(比熱×質量×温度差)とそっくりな形なので、そこも意識しながら見ていきましょう。まず体膨張率とは何かから説明します。

用語熱膨張とは?

温度が上がると、物の体積が大きくなる現象です。なぜ膨らむのか?——温度が高いほど、中の分子が激しく動きまわるため、1つ1つが占める場所が広くなるからです。固体も液体も気体も膨張しますが、膨らみやすさは 気体 > 液体 > 固体の順になります。

用語体膨張率とは?

温度が1℃上がるごとに、もとの体積の何倍ぶん増えるかを表す数字です。単位の「1/℃」は「1℃あたり」という意味。0.0012(1/℃)なら、1℃上がるごとに、もとの体積の0.0012倍(=0.12%)だけ増えるということになります。1,000Lなら、1℃で1.2L増える計算です。

用語式のかたち

増える体積 = もとの体積 × 体膨張率 × 温度差。なぜかけ算なのか?——もとの量が2倍なら増える量も2倍、上がる温度が2倍なら増える量も2倍だからです。熱量の式(比熱×質量×温度差)とまったく同じ考え方です。なお温めたあとの体積を聞かれたら、もとの体積に増えたぶんを足すのを忘れないでください。

コツ1ステップずつ計算する

ステップ1:温度差を出す 60℃ − 10℃ = 50℃

ステップ2:式に入れる 1,000 L × 0.0012 × 50

ステップ3:順にかける 1,000 × 0.0012 = 1.2 → 1.2 × 50 = 60L

よって増える体積は60Lです。

意味を確かめる 1℃で1.2L増えるので、50℃ぶんなら1.2×50=60L。もとの1,000Lに対して6%も増えていることになります。容器をいっぱいに詰めてはいけない理由が、この数字から実感できるはずです。

❌(1)6L

6Lは誤りです。これは体膨張率を0.00012(桁を1つ少なく)と読み違えたときの数字です。

小数点の桁は丁寧に数えてください。0.0012は小数第4位まであり、1,000をかけると1.2になります。

❌(2)12L

12Lは誤りです。これは温度差の50をかけ忘れて、10(もとの温度)をかけてしまったときの数字です(1,000 × 0.0012 × 10 = 12)。

使うのは「何℃になったか」ではなく「何℃ぶん上がったか」。10℃から60℃なら、上がったのは50℃です。

❌(3)30L

30Lは誤りです。式のどこかを半分にしてしまったときに出る数字で、正しい計算からは出てきません。

もう一度、3つの数字を確かめてください——もとの体積1,000L・体膨張率0.0012・温度差50℃。この3つをかけるだけです。

⭕(4)60L

これが正しい答えです。1,000 × 0.0012 × 50 = 60L。

意味を確かめてみましょう。体膨張率0.0012とは1℃上がるごとに0.12%増えるということ。1,000Lなら1℃で1.2L、50℃なら60L増えます。

もとの体積の6%も増えている——これは決して小さな量ではありません。だから危険物を容器に入れるときは、内容積の98%以下にして空間を残すと決められているのです。いっぱいに詰めた容器を夏の車内に置けば、逃げ場のない液体が容器を押し広げて漏れます。

❌(5)72L

72Lは誤りです。これは温度差を50ではなく60(温めたあとの温度)としてしまったときの数字です(1,000 × 0.0012 × 60 = 72)。

この取り違えは、計算問題でよくあるミスです。問題文を読んだら、まず引き算(60−10=50)を先にやってしまうと決めておくと防げます。

覚える覚え方

式は「もとの体積 × 体膨張率 × 上がったぶん」の3つのかけ算だけ。熱量の式(比熱×質量×温度差)と同じ形なので、まとめて「3つかける」と覚えてしまってください。引っかけは温度差で仕掛けられることが多いです。「60℃にする」ではなく「50℃ぶん上げる」——階段は何段目に着いたかではなく、何段のぼったかで疲れるとイメージすれば取り違えません。そして6%も増えるという結果が、容器に空間を残す理由そのものになっています。

まとめこの問題のまとめ

増える体積 = もとの体積 × 体膨張率 × 温度差。1,000 × 0.0012 × (60−10) = 60L。温度は「差」を使うのが最大の注意点。膨らみやすさは 気体>液体>固体。この膨張があるから、容器は内容積の98%以下にして空間を残す。

問20

分野:気体の性質重要度 ★★☆物理・化学

気体の体積と、圧力・温度の関係について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)一定量の気体は、温度が一定のとき、圧力を2倍にすると体積は2分の1になる。

(2)一定量の気体は、圧力が一定のとき、温度が上がると体積は大きくなる。

(3)気体の体積は、温度が0℃から10℃に上がると2倍になる。

(4)同じだけ温度を上げたとき、気体は液体や固体よりも大きく膨張する。

(5)密閉した容器に気体を入れて加熱すると、容器内の圧力は高くなる。

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正解

(3)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「気体の性質について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。気体の性質は2つの法則だけ覚えれば足ります——「押すと縮む」と「温めると膨らむ」。難しい名前が付いていますが、言っていることは日常の感覚そのままです。

覚えるボイルの法則=押すと縮む

温度が一定のとき、気体の体積は圧力に反比例するという法則です。反比例=片方が2倍になれば、もう片方は2分の1になるという関係。つまり圧力を2倍にすると、体積は2分の1になります。身近な例=注射器の先をふさいで押すと、中の空気が縮む。自転車の空気入れも同じです。

覚えるシャルルの法則=温めると膨らむ

圧力が一定のとき、気体の体積は絶対温度に比例(片方が増えると、同じ割合でもう片方も増える)するという法則です。絶対温度(K=ケルビン)とは、−273℃を0とした温度のこと。絶対温度=セ氏温度 + 273で計算します。なぜセ氏(℃)では不都合なのか?——0℃を0として計算すると、0℃の気体の体積が0になってしまうからです。実際には0℃でも気体はちゃんと体積を持っています。そこで本当の「ゼロ」である−273℃を基準にする必要があります。

例だから0℃→10℃で2倍にはならない

絶対温度に直すと、0℃=273K、10℃=283K。283 ÷ 273 = およそ1.04倍にしかなりません。4%増えるだけです。もし2倍にしたければ、273K→546K=273℃まで温める必要があります。セ氏の数字だけを見て「0が10になったから大きく増える」と考えるのが、この分野のよくある落とし穴です。

覚える2つの法則を、身近な例で確かめる

ボイル(押すと縮む) 注射器の先を指でふさいで押すと、中の空気が縮む。圧力2倍→体積2分の1。

シャルル(温めると膨らむ) へこんだピンポン玉をお湯につけるとふくらむ。中の空気が温められて膨らむからです。

密閉容器を加熱すると圧力が上がる 膨らみたいのに膨らめないので、そのぶん圧力になる。スプレー缶を火のそばに置いてはいけないのはこのためです。

気体は液体・固体よりずっとよく膨らむ 分子どうしがバラバラで自由に動けるからです。

温度の計算は必ず絶対温度(K=℃+273)で。ここだけは注意してください。

⭕(1)一定量の気体は、温度が一定のとき、圧力を2倍にすると体積は2分の1になる。

正しい記述です。これがボイルの法則です。

温度が一定なら、圧力と体積は反比例します。圧力を2倍にすれば体積は2分の1、3倍にすれば3分の1になります。

注射器の先を指でふさいで押すと、中の空気が縮んで反発してくる——あの感覚そのものです。「押すと縮む」と覚えれば十分です。

⭕(2)一定量の気体は、圧力が一定のとき、温度が上がると体積は大きくなる。

正しい記述です。これがシャルルの法則です。

圧力が一定なら、温度が上がると体積は大きくなります。なぜ膨らむのか?——温度が高いほど分子が激しく動きまわり、広い場所を必要とするからです。

へこんだピンポン玉をお湯につけるとふくらむのがこの例です。

❌(3)気体の体積は、温度が0℃から10℃に上がると2倍になる。

これが誤りです。0℃から10℃に上げても、体積は2倍にはなりません。およそ1.04倍(4%増)にしかならないのです。

なぜか?——気体の体積は、セ氏温度ではなく絶対温度に比例するからです。絶対温度=セ氏温度+273なので、0℃=273K、10℃=283K。283 ÷ 273 = 約1.04にしかなりません。

なぜ絶対温度を使うのか?——セ氏の0℃を「ゼロ」として計算すると、0℃の気体の体積が0になってしまうからです。実際には0℃でも気体はちゃんと体積を持っています。本当に分子の動きが止まる−273℃を「ゼロ」とする必要があるのです。

セ氏の数字だけを見て「0が10になった=大きく増えた」と考えてしまうのが、この分野のよくある落とし穴です。

⭕(4)同じだけ温度を上げたとき、気体は液体や固体よりも大きく膨張する。

正しい記述です。気体は、液体や固体に比べて熱膨張がずっと大きいといえます。

なぜか?——気体の分子はバラバラで自由に飛び回っているので、温度が上がればいくらでも広がれるからです。液体や固体は分子どうしが引き合っているため、そこまで広がれません。

膨らみやすさは 気体 > 液体 > 固体。この順番は覚えておいてください。

⭕(5)密閉した容器に気体を入れて加熱すると、容器内の圧力は高くなる。

正しい記述です。密閉容器を加熱すると、内部の圧力は高くなります。

なぜか?——気体は温められると膨らみたいのに、密閉されていて膨らめないからです。行き場のない力が、そのまま圧力になります。

スプレー缶を火のそばや真夏の車内に置いてはいけないのは、これが原因で破裂するからです。危険物の容器を冷暗所に置き、直射日光を避けるのも同じ理由です。

覚える覚え方

気体は「押すと縮む(ボイル)」「温めると膨らむ(シャルル)」の2つだけ。どちらも日常の感覚どおりです。注射器を押すと縮む・ピンポン玉をお湯でふくらませる——この2つの場面を覚えておけば法則名も思い出せます。最大の注意点が温度は絶対温度(℃+273)で計算すること。0℃はゼロではない——0℃でも空気はちゃんとそこにあると考えれば、「0℃から10℃で2倍」がおかしいとすぐ気づけます。

まとめこの問題のまとめ

ボイルの法則=温度一定なら、圧力2倍で体積は2分の1(反比例)。シャルルの法則=圧力一定なら、体積は絶対温度に比例。絶対温度=セ氏温度+273なので、0℃(273K)から10℃(283K)では約1.04倍にしかならない。密閉容器を加熱すると圧力が上がる。熱膨張は 気体>液体>固体。

問21

分野:静電気の防止重要度 ★★★物理・化学

給油作業における静電気対策として、次のうち誤っているものはどれか。

(1)タンクや配管、ホースを接地(アース)して、静電気を地面へ逃がす。

(2)注入するときの流速をおさえ、ゆっくり注入する。

(3)作業場所の湿度を高く保つ。

(4)合成繊維の衣服や靴を避け、帯電しにくい作業服・靴を着用する。

(5)ノズルを液面から離し、液体を勢いよく落下させて注入する。

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正解

(5)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「給油の場面で、静電気対策として間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。静電気対策でやることは、主に4つです。しかも発想はどれも同じ——「たまる前に逃がす」か「そもそも作らない」。この2つの物差しで選択肢を見ていけば、間違いはすぐ見つかります。

用語静電気とは?なぜ危険なのか?

物と物がこすれたときに、電気の粒(電子)が一方から他方へ移り、その場にたまったままになった電気のことです。たまった電気は、ある量を超えると空気を飛び越えてパチッと火花(放電)になります。その火花は、ガソリンの蒸気に火をつけるには十分な熱を持っています。給油の場面では蒸気が出ているのが前提なので、火花さえ起きなければ事故にならない——だから静電気対策が決定的に重要なのです。

なぜ?なぜ石油系の液体はとくに危ないのか?

ガソリンや灯油は電気を通しにくいからです。発生した静電気が液体の中を逃げていけず、その場にたまり続けます。水なら電気を通すのでたまりませんが、油はたまります。そのうえ第4類の蒸気は空気より重く、低い場所にたまるので、火花が起きやすい場所と、蒸気が濃い場所が一致してしまうのです。

用語対策は4つ(発想は2種類)

【たまる前に逃がす】①接地(アース)する=地面へ電気の道を作る。②湿度を高くする=空気中の水分を通じて自然に逃がす。③導電性の高い材料を使う=そもそもたまらない。【そもそも作らない】④流速をおそくする=こすれる勢いを弱める。合成繊維を避けるのも「作らない」側の対策です。

例やってはいけない「静電気を増やす行為」

①勢いよく流す・落とす 摩擦が強くなり、静電気の発生量が増えます。液面から離して落下させると、液がしぶきになって空気とこすれ、さらに増えます。

②合成繊維の衣服を着る・脱ぎ着する 体に静電気がたまり、金属に触れた瞬間に放電します。

③乾燥した場所で作業する 逃げ道がないので、たまり続けます。

④アースを取らない 逃がす道そのものがありません。

迷ったときの物差し=「これは静電気を増やすか、減らすか」。増やすほうを選んでいる選択肢が誤りです。

⭕(1)タンクや配管、ホースを接地(アース)して、静電気を地面へ逃がす。

正しい対策です。接地(アース)は、静電気対策の基本中の基本です。

接地とは、金属の線などで機器と地面をつなぐこと。たまろうとする静電気が、地面へ流れていく道を作ります。

地面は「電気の受け皿」として無限に大きいので、いくら流し込んでもたまることはありません。タンクローリーが荷下ろし(地下タンクなどへの注入)の前にアース線をつなぐのは、このためです。

⭕(2)注入するときの流速をおさえ、ゆっくり注入する。

正しい対策です。流速を抑えるのは、「そもそも静電気を作らない」ための方法にあたります。

なぜ効くのか?——液体と管の壁がこすれる勢いが弱くなるほど、発生する静電気の量も減るからです。手を速くこすると熱くなるのと同じで、勢いが強いほど現象は激しくなります。

実際の現場でも、流速を抑えて静かに注入するのが静電気対策の基本です。

⭕(3)作業場所の湿度を高く保つ。

正しい対策です。湿度を高く保つと、静電気は逃げやすくなります。

なぜか?——空気中の水分が、電気の通り道になるからです。発生した静電気が、空気中の水分を通じて自然に逃げていきます。

逆に乾燥した冬は逃げ道がなく、たまり続けます。冬にドアノブでよくバチッとくるのがその証拠です。乾燥した日ほど、静電気の警戒が必要だということになります。

⭕(4)合成繊維の衣服や靴を避け、帯電しにくい作業服・靴を着用する。

正しい対策です。帯電しにくい作業服・靴を着用します。

なぜ服や靴が関係するのか?——人の体にも静電気はたまるからです。合成繊維の服はこすれると静電気を発生しやすく、しかも電気を通しにくいのでたまり続けます。

たまった静電気を持った人が金属のノズルに触れた瞬間、火花が飛びます。セルフのスタンドで給油前に静電気除去シートに触れるよう案内があるのは、この人体の静電気を逃がすためです。

❌(5)ノズルを液面から離し、液体を勢いよく落下させて注入する。

これが誤りです。ノズルを液面から離して勢いよく落下させるのは、静電気をいちばん増やしてしまうやり方です。

なぜ増えるのか?——理由は2つあります。①勢いが強いほど摩擦が激しくなり、発生量が増える。②液体がしぶき(細かい粒)になって、空気とこすれる面積が一気に増える。

正しいやり方は逆で、ノズルの先を液面の中まで入れ、静かに注入することです。液の中に入れてしまえば、しぶきも立たず、空気と混ざることもありません。

「勢いよく」「離して」「落下させて」——3つとも静電気を増やす言葉です。静電気対策の選択肢では、「急ぐ・強い・激しい」を意味する言葉が出てきたら、まず誤りを疑うとよいでしょう。

覚える覚え方

静電気対策は「ゆっくり・アース・しめらす・通す」の4つ。発想は「たまる前に逃がす」か「そもそも作らない」の2つだけです。選択肢を見るときの物差しは「これは静電気を増やすか、減らすか」。「勢いよく」「速く」「離して落とす」といった言葉は全部増やす側なので、出てきたら誤りと判断できます。正しい給油はノズルを液の中に入れて、静かに、ゆっくり——コップに水を注ぐときに泡立てないように注ぐのと同じ感覚です。

まとめこの問題のまとめ

静電気対策は①接地(アース)②流速をおそくする ③湿度を高くする ④導電性の材料・帯電しにくい服の4つ。ノズルを液面から離して勢いよく落下させるのは逆効果(摩擦としぶきで発生量が増える)。正しくはノズルを液中に入れて静かに注入する。

問22

分野:酸とアルカリ重要度 ★☆☆物理・化学

酸とアルカリ(塩基)について、次のうち正しいものはどれか。

(1)pHの値が7より大きいものを酸性、7より小さいものをアルカリ性という。

(2)中和の反応では、水は生じない。

(3)酸性の水溶液は、赤色リトマス紙を青色に変える。

(4)pHの値が7のとき、その水溶液は強い酸性を示す。

(5)酸とアルカリを混ぜ合わせると、たがいの性質が打ち消され、塩(えん)と水が生じる。

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正解

(5)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「酸とアルカリについて正しいのはどれか」を選ぶ問題です。乙4で問われるのはごく基本的なところだけで、pHの向き・中和とは何か・リトマス紙の色の3点にほぼ限られます。中学校の理科の範囲なので、数字の向きさえ取り違えなければ得点しやすい1問です。

用語pH(ピーエイチ)とは?

水溶液が酸性かアルカリ性かを、0から14までの数字で表したものです。7がちょうど真ん中で「中性」。7より小さい(0に近い)ほど強い酸性、7より大きい(14に近い)ほど強いアルカリ性です。身近な例ではレモン汁がpH約2(酸性)、水道水が約7(中性)、石けん水が約10(アルカリ性)。「数字が小さいほど酸っぱい」と覚えると向きを間違えません。

用語酸性・アルカリ性の性質

酸性=青色リトマス紙を赤色に変える。酸っぱい味がする(なめてはいけません)。金属を溶かすものがあります。アルカリ性=赤色リトマス紙を青色に変える。ぬるぬるした感じがあります。覚え方=「酸性は青→赤」。酸っぱいものを口にすると顔が赤くなるとイメージすると向きを取り違えません。

用語中和とは?

酸とアルカリが反応して、たがいの性質を打ち消し合うことです。このとき、必ず水と塩(えん)ができます。塩(えん)とは、酸とアルカリが結びついてできる物質のこと(食塩だけを指すわけではありません)。例=塩酸(酸)+水酸化ナトリウム(アルカリ)→ 食塩+水。危険物がこぼれたとき、中和して処理することがあるため、乙4でも基本知識として問われます。

覚えるこの3つだけ覚えれば足りる

①pHの向き 7より小さい=酸性/7=中性/7より大きい=アルカリ性。小さいほど酸っぱい。

②リトマス紙 酸性は「青→赤」/アルカリ性は「赤→青」。

③中和 酸+アルカリ → 塩(えん)+水。必ず水ができるのがポイントです。

乙4で出てくる酸性の危険物=酢酸(第2石油類・水溶性)。金属を腐食させるので、ステンレスやガラスなど、さびにくい容器を使います。

❌(1)pHの値が7より大きいものを酸性、7より小さいものをアルカリ性という。

誤りです。向きが逆になっています。

正しくはpHが7より小さいものが酸性、7より大きいものがアルカリ性です。7がちょうど中性。

「数字が小さいほど酸っぱい」と覚えてください。レモン汁はpH約2で強い酸性、石けん水はpH約10でアルカリ性です。

❌(2)中和の反応では、水は生じない。

誤りです。中和の反応では、必ず水が生じます。

酸+アルカリ → 塩(えん)+水——これが中和の基本の形です。

なぜ水ができるのか?——酸が持っている水素イオンと、アルカリが持っている水酸化物イオンが結びつくと水になるからです。この結びつきによって、酸の性質もアルカリの性質も同時に消えます。

「打ち消し合う=水になる」とセットで覚えておいてください。

❌(3)酸性の水溶液は、赤色リトマス紙を青色に変える。

誤りです。赤色リトマス紙を青色に変えるのはアルカリ性です。酸性はその逆で、青色リトマス紙を赤色に変えます。

覚え方=「酸性は青→赤」。酸っぱいものを口にすると顔が赤くなるとイメージしておくと、向きを取り違えません。

リトマス紙の色の変化は向きを入れ替えた選択肢がよく出るので、一度しっかり固めておくと得点源になります。

❌(4)pHの値が7のとき、その水溶液は強い酸性を示す。

誤りです。pHが7のときは「中性」です。強い酸性ではありません。

pH7はちょうど真ん中で、酸性でもアルカリ性でもない状態を指します。純粋な水が代表例です。

強い酸性はpHが0に近いとき。pH1〜2くらいが強い酸性にあたります。

⭕(5)酸とアルカリを混ぜ合わせると、たがいの性質が打ち消され、塩(えん)と水が生じる。

これが正しい記述です。酸とアルカリが反応して、たがいの性質を打ち消し合うことを中和といいます。

中和では、必ず水と塩(えん)ができます。塩(えん)とは、酸とアルカリが結びついてできる物質のことで、食塩だけを指すわけではありません。

例をあげると、塩酸(酸)+水酸化ナトリウム(アルカリ)→ 塩化ナトリウム(食塩)+水。酸の性質もアルカリの性質も消えて、中性に近づきます。

危険物の現場では、こぼれた酸を中和して処理することがあるため、乙4でも基本知識として問われます。

覚える覚え方

pHは「小さいほど酸っぱい」——レモン2、水7、石けん10という並びで覚えると向きを取り違えません。リトマス紙は「酸性は青→赤」。酸っぱいものを口にすると顔が赤くなるとイメージしてください。中和は「酸+アルカリ → 塩と水」で、必ず水ができるのがポイント。打ち消し合った結果が水になると考えれば自然に覚えられます。

まとめこの問題のまとめ

pHは7が中性、7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性。酸性は青色リトマス紙を赤に、アルカリ性は赤色リトマス紙を青に変える。中和=酸とアルカリがたがいの性質を打ち消し合うことで、必ず塩(えん)と水ができる。

問23

分野:金属・腐食重要度 ★★☆物理・化学

危険物のタンクや配管に使われる金属の性質について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)金属はすべて水より重いので、水に浮くことはない。

(2)鉄が空気中の酸素や水分と結びついてさびるのは、酸化の一種である。

(3)金属を細かい粉状にすると、空気に触れる面積が増えて燃えやすくなる。

(4)土の中に埋めた鋼製の配管は、土の性質や電流の影響で腐食することがある。

(5)一般に金属は、熱や電気をよく通す。

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正解

(1)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「金属の性質について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。乙4で金属が出てくるのは、タンクや配管が金属でできているからです。さびる(腐食する)と漏れの原因になるため、腐食のしくみが問われます。基本の性質からたどっていきましょう。

用語金属に共通する性質

①熱や電気をよく通す(伝導が速い)。②みがくと光る(金属光沢)。③たたくと広がり、引っぱると延びる(展性・延性)。④常温では固体(水銀だけが液体)。⑤多くは水より重い。ただし「すべて」ではありません——ナトリウム・カリウム・リチウムなどは水より軽く、水に浮きます。

用語腐食(ふしょく)とは?

金属が、まわりの環境と反応して、じわじわとぼろぼろになっていくことです。鉄のさびが代表例で、これは酸化の一種。鉄+酸素+水分 → 酸化鉄(赤さび)という反応です。なぜ乙4で問われるのか?——タンクや配管がさびて穴があけば、危険物が漏れるからです。特に地下タンク・地下配管は、外から見えないので発見が遅れます。

用語地中での腐食(電気化学的腐食)

土の中の水分や塩分、迷走電流(地面を流れる電気)によって、金属が電池のように働いてしまい、少しずつ溶け出す現象です。なぜ地中で起きやすいのか?——土は場所によって性質が違い、水分も塩分も含んでいるため、電気が流れる条件がそろいやすいからです。対策としては塗装・被覆・電気防食(電気の力でさびを防ぐ方法)がとられます。

例金属の粉が危ない理由(表面積の話)

同じ金属でも、かたまりのままなら燃えませんが、細かい粉にすると激しく燃えることがあります。

なぜか?——空気に触れる面積(表面積)が桁違いに増えるからです。燃焼は、可燃物と酸素が触れているところで起こりますから、触れる面が広いほど激しく燃えます。

同じ理屈が油にもあてはまります。灯油を布にしみ込ませると、引火点より低い温度でも火が付くのは、布のせんいの表面に薄く広がって、面積が増えるからです。

「細かくすると燃えやすい」は、金属でも油でも同じ——まとめて覚えてしまってください。

❌(1)金属はすべて水より重いので、水に浮くことはない。

これが誤りです。金属の中には、水より軽くて水に浮くものがあります。

ナトリウム・カリウム・リチウムなどは比重が1より小さく、水に浮きます。特にリチウムは比重約0.53で、金属の中で最も軽いものの1つです。

しかもこれらは水に触れると激しく反応して、可燃性の水素ガスを出しながら発熱します。浮いたまま燃え出すという非常に危険な性質を持ち、第3類(自然発火性物質および禁水性物質)の危険物に指定されています。

「金属=重い」というイメージは、多くの金属にはあてはまりますが、「すべて」ではありません。選択肢に「すべて」「必ず」が出てきたら、まず例外を探す——これは試験全体で使える読み方です。

⭕(2)鉄が空気中の酸素や水分と結びついてさびるのは、酸化の一種である。

正しい記述です。鉄がさびるのは酸化の一種です。

鉄+酸素+水分 → 酸化鉄(赤さび)。酸素と結びつく=酸化ですから、定義どおりです。

燃焼との違いは速さだけです。燃焼=熱と光を出しながら急激に進む酸化、さび=ゆっくり進む酸化。さびは「超スローモーションの燃焼」と考えると両者の関係がつかめます。

⭕(3)金属を細かい粉状にすると、空気に触れる面積が増えて燃えやすくなる。

正しい記述です。金属を粉状にすると、燃えやすくなります。

なぜか?——空気に触れる面積(表面積)が桁違いに増えるからです。燃焼は、可燃物と酸素が触れているところで起こるので、触れる面が広いほど激しく燃えます。

実際、鉄粉・アルミニウム粉・マグネシウム粉は第2類(可燃性固体)の危険物に指定されています。かたまりの鉄は燃えないのに、粉になると危険物になるのです。

同じ理屈で、灯油を布にしみ込ませると引火しやすくなります。

⭕(4)土の中に埋めた鋼製の配管は、土の性質や電流の影響で腐食することがある。

正しい記述です。地中の鋼製配管は、土の性質や電流の影響で腐食することがあります。

なぜ地中で起きやすいのか?——土は場所によって性質が違い、水分も塩分も含んでいるため、金属が電池のように働いてしまう条件がそろいやすいからです。電車のレールなどから漏れて地面を流れる電流(迷走電流)も腐食の原因になります。

これが地下タンク・地下配管の怖いところです。外から見えないので、穴があいて漏れていても気づけません。だから地下タンクを持つ施設は、指定数量の倍数に関係なく定期点検が義務になっています。

⭕(5)一般に金属は、熱や電気をよく通す。

正しい記述です。金属は一般に、熱も電気もよく通します。

なぜよく通すのか?——金属の中には、自由に動き回れる電子がたくさんあるからです。この電子が熱も電気も運びます。

この性質は、静電気対策にも関係するものです。電気を通す材料はそもそも静電気がたまらないので、接地(アース)と組み合わせて使われます。

覚える覚え方

金属の基本は「熱と電気をよく通す・みがくと光る・たたくと広がる」。乙4で大事なのは腐食のほうで、さび=ゆっくりした酸化=スローモーションの燃焼とつないでおくと理解が深まります。粉にすると燃えやすいのは「触れる面が増えるから」——布にしみた灯油が燃えやすいのとまったく同じ理屈です。そして「金属はすべて水より重い」は誤り。ナトリウムは水に浮いて、しかも燃える——この例外は覚えておく価値があります。

まとめこの問題のまとめ

金属は一般に熱・電気をよく通し、光沢があり、展性・延性がある。さびは酸化の一種で、ゆっくり進む燃焼のようなもの。粉状にすると表面積が増えて燃えやすくなる(鉄粉・アルミニウム粉は第2類の危険物)。地中の配管は土の性質や迷走電流で腐食する。ナトリウム・カリウムなど水より軽い金属もある。

問24

分野:自然発火・混合危険重要度 ★★☆物理・化学

自然発火および混合危険について、次のうち正しいものはどれか。

(1)自然発火は、外部から火源が与えられることによって起こる。

(2)自然発火が起こるのは動植物油類だけで、他の物質では起こらない。

(3)第4類の危険物と第1類の危険物を混ぜても、どちらも液体と固体なので危険はない。

(4)自然発火を防ぐには、発熱している物をまとめて積み重ね、外気に触れさせないようにするとよい。

(5)自然発火は、物質が酸化などによって自ら発熱し、その熱が蓄積して発火点に達することで起こる。

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正解

(5)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「自然発火と混合危険について正しいのはどれか」を選ぶ問題です。自然発火は、火の気がまったくないのに勝手に燃え出す現象。混合危険は、混ぜてはいけない組合せの話です。どちらも理屈が分かれば暗記が要らない分野なので、しくみから見ていきます。

用語自然発火とは?(3段階のしくみ)

①物質が空気中の酸素とゆっくり結びつく(酸化)→②そのとき熱が出る(酸化熱)→③熱が逃げずにたまり、温度が上がって発火点に達する。この3段階で、火種がまったくないのに燃え出します。ポイントは「たくさん熱が出る」と「熱が逃げない」の両方がそろうこと。どちらか一方だけでは起こりません。

覚える自然発火は油だけではない

動植物油類(特に乾性油)が代表ですが、それだけではありません。石炭・干し草・肥料・木くずなども自然発火します。油の場合は酸化熱ですが、発酵熱(微生物のはたらきによる熱)・吸着熱・分解熱など、熱が出る原因はいくつもあります。共通しているのは「熱が出て、逃げ場がない」という点だけです。

用語混合危険とは?

2つ以上の物質を混ぜたときに、発火・爆発などの危険が生じる組合せのことです。代表は「燃えるもの」と「燃やすもの」の組合せ。第4類(引火性液体=燃えるもの)と第1類(酸化性固体)・第6類(酸化性液体)=燃やすものを混ぜるのは非常に危険です。だから運搬でも混載が禁止されています(第4類は第2類・第3類・第5類とはOK、第1類・第6類とはNG)。

例自然発火を防ぐ方法(発想は2つ)

【熱を逃がす】①広げる・薄く伸ばす 積み重ねず、風通しのよい場所に広げます。熱がどんどん逃げていくのでたまりません。

②冷やす・換気する 温度そのものを下げます。

【酸素を断つ】③ふたのある金属容器に入れる 酸素が届かなければ酸化そのものが起きません。

やってはいけないこと=まるめて積み上げる。中で出た熱が外に出られず、こもり続けます。ふとんを重ねると中があたたかいのと同じです。

「熱を出さない」か「熱をためない」か——どちらかを断てば自然発火は起きません。

❌(1)自然発火は、外部から火源が与えられることによって起こる。

誤りです。自然発火に、外部からの火源は関係ありません。

自然発火は、物質そのものの中で熱が生まれて起こる現象です。火種がまったくない場所でも起こる——だからこそ怖いのです。

火気厳禁を徹底していても、油のしみた布を積み上げて放置しただけで火事になり得ます。

❌(2)自然発火が起こるのは動植物油類だけで、他の物質では起こらない。

誤りです。自然発火は動植物油類だけの現象ではありません。

石炭・干し草・肥料・木くず・金属粉など、多くの物質で自然発火は起こります。

熱が出る原因もいろいろです。油=酸化熱/干し草・肥料=発酵熱(微生物のはたらき)/活性炭=吸着熱など。

共通しているのは「熱が出て、逃げ場がない」という1点だけ。原因が何であれ、この条件がそろえば自然発火は起こります。

❌(3)第4類の危険物と第1類の危険物を混ぜても、どちらも液体と固体なので危険はない。

誤りです。第4類と第1類を混ぜると、激しく燃えるおそれがあります。

なぜか?——第4類は「燃えるもの」、第1類(酸化性固体)は「ほかのものを燃やすもの」だからです。燃える材料と、燃やす力がそろえば、一気に激しく燃えます。

液体と固体だから安全、という理屈は成り立ちません。状態(液体か固体か)ではなく、性質(燃えるものか、燃やすものか)で判断します。

だから運搬でも、第4類は第1類・第6類との混載が禁止されています(第2類・第3類・第5類とは一緒に積めます)。

❌(4)自然発火を防ぐには、発熱している物をまとめて積み重ね、外気に触れさせないようにするとよい。

誤りです。積み重ねて外気に触れさせないのは、自然発火を起こしやすくするやり方にほかなりません。

なぜ危険なのか?——積み重ねると、中で出た熱が外に出られず、こもり続けるからです。熱がたまれば温度が上がり、やがて発火点に届きます。

正しい対策は逆で、広げて風通しのよい場所に置き、熱を逃がすこと。またはふたのある金属容器に入れて、酸素を断つことです。

「外気に触れさせない」だけでは不十分です。密閉して酸素を断つなら有効ですが、積み重ねただけでは空気は入り、熱だけがこもります——いちばん危ない状態になってしまいます。

⭕(5)自然発火は、物質が酸化などによって自ら発熱し、その熱が蓄積して発火点に達することで起こる。

これが正しい記述です。自然発火は、物質が酸化などによって自ら発熱し、その熱が蓄積して発火点に達することで起こります。

3段階でたどると分かりやすくなります。①酸素とゆっくり結びつく(酸化)→②熱が出る→③熱が逃げずにたまって温度が上がる→④発火点に達して燃え出す。

大事なのは、②と③の両方が必要だということです。熱がたくさん出ても、逃げてしまえば温度は上がりません。逆に逃げ場がなくても、熱が出なければ何も起きないのです。

なお熱の原因は酸化熱だけではありません。石炭・干し草・肥料などでは発酵熱や吸着熱によっても自然発火が起こります。

覚える覚え方

自然発火は「熱が出る」+「熱が逃げない」の2つがそろったときだけ起こります。だから対策も2通り——広げて熱を逃がすか、密閉して酸素を断つか。いちばん危ないのは「積み重ねて放置」で、空気は入るのに熱は逃げないという最悪の組合せになります。ふとんを重ねると中があたたかい——このイメージで覚えてください。混合危険は「燃えるもの(4類)」と「燃やすもの(1類・6類)」を一緒にしないだけです。

まとめこの問題のまとめ

自然発火=火種なしで、酸化などによる発熱がたまって発火点に達する現象。「熱が出る」と「熱が逃げない」の両方がそろったときに起こる。対策は「広げて熱を逃がす」か「密閉して酸素を断つ」(積み重ねるのは最悪)。動植物油類だけでなく石炭・干し草などでも起こる。第4類と第1類・第6類の混合は非常に危険。

問25

分野:火災の区分と消火剤重要度 ★★★物理・化学

火災の区分と消火剤について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)木材や紙などの火災をA火災(普通火災)といい、消火器の表示は白色である。

(2)ガソリンや灯油などの火災をB火災(油火災)といい、消火器の表示は黄色である。

(3)棒状に放射する水は、油火災にも電気火災にも適応している。

(4)二酸化炭素消火剤は電気を通さないので、電気設備の火災にも使うことができる。

(5)電気設備の火災をC火災(電気火災)といい、消火器の表示は青色である。

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正解

(3)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「火災の区分と消火剤について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。火災はA・B・Cの3つに分けられ、消火器にはそれぞれの色の丸い表示が付いています。実物の消火器を見たことがあれば、思い出すだけで解ける問題です。色と、その火災にどの消火剤が使えるかを確認しましょう。

用語火災の3区分

A火災(普通火災)=木材・紙・繊維など。表示は白色。B火災(油火災)=ガソリン・灯油など、第4類の危険物の火災はここ。表示は黄色。C火災(電気火災)=電気設備・変圧器など。表示は青色。覚え方=「A・B・C」の順に「白・黄・青」。紙は白、油は黄色っぽい、電気は青い火花——とイメージすると結び付きます。

なぜ?なぜ電気火災に水が使えないのか?

水は電気を通すからです。棒状に放射した水はひとつながりの水の柱になるので、その水を伝って電気が消火する人まで流れてきます(感電)。これが棒状の水が電気火災に使えない理由です。(霧状にすれば水が途切れるので、電気火災にも適応するものがあります。棒状か霧状かで、使えるかどうかが変わるのがポイントです。)

なぜ?なぜ油火災に水が使えないのか?

油は水に浮くからです。燃えている油が水の上に乗って流れ、火事が広がります(火面拡大)。さらに高温の油に水がかかると、水が一瞬で水蒸気になって体積が急に膨らみ、燃えている油を吹き飛ばします。広げるか、吹き飛ばすか——どちらにしても逆効果です。

例第4類(B火災)に使える消火剤・使えない消火剤

⭕使える 泡(窒息)・粉末(抑制)・二酸化炭素(窒息)・ハロゲン化物(抑制)。どれも「酸素を断つ」か「反応を止める」働きです。

❌使えない 棒状の水・棒状の強化液。油が浮いて広がるためです。

△条件つき 霧状の強化液は油火災にも適応します。細かい霧が液面をおおうためです。

水溶性の危険物(アルコール・アセトンなど)には耐アルコール泡。一般の泡は水を吸われて壊れてしまいます。

電気火災(C火災)で安心なのは二酸化炭素・粉末・ハロゲン化物。いずれも電気を通さないからです。

⭕(1)木材や紙などの火災をA火災(普通火災)といい、消火器の表示は白色である。

正しい記述です。A火災(普通火災)は木材・紙・繊維などの火災で、消火器の表示は白色です。

いちばん一般的な火災なので「普通火災」と呼ばれます。水による冷却消火がよく効きます。

なぜ水が効くのか?——水は比熱が大きく、蒸発するときに大量の熱を奪うので、燃え続けられない温度まで下げられるからです。

⭕(2)ガソリンや灯油などの火災をB火災(油火災)といい、消火器の表示は黄色である。

正しい記述です。B火災(油火災)はガソリン・灯油などの火災で、消火器の表示は黄色です。

第4類の危険物の火災は、すべてここに入ります。乙4を勉強するうえで、いちばん関係の深い区分です。

使える消火剤は、泡・粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物。棒状の水は使えません。

❌(3)棒状に放射する水は、油火災にも電気火災にも適応している。

これが誤りです。棒状に放射する水は、油火災にも電気火災にも適応していません。

油火災に使えない理由——油は水に浮くので、燃えている油が水に乗って流れ広がります(火面拡大)。高温の油なら水が一瞬で水蒸気になって、燃えている油を吹き飛ばします。

電気火災に使えない理由——水は電気を通すからです。棒状の水はひとつながりの水の柱なので、その水を伝って電気が消火する人まで流れてきます(感電)。

棒状の水が適応するのはA火災(普通火災)だけです。なお霧状にすれば水が途切れるので、電気火災にも適応するものがあります——棒状か霧状かで結論が変わるのがこの分野の要注意点です。

⭕(4)二酸化炭素消火剤は電気を通さないので、電気設備の火災にも使うことができる。

正しい記述です。二酸化炭素消火剤は電気を通さないので、電気設備の火災にも使えます。

二酸化炭素の長所は2つ。①電気を通さないので感電しない。②あとが汚れないので、精密機器やコンピューター室にも使える。

ただし短所もあります。狭い室内で使うと、酸素が減って人が窒息するおそれがあります。火を消すしくみそのものが「酸素を追い出すこと」なので、火にとって危険な状態は、人にとっても危険なのです。

また風のある屋外では流されて効きにくいという弱点もあります。

⭕(5)電気設備の火災をC火災(電気火災)といい、消火器の表示は青色である。

正しい記述です。C火災(電気火災)は電気設備の火災で、消火器の表示は青色になっています。

電気火災でいちばん怖いのは感電です。電気を通す消火剤を使うと、その消火剤を伝って電気が消火する人まで流れてきます。

だから使えるのは、電気を通さないもの——二酸化炭素・粉末・ハロゲン化物です。

覚える覚え方

火災の区分は「A・B・C=白・黄・青」。紙は白、油は黄色っぽい、電気は青い火花とイメージすれば色を取り違えません。第4類はB火災で、使えるのは泡・粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物。棒状の水はA火災だけ——油には浮いてしまい、電気には水を伝って感電するから、B・Cのどちらにも使えないと理由で覚えてください。

まとめこの問題のまとめ

A火災(普通・白)/B火災(油・黄)/C火災(電気・青)。第4類はB火災で、泡・粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物が使える。棒状の水はA火災だけ(油には浮いて広がり、電気には感電するので使えない)。二酸化炭素は電気を通さないのでC火災に使えるが、狭い室内では人が窒息する危険がある。

③危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(10問)

第4類の各品名の性質と、その火の消し方。数字(引火点・比重)を覚えているかが勝負です。

問26

分野:品名の区分重要度 ★★★性質・消火

第4類の品名の区分について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)第1石油類とは、引火点が21℃未満のものをいう。

(2)第2石油類とは、引火点が21℃以上70℃未満のものをいう。

(3)第3石油類とは、引火点が70℃以上200℃未満のものをいう。

(4)第4石油類とは、引火点が200℃以上250℃未満のものをいう。

(5)動植物油類とは、引火点が250℃以上のものをいう。

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正解

(5)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「品名を分ける引火点の境目で間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。第4類は引火点によって7つの品名に分けられています。この境目の数字は、指定数量とセットで、乙4のいちばん基礎になる知識です。数字が並んでいるだけなので、順番で覚えれば得点しやすくなります。

なぜ?なぜ引火点で分けるのか?

引火点=火を近づけたときに燃え出す、いちばん低い液温です。引火点が低いほど、低い温度でも火が付く=危険。ですから引火点で区切れば、危険度の順に並べられるのです。そして危険なものほど指定数量が小さくなる——引火点の区分と指定数量は、同じ危険度の物差しの表と裏だと考えると、まとめて覚えられます。

用語7つの品名と境目の数字

特殊引火物=発火点100℃以下、または引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下。第1石油類=引火点21℃未満。アルコール類=炭素数1〜3の飽和1価アルコール(引火点では区切りません)。第2石油類=引火点21℃以上70℃未満。第3石油類=引火点70℃以上200℃未満。第4石油類=引火点200℃以上250℃未満。動植物油類=引火点250℃未満。

覚える動植物油類だけが「未満」で終わる理由

動植物油類は、引火点で他と区切っているのではなく、「動物や植物からとった油」という出どころで決まるからです。そのうえで引火点250℃未満のものだけが危険物として扱われます。なぜ250℃で線を引くのか?——それ以上引火点が高ければ、現実的に火災の危険が小さいと判断されているからです。「250℃以上」ではなく「250℃未満」——ここが本問のポイントになります。

覚える数字を1本の線で並べる

21℃ ←第1石油類と第2石油類の境目。常温(20℃)のすぐ上に引いた線です。

70℃ ←第2石油類と第3石油類の境目。

200℃ ←第3石油類と第4石油類の境目。

250℃ ←第4石油類の上限、かつ動植物油類の上限。

覚える数字は「21・70・200・250」の4つだけ。21だけが半端で、あとはきりのよい数字です。21は常温の20℃のすぐ上に線を引いたから——と理由づけしておけば忘れません。

⭕(1)第1石油類とは、引火点が21℃未満のものをいう。

正しい記述です。第1石油類=引火点21℃未満です(特殊引火物にあたるものを除きます)。

なぜ21℃なのか?——常温(およそ20℃)のすぐ上に線を引いたと考えると分かります。21℃未満=常温ですでに引火するグループ、という意味づけです。

ガソリン(−40℃以下)、アセトン(約−20℃)、ベンゼン(約−11℃)、トルエン(約4℃)が代表です。

⭕(2)第2石油類とは、引火点が21℃以上70℃未満のものをいう。

正しい記述です。第2石油類=引火点21℃以上70℃未満です。

常温では引火しないが、少し温めれば引火するという危険度帯にあたります。

灯油(40℃以上)、軽油(45℃以上)が代表。水溶性では酢酸(約39℃)がここに入ります。

⭕(3)第3石油類とは、引火点が70℃以上200℃未満のものをいう。

正しい記述です。第3石油類=引火点70℃以上200℃未満です。

かなり温めないと引火しないグループですが、重油のように、使うときに加熱する油が含まれるため油断はできません。

重油(およそ60〜150℃)、クレオソート油が代表。重油は品名として第3石油類と決められているので、引火点が70℃に届かないものも第3石油類に入ります。水溶性ではグリセリン・エチレングリコールがここに入ります。

⭕(4)第4石油類とは、引火点が200℃以上250℃未満のものをいう。

正しい記述です。第4石油類=引火点200℃以上250℃未満と定められています。

ギヤー油・シリンダー油など、粘りの強い、機械に使う油のグループです。

ほとんど火が付かないぶん、指定数量は6,000Lと大きく設定されています。

❌(5)動植物油類とは、引火点が250℃以上のものをいう。

これが誤りです。動植物油類は「引火点250℃以上」ではなく「引火点250℃未満」のものをいいます。

なぜ「未満」なのか?——動植物油類は、引火点で他の品名と区切っているのではなく、「動物や植物からとった油」という出どころで決まるからです。そのうえで引火点が250℃未満のものだけが危険物として扱われます。

もし「250℃以上」なら、話がまったく逆になります。引火点が高いほど火が付きにくいのですから、250℃以上のものは、むしろ危険物から外れるのです。

サラダ油・なたね油・あまに油などが該当し、指定数量は10,000Lで第4類最大。ただし自然発火という別の危険があることは忘れないでください。

覚える覚え方

覚える数字は「21・70・200・250」の4つだけ。21だけが半端なのは、常温20℃のすぐ上に線を引いたからと理由づけしておけば忘れません。動植物油類は「250℃未満」——引火点が高いものほど安全なのだから、危険物として扱うのは「250℃より下のもの」という向きになります。「以上」と「未満」を入れ替えたら、危険度の話が逆さまになる——そう考えれば、この誤りには気づけます。

まとめこの問題のまとめ

第1石油類=21℃未満/第2石油類=21℃以上70℃未満/第3石油類=70℃以上200℃未満/第4石油類=200℃以上250℃未満/動植物油類=250℃未満。覚える数字は21・70・200・250の4つ。動植物油類は「以上」ではなく「未満」。

問27

分野:二硫化炭素重要度 ★★☆性質・消火

二硫化炭素の性状について、次のうち正しいものはどれか。

(1)水より軽く、水に浮くので、水をかけると火災が拡大する。

(2)燃えても有害なガスは発生しないので、屋内でも安心して消火作業ができる。

(3)引火点は約30℃で、常温では引火しない。

(4)発火点が約90℃と低く、熱湯や高温の配管に触れただけで発火するおそれがある。

(5)第2石油類に分類され、指定数量は1,000Lである。

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正解

(4)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「二硫化炭素について正しいのはどれか」を選ぶ問題です。二硫化炭素は第4類の中でいちばん危険な物質の1つとしてよく出題されます。しかも第4類の「一般的な性質」から外れる例外がいくつもあるので、そこを狙って出題されます。例外を1つずつ確認していきましょう。

用語二硫化炭素とは?

化学式CS₂の、無色で強いにおいのある液体です。特殊引火物・指定数量50Lに分類されます。引火点は約−30℃、発火点は約90℃。比重は約1.26で、第4類には珍しく水より重い。水には溶けにくく、蒸気比重(蒸気が空気の何倍重いか)は約2.6。蒸気には毒性があることも重要です。

なぜ?なぜ発火点90℃が異常に危険なのか?

お湯が沸く100℃よりも低いからです。火種がまったくなくても、熱い蒸気配管・湯気の出ている機器・熱湯に触れただけで発火します。第4類で最も低い発火点で、ガソリン(約300℃)や灯油(約220℃)と比べると桁違いに低いことが分かります。「火気厳禁を守っていれば大丈夫」が通用しない、まれな物質です。

なぜ?なぜ水中に沈めて保管するのか?

水より重く(比重約1.26)、水に溶けにくいという2つの性質がそろっているからです。容器に水を張ると、二硫化炭素は水の下に沈み、上を水がフタのようにおおいます。すると蒸気が空気中に出てこられません。これは二硫化炭素だからできる方法で、ガソリンや灯油に同じことをすると、水より軽いので上に浮いてしまい、まったく逆効果になります。

例二硫化炭素は「例外」だらけ

例外① 水より重い(比重約1.26) 第4類はほとんどが水より軽いのに、これは沈みます。

例外② 発火点が約90℃と極端に低い 第4類で最も低い。お湯より低い温度で勝手に燃えます。

例外③ 水中貯蔵ができる 上の2つ(重い・溶けない)がそろっているからこそ可能な方法です。

例外④ 燃えると有毒ガス(二酸化硫黄)が出る 屋内での消火作業では中毒の危険があります。

「二硫化炭素は例外だらけ」と覚えておけば、一般的な第4類と同じ説明が書いてあったら疑うという読み方ができます。

❌(1)水より軽く、水に浮くので、水をかけると火災が拡大する。

誤りです。二硫化炭素は水より重く、水に沈みます。比重は約1.26。

第4類のほとんどは水より軽い(ガソリン0.65〜0.75、灯油約0.8)ので、この選択肢は「一般的な第4類」の説明をそのまま当てはめた引っかけです。

水より重く、水に溶けないという性質があるからこそ、水中に沈めて保管する(水中貯蔵)という特別な方法が使えるのです。

❌(2)燃えても有害なガスは発生しないので、屋内でも安心して消火作業ができる。

誤りです。二硫化炭素は、燃えると有毒な二酸化硫黄を発生します。

なぜ有毒なガスが出るのか?——二硫化炭素(CS₂)には硫黄(S)が含まれているからです。燃えると硫黄が酸素と結びついて二酸化硫黄(SO₂)になります。これは吸い込むと呼吸器を強く傷める有毒ガスです。

屋内での消火作業は特に危険で、空気呼吸器などの保護具が欠かせません。

なお二硫化炭素は蒸気そのものにも毒性があります。燃えていなくても危険だということです。

❌(3)引火点は約30℃で、常温では引火しない。

誤りです。二硫化炭素の引火点は約−30℃で、常温でも十分に引火します。

−30℃ということは、真冬の屋外でも火が付く濃さの蒸気を出しているということ。「約30℃で常温では引火しない」というのは、マイナスの符号を取り去った、たちの悪い引っかけです。

そもそも特殊引火物の定義が「発火点100℃以下、または引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下」。定義の時点で「低い温度で危ない」ことが条件になっています。

⭕(4)発火点が約90℃と低く、熱湯や高温の配管に触れただけで発火するおそれがある。

これが正しい記述です。二硫化炭素の発火点は約90℃で、第4類の中で最も低い値を示します。

90℃という温度がどれくらいか——お湯が沸く100℃より低いのです。つまり熱い蒸気配管・湯気の出ている機器・熱湯に触れただけで、火種がなくても発火するおそれがあるということ。

ガソリンの発火点は約300℃、灯油・軽油は約220℃ですから、桁違いに低いことが分かります。

これが二硫化炭素を「特殊引火物」として最も厳しく扱う理由です。なお引火点も約−30℃と低く、常温をはるかに下回ります。

❌(5)第2石油類に分類され、指定数量は1,000Lである。

誤りです。二硫化炭素は特殊引火物で、指定数量は50Lです。第2石油類(1,000L)ではありません。

50Lは第4類の中で最も小さい指定数量。それだけ危険と評価されているということです。

なぜ特殊引火物なのか?——発火点が100℃以下(約90℃)という特殊引火物の定義にそのままあてはまるからです。

覚える覚え方

二硫化炭素は「例外だらけの危険物」と覚えてください。水より重い・発火点が第4類で最も低い(約90℃)・水中貯蔵ができる・燃えると有毒ガスが出る——一般的な第4類と同じ説明が書いてあったら、まず疑うという読み方ができます。発火点90℃は「お湯が沸く前に燃え出す」とイメージすれば、その異常さが実感できます。水中貯蔵は「重くて水に溶けないから、水でフタができる」——理由まで押さえておけば、他の物質と取り違えません。

まとめこの問題のまとめ

二硫化炭素は特殊引火物・指定数量50L。発火点約90℃(第4類で最も低い)・引火点約−30℃。比重約1.26で水より重く、水に溶けないため水中貯蔵で蒸気の発生を防ぐ。燃えると有毒な二酸化硫黄を発生し、蒸気にも毒性がある。

問28

分野:アセトアルデヒド等重要度 ★★☆性質・消火

アセトアルデヒドの性状および貯蔵について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)沸点が約20℃と低く、常温では沸騰してしまうほど蒸発しやすい。

(2)水によく溶け、アルコールやエーテルにも溶ける。

(3)貯蔵するタンクには、窒素などの不活性ガスを封入する。

(4)沸点が低いため、加熱しても蒸気は発生せず、引火の危険は小さい。

(5)銅や銀などの金属と反応して、爆発性の物質をつくることがある。

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正解

(4)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「アセトアルデヒドについて間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。アセトアルデヒドは特殊引火物の1つ。沸点が約20℃——つまり通常の室温で沸騰してしまう液体です。この一点から、危険性も貯蔵方法も多くが説明できます。

用語アセトアルデヒドとは?

刺激臭のある無色の液体で、特殊引火物・指定数量50Lに分類されます。引火点はおよそ−38℃、沸点はおよそ20℃。水にもアルコールにもよく溶けます。蒸気には毒性があり、酸化するとカルボン酸(酢酸)になるという性質も持っています。

用語沸点20℃が意味すること

通常の室温(20℃前後)で、すでに沸騰するということです。沸騰=液体の内部からも蒸気が出る状態ですから、置いておくだけで、ものすごい勢いで蒸気が出続けます。だから密閉できない容器では保管できませんし、夏場は冷却しなければタンクの内圧が上がってしまいます。「加熱しても蒸気が出ない」などということは絶対にありません——むしろ放っておいても出続けるのです。

なぜ?なぜ不活性ガスを封入するのか?

タンクの中の空気(酸素)を追い出すためです。窒素などの燃えないガスで満たしてしまえば、タンクの中に酸素がなくなり、燃焼の3要素(燃えるもの・酸素・火などの熱源)がそろわなくなります。蒸気は出続けるが、燃える相手(酸素)がいないという状態を作るわけです。アセトアルデヒド・酸化プロピレンなど、蒸発しやすい特殊引火物に共通する貯蔵方法です。

例特殊引火物4つの「貯蔵の急所」

ジエチルエーテル 日光で爆発性の過酸化物ができるので遮光・密栓・冷暗所。

二硫化炭素 水より重く水に溶けないので水中貯蔵。

アセトアルデヒド 沸点約20℃と極端に低いので不活性ガスを封入し、冷却して貯蔵。銅・銀・水銀・マグネシウムとの接触は避ける(爆発性の物質をつくるため)。

酸化プロピレン 沸点約35℃。こちらも不活性ガスを封入し、銅などとの接触を避けます。

貯蔵方法は、その物質の弱点から決まっている——弱点を1つ覚えれば、貯蔵方法も自然に出てきます。

⭕(1)沸点が約20℃と低く、常温では沸騰してしまうほど蒸発しやすい。

正しい記述です。アセトアルデヒドの沸点は約20℃で、通常の室温で沸騰してしまうほど蒸発しやすい液体です。

沸騰とは、液体の内部からも蒸気が出る状態のこと。室温に置いただけで、ものすごい勢いで蒸気が出続けるということになります。

ちなみに特殊引火物の定義の1つが「引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下」。アセトアルデヒド(引火点約−38℃、沸点約20℃)はこの定義にぴたりと当てはまります。

⭕(2)水によく溶け、アルコールやエーテルにも溶ける。

正しい記述です。アセトアルデヒドは水によく溶け、アルコールやエーテルにも溶けます。

水に溶ける=消火のとき、一般の泡消火剤が使えないということ。泡の中の水分が吸い取られて、泡が壊れてしまうからです。水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を使います。

「水に溶けるかどうか」は、そのまま消火剤の選び方につながる——この結び付きは、性質の問題を解くうえで常に意識してください。

⭕(3)貯蔵するタンクには、窒素などの不活性ガスを封入する。

正しい記述です。貯蔵タンクには窒素などの不活性ガスを封入します。

なぜか?——タンクの中の空気(酸素)を追い出すためです。燃えないガスで満たしてしまえば、タンク内に酸素がなくなり、燃焼の3要素がそろわなくなります。

アセトアルデヒドは、蒸気が出るのを止められません(沸点が約20℃なので)。だったら、燃える相手のほうをなくしてしまおう——というのがこの方法の考え方です。

酸化プロピレン(沸点約35℃)も同じ方法で貯蔵されます。

❌(4)沸点が低いため、加熱しても蒸気は発生せず、引火の危険は小さい。

これが誤りです。沸点が低いということは、「蒸気が出ない」ではなく「蒸気がどんどん出る」ということです。まったく逆の説明になっています。

沸点約20℃=室温で沸騰するのですから、加熱しなくても、放っておくだけで蒸気が出続けます。加熱すれば、蒸気の出方はなおさら激しくなるのです。

さらに引火点は約−38℃。真冬の屋外でも火が付く濃さの蒸気が出ています。引火の危険は「小さい」どころか、第4類で最も大きい部類です。

「沸点が低い=蒸発しやすい=危険」——この向きを取り違えると、この分野は全部逆に見えてしまいます。沸点が低いほど、蒸気になりやすいとしっかり結び付けておいてください。

⭕(5)銅や銀などの金属と反応して、爆発性の物質をつくることがある。

正しい記述です。アセトアルデヒドは、銅・銀・水銀・マグネシウムなどと反応して、爆発性の物質をつくることがあります。

そのためこれらの金属でできた容器や配管は使えません。設備の材質まで制限されるという点で、扱いの難しい危険物です。

酸化プロピレンにも同様の性質があります。「アセトアルデヒドと酸化プロピレンは、銅などを嫌う」とセットで覚えてください。

覚える覚え方

アセトアルデヒドは「沸点20℃=室温で沸く液体」——この一点をつかめば、多くを説明できます。沸くのだから蒸気は止められない→だったら燃える相手(酸素)をなくす→不活性ガスを封入する。貯蔵方法は、その物質の弱点から決まっているのです。特殊引火物4つは「エーテル=日光/二硫化炭素=水中/アセトアルデヒドと酸化プロピレン=不活性ガスと銅」と弱点で覚えると混ざりません。

まとめこの問題のまとめ

アセトアルデヒドは特殊引火物・指定数量50L。沸点約20℃・引火点約−38℃で、室温で沸騰するほど蒸発しやすい。水によく溶けるので消火は耐アルコール泡。貯蔵タンクには窒素などの不活性ガスを封入し、銅・銀などとの接触を避ける。

問29

分野:ベンゼン・トルエン重要度 ★★☆性質・消火

ベンゼンおよびトルエンの性状について、次のうち正しいものはどれか。

(1)どちらも水によく溶けるので、水で薄めれば安全に処理できる。

(2)どちらも水に溶けず、水より軽いため、水をかけると水面に広がって燃え続ける。

(3)どちらも蒸気は空気より軽く、天井付近にたまりやすい。

(4)ベンゼンの引火点は約40℃で、常温では引火しない。

(5)どちらも無臭なので、漏えいに気づきにくい。

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正解

(2)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「ベンゼンとトルエンについて正しいのはどれか」を選ぶ問題です。この2つは塗料の溶剤や化学原料に使われる、においの強い液体で、どちらも第1石油類(非水溶性)・指定数量200L。ガソリンとほとんど同じ扱いだと考えてください。性質もガソリンによく似ています。

用語ベンゼンとは?

無色で、特有のにおいのある液体です。第1石油類(非水溶性)・指定数量200L。引火点はおよそ−11℃、比重はおよそ0.88で水より軽く、水には溶けません。発がん性を含む強い毒性があり、取扱いには換気と保護具が欠かせません。

用語トルエンとは?

ベンゼンによく似た無色で、シンナーのようなにおいのある液体です。第1石油類(非水溶性)・指定数量200L。引火点はおよそ4℃、比重はおよそ0.87。トルエンにも毒性があります(吸い込むと頭痛・めまい・吐き気、多量では意識障害)。「トルエンは毒性がない」という記述は誤りです。

用語この2つはガソリンとほぼ同じ扱い

引火点が低く(常温で引火する)、水に溶けず、水より軽く、蒸気は空気より重い——ガソリンとまったく同じ性格です。指定数量も同じ200L。ですから火災予防も消火も、ガソリンと同じように考えてよいでしょう。水は使わず、泡・粉末・二酸化炭素で消火します。

例第1石油類の主なメンバーを整理する

【非水溶性・指定数量200L】ガソリン(引火点−40℃以下)、ベンゼン(約−11℃)、トルエン(約4℃)。消火は泡・粉末・二酸化炭素(一般の泡でよい)。

【水溶性・指定数量400L】アセトン(約−20℃)、ピリジン。消火は耐アルコール泡(一般の泡は水を吸われて壊れる)。

共通点=どれも引火点21℃未満=常温で引火する。

覚え方=「水に溶けるか溶けないかで、指定数量も消火剤も変わる」。この1点を確かめるだけで、多くの問題が解けます。

❌(1)どちらも水によく溶けるので、水で薄めれば安全に処理できる。

誤りです。ベンゼンもトルエンも水に溶けません(非水溶性)。

そのうえ水より軽い(比重0.87〜0.88)ので、水をかけると浮いてしまいます。薄めて安全にする、という処理はできません。

水に溶ける(水溶性)のは、アセトン・アルコール類・酢酸・グリセリンなど。ベンゼン・トルエンはガソリンと同じ非水溶性のグループです。

⭕(2)どちらも水に溶けず、水より軽いため、水をかけると水面に広がって燃え続ける。

これが正しい記述です。ベンゼンもトルエンも水に溶けず、水より軽いため、水をかけると水面に広がって燃え続けます。

これを火面拡大といいます。燃えている液体が水に乗って移動するので、火事の範囲がかえって広がってしまうのです。

だから消火は泡・粉末・二酸化炭素。泡は液面に浮いてフタになれる(窒息消火)ので、油火災の主役になります。

なおベンゼン・トルエンは非水溶性なので、一般の泡消火剤で問題ありません(耐アルコール泡が必要なのは水溶性のものです)。

❌(3)どちらも蒸気は空気より軽く、天井付近にたまりやすい。

誤りです。ベンゼンもトルエンも、蒸気は空気より重いです。

第4類の蒸気はほぼすべて空気より重いので、床・ピット・地下室など低い場所にたまります。

「気体だから上に行くはず」という思い込みが、この選択肢のねらいです。上に行くのは空気より軽い気体だけ。第4類にそのようなものはほとんどありません。

だから換気口は低い位置に設けるのが原則になります。

❌(4)ベンゼンの引火点は約40℃で、常温では引火しない。

誤りです。ベンゼンの引火点は約−11℃で、常温で十分に引火します。

そもそもベンゼンは第1石油類で、第1石油類の定義は「引火点21℃未満」。定義からして、常温で引火するグループです。

引火点約40℃というのは灯油の値です。灯油は第2石油類で、常温では引火しません。品名が違えば危険度も違うということを確認しておいてください。

❌(5)どちらも無臭なので、漏えいに気づきにくい。

誤りです。ベンゼンもトルエンも、特有の強いにおいがあります。

ベンゼンは甘いような独特のにおい、トルエンはシンナーのようなにおい。においで漏えいに気づけることも多いのです。

ただし「においがするから安全」ではありません。においを感じる段階で、すでに蒸気を吸い込んでいるということ。どちらも毒性があるので、においがしたらすぐ換気し、その場を離れるべきです。

特にベンゼンには発がん性を含む強い毒性があります。トルエンにも毒性はあり、「毒性がない」という記述は誤りです。

覚える覚え方

ベンゼン・トルエンは「ガソリンの仲間」と考えてください。第1石油類・非水溶性・指定数量200L・常温で引火・水より軽い・蒸気は空気より重い——全部ガソリンと同じです。ですから消火も水はNG、泡・粉末・二酸化炭素。違いは毒性の強さで、ベンゼンは特に強い(発がん性を含む)/トルエンにも毒性がある。「毒性がない」と書いてあったら、まず疑う——有機溶剤に安全なものはありません。

まとめこの問題のまとめ

ベンゼン・トルエンはどちらも第1石油類(非水溶性)・指定数量200L。引火点はベンゼン約−11℃・トルエン約4℃で常温でも引火。水に溶けず水より軽いので水をかけると水面に広がって燃え続ける。蒸気は空気より重い。どちらも特有のにおいがあり、どちらにも毒性がある。

問30

分野:第2石油類(酢酸)重要度 ★★☆性質・消火

酢酸の性状について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)無色で刺激臭のある液体で、水によく溶ける。

(2)第2石油類(水溶性)に分類され、指定数量は2,000Lである。

(3)比重は1より大きく、水より重い。

(4)水によく溶けるため、火災には一般の泡消火剤が最も有効である。

(5)金属を腐食させるため、貯蔵にはステンレスやガラスなどの容器を用いる。

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正解

(4)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「酢酸について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。酢酸はお酢の主成分ですが、危険物として扱う酢酸は、お酢よりずっと濃いものです。水溶性・水より重い・金属を腐食させるという3つの特徴を押さえれば、得点しやすい問題といえるでしょう。

用語酢酸とは?

無色で強い刺激臭のある液体です。第2石油類(水溶性)・指定数量2,000L。引火点はおよそ39℃、比重はおよそ1.05で水より重い。水にいくらでも溶けます。お酢は酢酸を数%に薄めたものですが、危険物として扱う酢酸は濃度の高いもので、皮膚に付くと薬傷(やけどのような傷)を起こします。

なぜ?なぜ第2石油類の水溶性は2,000Lなのか?

第2石油類の非水溶性が1,000L(灯油・軽油)で、水溶性はその2倍の2,000Lという関係です。水に溶けるものは、水で薄めれば危険を減らせると評価されているためです。この「水溶性は非水溶性の2倍」という関係は第1・第2・第3石油類すべてに共通します。

用語金属を腐食させるとは?

酸が金属を溶かしてしまうということです。酢酸は酸性(pHが7より小さい)なので、一般的な鉄などの容器に入れると、容器のほうが少しずつ溶けて穴があくおそれがあります。そこでさびにくいステンレス、そもそも溶けないガラスや陶器が使われます。容器の材質まで指定されるのは、この腐食性のためです。

例酢酸の「例外」3つ

例外① 水より重い(比重約1.05) 第4類のほとんどは水より軽いのに、酢酸は沈みます。二硫化炭素・グリセリン・エチレングリコールと同じ仲間です。

例外② 水にいくらでも溶ける(水溶性) だから一般の泡消火剤は使えません。耐アルコール泡を使います。

例外③ 金属を腐食させる 容器はステンレス・ガラス・陶器など。

もう1つ 17℃以下で凍る 純度の高い酢酸は17℃くらいで固まり、氷のように見えることから「氷酢酸」と呼ばれます。常温より少し低い程度で固まるのは珍しい性質です。

⭕(1)無色で刺激臭のある液体で、水によく溶ける。

正しい記述です。酢酸は無色で刺激臭のある液体で、水にいくらでも溶けます。

お酢のあのツンとしたにおいが、酢酸のにおいです。ただし危険物として扱うのは、お酢よりずっと濃いもので、皮膚に付くと薬傷を起こすほどの刺激があります。

水によく溶ける(水溶性)という性質が、指定数量にも消火剤の選び方にも直結します。

⭕(2)第2石油類(水溶性)に分類され、指定数量は2,000Lである。

正しい記述です。酢酸は第2石油類(水溶性)で、指定数量は2,000Lです。

第2石油類=引火点21℃以上70℃未満。酢酸の引火点はおよそ39℃なので、この範囲に入ります。

非水溶性の灯油・軽油が1,000L、水溶性の酢酸が2,000L——水溶性は非水溶性の2倍という関係どおりです。

⭕(3)比重は1より大きく、水より重い。

正しい記述です。酢酸の比重はおよそ1.05で、水より重いです。

第4類のほとんどは水より軽いので、酢酸は例外の1つにあたります。

水より重い第4類としては、二硫化炭素(約1.26)・グリセリン(約1.26)・エチレングリコール(約1.1)・酢酸(約1.05)あたりを押さえておけば十分です。

❌(4)水によく溶けるため、火災には一般の泡消火剤が最も有効である。

これが誤りです。水溶性の危険物には、一般の泡消火剤は使えません。

なぜか?——一般の泡は、水を膜で包んだものだからです。水にいくらでも溶ける酢酸にかけると、泡の中の水が吸い取られて、泡が壊れてしまいます。フタになる前に泡が消えてしまえば、消火できません。

正しくは水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を使います。アルコールや酢酸に水を吸い取られても壊れにくいように作られた泡です。

「水に溶ける=耐アルコール泡」——アルコール類・アセトン・酢酸・グリセリン・エチレングリコールすべてに共通する関係です。

⭕(5)金属を腐食させるため、貯蔵にはステンレスやガラスなどの容器を用いる。

正しい記述です。酢酸は金属を腐食させるので、ステンレスやガラスなどの容器を用います。

なぜ腐食するのか?——酢酸は酸性(pHが7より小さい)だからです。酸には金属を溶かす働きがあります。

一般的な鉄の容器に入れておくと、容器のほうが少しずつ溶けて穴があき、危険物が漏れかねません。そこでさびにくいステンレスや、そもそも溶けないガラス・陶器が使われます。

容器の材質まで指定される危険物は多くないので、酢酸の特徴として覚えておいてください。

覚える覚え方

酢酸は「お酢の主成分だが、濃いものは薬品」。押さえるのは3つの例外——①水より重い(比重約1.05)②水にいくらでも溶ける ③金属を腐食させる。②から消火剤(耐アルコール泡)が、③から容器の材質(ステンレス・ガラス)が決まります。性質が分かれば、扱い方は自動的に決まる——これが性質の科目の解き方です。おまけに17℃で固まる=氷酢酸も覚えておくと得です。

まとめこの問題のまとめ

酢酸は第2石油類(水溶性)・指定数量2,000L・引火点約39℃。無色で刺激臭があり、水にいくらでも溶ける。比重約1.05で水より重い。金属を腐食させるのでステンレス・ガラスの容器を使う。消火は一般の泡ではなく、水溶性液体用(耐アルコール)泡。

問31

分野:第3石油類(水溶性)重要度 ★☆☆性質・消火

グリセリンおよびエチレングリコールの性状について、次のうち正しいものはどれか。

(1)どちらも水によく溶け、比重は1より大きく、水より重い。

(2)どちらも引火点が0℃以下で、常温で容易に引火する。

(3)どちらも第1石油類に分類され、指定数量は400Lである。

(4)どちらもさらさらとした液体で、粘り気はまったくない。

(5)どちらも水に溶けないので、火災には一般の泡消火剤を用いる。

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正解

(1)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「グリセリンとエチレングリコールについて正しいのはどれか」を選ぶ問題です。この2つは第3石油類(水溶性)で、どろっとした、水より重い、水によく溶ける液体という共通点を持ちます。第4類の「一般的な性質」から外れる点が多いので、そこがそのまま出題されます。

用語グリセリンとは?

無色で、あまい味のする、どろっとした液体です。第3石油類(水溶性)・指定数量4,000L。引火点はおよそ180〜199℃(200℃未満)、比重はおよそ1.26で水より重い。水にいくらでも溶けます。化粧品・医薬品・保湿剤などに広く使われており、身近だが、法令上は危険物という物質です。

用語エチレングリコールとは?

無色で、あまい味のする、粘りのある液体です。第3石油類(水溶性)・指定数量4,000L。引火点はおよそ110℃、比重はおよそ1.1で水より重い。自動車の不凍液(クーラント)として使われます。あまい味がするのに強い毒性があるため、ペットや子どもの誤飲事故が知られています。

用語第3石油類(水溶性)の位置づけ

第3石油類=引火点70℃以上200℃未満。常温ではまず引火しないグループです。非水溶性が2,000L(重油)、水溶性はその2倍の4,000L。引火点が高いぶん、指定数量も大きい——第4類を貫く原則どおりです。ただし加熱されれば当然引火しますし、霧状にすれば引火点より低い温度でも火が付きます。

例この2つの共通点(そのまま答えになる)

①水にいくらでも溶ける(水溶性) 消火は耐アルコール泡。

②水より重い グリセリン約1.26、エチレングリコール約1.1。第4類では少数派です。

③粘りがある(粘性が高い) どちらもどろっとしています。

④引火点が高い グリセリン約180〜199℃(200℃未満)、エチレングリコール約110℃。常温ではまず引火しません。

⑤第3石油類(水溶性)・指定数量4,000L。

まとめると「あまくて・重くて・ねばくて・燃えにくい」。ガソリンとは正反対の性格だと考えると覚えやすくなります。

⭕(1)どちらも水によく溶け、比重は1より大きく、水より重い。

これが正しい記述です。グリセリンもエチレングリコールも水によく溶け、比重は1より大きく、水より重いです。

グリセリンの比重は約1.26、エチレングリコールは約1.1。第4類のほとんどは水より軽いので、この2つは例外にあたります。

水より重い第4類としては、二硫化炭素(約1.26)・グリセリン(約1.26)・エチレングリコール(約1.1)・酢酸(約1.05)をまとめて覚えておくとよいでしょう。

水によく溶けるという点も重要で、消火には水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を使います。

❌(2)どちらも引火点が0℃以下で、常温で容易に引火する。

誤りです。どちらも引火点は高く、常温では引火しません。

グリセリンの引火点はおよそ180〜199℃(200℃未満)、エチレングリコールはおよそ110℃。第3石油類は引火点70℃以上200℃未満のグループですから、定義からして常温では引火しません。

引火点0℃以下なのは、ガソリン・ベンゼン・アセトンなど第1石油類や特殊引火物です。品名が違えば危険度もまったく違うということを確認しておいてください。

❌(3)どちらも第1石油類に分類され、指定数量は400Lである。

誤りです。どちらも第3石油類(水溶性)で、指定数量は4,000Lです。第1石油類(400L)ではありません。

第3石油類=引火点70℃以上200℃未満。グリセリン(約180〜199℃(200℃未満))もエチレングリコール(約110℃)もこの範囲に入ります。

非水溶性の重油が2,000L、水溶性のこの2つが4,000L——水溶性は非水溶性の2倍という関係どおりです。

❌(4)どちらもさらさらとした液体で、粘り気はまったくない。

誤りです。どちらも、どろっとした粘りのある液体。

グリセリンはとろみのある液体で、化粧品や保湿剤に使われるのもこの性質があるからです。エチレングリコールも粘りのある液体で、自動車の不凍液に使われます。

石油類は番号が大きくなるほど、粘りが強くなる傾向があります。第1石油類のガソリンはさらさら、第3石油類の重油はどろっと、第4石油類のギヤー油はもっとねばい——という具合です。

❌(5)どちらも水に溶けないので、火災には一般の泡消火剤を用いる。

誤りです。どちらも水にいくらでも溶けます(水溶性)。そして水溶性の危険物に、一般の泡消火剤は使えません。

なぜか?——一般の泡は水を膜で包んだものなので、その水を吸い取られて泡が壊れてしまうからです。

正しくは水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を使います。「水に溶けるものには、溶けに強い泡」——アルコール類・アセトン・酢酸・グリセリン・エチレングリコールすべてに共通します。

覚える覚え方

グリセリンとエチレングリコールは「あまくて・重くて・ねばくて・燃えにくい」——ガソリンの正反対だと考えると、性質がまとめて出てきます。第3石油類(水溶性)・指定数量4,000L・水より重い・水によく溶ける。水に溶けるのだから、消火は耐アルコール泡。そして引火点が高い=常温では引火しないけれども、加熱されれば燃える——この点は重油や天ぷら油とまったく同じです。

まとめこの問題のまとめ

グリセリン・エチレングリコールはどちらも第3石油類(水溶性)・指定数量4,000L。水にいくらでも溶け、比重は1より大きく水より重い(グリセリン約1.26、エチレングリコール約1.1)。粘りのある液体で、引火点が高く常温では引火しない。消火は水溶性液体用(耐アルコール)泡。

問32

分野:第4石油類重要度 ★★☆性質・消火

第4石油類(ギヤー油・シリンダー油など)の性状について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)引火点が高いので、いったん燃え出しても液温は上がらず、簡単に消火できる。

(2)ねばりが強く、一般に水より軽く、水に溶けない。

(3)常温では引火しないが、加熱されれば引火の危険がある。

(4)布などにしみ込ませると、引火点より低い温度でも引火することがある。

(5)引火点は200℃以上250℃未満で、指定数量は6,000Lである。

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正解

(1)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「第4石油類について間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。第4石油類はギヤー油やシリンダー油など、機械に使う粘りの強い油です。引火点が200℃以上と非常に高いため、「だから安全」と思わせる選択肢がよく出ます。引火点が高いことの本当の意味を確認しましょう。

用語第4石油類とは?

引火点が200℃以上250℃未満の液体です。ギヤー油・シリンダー油・可塑剤など、機械の潤滑や工業用途に使う粘りの強い油が中心。指定数量は6,000Lと大きく、比重は一般に1より小さく、水に溶けません。常温ではまず引火しません。

用語引火点が高いとは、どういうことか?

「その温度になるまでは火が付かない」というだけです。「絶対に燃えない」という意味ではありません。逆に言えば、引火点が高い油が燃えているときは、液体そのものが200℃を超えているということ。だから火災になると、かえって手ごわいのです。てんぷら油の火災を思い出してください。引火点は高いのに、加熱を続ければ確実に火を出します。

なぜ?霧状・しみ込みで危険になる理由

空気に触れる面積が一気に増えるからです。燃えるのは液体ではなく蒸気ですから、表面積が広いほど蒸気が出やすくなります。そのため霧状にしたり、布やウエスにしみ込ませたりすると、引火点より低い温度でも火が付くことがあります。「引火点=安全の保証」とはいえない理由の一つがこれです。

例引火点が高い油こそ、火災は手ごわい

①液温が非常に高い 燃えているとき、液体は200℃を超えています。一般的な火災とは温度が違います。

②水をかけると危険 高温の油に水がかかると、水が一瞬で水蒸気になって体積が急に膨らみ、燃えている油を吹き飛ばします。(スロップオーバーと呼ばれます。)

③粘りが強く、消火剤が行きわたりにくい 泡が液面全体をおおうのに時間がかかります。

④いったん温まると、なかなか冷めない 消えたように見えても、再び燃え出すおそれがあります。

消火は泡で液面をおおう(窒息消火)が基本。水は厳禁です。

❌(1)引火点が高いので、いったん燃え出しても液温は上がらず、簡単に消火できる。

これが誤りです。引火点が高い油こそ、燃え出すと液温が非常に高くなり、消火は手ごわくなります。

なぜか?——引火点200℃以上のものが燃えているということは、液体そのものが200℃を超えているということだからです。燃えている液の温度が高い=それだけ消しにくいということになります。

さらにここに水をかけると危険です。水が一瞬で水蒸気になって体積が急に膨らみ、燃えている油を周囲に吹き飛ばします(スロップオーバー)。天ぷら鍋の火に水をかけてはいけないのと同じ現象です。

粘りが強いので、泡が液面全体をおおうのにも時間がかかります。「引火点が高い=安全」は、火が付く前の話でしかありません。いったん燃えたら、むしろ手ごわい——これが正しい理解です。

⭕(2)ねばりが強く、一般に水より軽く、水に溶けない。

正しい記述です。第4石油類は粘りが強く、一般に水より軽く、水に溶けません。

石油類は番号が大きくなるほど、粘りが強くなる傾向があります。ガソリン(第1石油類)はさらさら、重油(第3石油類)はどろっと、ギヤー油(第4石油類)はもっとねばい——という具合です。

水より軽く水に溶けないということは、水をかけると浮いて燃え広がるということ。消火に水は使えません。

⭕(3)常温では引火しないが、加熱されれば引火の危険がある。

正しい記述です。常温では引火しませんが、加熱されれば引火します。

引火点200℃以上ですから、常温(20℃)ではまったく火が付きません。しかしそれは「その温度に達していないから」というだけです。

第4石油類は、機械の中で高温にさらされる油です。ギヤーやシリンダーの中は運転中かなり熱くなります。「使っている場所が熱い」という点で、重油と同じ危険性を持っています。

⭕(4)布などにしみ込ませると、引火点より低い温度でも引火することがある。

正しい記述です。布などにしみ込ませると、引火点より低い温度でも引火することがあります。

なぜか?——布にしみ込むと、液体が細かく広がって、空気に触れる面積が一気に増えるからです。燃えるのは蒸気ですから、表面積が広いほど蒸気が出やすくなります。

霧状(スプレー状)にしたときも同じです。実際、機械油のしみたウエスによる火災は現場でよく起きています。

さらにウエスを積み上げておくと、自然発火の危険もあります。使い終わったウエスは、広げるか、ふたのある金属容器へ。

⭕(5)引火点は200℃以上250℃未満で、指定数量は6,000Lである。

正しい記述です。第4石油類は引火点200℃以上250℃未満で、指定数量は6,000Lです。

第3石油類(70℃以上200℃未満・2,000L)の次、動植物油類(250℃未満・10,000L)の手前という位置づけ。引火点が高いほど指定数量も大きいという並びどおりになっています。

ギヤー油・シリンダー油など、機械の潤滑に使う粘りの強い油が代表です。

覚える覚え方

第4石油類は「常温では燃えないが、機械の中で熱くなる油」。引火点が高い=安全、ではありません。てんぷら油を思い出してください——引火点は高いのに、加熱を続ければ確実に火を出し、水をかければ吹き上がります。引火点が高い油ほど、燃えているときの液温は高い——だから消しにくい。この理屈をつかんでおけば、「簡単に消火できる」といった選択肢に迷いません。

まとめこの問題のまとめ

第4石油類は引火点200℃以上250℃未満・指定数量6,000L。粘りが強く、水より軽く、水に溶けない。常温では引火しないが、加熱されれば引火する。布にしみ込ませると引火点より低い温度でも引火する。燃え出すと液温が非常に高くなり、水をかけると水蒸気で油が吹き飛ぶ(消火は泡で窒息)。

問33

分野:引火点の比較重要度 ★★★性質・消火

次の危険物を、引火点の低いもの(引火しやすいもの)から順に並べたとき、正しいものはどれか。 A:エタノール B:ジエチルエーテル C:軽油 D:重油

(1)A → B → C → D

(2)B → A → C → D

(3)B → C → A → D

(4)C → B → A → D

(5)D → C → A → B

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正解

(2)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「引火点の低い順に並べる」問題です。4つの物質の引火点を、それぞれ覚えていれば解ける——ように見えますが、実はそうではありません。品名の区分さえ分かっていれば、数字を1つも覚えていなくても並べられます。その解き方を身につけましょう。

用語引火点とは?

火を近づけたときに燃え出す、いちばん低い液温です。引火点が低いほど、低い温度でも火が付く=危険。ですから「引火点の低い順」=「危険な順」ということになります。

なぜ?数字を覚えなくても並べられる理由

第4類は、そもそも引火点で品名を分けているからです。特殊引火物 < 第1石油類・アルコール類 < 第2石油類 < 第3石油類 < 第4石油類 < 動植物油類——この順番がそのまま引火点の順番になっています。ですからそれぞれが何の品名かさえ分かれば、数字を思い出さなくても並べられます。

用語4つの品名と引火点

A エタノール=アルコール類・引火点13℃。B ジエチルエーテル=特殊引火物・引火点約−45℃。C 軽油=第2石油類・引火点45℃以上。D 重油=第3石油類・引火点およそ60〜150℃(重油は品名で第3石油類と決められているため、70℃未満のものも含む)。品名の順番どおりに、B→A→C→Dと並びます。

コツこの問題の解き方(3ステップ)

ステップ1:それぞれの品名を判定する エタノール=アルコール類/ジエチルエーテル=特殊引火物/軽油=第2石油類/重油=第3石油類。

ステップ2:品名の順に並べる 特殊引火物 → アルコール類 → 第2石油類 → 第3石油類。つまりB → A → C → D。

ステップ3:数字で確かめる ジエチルエーテル約−45℃ → エタノール13℃ → 軽油45℃以上 → 重油およそ60〜150℃。合っています。

コツ=「品名の順番=引火点の順番」。数字が思い出せなくても、どの品名かさえ分かれば並べられます。

唯一の注意点=アルコール類の位置。アルコール類は第1石油類とほぼ同じ危険度帯(エタノール13℃・メタノール約11℃)で、第2石油類より低いと押さえてください。

❌(1)A → B → C → D

誤りです。AとBの順番が逆になっています。

A エタノール(アルコール類)=引火点13℃。B ジエチルエーテル(特殊引火物)=引火点約−45℃。ジエチルエーテルのほうがはるかに低いので、Bが先にきます。

特殊引火物は第4類でいちばん危険なグループですから、引火点の並びでも必ず先頭にきます。

⭕(2)B → A → C → D

これが正しい並びです。B → A → C → D。

品名で判定すると——B ジエチルエーテル=特殊引火物(約−45℃)→A エタノール=アルコール類(13℃)→C 軽油=第2石油類(45℃以上)→D 重油=第3石油類(およそ60〜150℃)。

品名の順番が、そのまま引火点の順番になっています。これは偶然ではなく、そもそも引火点で品名を分けているからです。

この解き方を身につけると、数字を1つも覚えていなくても並べ替え問題が解けます。本番でど忘れしたときの保険になります。

❌(3)B → C → A → D

誤りです。AとCの順番が逆になっています。

A エタノール(アルコール類)=13℃、C 軽油(第2石油類)=45℃以上。エタノールのほうが低いので、Aが先です。

アルコール類は第2石油類より危険度が高い——指定数量もアルコール類400L、第2石油類(非水溶性)1,000Lと差がついています。「お酒のアルコールだから安全そう」というイメージが、この誤りのもとです。

❌(4)C → B → A → D

誤りです。C(軽油)を先頭にしていますが、軽油の引火点は45℃以上で、この4つの中では3番目です。

先頭にくるのはB ジエチルエーテル(約−45℃)。特殊引火物ですから、第4類でいちばん引火点が低いグループです。

「軽油」という名前の「軽」に引きずられないように注意してください。軽油の「軽」は、重油より軽い(さらさらしている)という意味で、引火しやすさとは関係ありません。

❌(5)D → C → A → B

誤りです。順番が完全に逆になっています。

この選択肢は引火点の高い順(引火しにくい順)に並んでいます。D 重油(60〜150℃)→ C 軽油(45℃以上)→ A エタノール(13℃)→ B ジエチルエーテル(約−45℃)。

問題文が「低いものから」なのか「高いものから」なのかを必ず確認してください。並べ替え問題では、「正しい順番だが向きが逆」という選択肢がよく用意されています。

覚える覚え方

並べ替え問題は数字を覚えていなくても解けます。「品名の順番=引火点の順番」だからです。特殊引火物 → 第1石油類・アルコール類 → 第2石油類 → 第3石油類 → 第4石油類 → 動植物油類。それぞれが何の品名かを判定して、この順に並べるだけ。注意点は2つ——①アルコール類は第1石油類とほぼ同じ位置(第2石油類より低い)、②問題文が「低い順」か「高い順」かを必ず確認する。

まとめこの問題のまとめ

引火点の低い順はジエチルエーテル(特殊引火物・約−45℃)→ エタノール(アルコール類・13℃)→ 軽油(第2石油類・45℃以上)→ 重油(第3石油類・およそ60〜150℃)。品名の順番がそのまま引火点の順番になるので、数字を覚えていなくても品名だけで並べられる。

問34

分野:貯蔵・火災予防重要度 ★★★性質・消火

第4類の危険物を屋内で貯蔵する場合の火災予防について、次のうち誤っているものはどれか。

(1)万一の漏えいに備え、貯蔵室の床は周囲より高くして、危険物が室外へ流れ出るようにする。

(2)床には、こぼれた危険物がしみ込まないよう、しみ込みにくい構造とする。

(3)電気設備は、火花が出ても引火しないように防爆構造のものを使用する。

(4)換気を行い、蒸気が室内にたまらないようにする。

(5)容器は密栓し、日光の直射を避けて、涼しく暗い場所に置く。

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正解

(1)が誤り

この問題は何を聞いているのか

「屋内貯蔵の火災予防で間違っているのはどれか」を選ぶ問題です。この分野の考え方は3つ——①蒸気を出さない ②蒸気をためない ③火種を作らない。そこに④漏れたものを外に出さないを加えれば、ほぼ全部の対策が説明できます。「外へ流れ出るように」という言葉に、まず違和感を覚えられるかが勝負です。

用語防爆構造とは?

電気設備の中で火花が出ても、まわりの可燃性ガスに引火しないように作られた構造のことです。スイッチやモーターは、動くときに小さな火花を出します。第4類の蒸気が室内にあるところでその火花が出れば、それだけで火災になります。そこで火花を外に漏らさない、頑丈な箱に収めた電気設備を使うのです。火種を作らないための対策にあたります。

なぜ?なぜ床はしみ込みにくい構造なのか?

こぼれた危険物が床にしみ込むと、取り除けなくなるからです。しみ込んだ危険物は蒸気を出し続け、いつまでも危険な状態が続きます。コンクリートでも、油はじわじわしみ込みます。そこでしみ込まない仕上げにして、こぼれたらすぐ拭き取れるようにしておくのです。

なぜ?なぜ床を「低く」するのか?

漏れた危険物を、その部屋の中に閉じ込めるためです。危険物の貯蔵室では、床を周囲より低くする、または敷居(しきい)を設けたうえで、ためます(漏れた液を集めるくぼみ)を作ります。なぜ閉じ込めるのか?——外へ流れ出れば、火災の範囲が広がり、排水路や川に流れ込めば環境も汚染されるからです。屋外タンクの防油堤とまったく同じ考え方です。

例火災予防の4つの柱

①蒸気を出さない 密栓する・冷暗所に置く・直射日光を避ける。

②蒸気をためない 換気する・換気口は低い位置に(蒸気は空気より重いから)。

③火種を作らない 火気厳禁・防爆構造の電気設備・接地(アース)・流速をおそく・衝撃や摩擦を避ける。

④漏れたものを外に出さない 床はしみ込みにくい構造にし、低くするか敷居を設けて、ためますに集める。

①②③は「燃やさないため」、④は「広げないため」。この整理で覚えると、判断が速くなります。

❌(1)万一の漏えいに備え、貯蔵室の床は周囲より高くして、危険物が室外へ流れ出るようにする。

これが誤りです。床は周囲より「低く」して、漏れた危険物をその部屋にとどめるのが正しい対策です。外へ流れ出るようにしては、話がまったく逆になります。

なぜ閉じ込めるのか?——理由は2つあります。①外へ流れ出れば、火災の範囲が一気に広がる。燃えている液体が流れれば、火もそのまま移動していきます。②排水路や川に流れ込めば、環境を汚染する。

正しい構造は床を周囲より低くする、または敷居を設けて、ためますに集めるというもの。屋外タンクの防油堤とまったく同じ考え方です。

「漏れたものは、その場に閉じ込める」——これが危険物施設の一貫した設計思想です。「流れ出るように」という言葉が出てきた時点で、この思想と逆だと気づけます。

⭕(2)床には、こぼれた危険物がしみ込まないよう、しみ込みにくい構造とする。

正しい対策です。床はしみ込みにくい構造にします。

なぜか?——こぼれた危険物が床にしみ込むと、取り除けなくなるからです。しみ込んだ危険物は蒸気を出し続け、いつまでも危険な状態が続きます。

コンクリートの床であっても、油はじわじわしみ込んでいくものです。しみ込まない仕上げにしておけば、こぼれてもすぐ拭き取れます。

⭕(3)電気設備は、火花が出ても引火しないように防爆構造のものを使用する。

正しい対策です。電気設備は防爆構造のものを使用します。

なぜ必要なのか?——スイッチやモーターは、動くときに小さな火花を出すからです。第4類の蒸気がある場所でその火花が出れば、それだけで火災になります。

防爆構造=火花を外に漏らさない頑丈な作りの電気設備。火種を作らないための対策にあたります。

同じ発想で、静電気対策(接地・流速をおそく)や火気厳禁もセットで求められます。

⭕(4)換気を行い、蒸気が室内にたまらないようにする。

正しい対策です。換気を行い、蒸気を室内にためないようにします。

なぜ換気が要るのか?——蒸気がたまると、燃焼範囲(火が付く濃さ)に入ってしまうからです。換気で薄くすれば、燃焼範囲の下限値を下回り、火種があっても燃えません。

換気口は低い位置に設けるのがポイントです。第4類の蒸気は空気より重く、床付近にたまるので、天井の換気扇では抜けません。

⭕(5)容器は密栓し、日光の直射を避けて、涼しく暗い場所に置く。

正しい対策です。密栓・遮光・冷暗所は、「蒸気を出さない」ための基本です。

温度が高いほど蒸気は多く出ますから、涼しく暗い場所に置けば、蒸気の発生を抑えられます。密栓すれば、出た蒸気も外に漏れません。

直射日光が特に危険なのは、容器の中の温度が一気に上がるからです。温度が上がれば蒸気圧(液体から出た蒸気が押す力)も上がり、容器の内圧が高まります。なおジエチルエーテルのように、日光で爆発性の過酸化物ができるものもあります。

覚える覚え方

火災予防は「出さない・ためない・火種を作らない・広げない」の4つ。密栓と冷暗所は出さない、換気はためない、防爆と火気厳禁は火種を作らない、床の構造は広げない。この問題の急所は最後の「広げない」です。危険物施設は、一貫して「漏れたものをその場に閉じ込める」設計になっています——防油堤も、ためますも、敷居も、全部同じ考え方。「外へ流れ出るように」は、その思想の真逆だと気づければ即答できます。

まとめこの問題のまとめ

屋内貯蔵の火災予防は①密栓・遮光・冷暗所(蒸気を出さない)②換気・換気口は低い位置(蒸気をためない)③防爆構造の電気設備・火気厳禁・静電気対策(火種を作らない)④床はしみ込みにくい構造にし、低くして、ためますに集める(外に広げない)。「危険物が室外へ流れ出るように」は、閉じ込めるという設計思想の真逆で誤り。

問35

分野:水溶性と消火剤重要度 ★★★性質・消火

アセトン・エタノール・酢酸などの火災の消火について、次のうち正しいものはどれか。

(1)これらは水に溶けるので、大量の水をかけて薄めるのが最も確実な消火方法である。

(2)これらはいずれも引火点が高いので、そもそも火災になることはほとんどない。

(3)一般の泡消火剤でよく、水溶性かどうかで消火剤を変える必要はない。

(4)これらの火災には二酸化炭素消火剤が使えないので、必ず水系の消火剤を用いる。

(5)これらの火災には、水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を用いる。

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正解

(5)が正しい

この問題は何を聞いているのか

「水に溶ける危険物の火災は、どう消すか」を問う問題です。ここは乙4でよく出る重要ポイント。答えは耐アルコール泡ですが、なぜ一般の泡では効かないのかを理屈で理解しておけば、忘れにくくなります。

用語泡消火剤はどうやって火を消すのか?

液面をびっしりおおって、酸素を断つ(窒息消火)のが泡の働きです。あわせて蒸気が上がってくるのも押さえこみます。燃焼の3要素のうち、酸素と可燃物の両方を断っているのです。泡は油の上に浮いてフタになれるので、油火災の主役とされます。

なぜ?なぜ水溶性には一般の泡が効かないのか?

一般の泡は、たくさんの水を膜で包んだものだからです。アセトンやアルコールのように水にいくらでも溶けるものにかけると、泡の中の水が吸い取られてしまいます。水を失った泡は壊れて消えてしまい、フタになる前になくなってしまうのです。「泡が溶かされてしまう」とイメージすると分かりやすいでしょう。

用語耐アルコール泡とは?

水溶性の液体に水を吸い取られても壊れにくいように作られた泡消火剤です。正式名称は「水溶性液体用泡消火剤」。アルコール類・アセトン・酢酸・グリセリン・エチレングリコールなど、水に溶ける第4類すべてに使います。「水に溶けるかどうか」を確かめれば、どちらの泡を使うか自動的に決まります。

例水溶性かどうかで、こう変わる

【非水溶性】ガソリン・灯油・軽油・重油・ベンゼン・トルエンなど。一般の泡でよい。

【水溶性】アセトン・メタノール・エタノール・酢酸・グリセリン・エチレングリコールなど。耐アルコール泡が必要。

どちらにも使えるもの 粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物。これらは水を含まないので、水に吸い取られる心配がありません。

どちらにも使えないもの 棒状の水。油は浮いて広がり、水溶性でも燃えなくなるまで薄めるには膨大な水が必要で現実的ではありません。

指定数量も水溶性で変わります(水溶性は非水溶性の2倍)。「水に溶けるか」は、指定数量と消火剤の両方を決める最重要ポイントです。

❌(1)これらは水に溶けるので、大量の水をかけて薄めるのが最も確実な消火方法である。

誤りです。大量の水で薄めて消すのは、現実的な方法ではありません。

なぜか?——燃えなくなるまで薄めるには、膨大な量の水が必要だからです。火災の現場でそれだけの水を用意し、注ぎ込むのは現実的ではありません。

さらに薄めている途中は、まだ燃え続けています。その間に火が広がるおそれも否定できません。

加えて水で薄まった危険物が、あふれて流れ出すという問題も起きます。「薄める」は消火の方法としては採用されていません。

❌(2)これらはいずれも引火点が高いので、そもそも火災になることはほとんどない。

誤りです。いずれも引火点は低く、常温で引火します。

アセトンは約−20℃、メタノールは約11℃、エタノールは13℃。どれも常温(20℃)より低いので、室温でフタを開ければ、火が付く濃さの蒸気が出ています。(酢酸だけは約39℃とやや高めですが、それでも少し温めれば引火します。)

特にアルコールの炎はうすい青色でほとんど見えません。日中は燃えていることに気づかないため、かえって危険だといえます。

「アルコールは水っぽいから安全」というのは、よくある誤解です。消毒用アルコールの近くで火を使わないよう注意されるのは、この危険があるからです。

❌(3)一般の泡消火剤でよく、水溶性かどうかで消火剤を変える必要はない。

誤りです。水溶性かどうかで、使う泡を変える必要があります。

一般の泡を水溶性の危険物にかけると、泡の水分が吸い取られて壊れてしまいます。泡が消えてしまえば、フタになりません。

「水に溶けるかどうか」は、第4類でいちばん重要な分かれ目です。消火剤だけでなく、指定数量も変わります(水溶性は非水溶性の2倍)。

物質の名前を見たら、まず「水に溶けるか」を確かめる——これを習慣にすると、性質の問題に強くなります。

❌(4)これらの火災には二酸化炭素消火剤が使えないので、必ず水系の消火剤を用いる。

誤りです。二酸化炭素消火剤は、水溶性の危険物にも使えます。

なぜ使えるのか?——二酸化炭素は水を含まないからです。水に吸い取られる心配がありません。粉末消火剤・ハロゲン化物も同じ理由で使えます。

そして「必ず水系の消火剤を用いる」というのが、そもそも誤りです。棒状の水は第4類には使えません。

ただし二酸化炭素には短所もあります。狭い室内で使うと、酸素が減って人が窒息するおそれがあり、風のある屋外では流されて効きにくいのです。

⭕(5)これらの火災には、水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を用いる。

これが正しい記述です。水溶性の危険物の火災には、水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を用います。

なぜ特別な泡が要るのか?——一般の泡は、たくさんの水を膜で包んだものだからです。アセトンやアルコールのように水にいくらでも溶けるものにかけると、泡の中の水が吸い取られて、泡が壊れてしまいます。フタになる前に消えてしまうので、消火できません。

耐アルコール泡は、水を吸い取られても壊れにくいように作られた泡です。これなら液面にとどまってフタになり、窒息消火の働きをしてくれます。

対象になるのは、アルコール類・アセトン・酢酸・グリセリン・エチレングリコールなど、水に溶ける第4類すべて。「水に溶けるかどうか」を確かめれば、どちらの泡を使うか自動的に決まります。

覚える覚え方

「水に溶けるものには、溶けに強い泡」——これだけです。理由も1つで、一般の泡は水でできているから、水に溶ける液体に吸い取られて壊れてしまう。泡が溶かされてしまうとイメージすれば忘れません。対象はアルコール類・アセトン・酢酸・グリセリン・エチレングリコール。「水に溶けるか」は、指定数量(2倍になる)と消火剤(耐アルコール泡)の両方を決める分かれ目なので、物質を見たらまずそこを確かめる習慣をつけてください。

まとめこの問題のまとめ

水に溶ける危険物(アセトン・アルコール類・酢酸・グリセリンなど)には、水溶性液体用(耐アルコール)泡消火剤を使う。一般の泡は水を吸い取られて壊れてしまう。粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物は水を含まないのでどちらにも使える。大量の水で薄めるのは現実的でなく、棒状の水は使わない。これらの引火点は低く、常温で引火する。

覚えるこの35問の最重要ポイント(直前チェック)

  • 指定数量は「50 → 200/400 → 400 → 1,000/2,000 → 2,000/4,000 → 6,000 → 10,000」と1本の並びで覚える。水溶性は非水溶性の2倍。
  • 2つの「仮」はどちらも承認、相手が違う——仮貯蔵・仮取扱い=所轄消防長または消防署長・10日以内/仮使用=市町村長等。
  • 使えるようになるのは完成検査済証をもらってから。許可→工事→完成検査→済証→使用開始の順。
  • 届出の期限は2つだけ——品名・数量・倍数の変更だけが10日前まで、残りは全部「遅滞なく」。
  • 丙種は「自分の手を動かすだけ」——取扱いの立会いができず、危険物保安監督者にもなれない。監督者は甲種または乙種+実務6か月以上。
  • 3つの役職は「資格」と「届出」で仕分ける——監督者=両方要る/統括管理者=届出だけ/施設保安員=どちらも不要。
  • 保安距離は3・5・10・20・30・50(電線・住宅10・高圧ガス20・学校等30・文化財50)。保有空地は倍数10以下で3m、10超で5m=量で変わる。
  • 給油空地は間口10m以上・奥行6m以上。給油取扱所・販売取扱所・移動タンク貯蔵所に保安距離も保有空地も不要。
  • 防油堤は「110%・0.5m・最大のタンク」。2以上のタンクがあっても、合計ではなく最大のタンクの110%以上。
  • 販売取扱所は第1種=倍数15以下、第2種=15超40以下。建築物の1階に設ける。
  • 運搬=資格不要/移送(タンクローリー)=資格者の乗車と免状の携帯が必要。液体は98%以下・固体は95%以下。第4類は1類・6類と混載できない。
  • 定期点検は1年に1回・記録は3年保存。地下タンクを持つ施設と移動タンク貯蔵所は倍数に関係なく必要。
  • 警報設備は倍数10以上で必要。ただし移動タンク貯蔵所は除く(走る車に据え置きのベルを付けても意味がないから)。
  • 第4類はすべて蒸発燃焼=燃えているのは液体でなく蒸気。引火点も発火点も「低いほど危険」で、同じ物質では発火点>引火点。
  • 気体の計算は絶対温度(℃+273)で。0℃(273K)→10℃(283K)は約1.04倍にしかならない。
  • 火災はA(普通・白)B(油・黄)C(電気・青)。棒状の水はA火災だけ(油には浮いて広がり、電気には感電するから)。
  • 品名の境目は「21・70・200・250」の4つ。動植物油類は「250℃未満」(以上ではない)。
  • 二硫化炭素は例外だらけ——水より重い・発火点約90℃(第4類最低)・水中貯蔵・燃えると有毒ガス。
  • 並べ替え問題は「品名の順番=引火点の順番」で解ける。アルコール類は第2石油類より低い。
  • 水に溶けるもの(アルコール・アセトン・酢酸・グリセリン)には耐アルコール泡。一般の泡は水を吸い取られて壊れてしまう。
科目 問番号 問題数 合格ライン あなたの正解数
法令 問1〜問15 15問 9問以上   /15
物理・化学 問16〜問25 10問 6問以上   /10
性質・消火 問26〜問35 10問 6問以上   /10

まちがえた分野は、ここへ戻る(学習カリキュラム全19回)

「まちがえた問題の分野タグ」と同じ行の記事を読み直してください。1回分は10〜15分で読めます。

▶ 第1回 危険物・乙4とは?
この回に戻る分野タグ:危険物の分類/第4類とは

▶ 第2回 第4類の品名マップ
この回に戻る分野タグ:品名と分類/引火点の区切り

▶ 第3回 指定数量と倍数の計算
この回に戻る分野タグ:指定数量/倍数/少量危険物

▶ 第4回 燃焼の3要素と消火の4方法
この回に戻る分野タグ:燃焼の3要素/消火理論/燃焼の種類

▶ 第5回 引火点・発火点・燃焼範囲
この回に戻る分野タグ:引火点/発火点/燃焼範囲

▶ 第6回 熱と温度・比熱・熱の伝わり方
この回に戻る分野タグ:比熱・熱量/熱の移動/熱膨張

▶ 第7回 静電気はなぜ危険物の敵なのか
この回に戻る分野タグ:静電気

▶ 第8回 物質の状態と気体の性質
この回に戻る分野タグ:状態変化/気体の性質/比重・蒸気比重

▶ 第9回 酸化と還元・化学反応のきほん
この回に戻る分野タグ:酸化と還元/単体・化合物・混合物/酸とアルカリ/金属

▶ 第10回 第4類に共通する5つの性質
この回に戻る分野タグ:第4類の共通性状/火災予防

▶ 第11回 特殊引火物とアルコール類
この回に戻る分野タグ:特殊引火物/アルコール類

▶ 第12回 第一石油類・第二石油類
この回に戻る分野タグ:ガソリン/灯油・軽油/第1石油類/第2石油類

▶ 第13回 第三・第四石油類・動植物油類
この回に戻る分野タグ:重油/第3石油類/第4石油類/動植物油類

▶ 第14回 第4類に効く消火剤・効かない消火剤
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▶ 第15回 法令の登場人物(許可・届出・免状)
この回に戻る分野タグ:手続き/免状/保安講習/保安の責任者

▶ 第16回 製造所等の12区分
この回に戻る分野タグ:製造所等の区分/販売取扱所/タンク貯蔵所

▶ 第17回 位置・構造・設備の基準
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▶ 第18回 貯蔵・取扱いの基準と運搬・移送
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▶ 第19回 消火設備・警報設備と定期点検
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